YuYu.さんが投稿したTHE SUSHI りょうけん(東京/六本木)の口コミ詳細

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美食美酒を奏でる吟遊詩人

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THE SUSHI りょうけん六本木、乃木坂、麻布十番/寿司、海鮮、日本料理

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.7
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/12 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

記憶を更新する鮨のイマジネーション

鮨の余韻が、肌を撫でるように残る夜だった。
   
煌めく六本木の新たなランドマーク。
GEMS。その一角に、柔らかい光と高級感溢れる空気に包まれた鮨の舞台が誕生していた。
    
カウンターに立つのは、フランス料理と韓国宮廷料理の修練を経た、所作も美しいカリスマ性を帯びた女性大将。
その一貫には、技術、こだわり、
そして深い美意識が宿っていた。

幕開けは、シャリを混ぜる手元から始まる。
白木のカウンター越しに伝わる緊張感、米がほどよく温もりを保つタイミングで供される“味見”の演出に、早くも期待が高まる。温かいシャリの輪郭、その潔さに心が動く。

先付の“三陸産生若芽ポン酢”は、控えめながら凛とした酸味と、わかめの繊細な香りが印象的だった。
この一皿だけで、店の感性が伝わってくる。思わず「おかわり自由」に甘えてしまいそうになるほど。

あん肝ムース奈良漬け。
焦がしてキャラメリゼした香ばしさが濃厚な旨みと交わり、奈良漬の歯ごたえが心地よいリズムを添える。
酒が進まないはずがない。

そして異彩を放ったウニ藁 五島うどん。
細麺の弾力がウニの甘みと調和し、
海の滋味と小麦の余韻がひとつの詩のように響き合う。

握りに入ると、所作の細やかさが際立つ。
シャリの蓋は一貫ごとに閉め直され、板前はネタを変えるたびに清められる。潔癖ではなく、“誠実”という言葉がふさわしい丁寧さ。

金目鯛 すだち マルドン塩。
すだちの酸とマルドン塩の粒が金目の旨みに寄り添い、
研ぎ澄まされた味覚体験をもたらす。

小肌のシェリービネガー〆。
まさに未知との遭遇。シェリー由来の熟成香が、
淡泊な魚を一気に大人の表情へ導いていた。

帆立 燻製 フィンガーライム。
視覚からしてドラマチック。スモークのベールが帆立を包み、その上に添えられた柑橘の粒が、まるで風のように味わいに揺らぎを加える。素材の説明まで丁寧に実物を用意されていたのも印象深い。

鮪おはぎ。追加で「うにとろ」の抱擁を。
濃厚な二つの旨みが溶け合い、贅沢という言葉の意味を体で理解する瞬間が訪れる。

手渡しの際には、ただ「どうぞ」ではない。
「お手を拝借いたします」という一言に、美学がにじむ。

いくらとリンゴの小丼ぶり。
まさに海と陸の出会い。いくらととびこの塩味に、りんごの甘酸っぱさが溶け込み、童話のような世界が広がる。

白子茶碗蒸し。
もはやポタージュの域。濃厚なのに滑らかで、
舌に触れるたびに優雅さが広がる。

赤身漬け タスマニアマスタード。
聞いたことすらない組み合わせ。それだけに、
口に入れた瞬間の衝撃が深く、記憶に染み込んだ。

中とろ。
宝石のような存在感。切り口、脂の照り、口溶け。
すべてが完璧に調律されていた。

カマス炙り。
香ばしい香りと皮目の弾力が印象的。
切り込みの美しさが、そのまま味わいの余韻となる。

そしてりょうけんの玉子。
スイーツのように仕立てられた玉子焼きに、
甘く香るいちご、鮨のコースに優雅な幕を引く。

酒のセレクトも見逃せない。日本酒は言うまでもなく、
ワインへのこだわりも強く、スチューベンはその象徴だった。キャンディのような果実香と控えめなタンニンが、脂ののった穴子と静かに響き合う。

味、所作、空間、すべてにおいて揺るぎない芯がある。
パフォーマンスでありながら、決して演技ではない。
五感の奥深くに届く美食の記憶として、この夜の鮨は刻まれていた。
 
その夜のことを、何度も思い出してしまう。
燻製の香り、すだちの酸、海の塩気、そして手渡しの温度。それらが、言葉を超えた何かとなって、記憶に染み込んでいる。

2026/02/05 更新

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