「和菓子」で検索しました。
1~20 件を表示 / 全 99 件
唐津を代表する饅頭 ー 佐賀駅から徒歩約7分の所にある饅頭屋さん。創業は江戸時代・嘉永3年6月(1850)。今年いただいた饅頭の中で一番と思うくらい、くびったけ。近くの百貨店にもあるけれど、これをご当地で買いたくて佐賀に来たと言ってもいい。 季節柄、水まんじゅうもおすすめ。桜の葉の上に浮かぶ水まんじゅうは、まるで花筏のよう。桜餅と同じくクマリンの優しい香りと相まって、食欲が増す。この時期限定。 水まんじゅう 1パック5個入 ¥400- 松露饅頭 10個 ¥1,120- ※自宅用の賞味期限は、購入日を含めて6日。 ※自宅用のほか、贈答用で日持ちするパック入りもある。 お店の説明 当地の虹の松原(日本三大松原のひとつ)に、四、五月頃、松の根元の砂から自生する、球状の松露(キノコの一種)のコロコロとつぶらな姿に似ていることから「松露饅頭」とつけられました。 ごちそうさま
2025/07訪問
1回
オリジナルメニューの真骨頂 ー 愛知・地下鉄名城線 矢場町駅から徒歩5分の所にある甘味処・軽食処。安政3年(1856)の創業以来7代170年近く続いている。すぐ近くに「矢場とん」が店を構える。 赤味噌ところてん ¥750- 「食べた人しかわからない美味しさ。」の小見出しに刺激されて注文。見た目は酢醤油のそれと変わらないけれど、一口食べれば赤味噌のコクと酢の爽やかさ、味醂らしき甘さが見事に調和してえも言われぬ 味。酢醤油よりもまろやか。ワサビ、刻み海苔、白ゴマがトッピングされ、それぞれが いい仕事をしている。 ところてんの衝撃は、日光金谷ホテル「笙」の豆寒天に勝るとも劣らない。まず素材となる天草と、その処理がいいのだと思う。 ごちそうさま
2025/02訪問
1回
Fly Me to the Moon ! ー 富山市で127年にわたり菓子製造業を営む(有)月世界本舗は、明治30(1897)年に吉田栄吉商店として市内で創業。富山を代表する銘菓月世界は明治の半ばに創製されたという。 月世界 (1箱4個入) ¥540- 月世界は新鮮な卵の卵白、黄身を別々に泡立てたものをミックスして型に流して、和三盆糖、寒天、白双糖を加え、さらに煮詰めた糖蜜を加えて乾燥させた干菓子。和のメレンゲ菓子といわれれば、そう。 キメが細かくエアリーで、サックサクの軽い口当たり、そして口の中で静かにとける魅力的な一品。独特の食感とおさえた甘さは、ブラックコーヒーによく合う。表面の質感が月面のクレーターにも似て、初めて食べた時に、見た目と味と名付けのセンスに感動した覚えがある。 卵白と砂糖の組合わせは、いわゆるメレンゲ菓子と同じなので、目をつぶっていただくとマカロンやロカイユ、メレンゲクッキーの食味に通じる気がしてくる。とはいえ、わかりやすい甘さではないので、万人受けする方ではないと思う。 月あかり(大阪・本まつばや)が好きな人にオススメ。 同様に卵白を用いた銘菓のうち「立山雪渓」(富山・雪渓本舗宝屋)や、多少趣きを変えてクルミの入った「紅葉狩」(長野・卯月堂)とも食べ比べてみたい。 ごちそうさま
2024/11訪問
1回
あんこ沼はとても深い ー 大阪・高麗橋の和菓子屋さん。創業時期については、店内の明治21年9月9日付けの古文書によれば天保9(1838)年にあたるが、実際は江戸初期にまで遡るという。和風の佇まいにテーブル席が3つ(12席)あり、喫茶利用が可能。 高麗餅 ¥800- 栗羊羹 ¥450- ※喫茶は煎茶付き ・高麗餅は、求肥をこしあん、つぶあん、白あん、抹茶あん、ごまあんの5種類で包んだもの。小豆は小田垣商店さんの丹波大納言で、綺麗な水を使い、幾度も裏漉ししたおかげで変なクセがなく、口触りなめらか。 みなさんの食べログ同様に、あんこはさっぱりしていてクドさがない。このうち1番濃厚に感じたのは抹茶あんだが、やはり5つ揃って餅のおいしさを引き立てている気がする。これまで あんこで頭痛がする、甘すぎて苦手という人に試してもらいたい。 こちらの高麗餅は、周りに喫茶店のない時代に一服できるようにと、18代目久保氏の曾祖父の代が考案したもので、名付け親は歌舞伎役者8代目松本幸四郎という。 ・栗羊羹は割栗が2、3個入っている。こちらもあんこが素晴らしく、ビロードのようになめらか。蒸したのと違い、ツルリとみずみずしい寒天と相まって口当たりがとても軽い。一棹はペロリと食べられる。 お店の方いわく「栗のシーズンは10月まで。来週あたりから銀杏餅にかわりますが、そのあとは柚子を使ったお菓子になります」とのこと。ほかの上生菓子の材料や、店頭に出す頃合いを詳しく教えてもらえて、ありがたい。 * * * 話は店の創業に戻る。1837年は大塩平八郎の乱があり、高麗橋を含む船場、天満、上町のほぼ全域が焼失。1838年は近所に緒方洪庵の適塾(大阪大学の原点)が開かれた。本店は近世日本の舞台ともいえる地域に あり続けている貴重な存在。 店内には2点の額が飾ってある。一つは豊竹山城少掾(とよたけやましろのしょうじょう)が揮毫した扁額「菊壽堂」。人間国宝であり、文楽における伝説級の大夫の手によるもの。 もう一つは店の来歴に関する古文書を額装したもの。これを見る限り、かつて「心斎橋北入西側」にある「御菓子司所」であり「大和屋精霊堂 藤原義信」が御用をつとめていたことがわかる。用紙の余白に菊花と「壽」の捺印がしてあって、今の店名を連想させる。 店はメトロ堺筋線・京阪本線 北浜駅から徒歩5分程の所にある。この界隈は菓子屋さんが点在しており、メトロ御堂筋線 淀屋橋駅から散歩して巡るにも丁度いい。ハマるほどに奥が深いあんこ。あんこの沼が気になる方はぜひどうぞ。 ごちそうさま
2024/11訪問
1回
買わない理由が思いつかない ー 和歌山・新宮駅から徒歩約10分の所にある店で、創業明治元年(1868)、此処でしか買えないご当地銘菓がウリの和菓子屋さん。平日は朝9時から夜9時まで営業。いつうかがっても、安定のおいしさの鈴焼を味わえる。 鈴焼 1袋16粒入り ¥400- 保存料を使用していないので、賞味期限は購入日より1週間程。袋入りから化粧箱入りのものまである。 一口サイズの小さな鈴の形をした焼菓子で、外側は若干カリッとした焼き加減、内側はふんわりとした食感が特徴。ムッとするような しつこい甘さは無く、型焼きにたまにある金属臭も全く無い。期待を裏切らないばかりか、鈴カステラをそんなに召し上がらない方にこそ食べていただきたい一品。今回は購入してから一日経ったものをいただいたので、星★は下がったが、やはり出来立ては格別。これまで敬遠していた鈴カステラだけれど、こちらのは積極的に食べるようになった。 店名のとおり、熊野名所せんべい、小豆せんべい、味噌せんべい等…煎餅の品揃えも豊富。ほかに、どらやき、利休まんじゅうといった菓子もある。化粧箱の詰め合わせもあるので、贈答用に大量に買って帰る方もしばしば。百聞は一見に如かず、ぜひぜひどうぞ。 ごちそうさま
2025/04訪問
1回
食べログ 和菓子・甘味処 WEST 百名店 2023 選出店
西町、中町、荒町/和菓子、甘味処、大福
人生の節目節目に、お餅あり ー 富山県富山市にある有限会社石谷餅店。明治後期に「石谷せんべい屋」として創業し、昭和初期より「石谷もちや」と名を変える。お餅、饅頭、赤飯など、人生のイベントに寄り添った食べ物に事欠かない。必ず食べたい時は、予約がオススメ。 富山といえば「鱒寿司」が知られるけれど、「あやめ団子」もそこここの餅店や菓子店で売られている。風味や団子の食感など、店ごとに違いがあって、こちらは苦味と甘味の入り混じった濃厚な蜜と、つき立てと思うような、もっちりした団子が特徴。焦げ具合も抜群。 あやめ団子 1本 ¥140 名前の由来は定かでないが、あやめの咲く初夏に売られるからとか、6月の日枝神社(ひえじんじゃ)の山王まつりで売られるから、この名がついたらしい。もともとは季節限定の団子だったというが、評判を呼び、通年販売されているという。 お店の説明 富山県産の新大正餅米と上新粉をブレンドした、モッチリとした食感の特徴あるお団子生地がおすすめのポイントです。そして、沖縄県産の黒砂糖の蜜をからめた少し苦みもあり濃厚な味わいのお団子です。当店の代名詞と言える商品です。 ごちそうさま
2025/06訪問
1回
戦国時代から愛される餅菓子の今 ー 大阪・心斎橋から徒歩15分圏内にある餅菓子屋さん。大福やずんだ餅、最中や草餅、ほかに柏餅といった季節限定商品もある。持ち帰りのほか、喫茶も営業。 店主の石田嘉宏氏は「お菓子で百薬の長を目指す」ことをコンセプトに掲げて、見た目の美しさだけでなく、無農薬・無添加で身体にやさしい素材を使った菓子作りを追求している。 世界で活躍する空間デザイナー・柳原照弘氏が設計を手がけた店舗は、打ちっぱなしのコンクリートを基調として、一面のガラスが多用され、そこに舞い込む日差しが加わって、より洗練された雰囲気。なんだか研ぎ澄まされた気持ちになる。 ▫️くるみ氷 ¥1,210- ※お茶(温または冷 選択可)、箸休めのセット いわゆる「くるみ餅」は、かん袋、八角堂、しのび、みかさや等も評判で、そこに氷をかけた「くるみ氷」も期待を裏切らない味。枝豆で作られたウグイス色の餡で丸餅を包んであって、そこに淡雪のようにふわふわで滑らかな氷がたっぷりかかる。あたたかい餅と氷が触れ合ううちに、トロトロの餡がドロリしたカタさに変わるのも、食べるたのしみの一つ。 店によっては、枝豆の代わりに大豆や青大豆を使うらしいので、食べ比べてもみたい。 ごちそうさま
2025/05訪問
1回
和菓子を堪能する静かな世界 ー 愛知・地下鉄東山線 伏見駅から徒歩2分程の所にある、昭和3年(1928)創業の店。名古屋市内で、中でも茶の世界で一目置かれる名店の呼び声高く、羊羹、水羊羹が特に人気という。オフィス街に位置するためか、日中は静かなお茶の時間を独り占めすることができる。 店頭は石と木がメインのシンプルな設えで、贈答用の見本箱がずらりと並ぶ。一番奥のケースに生菓子4、5種と半生菓子3、4種がおいてあり、季節によって内容が入れ替わる。店員さんは頗る丁寧な接客で、こちらが尋ねれば材料や製法について全て答えてくださる。それぞれ餡子に特徴があって目移りする。 生菓子 椿 ¥400-未満 ※喫茶は自動的に(お薄)抹茶セット 計¥880- この中で気になったのが、大島あん。黒糖を合わせた こし餡のことで、豊かな香りとコクが特徴。いわゆる道明寺餅の一種で椿を模しているが、大島と椿の名前を掛けたのだろうか。下に敷かれた椿の葉の色や艶、形も素敵。道明寺粉の風味豊かな生地はもっちりとして、氷餅をまとって歯切れ良く、大島あんのふくよかな甘さが引き立つ。 ごちそうさま
2025/02訪問
1回
焼きムラが絶妙なみたらし ー 愛知・大須観音近くの団子屋さん。1966(昭和41)年創業で、大須商店街の中でも長蛇の列ができるほど人気が高い。地下鉄東山線 名古屋駅から伏見駅で鶴舞線に乗り換え、大須観音駅下車。 みたらし団子 ¥100- ※きなこ団子も同料金 店先で注文・支払を済ませると、店主から「持っていってね」と言われる。店主は団子を焼くのに忙しいため、客自ら出来上がった串の束から注文したぶんだけ分けて持っていくスタイル。 細長い串に丸い団子が5つ刺さっており、焼き立て特有のふわっと香ばしい香りが鼻先を掠める。冬場は冷めるのが早いので、すぐに食べるのがオススメ。甘さをおさえた醤油とお焦げの風味がたまらない。食べ終えたら、串を店頭備付の回収ボックスへ入れる。 料金は10円ずつ値上がりしているらしく、最近100円になったらしい。それでも十分感動する出来立ての味わい。最寄りの大須観音や七寺を巡る時にぜひどうぞ。 ごちそうさま
2025/02訪問
1回
ヨーグルト入り!?もっちり甘いとうふ ー 三重・伊賀鉄道 上野市駅から徒歩3分程の所にある菓子屋さん。創業はおよそ400年前の慶長年間(1596ー1615)で、藤堂藩の御用を勤めたという。今は喫茶室が隣接しており、最寄りの天神さんを参詣して一息つくのにぴったり。 抹茶みるくとうふ 2個入り ¥659-前後 牛乳、蜂蜜、本葛粉、ヨーグルト等を交えた生菓子で、見た目はごくごく普通の冷菓にみえる。ところが、スプーンで一匙すくおうとすると、プルンと逃げ足がはやい。非常にとらえどころの無い やわらかさと、スプーンを押し返すハリがある。モッチリとした質感で、葛餅とも寒天とも異なる唯一無二の食感。 プリンとも違って、なめらか且つ かすかに葛の粘りが舌にまとわりつくような。それでいてヨーグルト入りのためか、後味は爽やか。1人で連続2個は軽くいける。口直しにもデザートにも◎。 定番は小豆憧風、みるくはちみつとうふ、ほかに季節のミルクとうふ として春期:桜みるく、夏期:レモンミルク、秋期:栗またはミルクティ、冬期:チョコミルクのラインナップがある。 次回は味違いを必ず買いたい。 ごちそうさま
2025/01訪問
1回
うまし、冬にいただく琥珀羹 ー 京都・烏丸御池から徒歩7、8分の所にある和菓子屋さん。昭和の初めに亀末廣から独立したのち、初代が考案した落雁「古都大内(ことおおうち)」はロングセラーに(季節限定)。夏の風物詩、琥珀羹「したたり」は通年販売されている。 したたり ¥1,300- 上生菓子 ¥300-前後 したたりは、沖縄産の黒砂糖と阿波産の和三盆等、国内の厳選素材を用いている。黒糖のコクと寒天のさっぱりした喉越しがたのしめる飽きのこない味。もともとは祇園祭の菊水鉾(きくすいぼこ)の茶会のために考案されたもの。好評を博したため通年作られるようになったという。 包装紙に箔押し風のキラキラした印刷がほどこしてあって、見た目にも特別感が漂う。和菓子が好きな方への夏の贈答品にオススメ。個人的には、賽の目状に切って、コーヒーゼリーのように何杯もいただきたい。(★星4.0) 季節の上生菓子は4種類あり、このうち栗を使ったものをお願いする。一つからでも個包装してくださるのがありがたい。見た目から、甘く煮た栗を餡につけた栗鹿子のよう。それとも餡子玉?割栗のうえから寒天でツヤツヤに仕上げた、宝石のような姿形をしている。 そして裏漉しなめらかな餡子はとても甘い。ブラックコーヒーで相殺できるかどうか…。何より、サイズはショーケースの見本より一回り大きい。好きな方にはたまらないサプライズと思う。(★星3.4) ごちそうさま
2024/12訪問
1回
いつでも、どこでも鳩サブレー ー 今回は、いただきもの。豊島屋が2024年8月10日(鳩の日)に創業130年を迎え、記念のオリジナルデザインをあしらった鳩サブレー1枚専用缶を限定販売した。サブレーとのセット販売で、実に5年ぶり。 鳩サブレー 1枚入缶セット(白) 缶の外側は、鳩サブレーカラー、青、白、赤の4色展開で、内側にそれぞれ春夏秋冬のイラストが描かれてもいる。昨年の鳩の日には鳩の絵を描いた「鳩もこトート」が販売されたという。 ありがたいことに、明治生まれの鳩サブレー(星3.5)はとても馴染み深い存在で、定番の一つ。バターたっぷり、やさしい甘さに安心感さえ覚える。プレゼントされるだけでも嬉しいのに、サブレーを割れないように持ち運べる日が来るとは思わず、豆鉄砲を食った気分。 ごちそうさま
2024/08訪問
1回
冬の立山はサクリと甘い ー 富山・魚津市にある、昭和37(1962)年創業の和菓子屋さん。「月世界」のログから「紅葉狩」とともに辿り着いた先で、はからずも月面から雪原へ着陸する心地。 立山雪渓(白、抹茶) 1箱2種入 ¥1,491- 厚さ5ミリ程度の板状の干菓子。2枚1セットで、雪渓(白)は雪の結晶を散りばめた包装紙にくるまれている。クリームイエローの見た目で、切り分けられたサイズはまちまち。自然な姿。 食感はサクリとして、例えるなら足跡一つついていない雪原に踏み入る感覚のような、霜柱を踏むような感覚。表面のカタさをかすかに感じつつ、ひとたび噛めばサクサク軽く進む。どんどん進む。 こちらは和三盆や卵由来の甘さがより感じられる一品で、お茶やコーヒーにも合う。瞬く間に一袋完食。「月世界」や「月あかり」が好きな方にぜひオススメ。 お店の説明 主原料は卵と四国の和三盆糖をもちいて舌に程よくとろけ、その風味とうまみはみなさまがたに好評をいただいています。 越中名物 「立山雪渓(白)」 第23回 全国菓子大博覧会 栄誉金賞受賞 第24回 全国菓子大博覧会 金賞受賞 第27回 全国菓子大博覧会 農林水産大臣賞受賞 全国観光連盟推奨品 ごちそうさま
2024/12訪問
1回
ポルトガルから こんにちは ー 大阪・淀屋橋に程近い和菓子屋さん。今年で創業400年。店主のお話によれば「府内では2店だけが製造している」という鶏卵素麺(けいらんそうめん)を買い求める。 南蛮渡来 鶏卵素麺 一箱 17世紀に長崎に渡来した南蛮菓子の一種で、ぐつぐつと煮沸させた糖蜜の中に、鶏卵を細く流し入れ、素麺状にしあげたもの。鶏卵素麺は茹でずにそのまま、好みの長さに切っていただく。 あたたかみのある黄金色した素麺はホロホロと崩れて、砂糖のシャリシャリした粒感が引き立つ。濃厚な卵黄のまったりとした風味が口いっぱいに満ちる。あんことも違う、濃密な甘さと香りなので、慣れない方が少なからずいると思う。 九州地方ではゆうに100年以上の歴史をもつ伝統的な菓子。一説によると石川金沢の「長生殿」、新潟長岡の「越乃雪」とともに日本三大銘菓の一つに称せられている、と聞いたことがある。※島根松江の「山川」と素麺が入れ替わる説もある。 九州・石村萬盛堂さん情報では、「コアントローリキュールをかけていただくのも、大人のおやつとしておすすめです。」とある。次回試してみたい。 ごちそうさま 丹波栗の饅頭は別格だった ー 大阪・淀屋橋近くにある大阪最古の和菓子屋さんで、寛永元年(1624)創業。今年で400年。同じく江戸時代創業の鶴屋八幡本店から数分の所にある。 最高級丹波栗饅頭 3個入 ¥1,620- とても趣深い店構えとショーケース。看板商品とも言える「酒饅頭」、そして南蛮由来の「カステーラ」や「鶏卵素麺」、黒くツヤのある「本わらび餅」等が売れ筋だが、丹波栗の饅頭を注文する。 生地表面に卵黄を塗り焼いて、栗のような色・照りをした饅頭。見た目は楕円形ではなくて、ほぼ球形をしている点が特徴的。 農園・森口栗園さんの所で収穫された丹波栗は、一粒のサイズが直径4,5センチはある。栗を包む生地はさらに一回り大きいから、出来上がった饅頭は規定のパッケージから若干はみ出している。食べ応え十二分の立派な栗饅頭。重たい。 封を開けた瞬間に栗と饅頭の香ばしい匂いが周囲に広がるという点でも、なんちゃって栗饅頭と雲泥の差が生じている。 饅頭の栗は甘露煮のような甘さ一辺倒ではなく、蒸した栗の自然の甘さ、しっとりホクホクした感じが出ていて、これまで敬遠してきた栗饅頭の食味を遥かに凌駕する。 また生地は しつこくない甘さで、歯にくっついたりモタついたりすることもほとんどない。栗饅頭の見方が変わった一品。出来立てはもっとおいしいと思う。。。 これが今年最後の栗語りと思う。たぶん。。。 お店の説明 大阪城内の寄人として豊臣秀吉公の御膳預りを勤めその経験を元に、寛永元年(1624年)土佐堀船町(現江戸堀)の北船場の地で菓子業を開始し、五代目文左衛門に至り京都禁裏の御用を承るに及び市内最古の老舗として390年余り手造りの味を守り続けております。 ごちそうさま
2024/11訪問
2回
すべてはレタス栽培からはじまった ー 株式会社六星(本社:石川県白山市)は農作から製造販売まで一貫している組織で、平成17(2005)年から和菓子を製造、平成25(2013)年にブランド「豆餅すゞめ」を立ち上げた。直売店は県内に4ヶ所あり、こちらはJR金沢駅構内 金沢百番街 あんと に出ている。 加賀棒茶ラテ大福と塩豆大福のセット ¥320- 石川県産の米や もち米を用いた和菓子作りに定評があり、このうち期間限定のラテ大福は、定番の棒茶と豆乳ミルクを混ぜたコクのある一品。生地はもちもちで、あんは口どけ滑らか。お茶にもコーヒーにもあう。 塩豆大福は もっちもちの杵つき餅に、黒豆と甘さ控えめの粒あんを包んである。塩が適度に効いており、さっぱりしていて食べやすい。また購入したいと思う。 ほかに店内には、豆板餅やわらび餅、柿の種&ミックスナッツ、もち麦煎餅やお米等が販売されている。奥にはカフェスペースもあるので、新幹線の待ち時間にどうぞ。 ごちそうさま
2024/10訪問
1回
今回は、いただきもの。季節限定・数量限定の和菓子「わたぼうし栗餡」。栗餡をやわらかな求肥で包んだ上品な和菓子で要冷蔵の商品だが、一日置いただけで求肥がかたくなるから、なるべくその日のうちにいただくのがベスト。 わたぼうし栗餡 2個入 お店の説明 旬の「栗」を丹念に裏ごし なめらかな栗の餡に仕立て、 花嫁のわたぼうしのような やわらかな求肥でふんわりと包みました。 消費期限 製造日より2日間 販売期間 9月1日(日)~11月30日(土) 数量限定 ごちそうさま
2024/09訪問
1回
今回は、いただきもの。明治6年創業の和菓子屋さんで、著名人多数が御用達という。メディアでもたびたび見かける話題のお菓子。 十勝小豆の甘さと薄塩風味が堪らない揚最中や黒糖風味でモッチリ生地が魅力的な南蛮焼は、お店の二枚看板。昔ながらの製法で作られる ぶどう餅も有名で、本店のほかに大丸東京店で購入することができる。 一番のオススメは揚最中。粒あん好きな方、薄塩味の揚げ菓子が好きな方は是非どうぞ。胡麻油で揚げた最中の皮のカラッと軽い食感も、ほかの最中では味わえない代物。 お店の説明 揚最中:ごま油で揚げた最中の皮が、パリッと香ばしく、一度食べたら忘れられない食感です。 ほのかな塩けと、滑らかで甘みのある餡は絶妙な味わいを作りだしています。創業より受け継がれてきた技術と伝統が生んだ中里を代表するお菓子です。 南蛮焼:沖縄産黒糖を使用し、ふっくら焼き上げた皮で餡を挟みました。北海道産小豆の「おぐら餡」と、青えんどうの「うぐいす餡」(期間限定)の二種類が有り、皮のほのかな黒蜜風味と餡の上品な甘みが絡み合い、揚最中と並んで人気の商品です。 ごちそうさま
2024/09訪問
1回
今回は、いただきもの。上野広小路にある花月さんは東京における かりんとう御三家の一つ。看板商品の 「かりんとう」をはじめとして、かりんとう4種、あげあられ・あげせんべい4種、計8種の菓子を扱う。 こちらは【夏季限定パッケージ】浴衣や金魚すくいといった夏の風物詩をデザインに用いており、気分がさらに高揚する。季節にちなむ素敵な贈り物で、とてもありがたい。この時期、常温保存だと砂糖が溶けてくっつきやすく、カリッとした食感もすぐに損なわれやすいため、早めにいただいたほうがいいと思う。 かりんとう単衣 まゆずみ単衣(黒胡麻) ※単衣(金魚浴衣Ver.)販売期間〜8月下旬頃迄 お店の説明 かりんとう: ガラスのように艶やかで、美しい姿形が花月のかりんとうの特徴です。もともとは失敗作でした。あるとき職人がうっかり砂糖を煮詰めすぎてしまい、飴になってしまいました。勿体ないので試しにそのまま作ったところ、綺麗で、しかも美味しいかりんとうが出来たのです。外はカリッ、中はサクッとした独特の食感は、きめ細やかな生地作り、温度の違う油での三度揚げなど、職人による丁寧な作業の為せる業です。 まゆずみ: 黒ごまをつかった黒色のかりんとう。 一般的にごまかりんとうと言うと、外側にごまをまぶしていたり、生地に練り込んだりしているものが多いですが、まゆずみは全く異なるごまかりんとうです。ペースト状にした黒ごまをふんだんに使用しているので、一口頬張ると、しっかりとした歯ごたえと共に黒ごまの柔らかく優しい香りが口の中全体にフワっと広がります。他では味わうことのできない花月の自信作のひとつです。 ごちそうさま
2024/08訪問
1回
今回は、いただきもの。HIGASHIYAの「棗バター」は定番中の定番とあって、とてもありがたい。 一つひとつ厳選した高品質の棗椰子(ドライデーツ)に、コクのある発酵バターと香ばしい胡桃の取合わせ。 プツッと歯切れのよい棗の皮、そして棗の持つ自然の甘さと、まったり濃厚なバターの風味をズシッと感じつつ、カリッとしっとりの絶妙な所をつく胡桃の歯触り。 洗練された一粒の中に、複雑で豊かな世界が広がっている。コーヒーや緑茶によく合うお菓子。 ごちそうさま
2024/07訪問
1回
縁起のいい亀と扇に招かれて ー 京都・地下鉄 烏丸御池駅から徒歩2分程の所にある和菓子屋さん。創業は江戸時代、文化元年(1804)になる。趣深い外観で、室内も長い歳月を感じさせる重厚感がありつつ、あたたかみのある雰囲気。 店先に季節の上生菓子が3種でていて、このうち一つは売り切れ。残りの2種を尋ねると、店員さんが材料を説明してくださる。菓子の名前は出ていないので、気になる方は要確認。 上生菓子 2種 各¥440- 一つは「椿」の花を模した 黒こなし製の和菓子。鮮やかな色合いが目を引き、冬空に凛として咲く椿の姿を彷彿とさせる。口触りなめらかで、スッととろけていく。何個でもいける甘さで、コーヒーにも合う。 もう一つは道明寺に寒梅粉をまぶした和菓子。見た目から「柴の雪」と思われる。(昔話でおじいさんが刈りに行く)雑木に、雪の降り積もる姿をあらわしたらしい。すっきりとした甘さの白あんと、つぶつぶ感とみずみずしさが残る道明寺粉の調和が絶妙。オススメ。 こちらは客人があとを絶たない店で、まるで見えない扇(末廣)で招き入れているかのよう。予約の受取客や注文客で、店内の待合席が埋まっていく。店名も包装デザインもとても縁起がいいもので、さらにお腹も満たされる。 ごちそうさま