2回
2025/09 訪問
訪店2回目も褪せぬ魅力 『レフェルヴェソンス』
9月27日のお野菜の旅
時間ゆっくり火入れし焦がしバターで焼き上げた蕪
神経〆氷温熟成の九絵の乳清ポシェ・グリエ
熊本産・あか牛ロース肉 檜原村のミズナラの薪火で焼いて
伊勢海老と帆立のリゾット/炙り松茸と自家製甘鯛の魚醤
甲州グラッパと安芸クイーンジュースのアペリティフの準備
甲州グラッパと安芸クイーンジュース
季節の野菜のクリスプと本枯節塩/豆腐サワークリーム
甲州グラッパと安芸クイーンジュースのアペリティフ
ビール(ハートランド)
伊勢海老と帆立のリゾット/炙り松茸と自家製甘鯛の魚醤 準備
Food Presentation(9月27日のお野菜の旅)
Carlei Green Vineyards Cuvée Stephen Thomson Pinot Gris 2020
ジャガイモ入りフォカッチャ
Hirosaki Craft Wines Primo Passo 2024 スチューベン BdN
フィリップ・シャヴィ ムルソー 2022
Food Presentation 九絵
ピション・コンテス・レゼルヴ 2017
2022 ル・ヴィラージュ・デ・ザムルー ラ・グランジュ・ド・ロンクル・シャルル
〆の国産小麦全粒粉の自家製手打ちパスタ あか牛のコンソメ
Food Preparation Artisanal Japanese cheeses
テール ド シエル シャルドネ 2022
Artisanal Japanese cheeses
サリコリア アナンダ・ディ・エドアルド・サッケット
島バナナのパンナコッタ ジャスミンの花のアイスクリーム
Food Presentation Epilogue
Epilogue
落花生ミルクのWorld Peace
お薄
アイスコーヒー
Show Plate
2025/10/23 更新
2025/03 訪問
和の精神が根底のフレンチ『レフェルヴェソンス』
妻の友人夫妻が予約を入れて下さり、念願だった『レフェルヴェソンス』さんに伺うことが出来ました。めちゃ嬉しい。コースは、ランチ・ディナーとも共通のようで、今回は、ランチでの訪店になります。
まず結論を書けば、『茶禅華』さんと同様(拙ログをご参照下さい)、「他に類を見ない圧倒的な美食体験」を味わうことが出来る素晴らしいフレンチでした。
さて、最初の驚きは、待合室から。
妻の友人夫妻が先にお店に着いたのですが、お店には「待合室」があり、人数が揃うまで待つことができます。この点、参加者の人数を揃えてから一度に案内することで、ダイニングへ足を踏み入れ際の感動を参加者全員が共有出来るのは良いCSだと思いました。
また、来店(予約)時間が15分くらいで区切られていると思うので、お客さんの来店が多少前後したときに、ひっきりなしにお客さんがダイニングに入ってくるという事態も避けられるという観点でも、非常に合理的と感じました。良き。
さらに、待合室のスペースは広くて、とてもお洒落、かつ落ち着いた室礼なのが凄い。生江シェフの卒業論文が置いてあったりするのも、非常にユニークです。楽しい!
さて、参加者全員が揃い、お手洗いを済ませれば、いよいよダイニングへの案内です。
ダイニングへの引き戸が開放され、まず左手には素晴らしい「盆栽」が目に入ります。その後、細く短い廊下を経て、ダイニングに到着するのですが、黒を基調とした落ち着いた内装。窓が大きく取られ、庭の木々、緑が目の前に広がり(上手に外の建物が見えないように考えられている)、表参道という立地にありながら都会に喧騒を忘れさせてくれますね。
静謐な雰囲気を巧みに演出し、まさしく「市中の山居」を実現されておられる。素晴らしい空間作りです。脱帽。
また、ダイニングに入った瞬間、先にお食事を始められておられるお客さんへのFood Presentationで室内に炭の香りがほのかに漂い、食事への期待感一気に高めてくれました。
今回は、4名の円卓に通して頂き、いよいよコースがスタートします。
テーブルをお世話して下さったのは、増田さんという方だったのですが、そのホスピタリティは素晴らしく、全体を通して一流のサーヴィス(ワクワクするようなFood Presentation、丁寧な料理・ワインの説明、軽やかなトーク等を含め)を提供して下さいました。ありがとうございました!
前置きが長くなりましたw
今回いただいたコース(36,300円)の内容は、以下のとおりです。あと、スタンダードなペアリング(確か16,000円)併せてお願いしました。
Welcome
一献(羽根屋純米吟醸煌火生原酒)
野菜クリスプのブーケと豆腐サワークリーム
まずね、「野菜のクリスプ」(簡単に言えばドライチップス)がヤバぃ。野菜の味の濃さ・旨みが半端ない。これだけでワインが呑めるわ。
加えて、コースに含まれる一献も素晴らしい。「羽根屋純米吟醸煌火生原酒」の熱燗を、「コブミカンの葉」と「白胡椒」を砕いたものに潜らせ、ぬる燗くらいの温度でお猪口(能作さんの錫製)一杯分をサーブして下さいました。
コブミカンの鮮烈な青い香りに、わずかな胡椒のアクセントが「羽根屋」のポテンシャル引き揚げます。日本酒なんだけど、もはや複雑なカクテルのような味わい。
そして、このお酒は、「野菜のクリスプ」だけじゃなく、クリームチーズのような旨みある「豆腐サワークリーム」とも相性抜群です。旨ぁい!
Momentum
蛤 蛍鳥賊 岩布 菜の花 柚子 唐墨 ササニシキのリゾット
Food Presentationから素晴らしかった逸品。
茶懐石の「煮えばな」に着想を得たもののようです。ハマグリの殻にリゾットを敷き、1つには蛤の身、もう1つには蛍烏賊を乗せたもの。仕上げは、目の前で炭が入った七輪にハマグリの殻を乗せ、仕上げてくれます。増田さんが「猫舌じゃなければ、グツグツいきますよ」と尋ねてくれたので、熱々でお願いしましたw
「蛤」の方は、身の味がギュッと詰まって濃くて美味。一方、「蛍烏賊」は、口にして、弾ける内臓の美味さが強烈!めちゃくちゃ美味しい。
Genesis of Civilization
じゃがいも入りフォカッチャと古代小麦入りパン
「フォカッチャ」は、小ぶりな鉄鍋(スキレット?)に入っている状態で、Food Presentationがあり、その後、取り分けてくれます。「フォカッチャ」は、ジャガイモの香りが豊かで、塩味が最高の塩梅。「古代小麦入りパン」は、もっちりした食感で、しっかりした酸味があって面白い。
Ars longa, Vita brevis
アルチザン野菜
なんというか、衝撃的な野菜の美味さ…としか言いようがない。圧巻の59種類!美しさと美味さが共存する野菜料理としては最高峰の一皿ではなかろうか。
野菜ごとに調理が変えられているので、焼き、蒸し、茹で、生でそのまま、色々な味、食感、香りなどが目一杯楽しめる。すげーなぁ。
ペアリングで合わせて頂いた「シングルヴィンヤード スティーブンス ハンターセミヨン 2016 ティレルズ」も良く合いますね。ライムやシトラスのような柑橘のニュアンス。香ばしいはちみつっぽさもあって、ソフトで柔らかいケド、ミネラル感もあるカナ。良い感じ。
Fixed Point
蕪を複雑に火を入れて シンプルに
「定点」(= Fixed Point)と名付けられたスペシャリテ。4時間の調理を経て、完成される逸品。調理法は変えず、季節を通じて蕪を変えて提供されるので、蕪の変化を「定点」観測できるということ。季節を変えて尋ねる動機となり得る素晴らしい料理。
家庭では、火が入り過ぎてグズグズになりやすい蕪ですが、まず食感が素晴らしい。焼き目の付し方も完璧だし、緑色(法蓮草?)のソースとの相性も抜群ですね。
合わせワインは、「ディヴィエーション ロード アデレードヒルズ ロゼ」です。ピノ・ノワールのロゼ。サーモンピンクの色合いが綺麗。フレッシュな野イチゴや洋ナシ、チェリーの風味。伸びがある酸味が「蕪」の甘みと相性が良いです。
今年の蕪は、「夏の酷暑の影響で、水分が多いんです」と増田さんが説明してくれた。今後、定点観測したいポイントですねw
Beautiful spring landscape
長崎産・九絵のグリエ 自家製マスタードのブールブラン春の山菜たち
特筆すべきは「九絵」クオリティ!
Food Presentationでは、増田さんが炭を使って、九絵の皮目を炙り、仕上げてくれます。
まずは、九絵の身の一欠片を口に運んだ時の脂身の旨みが驚愕のインパクト。めちゃくちゃうめぇ!そして、「自家製マスタードのブールブラン」が、ややもすれば重くなる九絵の脂を上手く抑制し、美味しさだけを持ち上げます。このあたりはフレンチの真骨頂ですね。でも、重ねて、日本の季節の山菜(タケノコ、ウルイ、コゴミ、ゼンマイ、ウドなど)を用いて、春の薫り楽しませるのが白眉な仕上げだと思う。
続いてペアリングは「シャトー・タルボ・カイユ・ブラン2018」です。熟したリンゴや黄桃っぽさ感じる。キャラメルのような香りもあってすごく濃厚。ブールブランソースにぴったり嵌っているし、九絵の脂分をうまく洗い流してくれました!
Tapestry of life
京都産・七谷鴨胸肉を東京檜原村のミズナラで焼いて
ソース・ヴァンルージュ スティックセニョール
今まで食べた鴨肉で一番美味しかったように思う。何より火入れの巧みさが際立っています。鴨の皮目をここまでパリッと仕上げつつ、身への火入れは必要最小限で、しっとりジューシーなまま。鴨肉の身質や新鮮さも抜群で、鴨特有の野生的なクセのある匂いも全くしません。美味すぎる。付け合わせの「スティックセニョール」の味も申し分なしです。
トドメは、「2018 ニュイ・サン・ジョルジュ アンリ・グージュ」。花の香りに、ベリーの凝縮感がありつつ、香ばしいようなビターさを感じる。鴨胸肉の肉汁(血)とのマリアージュがただただ旨い。
鴨腿肉のラビオリ ほしこがね コンソメ
今度の鴨は「腿肉」。クローブ初めとするハーブを閉じ込めたラビオリの複雑な香りが印象的。また、ラビオリを浮かべた鴨ガラを使ったコンソメも、中華蕎麦を合わせたくなるような深みがある味で、非常に満足感が高い。
合わせて頂いワインは、名称を失念してしまいました。酸味があるベリー系の芳醇な香りで、ハーブの香りに負けない力強さのある赤。美味っ!
アルチザンチーズ
国産のチーズを5種類。いずれも各々の良さがあり、個人的に印象に強く残ったのはブルーチーズ。青黴のピリッと刺激ある風味に濃いミルクのコクを感じるチーズは稀有な佳肴です。
登場したアルコールは、なんと「平成18年醸造 五人娘純米火入原酒 熟成古酒 懐古酒」。酒色は金色に色づき、香りも「馥郁」という言葉を用いたくなる。古酒の持つ独特な香りや甘みがチーズを味わう上で、最適なチョイスかも。
Migration
アルアコ族のショコラと無農薬ネーブル 杉薫る焼酎
ここ何年か食べたチョコレート中ではダントツに美味しい!複雑なスパイシーな香りが鮮烈な印象を残しました。
また、チョコレートが極めて薄く仕上げられおり、パティシエ(ショコラティエ?)の技量に敬服です。
最後のワインは、「2016 シャトー クーテ」。極めて上品な甘みで、キレが良く、ショコラと合わせられたネーブルと良いコラボを感じさせてくれた。
Mountains
林檎 シナモン/落花生のフィナンシェ/ヘーゼルナッツと昆布の練り切り
米粉 蓬/花梨 金木犀 琥糖/ショコラ ドライジンジャー/お薄/World Peace
コース最後の一口菓子。一口サイズでも味に手抜かりはありません。重箱を用いたFood Presentationに女性陣から感嘆の声が漏れます。個人的な好みで言えば、ショコラとドライジンジャーパイのミルフィーユ風が一番だったかなぁ。とにかくショコラの香りが良く、生姜のアクセントに好感を持ちました。
世界平和が祈念された「World Peace」はピーナッツが香る甘めのショートスタイルカクテル。百年の孤独が使われています。
そして、目の前で増田さんが所作も美しく点ててくれた「お薄」も美味しかったなぁ。ほっこりです。〆には、「アイスコーヒー」も準備して下さって、至れり尽せり。
更には、スタッフさんから、お土産として、コースで使用された調味料、蜂蜜、コーヒーその他プレゼンして下さり、1人1個お持ち帰りさせて頂きました。僕(と妻)は、「醤油」(梶田商店 巽こいくち)と「とうきび蜜」(入野糖製糖組合 KAMIKASHIMORI)をチョイス。更に更に、退店間際の玄関で「クッキー」に、「じゃがいも入りフォカッチャ」まで頂戴しました。幸せ過ぎる〜。
以上、非の打ち所がないコース内容と、心温まるホスピタリティに、レストラン自体が生み出す雰囲気で、日々の雑音から解放される非日常的な美食体験となりました。まさしく「心や身体が自然と沸き立ってゆく(effervescence)」ことを実感させてくれる3時間。
全体を通じて強く感じるのは、通底する茶懐石の美意識と公式HPに記載されている「一座建立」(お皿の上・テーブルの上・お客様と私ども、そしてダイニング全体が渾然一体となる)というコンセプト。
特に、後者は、スタッフのサーヴィス(ホスピタリティ)、Food Presentation、内装(室礼)やBGMに至るまで、徹底されているように見受けられました。特に、スタッフのサーヴィスは丁寧で、各料理の提供間隔も完璧。加えて、料理の内容に精通しており、的確な回答が返って来ます。
したがって、本当に心地良く料理を味わうことに集中させて貰えました。全スタッフに深謝です。
もう1つ際立って記憶に刻まれたのが「スタンダードペアリング」の素晴らしさ。決して安い値段ではありませんが、7glasses提供された内容に鑑みれば、ペアリングの精度も含め、「お値段以上」と断言できます!本当にワイン等のセレクトには感動しました。
1点、自分達の反省点は、ペアリングが始まる前の一杯はオーダーした方が良かったカナと。次回は、ビールなど軽めのアルコールを最初の2つの料理に合わせたい。
最後に、もう1つだけ加えて、フレンチのテーブル「和蝋燭」があったのも非常に癒やされました。1/f揺らぎ。全く煙を出すことなく静かに揺らめき続ける凄さ。滞在中、スタッフさんが3回も交換して下さった。能登七尾で和ろうそくを作り続けておられる『高澤ろうそく』さんものです。
ミシュラン3つ星レストランの実力の凄まじさを余すことなく体感出来ました。生江シェフの創造性豊かなメニューには、心から敬意が湧いて来ますね。
また、季節を変えてお伺いしたいと思います。妻もすっかり魅了されてしまい、これ、もう確定事項ww
本当にごちそうさまデシタ!
アルチザン野菜 ※自身が食べて来た野菜料理で最も秀逸!
七谷鴨胸肉を檜原村のミズナラで焼いて ※ 最高の火入れ!
九絵のグリエ ブールブラン 春の山菜 ※ 九絵の美味さがヤバぃ
Food Presentation ※蛤と蛍烏賊のリゾットを七輪で仕上げ
Food Presentation ※九絵の皮目炭火でパリッと仕上げ
Food Presentation ※アルチザンの野菜達の一部!
メニュー
テーブルセッティング
羽根屋煌火に加えるコブミカンと胡椒を擦っている様子
野菜クリスプのブーケ&豆腐サワークリーム
一献(羽根屋純米吟醸煌火生原酒)
Food Presentation 01
蛤 蛍鳥賊 岩布 菜の花 柚子 唐墨 ササニシキのリゾット
Food Presentation 02
シングルヴィンヤード スティーブンス ハンターセミヨン 2016 ティレルズ
Food Presentation 03
じゃがいも入りフォカッチャ
アルチザン野菜
じゃがいも入りフォカッチャ&古代小麦入りパン
ディヴィエーション ロード アデレードヒルズ ロゼ01
ディヴィエーション ロード アデレードヒルズ ロゼ02
蕪を複雑に火を入れて シンプルに
シャトー・タルボ・カイユ・ブラン2018
Food Presentation 04-1
Food Presentation 04-2
長崎産・九絵のグリエ ブールブラン 春の山菜たち
2018 ニュイ・サン・ジョルジュ アンリ・グージュ01
2018 ニュイ・サン・ジョルジュ アンリ・グージュ02
京都産・七谷鴨胸肉を東京檜原村のミズナラで焼いて
名称を失念してしまった赤ワイン
鴨腿肉のラビオリ ほしこがね コンソメ
鴨腿肉のラビオリ ほしこがね コンソメ(おかわり)
Food Presentation 05
アルチザンチーズ
平成18年醸造 五人娘純米火入原酒 熟成古酒 懐古酒
2016 シャトー クーテ
アルアコ族のショコラと無農薬ネーブル 杉薫る焼酎
Food Presentation 06-1
Food Presentation 06-2
Food Presentation 06-3
林檎 シナモン/落花生のフィナンシェ/ヘーゼルナッツと昆布の練り切り/米粉 蓬/花梨 金木犀 琥糖/ショコラ ドライジンジャー
林檎 シナモン/落花生のフィナンシェ/ヘーゼルナッツと昆布の練り切り/米粉 蓬/花梨 金木犀 琥糖/ショコラ ドライジンジャー/World Peace
Food Presentation 07
お薄
お土産品
2025/03/16 更新
前回と同様に、妻の後輩夫妻とともに『レフェルヴェソンス』さんに伺いました。
2回目の訪店になりますが、全く色褪せない魅力に溢れる隙のないコースが素晴らし過ぎました。なお、初回はランチでしたが、今回は、ディナータイムでの訪問になります。
お願いしたのは、「おまかせコース(約8品)」で、価格が56,925円(税金・サービス料込)也。加えて、ワインペアリングもオーダーしました。いただいた具体的な内容は、以下のとおりです。
ビール(キリンハートランド)
※ 前回、ワインペアリングが開始されるまで、少し間があったことを学習して、1杯目には「ハートランド」を選択しました。
Prologue
甲州グラッパと安芸クイーンジュースのアペリティフ
季節の野菜のクリスプと本枯節塩
豆腐サワークリーム
※ パリッぱり食感のクリスプは、野菜の甘み旨みが濃厚な逸品。豆腐のサワークリーム(おかわり可)は軽やかな酸味で、クリスプと相性が最高。目の前で仕上げてくれる食前酒は、ギュッと詰まった葡萄の美味しさが印象に残った。のっけから美味いなぁ。
Chapter I - First Breath
伊勢海老と帆立のササニシキリゾット
炙り松茸と自家製甘鯛の魚醤
すだち
※ 仕上げを目の前で行ってくれる楽しさのあるリゾット。松茸はブータン産で、日本産に勝るとも劣らないクオリティ。魚介の美味さに、フワッと香る松茸のバランスの妙。
Interlude: Japanese Bread
国産小麦のサワードゥ・ブレッド
ジャガイモ入りフォカッチャ
※ いずれも秀逸な焼き上がり。個人的な好みは、スキレット入って供されるフォカッチャ。ジャガイモと小麦の風味が堪りません。
Carlei Green Vineyards Cuvée Stephen Thomson
Pinot Gris 2020
柑橘系で、白桃っぽさもある一方で、ナッツのニュアンスも感じられる。結構複雑系な白ワイン。好き。
Chapter II - Harvest Journey
9月27日のお野菜の旅
※ フードプレゼンテーション込みで、前回と同様に、圧倒的な美しさ誇るスペシャリテ。野菜の種類にも驚くが、調理方法も野菜によって異なり、シーズニング用いた味変も楽しい。
Hirosaki Craft Wines Primo Passo 2024
スチューベン BdN
青森県平川市産のスチューベンで作られた白ワイン。甘い果実の香りに、どこか日本酒っぽいニュアンスが不思議。
Chapter III - The Origin
時間ゆっくり火入れし焦がしバターで焼き上げた蕪
イタリアンパセリのソース
ブリオッシュクルトンと国産生ハム
※ 前回は「定点」と名付けられていたメニュー。ある意味で、蕪料理の極地と思う。蕪の旨味や甘味をじっくりと向き合うことが出来る素敵な一皿。
フィリップ・シャヴィ ムルソー 2022
かなり好みの「ムルソー」。レモンなどの柑橘っぽさにしっかりしたミネラル感。最後に、新鮮なナッツのようなニュアンスでとても美味!
Chapter IV - Across the Ocean
神経〆氷温熟成の九絵の乳清ポシェ・グリエ
伊勢海老のアメリケーヌソース
パースニップのピュレ
根セロリと菊の花のピクルスとレモングラスのオイル
※ なんと20kgオーバーの九絵だったそうです!圧倒的な身質の素晴らしさに全員で言葉を失うwまさに一期一会の絶佳な逸品。アメリケーヌソースに全く負けない力強い九絵の身の旨さが凄過ぎるわ。
ピション・コンテス・レゼルヴ 2017
カシスやブラックベリーの香りに、シナモンっぽいハーブ香が絡む。濃縮した黒系果実のアロマに、力強く滑らかなタンニンが印象的!
Chapter V - Catching Fire
熊本産・あか牛ロース肉
檜原村のミズナラの薪火で焼いて
セップ茸とジャパニーズ・ウィスキーのソース
ごぼうとそのピュレ
柚餅子
※ 「九絵」が今日の一番かと思いきや、「あか牛」のロースがさらにヤバかったww まず、火入れの技術の巧みさ。暴力的なまでの「あか牛」の旨味。薪火の香ばしい香り。セップ茸の独特な風味に、牛蒡からの土の匂い。全ての要素が見事にバランスよく調和しており、あまりの美味さに再び絶句…
2022 ル・ヴィラージュ・デ・ザムルー
ラ・グランジュ・ド・ロンクル・シャルル
結構、スパイシーな印象が残った。小麦全粒粉の自家製手打ちパスタ・コンソメとの相性が素晴らしい。ピパーチも関係してるカモ。
Chapter VI - Crossing Threads
〆の国産小麦全粒粉の自家製手打ちパスタ
あか牛のコンソメ
自家製塩蔵レモン
ピパーチ入りブーレット
シブレット
※ まさか〆のパスタは、スープに入っており、見た目は中華そばwww 独特なパスタの食感に、後を引くスープの美味しさに「お代わり」をしてしまったよ。
テール ド シエル シャルドネ 2022
柑橘感を感じつつも、フローラルさのニュアンスも合わせもかなぁ。するりと滑らかで軽やかな後味。
Interlude: Artisanal Japanese cheeses
ブラウンチーズ
ブルーチーズと黒酢のレデュイ
ラクレットと無農薬蜂蜜
那須ウォッシュとラズベリーのコンフィチュール
コダカ
タカラのヤッコとブルーベリーのコンフィチュール
※ 今回も珠玉なチーズのラインナップでした。いずれも個性豊かなチーズ達で、日本のチーズ職人のレベルの高さに驚かされる。すげぇ!
サリコリア アナンダ・ディ・エドアルド・サッケット
梨とか、桃とか、林檎っぽさがあって、奥の方に紅茶っぽい?ハーブ感。なんか複雑系だが、酸もあって飲み易くタンニンも穏やか。
Chapter VII - Promise
島バナナのパンナコッタ
ジャスミンの花のアイスクリーム
パッションフルーツのソース
ライム
クリスピーフィロとバナナの皮のパウダー
※ 美しいPresentationが、まず目を楽しませてくれる。用いられた食材の組み合わせが卓越したセンス。個々のデザートで美味しいが、混ぜながら食せば、美味さが華やかに跳ね上がる。
Epilogue
米粉のマカロン
落花生のフィナンシェ
サブレ・オ・ショコラ
奄美コーヒーと長野ヘーゼルナッツの金鍔
李のタルトレット
河内晩柑と無花果の葉の琥珀糖/
落花生ミルクのWorld Peace
お薄
※ 最後まで隙を見せない怒涛の構成!落花生ミルクの「World Peace」がお気に入り。次に口に入れるお菓子を選ぶ指を迷わせる魅力があるなぁ。
アイスコーヒー
御土産
TAKAZAWA CANDLE
上樫森 ボカ
チーズローズマリーのサブレ
蕪のパン
※ 今回は、『高澤ろうそく』さんの「和蝋燭」もチョイス。自宅で使ってみたのですが、大きく揺らめく和蝋燭の炎には、めっちゃ癒されますね。
最後にワインペアリングにも触れれば、珠玉のコース内容に合わせて下さったワイン達は、しっかりマリアージュを感じる申し分ない内容で、めちゃくちゃ満足度が高かったです!感服。
2回目にして、参加者の全員が沼っていますw
次回は、季節を変えて再訪の予定です(退店前に次回の予約を取らせて貰いました)。
あぁ、とても口福な時間だったなぁ…本当にごちそうさまデシタ!