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――静かに、ナイフを入れる。 じんわりと滲む肉汁と、赤身のグラデーション。 それだけで、「来てよかった」と思える。 沖縄のステーキハウス「HANS」。 目の前に現れたのは、石垣牛のステーキ。 霜降りではなく、赤身中心。それでも柔らかさは損なわれておらず、肉の旨みが噛むたびにしっかり伝わってくる。 焼き加減はミディアムレア。 表面の香ばしさと、内側のしっとり感のコントラストが心地いい。 添えられたオクラやナス、かぼちゃも丁寧に焼かれていて、野菜の甘みが肉の後味を引き立てる。 ――値段は決して安くない。 でも、石垣牛のこの火入れ、この厚み、この満足感。 “贅沢をしてよかった”と思える瞬間は、そう多くない。 今日は、その数少ない一つだった。
2023/10訪問
1回
――ひと口かじると、じんわり広がるスパムの塩気と、卵のやさしさ。 手のひらサイズの幸せ、それが「ポーたま」。 沖縄では言わずと知れた人気店。 観光客も地元の人も、その旨さを知っているから、いつも行列。 でもこの日は、雨。しかも休日。 不思議なことに、あの行列がなかった。 迷わず注文。定番のポークたまごおにぎり。 ふかっと握られた白米に、厚切りのスパムと甘めの卵焼き。 それらを海苔で包む、ただそれだけ。だけど、このバランスが抜群。 過不足のない構成と、素材の旨味。温かみがある。 ――雨に打たれずに、並ばずに、この味を手に入れた。 それだけで、今日が特別な一日になった気がする。 ポーたま、また並んでもいい。 でも、こういう“ラッキー”な出会いも悪くない。 あの静かな店内と、やわらかい塩気。しっかり記憶に残った。
2024/05訪問
1回
――やさしい塩気と、ほろほろの肉。 胃にも心にも、沁みてくる。 ここは「浜屋」。 注文したのは店名を冠した「浜屋そば」。 見た目はシンプルだけど、丼の中に沖縄の誇りが詰まってる。 まず目を引くのは、大ぶりなソーキ。 しかも軟骨入り。箸で軽くほぐれるほど柔らかく、軟骨はぷるんとしていて、コラーゲンの塊みたいだ。 スープはあっさりした塩味。でも、鰹と豚の旨味がしっかり支えていて、じわじわと後を引く。 麺は平打ちの縮れ麺。 もっちりとしていて、スープをよく絡めとる。 そこに、ふわっと甘めの玉子焼きとネギが添えられて、口の中に穏やかなハーモニーが広がる。 ――ソーキそばって、こういうのでいいんだよ。 いや、こういうのが“いい”んだよ。 旅の途中、体も心も少し疲れたときに出会いたい一杯。 浜屋そば、しみじみうまい。
2023/10訪問
1回
――見た目に反して、するすると胃に収まる沖縄の優しさ。 琉球村 那覇空港店。 那覇旅の締めにふさわしい、空港で気軽に味わえる沖縄らしさの詰まった定食。 ソーキそばのスープは白濁しておらず、澄んだ色合いであっさりとした風味。 それでいて、豚の旨味はしっかりと感じられ、塩気と甘みのバランスが秀逸。 柔らかく煮込まれたソーキは、箸で崩れるほどほろりとしていて、出発前の緊張をほどいてくれるようだ。 ご飯には、三枚肉がたっぷりと。こちらは甘じょっぱく煮込まれ、ご飯との相性は鉄板。 ぱらりと乗った刻み海苔と小口ねぎが、脂の重さを中和してくれる。 ――さっと食べられて、しっかり満足。 このセットには、沖縄の空気がまだしっかりと息づいていた。