5回
2025/04 訪問
変わらぬ幸せ、静かな願い
また鮨なんば四ツ谷へ。
このカウンターに座ると、毎回自然と深呼吸をしたくなる。
今日もここに来られたことが、ただただ嬉しい。
冬に比べると、漁獲はやや軽やかで、脂の乗りも控えめ。
けれど、どのネタもきちんと仕立てられ、味わいの輪郭はぶれることなく。
季節に寄り添った、自然な表現がここにはある。
個人的に毎回楽しみにしているのが、アオリイカ。
ふわっと空気を含んだような食感、
噛みしめるたびに優しく広がる甘み。
なんばのアオリイカは、やはり特別だと思う。
ふと考える。
こんなにも自然に、こんなにも静かに心が満たされる場所が、
ずっとこのまま続いてほしい。
本当に、心からそう思う夜だった。
2025/04/27 更新
2025/03 訪問
変わらぬ安心、変わらぬ笑顔
四ツ谷の「鮨なんば」。もう何度足を運んだかわからないけれど、毎回変わらず穏やかな気持ちで帰ることができる、私にとって特別な場所。
カウンターの中に立つのは、高梨さん。なんばさんの高弟として知られ、シャリとネタのバランスにおいては、東京の中でも屈指の巧みさだと思う。酸味、温度、口の中でのほどけ方——どれも主張しすぎず、でも印象に残る。静かで確かな技術。
高梨さん自身は寡黙な人だが、柔らかな笑顔を絶やさず、空気がとてもやさしい。おしゃべりで盛り上げるタイプではないけれど、不思議と緊張せず、心地よい距離感がそこにある。
ふと思う。もしこの場所が、ある日なくなってしまったら——私はきっと、かなり落ち込むだろう。それくらい、自分にとって大切な一軒になっている。
これからも、季節が変わるたびに通いたい。静かだけど、確かな幸福がある場所。
2025/04/20 更新
2024/12 訪問
冬の入り口、変わらぬ安心感
12月の鮨なんば四ツ谷。
この時期になると、やはり漁獲の状態がぐっと良くなると実感する。
今日のカウンターも、どの一貫も輪郭がはっきりしていて、自然と背筋が伸びた。
中でも驚いたのが、鰹(かつお)。
しっとり、ふんわり、まるで空気を含んだような柔らかさ。
香りの立ち方も上品で、余韻の長さに思わず目を閉じたくなるほど。
そして、やっぱり思うのは、高梨大将の安定感。
どんな季節、どんな素材でも、その特性を読み取って最良の状態に持っていく。
過度に演出しない、でも明らかに違いを感じさせる、
その絶妙な距離感が、なんば四ツ谷らしさなのだと思う
2025/05/02 更新
鮨なんば 四ツ谷。
何度訪れても、変わらぬ安定感に安心する。
握りの温度、シャリのほどけ方、ネタの状態——
どれも丁寧で、静かに完成されている。
この季節の鯵がとにかく素晴らしい。
脂がしっかりのっていながら、くどさはなく、
噛むほどに甘みが広がる。
季節が変わるたびに表情を変える魚だが、
今日の鯵は記憶に残る一貫だった。
いつ来ても満足できる一軒。
次に訪れる季節では、どんなネタに出会えるのか楽しみ。