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OZONE at The Ritz-Carlton Hong Kong|レビュー 世界で最も高い場所にあるバーのひとつ、OZONE。 地上108階、信じられないほどの高さにありながら、 そこには“重力を超えた”おもてなしが存在していました。 まず初めに言いたいのは、ここまでの心遣いを体験したのは人生で初めてだということ。 正直に言えば、初日の訪問時には小さな不備がありました。 しかし驚いたのは——翌日、リッツカールトン香港のスタッフの方から「ぜひ改めて招待させていただけませんか。おもてなしを一からやり直させてください」との申し出があったこと。 この瞬間、言葉を失いました。 “気づいたからこそ動く”その姿勢に、ホテルとしての真価を見ました。 これこそ、ラグジュアリーの本質です。 当日は、日本からインターンで来られているというトリリンガルの女性スタッフが、 一から十まで本当に丁寧にエスコートしてくださり、 どんな要望も察知して動いてくださるその所作、距離感、知性のすべてに心を奪われました。 名刺の写真を添えたかったのですが、残念ながら見つからず……。それでも、あの瞬間の感動は今でも鮮明です。 料理も、圧巻でした。 特に、カツサンド。 この言葉で片付けたくないほど、美しく、香ばしく、そして柔らかく、 まさに「人生で一番美味しいカツサンド」でした。 分厚いのにくどくなく、食感も絶妙で、口に入れた瞬間、静かに目を閉じてしまったほどです。 空間としてのOZONEも、やはり特別でした。 香港の夜景を108階から一望する非現実感。 まるで空の上に浮かぶ秘密のラウンジ。 気圧の変化以上に、心の高度が上がる場所です。 ⸻ 【まとめ】 •サービス:想像を超える“気づき”の文化 •スタッフ:トリリンガルの女性スタッフの感動的な対応 •料理:人生最高のカツサンド •空間:空に浮かぶ、五感のアトリエ •印象:期待を超え、記憶に刻まれる体験 ⸻ リッツカールトン香港 OZONEは、単なる“高級バー”ではありません。 それは、“人間の温度”を最上階にまで持ってきた奇跡の場所です。 香港を訪れる際には、ぜひ一度——いいえ、必ず一度は訪れてほしい。 高さに不安を感じる方もいるかもしれませんが、 心の深さがそれを上回る体験が、必ず待っています。
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T’ang Court|The Langham, Hong Kong|レビュー これまで数えきれないほど中華を食べてきましたが、T’ang Court(唐閣)はそのすべてを静かに、そして完璧に超えてきました。 ここは「中華料理の真髄を、あまりに美しく具現化している」場所です。 ミシュラン三ツ星の冠をかぶっているからではありません。 むしろ、「ああ、この店のために三ツ星という概念が存在したんだ」と納得させられる場所です。 まず前提として—— お茶なしで食べきれると思うなよ?というレベル。 それほどまでに味の層が複雑で深く、強い。 水だけじゃ、全然太刀打ちできない。 きちんと淹れられた中国茶とセットでなければ、この料理たちとは“対話”すらできない。 さすが本場。さすが香港。火の技術と油の設計が桁違い。 そして、どうしても語らずにいられないのが—— カキフライ。 このカキフライは、もはや「料理名」として受け入れてはいけない。 “カキフライ”という言葉で説明してしまうことが申し訳なくなるほど、まったく別の食べ物。 想像をはるかに超える巨大さ。そして、外は信じられないほどサクッと軽く、中はとろっとろのミルクのような海。 一口で、テーブルの空気が変わります。 「世界一」としか表現できない。むしろ、それ以上が存在するなら、そう呼びたい。 料理一品一品が、完璧な温度、完璧な構成、完璧なタイミングで出てきて、 こちらの食べるスピードと呼吸までもが計算されているかのようでした。 料理人の背後に、まるで時間の調律師がいるような感覚です。 ⸻ 【まとめ】 • 味の強度:水では太刀打ちできない“本場の洗礼” • カキフライ:言葉にできない。想像を超えた存在 • サービス:呼吸に合わせて展開される劇場のよう • 空間:静かで品格に満ちた“皇朝”のような空気 • 総評:ミシュラン三ツ星の“意味”を身体で理解できる場所 ⸻ T’ang Court は、“一流中華”ではなく、“中華という文明そのもの”。 香港に行くなら絶対に外せない。 そして、人生で一度は味わっておかないと損をする味が、ここにあります。