YuYu.さんが投稿した鮨 不二楼(東京/茅場町)の口コミ詳細

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美食美酒を奏でる吟遊詩人

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鮨 不二楼茅場町、八丁堀、日本橋/寿司、海鮮

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.9
      • |サービス 4.3
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.8
1回目

2026/01 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

その一貫は、記憶の頂に刻まれる

選ばれし者のみが辿り着ける「聖域」のような佇まい。重厚な扉を開け、一歩中へ踏み入れば、そこには都会の渇いた風は届かない。靴を脱ぎ、足裏から伝わる木の温もりに身を委ねる時、客人は俗世の重力から解き放たれ、ただ「食」という儀式に没入するための準備を整えるのである。
    
広々とした空間に漂うのは、これから始まる未知なる体験への静かな高揚感だ。

供されるのは、伝統的な博多前の技法と、精緻を極めた江戸前の矜持が、独自の「熟成・発酵」という魔法によって融合した『新江戸前鮨』である。

日本が世界に誇る鮮度保持技術を土台とし、そこからさらに時間を味方に付けることで、魚介のポテンシャルを極限まで引き出している。

魚の脂が、暴力的なまでの旨味となって溢れ出す。歯を立てれば、身は吸い付くような弾力を保ちつつも、旨味の余韻がいつまでも続く。そのあまりの完成度に、同伴者との会話は自然と途絶え、ただ天井を見上げて溜息を漏らすことしか許されない。
言葉は、この圧倒的な官能の前では無力な記号へと成り下がるのだ。

中でも「中トロ」は、正にこの邸宅の核心を象徴する逸品であった。筋の存在すら感じさせぬ滑らかなテクスチャー、そして口内温度で溶け出す上質な脂。それは喉を通り過ぎた後も、鼻腔に芳醇な余韻を残し続ける。鮨屋において「追加」という行為は、往々にして野暮な振る舞いとされることもあるが、この一貫に限っては、抗うことのできない本能の欲求であった。理性はもはや、この旨味の奔流を前に降伏を宣言する他ないのである。

店を後にする時、心に残るのは満腹感ではない。それは、一つの芸術作品を鑑賞し終えた後のような、深く静かな感動である。今まで歩んできた美食の記憶が、この一夜によって鮮やかに塗り替えられてしまった。

生涯の鮨の「最高峰」と呼ぶべき景色に、私は今、確かに触れたのだ。これほどまでに長く、そして深い余韻を、私は他に知らない。

2026/02/05 更新

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