3回
2025/07 訪問
仕事帰りに地元・長岡京の名店「風来房」へ初訪問。注文したのは看板メニューでもある「白虎(つけ担々麺)」。食券を買って麺は温かいのを選択。つけ汁をひと口すすると、白ごまの濃厚なコクに鰹・鯖・昆布ベースの魚介出汁が溶け合うクリーミーさが印象的で、ほどよいシビ辛感がアクセントに感じられました 。
麺は中細ストレートで、ツルツルとした喉越しと程よい弾力。意外と細く感じるもののしっかり存在感があり、つけ汁との絡みも申し分なし  。つけ汁には角切りチャーシューと肉そぼろがゴロゴロ入っていて、食べごたえあり。途中で自家製辣油を加えて味変も楽しめ、最後にスープ割りまで堪能できました 。
店内はカウンター9席のみで、地元常連らしきお客さんもちらほら。スタッフさんの活気ある対応も好印象でした。自分の町にこんな本格派があるとは、地元民として誇り。並ぶ価値が十分ある一杯で、評価は満点の5.0。近いうちにぜひ黒ゴマの「玄武」も試してみたいです
2025/07/26 更新
2025/04 訪問
京都府長岡京市にある「風来房」の看板メニュー「白虎」は、つけ担々麺の基本形として多くのファンに愛される一杯です。その魅力は、白ごまの濃厚なコクと魚介出汁の旨味が絶妙に調和したクリーミーなつけ汁にあります。鰹・鯖・昆布からとった出汁に自家製の特製ラー油を加え、シビ辛感がアクセントとなり、ほのかな酸味が全体の味を引き締めています。 
麺は中細のストレートで、ややウェーブがかかっており、ツルリとした食感が特徴です。つけ汁との絡みが良く、最後まで飽きずに食べ進められます。具材には、柔らかく味付けされた角切りチャーシューや肉味噌、水菜が添えられ、食感と風味のバランスが取れています。 
辛さや麺の温度(温・冷)を選べるため、自分好みにカスタマイズ可能です。また、卓上の自家製ラー油で味変を楽しむこともできます。初めて訪れる方には、まず「白虎」を試してみることをおすすめします。その奥深い味わいは、つけ担々麺の新たな魅力を発見させてくれるでしょう。 
2025/04/30 更新
店の扉を押し開けた瞬間、ふっと胸の奥が静かにほどけるような感覚があった。風来房を訪れるのはこれで三度目。初めて来た日の驚きも、二度目に味の奥行きを確かめたときの満足も、すでに自分の中でひとつの記憶の層になっていて、今日はその続きを読み返しにきたような気持ちだった。美味しいことはわかっている。その確信が、むしろ少しだけ心に余裕をもたらしてくれる。
昼下がりの店内は、適度に賑わいながらも落ち着いた雰囲気で、カウンター席に座ると調理場の湯気や金属音が静かに届く。周囲には一人客も多く、皆どこか同じように自分だけの一杯と対話するように麺と向き合っている。店員の方は無駄のない動きで、言葉少なめながらも丁寧に接してくれる。その距離感が心地よく、ひとりで訪れても気を張らずにいられる空気がある。
今回選んだのは前回すでに気に入っていた「白虎(冷たい麺)」。三度目でも、この皿が運ばれてくる瞬間には小さな期待が胸の奥で光る。白い器の上に、冷水でしっかり締められた麺が美しく重なり、その上に細く切られた青葉がそっと添えられている。飾りすぎず、けれど無作法でもない。清らかな佇まいは、まるで静かな朝の空気をすくい取ったようで、見ているだけで自然と背筋がすっと伸びる。
麺を箸で持ち上げると、冷気が少しだけ指先に触れ、細い麺がきゅっと弾む。口に運ぶと、冷たい麺特有の引き締まった食感が心地よく、噛むごとに小麦の香りがきめ細かく湧き上がる。まるで静かな水脈の流れを感じ取るような、澄んだ味わいだ。添えられた青葉は香りを強調せずに、そのすぐ横をそっと歩くような存在で、麺の冷たさと香りの調和を邪魔せず整えてくれる。
つけ汁をのぞき込むと、淡い色味の中に細かな赤が散り、湯気はあまり立たないが、近づけると豊かな香りが静かに立ち上る。レンゲで少し口に含むと、まろやかさの奥に控えめな辛みがゆっくり広がり、冷たい麺を迎え入れる準備が整っていることがすぐにわかる。実際に麺をくぐらせてみると、冷と温、静と動が交差するような味の変化が生まれ、三度目でありながら新しい発見がある。辛みは鋭すぎず、香りがゆっくりと追いかけてくる。飲み込んだあとの余韻が長く、思わずもう一口、またもう一口と箸が進む。
店内の空気は落ち着いているが、その奥では常に湯が沸き、麺が泳ぎ、器が並び、一定のリズムで時間が進んでいる。その気配が、自分の中の雑念を少しずつ洗い流してくれるように感じる。今日ここに来ようと思った理由を明確に説明できるわけではないが、静かに整えたい気持ちがあったことは確かだった。風来房の「白虎」は、そうした曖昧な心の揺れをそっと受け止め、すうっと整えてくれる。
気づけば麺はすっかり器から消え、つけ汁の表面に浮かぶ細かな赤だけが名残のように揺れていた。三度目の訪問であり、味も香りもすでに知っているはずなのに、食べ終えたあとの満足感には新しい形があった。それは、ただ「美味しい」からくる充足ではなく、料理と店の空気が自分の時間に静かに寄り添ってくれたような感覚に近い。
風来房の「白虎(冷たい麺)」は、もう一度味わいたいと自然に思わせてくれる器だと思う。静かで、凛としていて、けれど決して突き放さない。次にこの店を訪れる日も、きっと今日の延長線のどこかにあるのだろう。総合評価は迷いなく5。三度目でも揺るぎはなかった。