「うなぎ・あなご」で検索しました。
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2025/07訪問
1回
鰻重の最高峰「玉手」を注文。 これまで6回程ここの野田岩で鰻を食べてきた。わらわが日本を出てアメリカで暮らさない大きな理由の一つが鰻。旨い鰻は日本でしか食べられないでしょう。 連れられても良し。連れて行っても良し。大将が時々厨房から出てきて挨拶してくれるのが密かに好き。 江戸時代の十一代将軍徳川家斉の御世に創業して二百年続くこの麻布の野田岩は、お店の建築が飛騨高山の合掌造りで、今は昔となった時代の馴染み深い雰囲気でとても落ち着く。野田岩はフランスのParisにも野田岩パリとして出店しているけれど、果たしてあちらの鰻重のお味はどんなものでしょうか。それを確かめるためだけにParisに旅行するのもいいかもしれない。 さて、今回は鰻重の最高峰の玉手を注文。8,200円。 ごはんの上にびっしりと敷きつめられた鰻の蒲焼。「これが玉手か」と納得のいく存在感だったので大変満足だった。とにかく柔らかい。ここは江戸なのでごはんの量は江戸の普通、つまり多くないということ。地方の鰻屋はごはんが多いことがあるけれど、江戸ではこれくらいが普通。 人生で一度は野田岩で玉手をいただくのも良いですな。こんなにびっしりと敷きつめられた鰻を見てそう思った。なにごとも経験してみて初めて得られる感激というものがある。 ご馳走様でした。また近々参ります。
2024/09訪問
1回
以前に一度ここへ迷い込んだことがある。それを忘れて、またこの深い林に踏み入ってしまった。人間とは愚かなものだ。 一体全体、ここは人里なのだろうかと思わせるほど、ここだけ時の流れがおかしかった。坂の途中の木戸をキィィとこっそり開けて林に入り階段を下りていくと、すでにその建屋の玄関に着物を着た人間の姿をしたものが待ち受けていた。「こちらは鰻屋です」と言葉をかけられた。 なぜわらわの思考が分かったのじゃ?「ここは茶屋か?」とわらわは思ったが、言うてはおらぬぞ。さては妖(あやかし)であるな。 わらわはその妖と当たり障りのない会話をひと言二言交わし、下山すると見せかけて明かりが灯っていた別棟の写真を撮った。御座敷のようである。客人はいない。先ほどの建屋からは白い怪しげな煙がゆらゆらと静かに立っていた。 よく見てみると、煙をだしている鰻屋に人影が見えた。鰻を焼いているのだろうか。その人影は障子に影だけが写し出されてゆらゆらとしていた。 最初の妖から人払いをされたような気がしたので、わらわは下りてきた階段を駆け上がり、小さな木戸をカタァァーンと開けて急足で逃げこの世に戻った。よく見ると、わらわが去ったことを妖の側でも分かる仕掛けがしてあった。日枝神社の境内の赤い色が見えた。「ふぅ…」 いつか再び下界の正式な入り口の方からこの鰻屋に参ろうではないか。この時のわらわは、結界の裂け目からここに迷い込んだようで、妖の不意をつき迷惑をかけてしまったのだろう。すまぬ。
2025/06訪問
1回
私はこの日東京からクルマで三島に向かい、国立遺伝学研究所で午後いっぱい用事をこなしていた。朝から何も食べていなかった。19時、用事も終わったので三島で鰻を食べてから東京へ帰ることにした。Google Mapsで最初に目にとまった鰻屋さんに行こうと決めて地図を検索すると、こちらの鰻屋さんが現れた。三嶋うなぎ丸平。 店内には先客がひと組み。静かで広いのでとてもゆっくりした気分になれた。上鰻重がなにやら半額になるとのこと。そういうお時間なのだろうか。私は半額で四千円になる上鰻重を注文した。 遺伝学研究所での楽しかった一日を思い起こしながら、目線の先にある達磨の目を観察したり、店内のテレビでローカル天気予報などを見ていた。鰻は比較的すぐやってきた。 美味しい! ごはんが多めのような気がしたが、この日初めての食事だったのでちょうどよかった。鰻は香ばしく、私はそれが気に入った。冷たいお茶も美味しかった。三島はお水が綺麗なことで有名なので、肝吸ももちろん美味しかった。 私の鰻は特別のものだったと思う。三島は私の曽祖父が遺伝学研究所で教授をするために移り住んだというご縁がある。曽祖父は遺伝研の創設メンバーの一人でもある。そういった深いご縁があるので、この日の私の上鰻重は特別なものだった。土地が祝福してくれたという意味も兼ねている。 私がアメリカに移住しない理由は、こんなに美味しい鰻という食べ物が彼の地では食べられないからである。ただその一点において私はアメリカには移住しないのである。 また三島を訪れ、次に来た時もまた鰻を食べると決めている。それは他の店かもしれないが、三嶋うなぎ丸平さんは静かにゆったりと鰻を食べたい人に向いているお店だ。 三島塚原ICから東名高速に乗った。幌を開けてひんやりした春の夜風をびゅんびゅん受けながら一路東京へ向かった。
2025/04訪問
1回
わらわはこういうお店が好きだ。この鰻屋さんの静かで落ち着いた優雅な空間は、これからもこのままであってほしい。 誘われて初めて訪問したので、わらわにとってはアウェイな地での晩餐であったが、いつもの通り相棒のブーブーちゃんに護衛されながら訪れたので不安はなかった。白金のあの並木道の坂の中腹にあるのだが、ビルの3Fにあるから皆の衆も見逃しそうな気がするぞ。 さてと…。 席に通されると、わらわの側からは白金台の並木道のグリーンが窓から見えて美しかった。焼きの現場は店内中央でガラス越しになっており、お一人様用のかぶりつき席に向かっている。 我々はコースを注文した。そのほかには、「肝の焼いたん」と「うざく(きゅうりと鰻のタワー)」を別に注文してみた。「肝の焼いたん」は人気だそうで、予約をしておかないとありつけないとか。 そうこうしているうちに、コースなのでかわいらしい前座料理が次々と運ばれてきた。骨とか。茶碗蒸しとか。茶碗蒸しは今まで人生で8個くらい食べてきたが、その中で一番美味しかった。ついに茶碗蒸しが好きになった。しかし、巻貝のやつは向かい側の領主に押しつけてしまった。わらわはクルクル巻きの器官が貝に入ったやつは食べられないのだ。 前述の「肝の焼いたん」と「うざく」は、どちらも注文した時はどんな感じで出てくるのかは全く分かっていなかったわらわだったが、「肝の焼いたん」は濃いタレで串刺し1本で出てきたので意外だったし、「うざく」に至ってはその名称も人生で初めて覚えた単語になった。どちらも美味しかったので会話も弾んだ。誰かとゆっくりごはんを食べる楽しみとは良いものだなぁと思った。 そして、鰻は一番最後にお出ましになる。 こってりしたものが出てくるかと思いきや甘さ控えめのタレだった。ふっくらしている。こういう鰻重は好きだ。 向かい側の領主は鰻重の少し前くらいから旨そうに日本酒をやり、興が乗ったのかわらわに怪談話を聞かせはじめた。巻貝四つの呪いか日本酒の魔術のせいなのか、怪談話が添えられてやけに夏らしい晩餐になった。七月の夕刻はまだまだ蒸し暑かったので、鰻を頂きながらヒュ〜ドロロロの怪談話には夏の江戸情緒が感じられた。 また訪れたい。 ご馳走様でした。