「つけ麺」で検索しました。
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大阪・中津に位置する「麦と麺助」は、ミシュランガイドにも掲載された名店で、その看板メニューである「特製蔵出し醤油そば」は、多彩なトッピングと深い味わいのスープで訪れる者を魅了しています。 スープは、透き通った黄金色で、鶏の旨味と上品な醤油のコクが絶妙に調和しています。一口飲むと、まろやかな甘みとキレのある味わいが広がり、しつこさを感じさせない仕上がりです。  麺は、もちもちとした食感の中細ストレート麺で、スープとの絡みが良く、喉ごしも滑らかです。噛むたびに小麦の風味が広がり、スープとの相性も抜群です。  トッピングには、3種類のチャーシュー(豚ロースのレアチャーシューなど)、ホロホロ鳥、極み味玉、神戸牛の旨味入りワンタン、有明産海苔、シャキシャキのメンマが贅沢に盛り付けられています。特に、豚ロースのレアチャーシューは、ローストビーフのような深みのある味わいで、豚のシンプルな旨味が心地よく感じられます。  また、中央に鎮座するホロホロ鳥は、香ばしく焼き上げられ、鴨肉のようなコクと柔らかさが特徴です。これらの多彩な具材が一体となり、食べ進めるごとに異なる味わいを楽しめるのも、この一杯の魅力です。  価格は1,590円とやや高めですが、質の高い素材と手間暇かけた調理を考慮すれば、納得のいく内容です。店内は清潔感があり、スタッフの対応も丁寧で、行列ができることも多いですが、その価値は十分にあります。  総じて、「特製蔵出し醤油そば」は、上質な素材と洗練された技術が融合した逸品で、ラーメン愛好家のみならず、多くの人々におすすめできる一杯です。大阪を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。 「麦と麺助」の「特製蔵出し醤油そば」は、ラーメンファンなら一度は味わうべき一品です。まず、スープの香りが店内に広がり、期待感を高めます。一口飲むと、蔵出し醤油の深いコクと、魚介の旨味が絶妙に調和していることがわかります。鶏や豚の動物系の出汁に魚介の出汁が合わさり、まろやかさと芳醇さが両立するスープは、まさに極上の味わいです。醤油の風味が強すぎず、しかしながら確かな存在感を示すことで、全体のバランスを保っています。 麺は中太のストレート麺で、つるりとした食感と、コシの強さが特徴的。スープとの絡み具合が抜群で、噛むごとに小麦の風味が広がります。適度に硬さがあり、スープに負けない力強さを持っているため、一口ごとに満足感を感じることができます。 トッピングも「特製」の名にふさわしく、非常に豪華です。チャーシューは豚と鶏の2種類があり、それぞれの食感や味わいが楽しめます。豚チャーシューは柔らかく、脂身がほどよくスープと絡み合い、口の中でとろけるような食感。一方、鶏チャーシューはさっぱりとした味わいで、しっとりとしていて噛むほどに旨味が溢れ出します。また、半熟の煮卵は濃厚な黄身がとろりと流れ出し、スープと絶妙にマッチ。メンマは食感がシャキシャキとしており、醤油の風味を引き立てるアクセントとして機能しています。 さらに、ネギや柚子皮がトッピングされていることで、重厚なスープにさわやかな香りと味わいが加わり、最後まで飽きることなく楽しめます。特に柚子の風味が、醤油の深いコクにさっぱりとした後味をもたらし、食べ進めるごとに新たな発見をさせてくれます。 全体的に、「特製蔵出し醤油そば」は、スープ、麺、トッピングのすべてが計算され尽くされており、一つ一つの要素が高いレベルで調和しています。シンプルでありながら奥深い味わいがあり、一度食べたら忘れられない一杯です。
2024/12訪問
2回
ラーメンフクロウ。店の名前を初めて耳にしたときから、妙に記憶に残る響きだった。休日の夕方、仕事帰りの疲れを引きずったまま、無性にこってりした一杯が欲しくなり、気がつけばこの店の暖簾をくぐっていた。カウンターだけの小さな空間。厨房の湯気と脂の匂いが混じり合って、外の世界との境界線を曖昧にしている。席に腰を下ろすと、ステンレスの台に並んだ調味料と、短く折り畳まれた紙のメニューが目に入った。迷いはなかった。ラーメンを注文する。それだけでよかった。 しばらくして丼が目の前に置かれた瞬間、思わず息をのんだ。黄金色の脂が波打ち、中央には山のように盛られたもやしとキャベツ。その上からは、刻まれた背脂がしっとりと降り積もっている。香りは濃密で、豚骨と醤油がゆっくりと溶け合ったような深みを持っていた。レンゲでひと口すくうと、舌の上にとろりとした旨味が広がる。塩気は力強いが、刺すような鋭さはなく、どこかまろやかに包み込む。脂の甘みがあとを追い、わずかにニンニクの刺激が鼻を抜けた。 麺は太く、噛むほどに小麦の香りが立ち上る。スープをよく絡め取りながら、ずっしりとした存在感を放っていた。食べ進めるうちに、背脂が熱で溶けてスープに溶け込み、味の輪郭が少しずつ変わっていく。その移ろいが心地よい。表面の重たさの奥に、どこかやさしさのようなものが潜んでいるのを感じた。 そして何より印象に残ったのは、厚切りのチャーシューだった。箸で持ち上げると、脂身と赤身が層をなし、わずかに湯気を帯びている。口に運ぶと、ほろりと崩れる柔らかさ。噛むたびに、肉の繊維の間から旨味がにじみ出て、甘辛いタレが舌の上に残る。その一瞬に、時間が止まったような感覚を覚えた。 店内の客層は、仕事終わりの男性が多いように見えた。黙々とラーメンをすすり、食べ終えると静かに席を立つ。その無言のやりとりが、この店の空気をつくっているようだった。店員はきびきびと動き、余計な言葉はなくとも、目の前の一杯に全力を注いでいるのが伝わってくる。厨房から響く鍋の音が、一定のリズムで流れていて、それが不思議と落ち着く。 食べ終わるころには、体の芯から温まり、心まで満たされた気がした。重たさの中にある安らぎというものが、確かに存在する。外に出ると、夜風が少し冷たかったが、口の中にはまだスープの余韻が残っていた。駅までの道を歩きながら、その香りがゆっくりと薄れていくのを感じる。まるで、一日の終わりを静かに締めくくるための儀式のようだった。 この一杯をただ「濃い」とか「重い」と言ってしまうのは簡単だ。でも、ラーメンフクロウの丼には、どこか人間くささのような温度がある。雑味を恐れず、真っ直ぐで、誠実な味。そうした姿勢が、スープの奥から滲み出ていた。 総合評価は迷わず満点。ラーメンという料理の中に、日常の救いのような何かを見出すことができる数少ない店だと思う。次は、少し腹を空かせた休日の昼下がりに、また訪れたい。スープの湯気の向こうに、今日より少し穏やかな自分がいるような気がするからだ。 ⸻
2025/11訪問
1回
大阪市住之江区にある「タンメン専門店 満菜 加賀屋店」は、野菜たっぷりのタンメンが評判のお店です。特に人気の「野菜タンメン」(800円)は、ヘルシー志向の方や野菜不足を感じている方におすすめの一品。 スープは白濁した豚骨ベースで、まろやかでコクのある味わいが特徴です。程よい塩気に加え、生姜の風味がアクセントとなっており、さっぱりと飲みやすい仕上がりです。寒い日には体が温まる優しい味わいに癒されます。 麺は平打ちの太麺で、もちもちとした弾力があり、スープと絶妙に絡みます。食べ応えがあるため満足感も抜群です。 具材にはキャベツ、にんじん、もやし、きくらげ、豚肉、イカゲソ、なるとなどが豊富に使用されています。単に野菜を大量に盛るだけではなく、彩りも美しく、異なる食感が楽しめるのが魅力です。もやしだけでかさ増しするタイプとは一線を画す丁寧な仕上がりになっています。 一部の口コミではスープの塩味がやや強めと感じる声もありますが、野菜の旨味とのバランスが取れており、全体的に高評価です。ボリューム満点で、満足度の高い一杯です。 店内はカウンター席が中心で清潔感があり、一人でも気軽に立ち寄れる雰囲気です。タンメンに餃子をセットにしたメニュー(1,000円)も提供されており、こちらも人気です。 満菜 加賀屋店の野菜タンメンは、ヘルシーながらも満足感たっぷりの絶品タンメン。野菜不足を感じた際にはぜひ訪れてみたいお店です。
2025/02訪問
1回
豚山 十三東口店は、2023年1月11日にオープンしたラーメン店で、阪急十三駅東口から徒歩30秒という好立地にあります。 店内は13席のカウンター席が設けられており、一人でも気軽に訪れることができます。  今回注文したのは「ラーメン小」の「ニンニク抜き」「ヤサイマシマシ」です。豚山では、無料トッピングとしてニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメ、そして各店舗ごとの日替わりトッピング「アレ」を選ぶことができます。  「ヤサイマシマシ」を選択すると、山盛りの茹で野菜がトッピングされ、ボリューム満点の一杯が提供されます。茹で加減は適度で、シャキシャキとした食感が楽しめます。ニンニクを抜いたことで、スープの旨味と野菜の自然な甘みが際立ち、さっぱりとした味わいになりました。 麺は太めでコシがあり、スープとの相性も抜群です。スープは濃厚ながらもくどさがなく、最後まで美味しくいただけます。また、チャーシューは柔らかくジューシーで、食べ応えがあります。 全体的に、ボリュームがありながらもバランスの取れた一杯で、満足度の高い食事を楽しむことができました。ニンニク抜きでも十分に美味しく、好みに合わせてトッピングを調整できる点も魅力的です。 ラーメン豚山 十三東口店の小ラーメンは、二郎系ラーメンの醍醐味を存分に味わえる一品です。麺量は250gとボリュームがあり、食べ応え十分です。スープは豚骨をベースにした醤油味で、背脂の甘みとニンニクの風味が絶妙に調和し、濃厚ながらも飲みやすい仕上がりとなっています。特に、ニンニクや野菜、背脂、味の濃さを好みに合わせて調整できる「コール」システムがあり、自分好みの味わいを楽しめるのが魅力です。麺は自家製の平打ち太麺で、モチモチとした食感としっかりとしたコシが特徴です。スープとの絡みも良く、一口ごとに満足感が得られます。チャーシューは厚切りで柔らかく、程よい味付けが施されており、肉の旨味を存分に堪能できます。店内はカウンター席のみで、活気ある雰囲気の中、スタッフの対応も丁寧です。十三駅東口から徒歩1分という立地の良さもあり、アクセスも非常に便利です。全体として、ラーメン豚山 十三東口店の小ラーメンは、ボリューム、味、サービスのいずれも高水準で、二郎系ラーメンファンのみならず、多くのラーメン愛好家におすすめできる一杯です。
2025/02訪問
2回
御徒町駅前にある中本の蒙古タンメンのレビューです。 中本の蒙古タンメンは、辛さと味わいの深さで知られる一品です。この店は御徒町駅からすぐの場所にあり、アクセスの良さも魅力の一つ。店内はシンプルで落ち着いた雰囲気があり、ラーメンに集中できる環境が整っています。 まず、蒙古タンメンのスープは辛さが際立っており、それでいて旨味がしっかりと感じられるのが特徴です。辛いだけでなく、野菜や肉の風味もしっかりと感じられ、バランスの良い味わいが楽しめます。また、麺はもちもちとした食感で、スープとの相性が抜群です。 辛いものが得意な人には特におすすめの一品ですが、辛さのレベルを選べるので、辛いものが苦手な人でも安心して楽しめます。さらに、店員さんの対応が丁寧で、快適な食事時間を過ごすことができました。 全体的に、御徒町の中本の蒙古タンメンは、辛いラーメンを求めている人には必見の店です。その辛さの中にも深い味わいがあり、リピーターになること間違いなしの一品です。
2024/01訪問
1回
店名:Noodle Atelier 食べたメニュー:味玉濃厚魚介つけ麺 総合評価:3.0(5点満点) 金曜の夜、仕事を終えたあとに寄り道するような気分で訪れた。Noodle Atelierという名前に惹かれた。どこか実験室のようでもあり、職人の工房のようでもある。カウンターに腰を下ろすと、店内は控えめな照明で、静かな熱気が漂っていた。湯気の向こうで店主が黙々と麺を扱う姿が見える。その手つきが丁寧で、少しだけ期待が膨らむ。 頼んだのは「味玉濃厚魚介つけ麺」。 運ばれてきた瞬間、湯気とともに魚介の香りが立ちのぼる。重すぎず、どこか甘い香りを含んでいて、最初の一口の前からその濃度を感じる。器は青を基調とした美しい和柄で、太めの麺が艶やかに整列している。見るからに弾力のありそうな麺だ。添えられたチャーシューは二種、しっとりとした鶏と、香ばしく焼かれた豚。海苔が二枚、そして丸みのある味玉が鎮座している。 スープは熱々の石鍋で提供される。表面には魚粉が浮かび、中央に赤い香辛料が少し。レンゲを沈めると、とろりとした粘度が伝わってくる。口に含むと、魚介の深みと豚骨のコクが同時に押し寄せてくる。ただ、塩味がやや強く、後半になると舌が少し疲れる。旨味の層はあるが、重さもある。好みが分かれるところだと思う。 麺をつけて啜ると、もっちりとした歯ごたえが心地よい。噛むたびに小麦の香りが広がり、スープと絡むと一気に満足感が増す。温度が落ちてくるとスープの粘度が強まり、後半は少し重たく感じた。石鍋のおかげで最初は熱々だが、持続時間は短い。個人的には、もう少しバランスが取れていればと思う。 味玉は理想的な半熟。黄身がとろりと流れ出す瞬間、わずかな甘みが舌に残る。チャーシューはどちらも丁寧な仕上がりだが、特に鶏の方は柔らかく、噛むほどに旨味が染み出した。全体として、素材の扱いには誠実さが感じられる。ただし、全体の印象は「もう一歩」だった。スープの塩味が支配的で、最後まで飲み干す気にはなれなかった。 店内は静かで清潔。ステンレスのカップに入った冷水がよく冷えていて、油分の多いつけ汁の合間にリセットしてくれる。客層は仕事帰りの男性が多く、皆、黙々と麺に向き合っていた。接客は過不足なく、淡々としているが、無愛想ではない。食べ終えて席を立つときの「ありがとうございました」の声が自然で心地よい。 店を出たあと、夜風が少し冷たかった。魚介の香りがまだ喉の奥に残っている。悪くはない。でも、またすぐに恋しくなる味でもない。完成度は高いが、どこか型にはまった印象。整いすぎていて、心を揺らす何かが足りない。 ただ、こういう店がひとつ街にあることはありがたい。ふと濃い味が恋しくなった夜、無言で麺を啜る時間が必要なときに、また来るかもしれない。そんな距離感の店だった。
2025/10訪問
1回
「ラーメン熱く勢ろ」は、ラーメン二郎インスパイア系の人気店で、ボリューム満点の一杯が特徴です。まず、店内に入ると豚骨醤油の濃厚な香りが漂い、食欲をそそります。注文した「ラーメン二郎系特製豚ラーメン」は、山盛りのもやしとキャベツ、分厚いチャーシューがトッピングされており、見た目からして圧倒されます。 スープは濃厚でクリーミーな豚骨ベースに、醤油のコクがしっかりと感じられる深い味わい。油の量も多く、まさに二郎系のガッツリとした味が堪能できます。麺は極太で、モチモチとした食感が特徴的。スープとの相性も抜群で、口の中でしっかりと存在感を主張します。 特筆すべきはチャーシューのボリュームと柔らかさです。厚切りながらも口の中でとろけるような柔らかさがあり、豚の旨味が口いっぱいに広がります。野菜のシャキシャキ感も良く、全体のバランスを保ちながらも食べ応えがある一品です。 サービスについても、店員さんの対応が親切で気持ち良いです。カウンター越しに注文を伝えると、素早く準備して提供してくれます。店内は比較的広く、清潔感もあり、居心地の良い空間です。 総じて、「ラーメン熱く勢ろ」の二郎系ラーメンは、そのボリュームと味の濃さで満足度が高く、がっつりとしたラーメンを求める人にはぴったりの一杯です。ラーメン好きには一度訪れてみる価値があるお店と言えるでしょう。
2024/06訪問
1回
店の扉を押し開けた瞬間、ふっと胸の奥が静かにほどけるような感覚があった。風来房を訪れるのはこれで三度目。初めて来た日の驚きも、二度目に味の奥行きを確かめたときの満足も、すでに自分の中でひとつの記憶の層になっていて、今日はその続きを読み返しにきたような気持ちだった。美味しいことはわかっている。その確信が、むしろ少しだけ心に余裕をもたらしてくれる。 昼下がりの店内は、適度に賑わいながらも落ち着いた雰囲気で、カウンター席に座ると調理場の湯気や金属音が静かに届く。周囲には一人客も多く、皆どこか同じように自分だけの一杯と対話するように麺と向き合っている。店員の方は無駄のない動きで、言葉少なめながらも丁寧に接してくれる。その距離感が心地よく、ひとりで訪れても気を張らずにいられる空気がある。 今回選んだのは前回すでに気に入っていた「白虎(冷たい麺)」。三度目でも、この皿が運ばれてくる瞬間には小さな期待が胸の奥で光る。白い器の上に、冷水でしっかり締められた麺が美しく重なり、その上に細く切られた青葉がそっと添えられている。飾りすぎず、けれど無作法でもない。清らかな佇まいは、まるで静かな朝の空気をすくい取ったようで、見ているだけで自然と背筋がすっと伸びる。 麺を箸で持ち上げると、冷気が少しだけ指先に触れ、細い麺がきゅっと弾む。口に運ぶと、冷たい麺特有の引き締まった食感が心地よく、噛むごとに小麦の香りがきめ細かく湧き上がる。まるで静かな水脈の流れを感じ取るような、澄んだ味わいだ。添えられた青葉は香りを強調せずに、そのすぐ横をそっと歩くような存在で、麺の冷たさと香りの調和を邪魔せず整えてくれる。 つけ汁をのぞき込むと、淡い色味の中に細かな赤が散り、湯気はあまり立たないが、近づけると豊かな香りが静かに立ち上る。レンゲで少し口に含むと、まろやかさの奥に控えめな辛みがゆっくり広がり、冷たい麺を迎え入れる準備が整っていることがすぐにわかる。実際に麺をくぐらせてみると、冷と温、静と動が交差するような味の変化が生まれ、三度目でありながら新しい発見がある。辛みは鋭すぎず、香りがゆっくりと追いかけてくる。飲み込んだあとの余韻が長く、思わずもう一口、またもう一口と箸が進む。 店内の空気は落ち着いているが、その奥では常に湯が沸き、麺が泳ぎ、器が並び、一定のリズムで時間が進んでいる。その気配が、自分の中の雑念を少しずつ洗い流してくれるように感じる。今日ここに来ようと思った理由を明確に説明できるわけではないが、静かに整えたい気持ちがあったことは確かだった。風来房の「白虎」は、そうした曖昧な心の揺れをそっと受け止め、すうっと整えてくれる。 気づけば麺はすっかり器から消え、つけ汁の表面に浮かぶ細かな赤だけが名残のように揺れていた。三度目の訪問であり、味も香りもすでに知っているはずなのに、食べ終えたあとの満足感には新しい形があった。それは、ただ「美味しい」からくる充足ではなく、料理と店の空気が自分の時間に静かに寄り添ってくれたような感覚に近い。 風来房の「白虎(冷たい麺)」は、もう一度味わいたいと自然に思わせてくれる器だと思う。静かで、凛としていて、けれど決して突き放さない。次にこの店を訪れる日も、きっと今日の延長線のどこかにあるのだろう。総合評価は迷いなく5。三度目でも揺るぎはなかった。 仕事帰りに地元・長岡京の名店「風来房」へ初訪問。注文したのは看板メニューでもある「白虎(つけ担々麺)」。食券を買って麺は温かいのを選択。つけ汁をひと口すすると、白ごまの濃厚なコクに鰹・鯖・昆布ベースの魚介出汁が溶け合うクリーミーさが印象的で、ほどよいシビ辛感がアクセントに感じられました 。 麺は中細ストレートで、ツルツルとした喉越しと程よい弾力。意外と細く感じるもののしっかり存在感があり、つけ汁との絡みも申し分なし  。つけ汁には角切りチャーシューと肉そぼろがゴロゴロ入っていて、食べごたえあり。途中で自家製辣油を加えて味変も楽しめ、最後にスープ割りまで堪能できました 。 店内はカウンター9席のみで、地元常連らしきお客さんもちらほら。スタッフさんの活気ある対応も好印象でした。自分の町にこんな本格派があるとは、地元民として誇り。並ぶ価値が十分ある一杯で、評価は満点の5.0。近いうちにぜひ黒ゴマの「玄武」も試してみたいです 京都府長岡京市にある「風来房」の看板メニュー「白虎」は、つけ担々麺の基本形として多くのファンに愛される一杯です。その魅力は、白ごまの濃厚なコクと魚介出汁の旨味が絶妙に調和したクリーミーなつけ汁にあります。鰹・鯖・昆布からとった出汁に自家製の特製ラー油を加え、シビ辛感がアクセントとなり、ほのかな酸味が全体の味を引き締めています。  麺は中細のストレートで、ややウェーブがかかっており、ツルリとした食感が特徴です。つけ汁との絡みが良く、最後まで飽きずに食べ進められます。具材には、柔らかく味付けされた角切りチャーシューや肉味噌、水菜が添えられ、食感と風味のバランスが取れています。  辛さや麺の温度(温・冷)を選べるため、自分好みにカスタマイズ可能です。また、卓上の自家製ラー油で味変を楽しむこともできます。初めて訪れる方には、まず「白虎」を試してみることをおすすめします。その奥深い味わいは、つけ担々麺の新たな魅力を発見させてくれるでしょう。