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吉野山の草餅は、想像の斜め上を行く旨さだった。 草餅といえば長谷寺というイメージが強かったが、吉野山のそれは、長谷寺のものを凌ぐ美味しさと言っていいかもしれない。 突き立ての餅は絶妙な柔らかさを保っており、蓬の豊かな香りを引き立てるほのかな塩味が、その美味しさをさらに際立たせている。 中のこし餡も甘みの加減が絶妙で、こし餡でありながら非常に味わい深い。 特に驚かされたのが「栗餅」だ。 一見すると桜餅のような風貌だが、栗のふくよかな甘みと、桜の葉の塩気が見事に調和しており、これほど美味しい栗餅は食べたことがない。 味見でいただいた桜羊羹も実に美味だった。 総じて、桜の葉や塩気の使い方が、この店は驚くほど上手い。
2025/11訪問
1回
知る人ぞ知る、葛の名店「黒川」。 聞けば、近畿の高級料亭の多くがこの黒川の葛粉を仕入れているという。 その理由は明白だ。絶妙なとろみと、ここの葛特有の素材の旨みを活かす力が、洗練されたあんかけや葛の御菓子を生み出すからにほかならない。 私も宇陀市に立ち寄ると、必ずここの葛粉を購入するほど信頼を寄せている。 今回は、その葛粉を使った葛菓子、所謂「紋菓」も購入してみた。 一般的な紋菓にありがちな、小麦粉の粘り気や後味の悪さは、ここには皆無だ。 口に含んだ瞬間、さらりと溶け、ただ上品な甘さの余韻だけを残して、すっと消えていく。 この儚い甘みを紋菓で表現できるとは。 その葛粉自体のレベルの高さには、ただ脱帽するばかりである。
2025/11訪問
1回
長年愛され続ける名物——あぶり餅。 炭火でじっくりと焼かれたお餅は、 外は香ばしく、中はもっちり。 そこに絡むのは、甘じょっぱい白味噌の特製ダレ。 この組み合わせがもう、たまらない。 一口かじれば、 お餅の自然な甘み、白味噌のまろやかなコク、 そして炭火の焦げが生むほのかな苦味が絶妙に重なり合い、唯一無二。 全国探しても、この味はここだけ。 唯一無二の伝統の和菓子として、 これからもずっと残ってほしい
2025/06訪問
1回
今年の口コミで赤福を超えた、二見の至宝「塩羊羹」 伊勢・二見に、羊羹一筋で勝負する名店がある。 観光地の華やかさとは無縁、ただ“本物の味”だけで勝負する老舗。 ここの看板商品は、伊勢神宮にも奉納される岩戸の塩を使った塩羊羹。 岩戸の塩が生み出すまろやかな塩味が、 小豆の上品な甘さと見事に調和し、 羊羹特有の甘ったるさが一切ない。 むしろ、噛むほどに旨みと余韻が広がる。 あんこの質、甘み、塩の調和—— どれをとっても、あの赤福を超えていると感じた。 実際、今年のGoogle口コミでも赤福を抜いたというのも納得の結果。 試しに裏千家の先生に贈ったところ、 一口食べて“言葉を失った”ほどの逸品。 伊勢を訪れるなら、赤福より先にこの塩羊羹を。
2025/10訪問
1回
伊勢の二見にひっそりと佇む一軒の和菓子屋。 ここでしか味わえない幻の生菓子くうや餅。 せいろで丁寧に炊き上げたもち米で、 なめらかなこし餡を包み込む。 見た目はまるで「おはぎを裏返したような」姿だが、口にすればその印象は一変する。 ひと粒ひと粒のもち米がふっくらと立ち上がり、 噛むたびに優しい甘みと食感が舌に広がる。 中のこし餡は、大きく主張せず、 もち米本来の甘みを引き立て、相乗効果を生んでいる。 その絶妙な調和が、心に残る余韻を生む。 さらに驚くのが、三色に分かれたもち米。 白、桜、よもぎ——それぞれに異なる香りと味があり、 自然の恵みが見事に調和している。 秋限定の栗味は、まさに極み。 栗きんとんのように上品な甘さの餡が、 もち米のしっとりとした食感に溶け合い、 季節の移ろいを舌で感じさせてくれる。 保存料を一切使わないため、消費期限はわずか数日。 だからこそ——伊勢でしか味わえない“儚い美味しさ”。 伊勢を訪れたなら、このくうや餅を一度は口にしてほしい。
2025/10訪問
1回
大津の商店街で出会った、和菓子職人が手がける“異次元のかき氷” 初めて口にした時の衝撃はいまでも忘れられない。以来、私は最低でも月に一度はお使い物としてここを訪れるほどだ。 店主はただ者ではない。あんこやよもぎといった主要素材を自ら栽培するほどの徹底ぶり。 だからこそ、この店のお菓子には一切の妥協がなく、どれを選んでも完璧な仕上がりなのだ。 数ある商品の中から今回は、秋まで提供される絶品かき氷をご紹介。 まず氷。ふわっと口の中で溶ける上質な食感は当然のことながら、驚かされるのはシロップの完成度だ。 私がいただいたのはイチゴとアドベリー。無駄な甘さを一切加えず、果実の持つ自然な甘みと酸味を最大限に生かしている。氷にすっと染み渡るそのバランス感覚は、まさに職人技。 さらに感動したのが、どのかき氷にも添えられるあんこと白玉。本来ならフルーツシロップとぶつかりそうな組み合わせだが、不思議なことに一切の違和感がない。むしろ、フルーツの甘みを引き立て、氷全体の完成度をさらに高めている。 大津を訪れるなら、このかき氷を体験せずに帰るのはもったいない。
2025/07訪問
1回
覚王山日泰寺の門前で格式高い老舗和菓子屋。 中で7席だけイートインコーナーがある。 今回はキウイのかき氷と宇治金時を食しました。 キウイはキウイの果肉そのものを贅沢に使ったさっぱりとした酸味と甘味が癖になるハイレベルな出来栄え 宇治金時は抹茶シロップのほろ苦い甘さと小豆の自然の甘さを活かした繊細な甘さが混ざり合い、何杯でも食べたくなる美味しさ 他のかき氷店のような派手な見た目で誤魔化したものではなく、和の甘さを基本とし素材の甘さにとことん向き合い、無駄を削ぎ落とした技の甘さがそこにはあった よく情報番組で、あまり甘くなくて美味しいとたわけたコメントする女子がいる。甘くないのは甘味じゃない。 不老園のように、ただ単に砂糖甘いというのではないものが、熟練の技だと思う。
2025/09訪問
1回
最近推しの叶翔寿庵! ここの和三盆とあんこは本当に絶妙☺️ 京都の老舗のお店よりも繊細で上品な甘さを待ち合わせ、素材の旨みを体現している。 砂糖であんこのうまさや和菓子の美味しさ殺してるお店が多いと感じる中でここは 砂糖で全てを活かしてる数少ないお店 かき氷500円台だし一度は寄ってみてください! 病みつきになります
2025/06訪問
1回
伊勢でご贔屓にしている和菓子屋。 ここは伝統を守りながらも、新しい和菓子の世界を切り拓く創作和菓子の名店だ。 今回いただいたのは、あんぱん饅頭と姫無花果(ひめいちじく)。 まず驚かされたのが、あんぱん饅頭の完成度。 トースターで少し温めると、生地の卵の甘みがふわりと広がり、 中のこし餡の上品な甘さと見事に調和する。 この生地の香ばしさと旨みは、京都の三木鶏卵にも勝るほど。 粒あんや伊勢抹茶、チョコなどの新展開も期待できる、大きな可能性を秘めた逸品だ。 一方の姫無花果は、まさに驚愕の創作菓子。 しっとりとした芋餡に、無花果の独特の甘酸っぱさが重なり、 今までにない味覚の調和を生み出している。 この組み合わせを成立させるまで、どれだけ試行錯誤を重ねたのだろう。 一口でその努力と情熱が伝わってくる。 無花果を半分サイズにすれば、 お茶席にもぴったりの上品な茶菓子として映えるだろう。 味・発想・完成度のすべてが高次元で融合した、まさに新時代の和菓子。 この店が伊勢にあることが誇らしい。
2025/10訪問
1回
お使い物にも最適、ににぎさんの“一級品スイーツ” ににぎさんは、和菓子だけでなくスイーツも一級品。その実力を改めて感じたのが、今回いただいたいちごの生どら焼き。 実は私は苺は大好きだが“苺味”は大嫌い。だから注文した時は半信半疑で不安もありました。 だが、一口食べた瞬間、その不安は見事に消え去っりました。 クリームは安っぽいフレーバーではなく、本物の苺を贅沢に練り込み、果実そのものの甘酸っぱさと香りをしっかりと感じられる仕上がりだったのです。 どら焼きの生地は言うまでもなく絶品で、クリームと粒あんとの相性も最高。 さらに驚かされたのはラズベリーソースでの味変。フルーティーな酸味が加わることで、まるで本格的なケーキを食べているような贅沢感が楽しめる。 一緒に味わった抹茶パフェも忘れがたい。濃厚な抹茶の深みとあんこの優しい甘さが調和し、まるで洋風に仕立てた宇治金時のよう。和と洋が見事に融合した一品でした。
2025/01訪問
1回
下鴨神社といえば、やはり名物のみたらし団子。 境内の風情を感じながら頬張るこの団子は、まさに京都の味そのもの。 ここのみたらし団子は一粒一粒が大ぶりで、もちっとした弾力が心地よい。 香ばしく焼き上げられた表面に、黒蜜のような濃厚なタレがたっぷり絡み、絶妙な甘じょっぱさが口いっぱいに広がる。 そのコクのある甘みとおこげの香ばしさのバランスがたまらなく、気づけばもう一本手が伸びてしまう
2025/11訪問
1回
秋と夏を象徴する赤福の二つの逸品。 10月の朔日餅「栗餅」と、7月の「笹わらび餅」。どちらも“赤福が本気で作る季節限定”だからこそ味わえる至福でした。 まずは栗餅。 これはもう、栗好きには抗えない魔力。 くうや餅のように外側はふっくら粒だった餅米が覆い、ひと口かじると中から溢れるのは上質な栗餡。 栗きんとんをさらに丁寧に仕立て直したような舌触りで、自然な甘みが舌の上でスッとほどけていく。 極めつけは上にドンと乗った大粒の栗の甘露煮。 優しい甘さとほろっとした食感が、餡と米の旨さを美しくまとめ上げてくれる。 これは秋だけのご褒美。 そして笹わらび餅。 笹を開いた瞬間に広がる爽やかな香りと、ぷるんと揺れる透明感。 つるん、と喉ごしが良く、みずみずしさの中に上品な甘さのこし餡がふわりと広がる。 暑い夏の疲れを一瞬で癒す、まさに“涼”そのものの味わい。 赤福本体はあまり好みではなくても、この朔日餅だけは別格。
2025/10訪問
1回
以前差し入れをいただいてあまりの美味しさに感動した栗利久と黄樹。 我慢できずにとうとう取り寄せてしまった。 栗利久は丁寧に炊き上げた渋皮栗を、艶やかな黒糖羊羹で包み込んだ逸品。 見た目からして美しく、切り分ける瞬間から上品な香りがふわりと広がる。 口に含めば、渋皮栗の自然な甘みと黒糖羊羹のまろやかさが溶け合い、 その下に敷かれた栗きんとんのような土台が優しく舌を包み込む。 まさに「栗菓子の完成形」と呼ぶにふさわしい至高の味わい。 そして、もうひとつの名品——黄樹。 これはまさに栗きんとんの王様だ。 しっとりと練り上げた栗きんとんの中に、 ほろりとした栗の甘露煮の粒が混ざり合い、 噛むたびに異なる食感と甘みが広がる。 滑らかな舌触りとほくほくとした粒感の対比が心地よく、 一口で秋の深まりを感じさせてくれる。 どちらも繊細で、優しく、記憶に残る味。 「また取り寄せたい」と素直に思える、 宮崎が誇る極上の栗スイーツだった。
2025/10訪問
1回
昔ふらりと立ち寄り、その美味しさに心を奪われた和菓子屋。 みたらし団子で名高い「梅園」の系列店で、夏には少し趣向を凝らした特製かき氷を提供してくれる。 ここで出会ったのは、見た目からして涼やかなみぞれ氷。 ただのみぞれではない。蜂蜜を凍らせたような、 くどさのないやわらかな甘みを帯びた氷が口の中でふわっと溶け、じんわりとした優しい甘さを広げてくれる。 そして最大の仕掛けは、氷の中に隠されたあんこ。 溶けかけた氷と絡み合うと、冷やしぜんざいへと姿を変える二度美味しい仕掛けに思わず笑みがこぼれる。 「ただのかき氷」とは一線を画す、得した気分を味わえる夏の甘味だ。 老舗の遊び心と和の上品さが詰まった一杯。真夏の京都で、ぜひ体験してほしい逸品である。
2024/10訪問
1回
「山の幸」をコンセプトにしたという、その煌びやかな羊羹に目を奪われた。 この一品の真髄は、絶妙なまでの「和洋折衷」を体現している点にある。 聞けば、ここの女将は元パティシエだという。店頭に並ぶ、想像力豊かでユニークな和菓子の数々を見れば、その経歴にも納得がいく。 今回いただいたこの羊羹、一口食べればその凄みがわかる。 程よい甘さの奥に、ふわりと香るビターチョコレートの風味。これが重くなりがちな羊羹特有の甘ったるさを巧みに消し去り、驚くほど上品な味わいを作り出しているのだ。 上部には寒天で閉じ込められた小豆、胡桃、栗といった甘味が敷き詰められているが、これらの甘さ加減も計算し尽くされている。 決して羊羹本来の味わいを殺すことなく、見事な調和を保っている。 和菓子という枠組みの中で、洋の技術と感性をここまで昇華させるとは。素直に「すごい」と唸らされる逸品だった。