5395c6さんの行った（口コミ）お店一覧

本場フランスの洋菓子コンクールで日本初グランプリ獲得 ー 奈良の都に花咲く、世界最高峰の味に魅せられる。こちらはいわずと知れた名店中の名店、と人に教わって以来4回目の来訪。 　ディアモン アールグレイ　¥750- “ダイアモンド”を意味するフランス語“Diamant“の名を冠した焼菓子。生地の周りに砂糖がまぶしてあり、キラキラと輝いている。アールグレイの香り高く、甘さも上品。 それも微粒子のグラニュー糖を使っているからか、口にすると瞬く間にホロホロ崩れていく、とても繊細な口当たり。コロンとした かたち を保てているのが不思議なくらい、シャリシャリした軽い食感が非常に心地いい。 １個は10円玉ほどのサイズで、一袋14個入り。 同種のクッキーが売りのお店は色々あるけれど、こちらのディアモン（ディアマンとも）は異次元クラスと思う。 *** *** *** 洋菓子のワールドカップと呼ばれる「Coupe du Monde de la Pâtisserie クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー 」は2年に1度リヨンで開催される 。 国内予選を勝抜き、各国の代表選手3名(3部門各1名ずつ)による団体戦の末、91年第2回コンクールにおいて日本人パティシエ陣が初の1位を獲得した。今から30年以上前のこと。パティシエの存在が世間に浸透しきっていない頃のお話。 このうちピエール・ドオール（当時）の杉野英実氏(1953- )は代表団を優勝に導いたチームリーダー。2022年にイデミ スギノは閉店するが、2024年から（株）柴田書店の手によりお菓子づくりを伝える映像プロジェクトの配信をスタート。 同チームの一員には、ペルティエ（当時）の安藤 明氏（1950-2012)、ガトー・ド・ボワの林雅彦氏(1963- )がいた。今も燦然と輝いているガトー・ド・ボワは、稀代のパティスリーのひとつといえる。 ごちそうさま

「奈良でこそ楽しめるお料理」をいただく。JR奈良駅より徒歩２分の所にあるラ・トラースは、ミシュランガイド奈良3年連続一つ星を獲得している。オーナーシェフの佐藤氏は東京から仏・ブルゴーニュに渡ったのち、麻布十番のQUAND L'APPETIT VA TOUT VA！ のシェフに就任。2016年La Traceを奈良にオープン。 「今日はよろしくお願いします」の一礼で始まったディナー。シェフの手捌きを拝見できるのはカウンター席の特権で、食材や奈良のおいしい料理店の話を交わすのもたのしいひと時。 Viande お肉料理は、特に印象に残ったお皿の一つ。ELEZO（北海道・豊頃町）から取り寄せた3歳雌のエゾ鹿（シンタマ）。みずみずしくやわらかな仕上がりで、ローストしたあと、じっくり蒸らすのがコツらしい。パースニップの甘味やピエドムートン（鹿舌茸）のコクと塩加減が肉の味を引き立てる。 Pause 口直しは、吉野本葛にくるみを取り合わせ、今が旬のイチジクを冷菓にしてカルダモンパウダーを添えたもの。濃厚なくるみの風味を本葛で閉じ込めた、もちもちプルッとした歯触りが絶妙で、カルダモンの爽やかさとイチジクの濃厚な甘さも好対照。 Dessert デザートはアマゾンカカオを使用した味わい深い羊羹。Mignardise 小菓子は、炭酸ガスを閉じ込めた檸檬蜂蜜味の飴粒でパチパチと、新生姜の琥珀（ゼリーか）でさっぱりといただける。 食後の一杯はコーヒー 、紅茶、ハーブティーのうち気になる豆、茶葉を選べる。今回はUf-fu（芦屋本店）の和のアールグレイ。緑色が綺麗な紅茶で、これがカカオの羊羹によく合う。 提供される一皿一皿に、産地や作り手の思いが感じられるのは、レストランと生産者の距離が近い奈良という土地柄ゆえ。勿論、見えない絆を最高のカタチにできるシェフの手腕は言うまでもない。 ごちそうさま

フランス（マルティニーク） 産ラム酒 トロワ・リビエール12年（Trois Rivieres 12Years Old)を使用した至極のケーキに舌を巻くー こちらは近鉄奈良駅から徒歩数分圏内、餅飯殿（もちいどの）通りに面した人気のチョコレート屋さん。 プレミアムチョコレートケーキセット ¥1,210- 　※オリジナルブレンド和紅茶付き（約2杯分） お店の方から「（プレミアムは）スタンダードなケーキとは異なり、トロワ・リビエールを使用しています」とのこと。ケーキの味わいを最大限感じるために、和紅茶にミルクや砂糖は付いてこない。コーヒーに代えてもらうことは可能（別途料金）。 ひとたび口に頬張れば、下手な講釈はどうでもよくなるほどに、このチョコレートケーキが格別であることがよくわかる。病みつきになる味わい。 使用されたラム酒は、シングルモルトの20年熟成に引けを取らないという熟成されたもの。多少お酒が不得手でも鼻につく事はなく、かすかなスパイシーさやフルーティな味わい、長い余韻が心地よいと思う。 店内はテーブル席があり、ガラス張りの大きな窓に面していて明るい。建物2階にある本店は、通りの喧騒から離れて、ゆったり落ち着いて過ごすことができる。また必ずうかがいたい。 ごちそうさま

中川政七× 一つ星シェフ 鳥羽周作氏共同プロジェクト ー 日本最古の柑橘類「大和橘」（やまとたちばな）を使ったジャムとのペアリングocasi（御菓子）をたのしむ。こちらは近鉄奈良駅から徒歩約7分の所にある和・洋・水菓子（果物）のお店。2年前にオープンした店舗には中庭があり、明るく開放的な空間が広がる。 ▫️ocasiプレート（チーズケーキ・どら焼き） 　×３種のペアリングジャム（大和橘・すもも・キウイ）　¥935- ▫️水出しアイスコーヒー ¥440- ▫️ほうじ茶（奈良県山添村・大和園) ¥330- 古都奈良ゆかりの題材をシルクチーズケーキや三笠どら焼きに落とし込み、地場の果物と組み合わせたocasiたち。特に、裏ごしを限界まで行なったこのチーズケーキはとても滑らかな口触りで、オススメの一皿。彩り豊かな３種のジャムで味変できるのも一興。 使用しているカトラリー類は、店内で買うこともできる。ほかにオリジナルの手拭いや季節のジャムも購入可能。やはり1番人気はシルクチーズケーキのようで、予約して取り置きされる客人もちらほら。 お店のシンボルともいえる大和橘は、陽射しを浴びて、時折、神々しい空気をまとう。凛とした佇まいからは、おごそかな雰囲気をも感じさせる。 今でこそ希少な柑橘だが、京都御所 紫宸殿前の「左近の桜 右近の橘」、お雛様の飾りにも登場している。奈良の緑を間近に愛で、リフレッシュできる贅沢な空間。ぜひ足を運んでいただきたい。 中川政七商店からのご案内 ***株式会社中川政七商店は一つ星シェフ・鳥羽周作氏協力のもと、菓子店「奈良御菓子製造所 ocasi(以下、ocasi)」を、2022年10月22日(土) 奈良市元林院町に開業いたします。*** ごちそうさま

大和は くにの まほろば ー JR奈良駅・ヴィエラ2階にあるチーズケーキ屋さん「マホロワ」。店名は、冒頭のヤマトタケルノミコトが故郷をおもってよんだ歌の一節（大和は国の中で最もよいところの意『古事記』）にみる「まほろば」と、人の笑顔で紡ぐ「和」とを重ねた造語。 手鞠寿しの「うめもり」（株式会社梅守本店）がプロデュースする新ブランドの一つで、2023年2月オープン。 地元奈良の厳選素材を活用しており、生乳は明治16（1883)年創業、県内最古といわれる植村牧場のもので、自慢のケーキは牛乳の風味とコクがたのしめる。ほかに月ヶ瀬の茶を採り入れたチーズケーキもある。店頭ではソフトクリームやコーヒーも販売しており、イートイン可能。 ◽️チーズケーキ 　プレーン　¥432- 　キャラメルりんご　¥432- ショーケースにはたいてい、ブルーチーズ、ほうじ茶、いちご（期間限定）を加えた計5種類のケーキがある。訪れた時はピスタチオ、チョコレート（期間限定）もあった。各直径6,7センチ程度。 このうち1番人気はプレーン。 バスクチーズ風で、表面は独特の皮膜と焦げ目があり、中身はねっとり濃厚。ややオレンジがかった生地が特徴的だが、味には直接関係なさそう。ほぼ飲み物扱いしてもいいくらい なめらかで、スルスルと食べられる。 キャラメルりんごは、りんごの水分が若干感じられる。果物特有の甘さとみずみずしさが加味されている、ともいえる。チーズケーキのかすかな塩気とクルミもいいアクセントだが、好みはマチマチかも。すべて網羅していないが、プレーンが人気なのは頷ける。 今興味を抱いているのは【プレミアム バスク ブルーチーズケーキ】１ホールおよそ¥4,000-。「グルテンフリー」で、牛乳に北海道産のてんさい糖、そしてフランス産クリームチーズとイタリア産ゴルゴンゾーラ（ブルーチーズ）を加えたもの。塩気のきいた個性的な味わいで、ハチミツをかけて食べるのがオススメらしい。 ごちそうさま

奈良でナポリピッツァを ー ビブグルマン：価格以上の満足感が得られる料理を味わえるピザ屋さん。JR奈良駅から徒歩10分圏内の店舗で、いつも賑わっている。 ▫️D.O.C ¥2,310- 1番人気のピザでトマトソース、水牛モッツァレラチーズ、ドライチェリートマト、バジルをのせた一枚。イタリアの小麦粉を使った風味豊かな生地に みずみずしいトマト、とろとろチーズの組み合わせが絶妙。 ▫️本日鮮魚のカルパッチョ ¥1,650- 色鮮やかなカルパッチョで、トマトのほかカイワレ大根等を刻んだ香味野菜と濃厚なオリーブオイルとがよく絡まる。 ▫️クレソンと柑橘 鴨の生ハムのパルミジャーノ ¥1,320- 生ハムの塩気と柑橘の爽やかな甘さ、そして香り高いクレソンがたのしめる。バルサミコ酢を掛けてコクと酸味がさらに広がる。 ▫️パテ ド カンパーニュ ¥1,320- 粒マスタードをつけて、まったりとしたパテをさっぱりといただく。お酒がすすむ一品。 飲み物　※使った金額に含まず ▫️MICRO IPA ▫️生ビール ▫️グレープフルーツジュース このうちMICRO IPAは、アルコール3.5%と思えないほど濃密で、パイナップルのような華やかな香りをまとう。ピザと一緒に、ぜひどうぞ。 ごちそうさま

JR奈良駅から徒歩10分程の所にある、人気の手打うどん屋さん。22時迄営業しているのもありがたい。宮崎市に本店があり、奈良店は親戚の方が経営されて40年になるという。こちらの釜揚げうどんは看板メニューのひとつ。 　釜揚げうどん　並 ¥730- 　天ぷらうどん　並　¥850- 　※毎日11:00-14:00まで、ご飯もの一皿サービス実施中。ちらし、いなりを注文。 週末の昼時、座敷もテーブル席もあっという間に埋まる。客人は修学旅行生から家族連れまでさまざま。うどんが出来上がるまでに、ランチタイムサービスの いなり と ちらしが運ばれてくる。 トン、トン、トン ー 待ち時間に聞こえてくる、うどんを切る音が心地いい。ほど無くしてもくもくと湯気があたりに立ち上り、白くて艶のあるうどんがお目見えする。うどんはコシもありつつ、やわらかさもある。釜揚げの出汁は、天ぷらうどんに比べてしっかり濃いめで鰹の味が真っ先にくる。それぞれ良さがあり、一口食べて、たちまち魅了された。 以下、お店からのご案内。 *** 創業以来４０年近くなる重乃井のうどんは、昔ながらの手打ちうどんの製法で６時間かけて丁寧に仕上げたソフトでコシのある麺です。ダシは 昆布 鰹 干しシイタケでとった、天然のだし材です。麺は生の状態で、お客さまからの注文を頂いてから、麺をゆでますので、１０分程度お待ち頂いています。*** ごちそうさま

【店舗移転にともない7月以降休業】営業再開のメドは未定。***奈良市勝南院町（しょうなみちょう）から同市高畑町（たかばたけちょう）へ移転するMIA’S BREAD。一旦、6月末をもって営業を終了し、当面の間は引越と新天地での設営にあたるそう。 キウイのタルト　¥600- サンドイッチ２種（アボカドのりわさびほか）各¥480- シナモンロール ¥300- クッキー　¥270- 抹茶チョコスコーン　¥220- キャロブくるみレーズンのスコーン　¥220- こちらのキウイのタルトは絶品。酸味はほとんどなく、濃厚な甘さがギュッと詰まっている。アーモンドスライスのパリパリ感もいい。 アボカドのりわさびをはじめとするサンドイッチも味付けがしっかりしており、にんじんやキャベツがシャキシャキとして食べやすい。 スコーンは、ザクザク、ボソッ、しっとりといった三段階の印象がある。崩れやすいので、できればジャムやクリームを付けて食べたいところ。食べ応えのあるボリューム。 午前中に売り切れてしまうほど、評判の高いパン屋さんだけに、しばらくお目にかかれないのはとても残念。1日も早い再開を首を長くして待つ。 ごちそうさま

奈良で芳醇な苺ケーキを頬張る。近鉄奈良駅から徒歩数分のスペシャルティーコーヒーのお店。あとから聞けば、ジャパン バリスタ チャンピオン優勝者やラテアート世界チャンピオンが携わるお店だとか。 　レッドフォレスト　¥770- 　カフェラテ　¥570- こちらのレッドフォレストも侮るなかれ。生クリームとスポンジ、そして苺のレイヤーが素晴らしい。下に挟まったラズベリークリームの甘酸っぱい存在感もいい。 カフェラテは、なみなみ一杯注がれ、たっぷり濃厚な味をたのしめる。ラテアートも感動的で、何重ものハートが波紋状に広がる。芸が細かい。 なお1階のレジから2階の席へ移動するには、急な階段を登る必要がある。この点に注意されたい。勿論、1階奥にもカウンター数席がある。 店内は白を基調とした空間で、とても心地よい。焼菓子は１個から、またティーシャツやタンブラー等の商品も販売されているので、奈良土産のリストにぜひどうぞ。 ごちそうさま

奈良のプールで夕食を ー 近鉄奈良駅から徒歩10分程の所にある船橋商店街沿いのレストラン。秘密基地めいたカジュアルな雰囲気で、フランス料理のエッセンス、そしてビオワインをたのしめる。お話も上手なシェフの腕前はフランス仕込みという。2018年オープン。 店内の雰囲気も接遇サービスもよく、さらに料理はボリューム満点。メニュー表の注意書によれば、料理の写真撮影はOK。店の中央に大きな吹き抜けスペースがあるため、高所恐怖症の方には2階席をオススメしない。テーブル席は1階にもある。 ◽️キャロットラペ　クミンとナッツ ニンジンの甘さとナッツの香ばしさのコラボ ラペ好きにオススメ！ ◽️ホタテのフライ　自家製タルタル（2piece) ホタテの旨みを閉じ込めたベニエと思う。フワフワの衣に、タルタルをたっぷり付けて食べれば幸せな気分になる。マヨウフと迷った時は、こちらを検討に加えるのもあり。 ◽️レバーのパテ 品切れのパテドカンパーニュの代わりに注文。手作りで濃厚トロトロ。冷たいうちにクラッカーに添えてどうぞ。 ◽️ムール貝の白ワイン蒸し 大きく太ったムール貝から磯の香りが立ちのぼる。適度な塩気、そして貝肉の甘さとクリーミーな食味を堪能する。外せない一品。 ◽️本日の魚料理（サワラ） 淡白でクセがなく、上品な甘さを含んだサワラ。地元の野菜類は味が濃く、肉厚なシイタケやホクホクのポテトも食べ応えあり。 ◽️鹿肉のボロネーゼ ポワヴラードにベリーを加えたような濃厚なソースが目を引く。鹿肉の旨みを引き出すほか、甘くねっとりしたポテトとの取合わせもいい。 ◽️おかわりパン モチっとした食感のバゲット3,4片 お飲み物 ◽️サングリア ほか いずれのプレートも千円から二千円台。アラカルトで頼んでみたものの、どれもボリューム満点で、テーブルに乗り切らない御馳走の連続。 デザートやコーヒーにまで胃袋が追いつかなかったのは大きな誤算。またうかがいたい。 ごちそうさま

春日大社 御神饌から奈良名物へ ー 今回は、いただきもの。江戸後期の創業で、もちいどのセンター街にある和菓子屋さん。近くに中谷堂がある。 　ぶと饅頭　３個入 衣は砂糖のシャリシャリ感が、中はこし餡のしっとりした感触が口いっぱいに広がる。ものすごく甘そうでいて、サッパリとしているから３個はあっという間に消える（当社比）。 とてもいわれの古い菓子で、平安時代まで遡ると、果物や練り菓子を含んだ菓子を「餢飳」（ぶと、フト）と称していたらしく、次第に餅を油で揚げた菓子を指すようになったらしい。製法や形を変えて、今も本州の神社では御神饌として奉納する所があるという。 こちらの饅頭の由緒（掲載画像）によれば、春日大社神職の特技に「ぶと造り」が挙げられる。先日の「春日若宮おん祭」でも神饌として奉納されている。これをアレンジして、一回り小さくしたギョーザ形の揚げあんドーナツ風の饅頭は、しっとりやわらかい。京都・亀屋清永さんのとも全く違う食味。 * * * ところで、奈良の冬といえば「春日若宮おん祭」は欠かせない。例年12月15日から４日間かけて行われる神事で、17日は深夜0時から1時にかけて他に例を見ない秘儀、遷幸の儀（せんこうのぎ）が行われた。私語や写真撮影は禁止。 灯りを消した星月夜のもと、若宮の御神霊を本殿より御旅所の行宮（あんぐう）へとお遷しする。暗くて足元が見えないが、本殿の方から闇を切り裂くように、先頭の２本の大松明と沈香が道中を清める。 やがて榊を手にした神職50名程が御神霊を幾重にも囲みながら、間断なく「ヲー、ヲー」という警蹕（みさき）の声を発して御旅所へ入っていく。お供する楽人の奏楽や200名を超える参列者の足音が空気をふるわす。まもなく若宮が行宮に遷ると、御旅所にあかりが灯った。 深夜1時から2時にかけては、暁祭（あかつきさい）が行われた。御神前に海川山野の品々が献じられ、宮司の祝詞奏上後、社伝神楽が奉納される。箏や笛、神楽鈴の清らかな音色が師走の夜に静かに響きわたっていく。 いざいざ奈良。ぜひぜひ奈良。ぶと饅頭もお忘れ無くどうぞ。 ごちそうさま

奈良市内、春日山の麓にある評判のケーキ屋さんでイートインも可能。奈良県産の素材をメインにした季節ごとの菓子を提供しており、1番人気は「空気ケーキ」になる。オーナーシェフ脇田氏が好きな どら焼きをケーキ調にしてみたという。 かたちも独特で、上が尖っているのは上空から引っ張られて浮いているようなイメージを表現したものらしい。 　空気ケーキ（プレーン）¥210- 　空気ケーキ（ブルーベリーチーズ）¥280- 　シャインマスカットのタルト ¥580- 　空気ロール　¥240- 　フィナンシェ　¥200-前後 　※ フィナンシェの日持ちは１０日程度 空気ケーキは名前のとおり、不思議な食感とやさしい甘さが魅力。空気のように軽いカステラ生地に、空気を入れて膨らませたホワホワの牛乳ムースと粒餡をサンド。餡子を入れて、若干食感を残してあるのがポイント。 同種の空気ロールは生クリームとカスタードを軽い生地で包んであって、パクッといける。 空気ケーキ以外にも、旬のフルーツを使ったケーキ、ほかに牛乳や粉にこだわった焼菓子がずらり。まだの方は、まず空気ケーキをぜひどうぞ。 ごちそうさま

JR奈良駅に隣接するホテル日航奈良（3階ロビーラウンジ）にて、【季節限定】桃をすりおろした ふわとろ かき氷をいただく。 エスプーマかき氷「もも氷」¥1,600-（税サ込） ※期間6月1日〜8月31日 ※エスプーマとはスペイン語で泡の意。亜酸化窒素を用い食材をムースのような泡状に加工する 注文から5分程して「エスプーマはだんだんとシボみます」と言われて運ばれてきたのは、白桃色した氷。すりおろした桃と生クリームを使ったエスプーマは口溶けやさしく、ややカタめの桃の果肉が食感に変化をもたらす。1番下に隠れたヨーグルトブラマンジェの爽快な甘さが、あとからスーっとやってくる。 食事中、シボむことも溶けることもなかったが、ひたすら食べ進めた感はある。単品でも、あたたかい飲み物とセットでもいいかもしれない。 *** *** *** 奈良の新しい食文化となっている「かき氷」。清少納言が 「削り氷［ひ］」（かき氷）を「あてなるもの」（みやびで上品なもの）と『枕草子』に残すくらいには、古くから存在するものらしい。8世紀には氷室神社（奈良市）が平城宮へ氷献してきており、今では全国の製氷・冷凍業者が同社に集い「献氷祭」が行われている。奈良が氷の一大聖地といわれる所以である。 現在、かき氷を提供する老舗から新規店舗まで数ある中で、駅近ながらも混み合った観光地からは程よく離れていて、路面店でもない本店は穴場だと思う。 ごちそうさま

小腹が空いたので、奈良でカレーを食す。近鉄奈良駅から東向商店街を抜けて、もちいどの通りへ。 焼き若草カレー　¥1,000- ※辛さ調整可。トッピング追加可。 辛いものが好きでも得意とはいえないので、恐る恐る口に含む。これは丁度いい辛さ。食べ終える頃に汗をかいた。 香ばしい焼きチーズと、トロッとかための黄身とを交えながら、香辛料たっぷりのカレーに変化をつけて食べ進める。こんなに食べやすいカレーがあるなら、もっと早くに知りたかった。出会えたことに感謝。 店内は、観光客も店員さんも海外の方が一定数いらして、メニューは日本語・英語（一部、中国語）対応あり。辛さのレベルやトッピングもこまかく訳してある。 座席は、カウンター席とテーブル席（ともに充電用コンセントつき）とがある。 お水は、初回のみサービスで付いてきて、2回目以降はセルフサービスの仕組みらしい。 この もちいどの通りの入口（近鉄奈良駅側）に、よもぎ餅で有名な中谷堂がある。終業時間までに本日分が早々に売り切れる人気ぶり。お好きな方はセットで是非どうぞ。 ごちそうさま

今回は、いただきもの。吉野のとある方から箱入りの桜鮎が届きました。もうそんな季節なんだなぁと思う。 下市の店舗は五條（創業明治26年）の暖簾分けといい、創業80年近く経つ。本店同様に名物の一つである桜鮎は、地域によっては「鮎焼き」「若鮎」と呼び名を変えつつも、基本的には、ふかふかのカステラ生地に甘いお餅の求肥（ぎゅうひ）が特徴的。 求肥は餅に砂糖を加えて、いい火加減で作ってある。小判形の生地は小麦粉の練り具合と焼き具合もよく、ふんわりとしつつ弾力もあって、求肥をしっかり巻き込んである。 1個、2個（鮎だから1匹、2匹？）と、どんどんいける安定のおしいさ。今度は自ら購入して、和菓子から季節を感じてみたい。 ごちそうさま

宮崎のソウルフード ー JR奈良駅から徒歩5分圏内にある鶏肉料理屋さん。宮崎の「炙り焼」が好評で、奈良県内に店舗が複数あるうち、こちらの食べログ評価が特に高い。 ◽️まるしんサラダ ◽️宮崎名物炙り焼きのうち 名物ももやき ◽️椎茸肉詰め焼き　 ◽️とり唐ぽん酢 ◽️蓮根チップ　 ◽️まるしん釜飯 ◽️金木犀香るハイボール 鶏肉は、炙り焼き専用の金網状の箱に入れられて火柱をあげる。できあがった名物ももやきは炭火のかおりをまとい、脂がしみだして照りがよく、口に含めば肉の旨みがにじみ出る。これとごはんだけでも食が進むと思う。定期的に味わいたくなるソウルフード。 肉厚の椎茸もオススメ。マカロンのような見栄えながら、椎茸のプリッとした食感と歯を軽く押し返す弾力が感じられる。 サラダととり唐ぽん酢は箸休めに最適。いずれも2〜3人で分けても余裕の分量。 蓮根チップはカラッと揚げたてで、塩だけでいただく。欧米ではほとんど見当たらないメニューなので驚く方もいると思う。話の種にどうぞ。 釜飯は出来上がるまでに30分、その後の蒸らしに10分要する。野菜やきのこ、鶏肉が満遍なく入っていて、出汁がしっかりきいている。茶碗2合程度なので、3人で分けるとすれば若干少なく感じる。 店内はカウンター席と半個室があり、黒い木を基調とした中にダウンライトが照り映えて、落ち着いた寛ぎやすい雰囲気。ピーク時は予約で満席になる。高コスパな鶏肉料理だけではなく宮崎の焼酎や地酒が豊富なことも人気の理由かもしれない。 ごちそうさま

近鉄奈良駅から徒歩10分強、趣深い「ならまち」にある洋食屋さん。人気のため予約必須らしいが、開店直後にスムーズに入れたのは運がよかった。 店内はテーブル席とカウンター席があり、木とオフホワイトの色調に包まれて落ち着いた雰囲気。お店の方は英語・日本語対応可能で、やわらかい雰囲気と笑顔がとても印象的。ワインを一本あけながら、食事をたのしむ海外観光客もちらほら。 ここでは牛サガリのステーキと肩バラ肉のビーフシチューを、それぞれセットでいただく。折角なので、みなさんが魅了されているハンバーグを単品注文。 特に記憶に残るステーキは、ラタトゥイユ的な味わいのソースと肉汁を絡ませていただく。ドライトマトのコクと酸味が効いていてクセになる。 赤ワイン煮込みは、ナイフまたは箸でも簡単に身が崩れるほど、とことん煮込んである。王道のビーフシチューで、具がゴロゴロとして大きいのが好きな方には堪らないと思う。 特製ハンバーグは、味に変化をつけたくて、店の方オススメの醤油強めのシャリアピンソースをかける。またまた折角なので、ホタテフライを追加。カラッと揚がりホタテの風味が引き立つフライに、濃厚な肉の味を閉じ込めたハンバーグ…この一皿で魚介と肉を満喫できる。 ◽️グリルセット　¥1,800- 　・なすびとじゃがいものスープ、パン 　・本日のサラダ 　・牛サガリのステーキ 　　（ドライトマトとオリーブのソース） ◽️同グリルセット ¥1,800- 　・同スープ、パン、サラダ 　・牛肩バラ肉の赤ワイン煮込み 　　（ビーフシチュー） ◽️100%国産 特製ハンバーグ 170g（単品） 　　※トッピング追加：ホタテフライ2ヶ 　　¥2,500-前後（トッピングを含む） 　　※※グリル料理は単品/セット選択可能 　　　　セットはパン/ライス選択可能 　　　　トッピングは任意（プラス¥600-前後） 　 飲み物 　・赤星 　・グレープフルーツジュース　 ごちそうさま

奈良国立博物館にて第76回正倉院展オリジナルグッズをいただく。こちらはオリジナルブレンド珈琲と、古代米を使ったバタークッキー。 　マイルドブレンド　¥270- 　モカブレンド　¥270- 　ハンドメイド 和紅茶クッキー　¥500- 1階エントランスエリアにある特設ショップで特に狙い目なのが、こちらのコーヒー類。浅煎りというよりも まろやかな深煎りタイプで、普段飲むのにちょうどいい。 クッキー類は奈良県産小麦の福飛鳥を使用した焼き菓子。今年の秋から奈良県は新たな品種の作付けに移行するらしく、比較的レアな小麦・福飛鳥の生産は順次終了するという。 本年の正倉院展は10/26から11/11まで。この機会にぜひどうぞ。 ごちそうさま

【店舗限定】たなか自慢の逸品 あなごすし　 昭和天皇 皇后両陛下をはじめとして、今上天皇の皇太子時代に献上した唯一の柿の葉すし屋さん。明治36（1903)年創業。 　あなごすし　一本　¥1,491- こちらの名物は柿の葉すしだけではなく、春は鯛すし、夏は鮎すし、秋はしぐれ巻、冬は温寿司…といった四季折々の限定商品等が目白押し。あなごすしも例に漏れず店舗限定すしの一つ。あなごの身は肉厚で、食欲をそそる鮮やかなタレに香ばしい焦げ目が堪らない。 シャリは近江米「日本晴」で粘りが少なく、程よいかたさのすし飯に適した品種の一つを使用しているという。シャリの中の煮椎茸、干瓢、そして山椒がピリリと効いて、特製タレとの相性も抜群。虫やしない用に購入したに過ぎないが嬉しい誤算で、あなご好きにオススメの一品。 本店は近鉄奈良駅を出てすぐ東向き商店街入口にあり、名物柿の葉すし、ほかに おいなりさんや熟柿などが味わえる茶屋を併設。JR奈良駅直結（ビエラ2階）の銘品館にも各種すしを取揃える。 お店の説明 焼きあなごを特製たれでやわらかく煮込んだ自慢の逸品です。 ごちそうさま

あをによし奈良の大和茶。このうち新芽の一番茶のみを使用する深蒸茶と煎茶とをブレンドしてできた上煎茶。まさに味と香りの良いとこ取り。 　大和茶「上煎茶」　20g ¥400- 　※テトラ ティーバッグ5個入 海外からの観光客にも人気らしく、当日も3、4名の先客が玉露や煎茶等を買い求めていた。アジア系、ヨーロッパ系さまざまだが、みな同じように玉露を指差して「甘いお茶」を真っ先に選んでいく。 お店の方の応対がとても丁寧で説明が詳しく、英語でも日本語でも、会話がどんどん弾む。茶葉は奈良・月ヶ瀬のものを使っているという。 ほうじ茶の芳ばしい香りが漂う こちらの建物は、奈良の伝統的町家としても貴重で2012年登録有形文化財（建造物）。 京都・大極殿本舗六角店と同種の虫籠窓（むしこまど）が2階にある。玄関先の軒は出桁（でげた）、両端に卯建（うだつ）といって延焼を防ぐ壁を設ける。江戸後期の宿屋の風情が感じられる建物の一つであり、ならまち散歩にもオススメ。 ※ご注意　今のところ15時閉店。 ごちそうさま