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冬の贅沢・白子尽くしの至福の時間 冬といえば白子の旬。今回いただいた料理は、白子の魅力を余すことなく引き出した品々ばかりで、一つひとつがまさに芸術のようでした。 焼き白子とお粥 は、この夜のハイライトとも言える逸品。表面は香ばしく焼かれ、ほんのりとした焦げ目が白子の甘みを一層引き立てます。一口噛めば、中からとろりと濃厚な旨味が広がり、まるでミルクのように滑らか。そのままいただいても絶品ですが、優しい味わいのお粥と一緒に食べると、白子の旨味がより際立ち、余韻がじんわりと口の中に広がります。寒い冬の夜に、心まで温まるような一皿でした。 白子の椀物と柚子皮 もまた、繊細な一品。澄んだお出汁の中で白子がふわりと浮かび、口に入れた瞬間にとろけるような食感を楽しめます。柚子皮のほのかな香りがアクセントになり、濃厚な白子の味わいを爽やかに引き締める絶妙なバランス。まるで冬の静かな夜にそっと舞い落ちる雪のような、儚くも美しい味わいでした。 そのほかにも、ふわふわの雪のように盛られた氷の上に添えられた白子や、繊細な焼き魚、卵料理など、一皿ごとに職人の技と季節の恵みを感じさせる逸品ばかり。料理だけでなく、美しい器や盛り付けも見事で、一品一品に物語が込められているようでした。 冬の味覚を存分に堪能できる、まさに至福の時間。白子の奥深い魅力を再認識する、贅沢なひとときでした。
2025/02訪問
1回
井水が引き出す複雑で滋味豊かな出汁の奥行きに深く感銘。季節の木の子の香り、澄んだ味わいのイノシシが調和し、自然の恵みを余すことなく体感。締めくくりは葡萄と紅茶アイスが爽やかな余韻を残し、心に残る滋味深い一献となりました。 同じ鰹節でも、包丁の刃の入り方によって切断面の粗さが変わり、味わいが複雑になったり、反対に澄んだ印象になったりする。肉もまた、鈍い刃で切ると断面が粗く酸化が早く進み、熟成後には臭みが出やすい。しかし鋭い刃で切れば断面は滑らかに保たれ、長期間の熟成でも清らかで美味しさが持続する。 鹿のようなジビエは独特の臭みが微生物発酵に由来するとされるが、三兄弟は最速で8分で解体を終えるという。そのため提供された鹿肉は驚くほど清らかで一切の臭みがなく、赤ワインソースを必要とせず、むしろ出汁の餡かけで美味しさが引き立っていた。さらにパン粉も、敢えて包丁でなく手で裂くことで「切れ味」を捨てる選択をし、味に寄与させていたのが印象的だった。 まさにここでは「切れ味」が料理哲学にまで昇華されており、磨刀そのものが調味行為になっていると感じた。
2025/09訪問
2回
「徳八本也」での食事はどれも素晴らしかったですが、特に白子と焼き猪肉が印象的でした。白子は外は香ばしく、中はとろけるような濃厚な味わい。一方、焼き猪肉は適度な歯ごたえとジューシーな脂の旨味が絶妙で、噛むほどに肉の風味が広がりました。シンプルな味付けながら、素材の良さを最大限に活かした仕上がりで、日本酒とも相性抜群。どの料理も丁寧に作られており、また訪れたくなる名店でした。
2025/10訪問
2回
瓢亭 本店——茶怀石への敬意、静寂の中の美 瓢亭での食事は、単なる料理ではなく、茶怀石の精神そのものを感じる時間だった。一皿ごとに**「もてなし」**の心が込められ、素材の持つ美しさを最大限に生かす工夫が施されている。 昆布出汁の温かさに包まれる椀物、丁寧に仕上げられた八寸、すべてが茶道の精神と調和している。器の選び方、盛り付けの繊細さ、食材の持つ季節感……そのすべてに、茶怀石の持つ静寂と敬意が漂う。 この場所での食事は、料理を味わうだけでなく、日本文化の奥深さを肌で感じる体験だった。茶怀石への敬意と伝統を重んじながら、それを現代に昇華させる姿勢に、ただただ心を打たれる。
2023/04訪問
1回
2025/08訪問
1回
火入れ絶妙な干し鮑と柔らかな生鮑の一皿は、海の滋味と技術の融合。鳩料理は香ばしく、胡麻の香りが食欲をそそる逸品。尾を立たせた盛り付けも印象的。フカヒレは上湯との一体感が素晴らしく、心に残る中華体験でした。