「うなぎ・あなご」で検索しました。
1~9 件を表示 / 全 9 件
伝説かつ幻と言われる鰻屋さんです。新規予約が可能かつ平等に予約チャンスがあるお店の中では、鳥しきさんと並んで全国で最も予約が難しいのではないかと思われます。 毎月最初の平日に当月の予約を電話で取れるのですがこれが至難です。大将のご体調の悪化と、一つ一つの鰻を来店してから丁寧に骨抜きされたり仕込まれるので、現在は1ヶ月に10組ほどしか取れない上に全休される月もあります。 近いうちに閉店される事も考えられると思います。 2年ほど毎月電話を500回9時-10時半までぶっ通しでかけて、やっと予約が取れました。 まず皆さんが口を揃えて言うのが、ご夫婦のとても腰の低くて丁寧なお言葉遣いです。まるで京都の料亭にいるかのように「本当に申し訳ない事です。本当にありがとうございます。」と柔らかくお話されます。 店内は料理以外撮影禁止ですが、本当に一軒家をそのまま使ってキッチンと居間の間に仕切りを入れた感じです。 大将は書道や絵もされるようで、掛け軸にあった「我ら少しのお手伝い。うまいの一言聞きたくて。心を込めて味を引き出す。」が凄く良い言葉で印象に残りました。心を込めた方が旨いんです、と繰り返し話していたお言葉に感動しました。 大将は鮨水谷の水谷八郎大将の手伝いを対等にされていた事もあるほどの魚のプロフェッショナルです。とにかく感動的に身が太く柔らかくジューシーです。今まで食べた鰻の中では、ブランドでないにもかかわらず、青ウナギや共水など食べましたが、間違いなくトップクラスに美味しかったです。 そしてツグミという名前があるように鶏肉も出るのですがこれもまた美しく炭で仕上げた香りも食感も最高のものでした。 最後は記念撮影までご一緒にさせて頂きました。 素晴らしい思い出になりました。 その後もまた半年ほど予約しようとしましたがやはり全然繋がりません....
2023/11訪問
1回
税サ込み10890円。一休で予約しました。 永田町という日本の中心に、木々の靡く音と鳥の鳴き声だけが響く森があってその中にひっそりとお店があります。 日枝神社という、東京に二つしかない官幣大社の中に存在する歴史ある鰻屋さんです。 個室料もなく一番安いコースで10890円。高めではありますが、この美しい雰囲気と静かな個室と2-3時間の滞在を考えると、目的によっては最高のお店様ではないかと思います。 味も美味しいです。お豆腐、肝焼き、白焼、蒲焼、スイーツときましたが、特に白焼の出し方が素晴らしかったです。脂の感じが一番良く味わえるように串にパンパンに詰まった状態で美しく出されました。 仲居さんは必要最低限だけお部屋にいらします。このあたりも政治家のお客さん達が多いから慣れてらっしゃるのかなと思いました。しかしその少しだけのご接客がまた心地よくとても良い時間を過ごせました。
2025/05訪問
1回
まず最初の鰻の茶碗蒸しから驚きました。白焼が中に入っていて、出汁と薄口醤油でしっかり美味しいと感じる味の重さがあります。 シェフは勢麟さんでご修行されて、大将のことを心から尊敬されていることが言葉の節々から強く感じたのですが、私に取ってはかなりこちらの方が独創性も楽しさもあって良かったです。 次は真鯛の漬け。セイコ蟹のあんかけなど続き、鰻の春雨、鰻と梅の海苔巻き、遠州灘のエビが来ます。どれもとても濃い味付けで最高でありつつ、独創性を感じます。そして最後の蒲焼。ご飯と一緒に来るので自分で丼にしてもいいし選べて嬉しいです。 とても美味しいですし、何よりロケーションも昔ながらの居酒屋通りのようで風情を感じます。 また大将がとてもご謙虚で、かつお客さんにあわせてなんでも話題を合わせてくださるのでとても楽しかったです。良いお店だと心から感じました。
2024/10訪問
1回
たくさんの串に、白焼に蒲焼、そして鰻丼というフルコースで20000いかず驚きました。タレの効いた串を食べながら酒を飲み、本番の蒲焼でお腹いっぱいになるコースが最高でした。天然ウナギは2回目以降から食べれるのですがそれでもプラス5000円いかないくらいです。 大将は寡黙に焼き続けてそれを一人客のカウンターの私たちは黙ってみる雰囲気です。美味しくてだんだんと打ち解け始めてきたらウナギの解説が始まって活きの良いウナギをしっかり見せてくださったりします。おしりの串焼きなど他ではなかなか見ることのない部位もいただけて大満足でした。
2024/07訪問
1回
無加温養殖という手法をして大きく柔らかい鰻を実現していますが、これは実は現在のウナギの養殖の一つ前の方式です。元々現在のハウス養殖は飼育期間を短くするために開発されたのですが、それと逆に昔ながらの長い飼育期間を経る事で大きくされてるようです。 大きめの鰻重が12000円、時価もあると思うのですが少し高く感じました。養殖ウナギということもあり冬はなかなか大きめのウナギは取れなかったかもしれません。 ですが骨の天ぷら、40年継ぎ足したというタレ、火入れは非常に素晴らしく美味しかったです。
2024/01訪問
1回
1716-36頃創業の東京最古の鰻屋さん。2番目は柴又の川千家さん、3番目は浅草のやっこさん。(たまに言われる源氏さんは一度廃業しており、公式でも1940年頃の創業と伝えられてます。) 梅川亭の方が庭園やロケーションが美しく有名なのですが、本店はこちら。立派な建物なのに高すぎず少なすぎず程よいバランスで頂けるので、人を連れてくるのにとても良い場所だと思います。個室や宴会場もたくさんあります。また、鰻も15分ほどできましたので待ちすぎることもありません。 味はあまり食べたことのない、カツオの香りがするサッパリとした味わいでした。これが重すぎず、でも食欲のそそる美味しい鰻でした。
2025/10訪問
1回
麻布十番にある百名店のお店様。店主さんはあの老舗の名店「野田岩」本店で15年も御修行された、しっかりとしたキャリアと技を持たれるお方です。 しかし硬い雰囲気は微塵もなく、本当に笑顔が絶えないカウンターで、パフォーマンスもお気遣いも全てが最高のお店でした。比べることもおこがましいのですが、食べた後の余韻やもらったエネルギーが、まるで「銀座しのはら」さんの時のような感想を持ちました。 ランチのショートコースを頂きました。名物のウナギバーガーやから先付けまでどれもハッとするくらい美しいです。その中でしっかり、メインの蒲焼と鰻重は奇を衒わないでいて本筋通りに、それでいてどこか迫力のあるお品でこのあたりは流石老舗の名店で長年御修行された方なんだなと思いました。コースによってはフレンチからアイデアを得た品もあるようです。 もちろんコースにもよりますが、このショートコースのように「安くはないが高すぎもせず、大切な人に自信を持って、それでいて気兼ねせずに連れて来れる」くらいの値段なのも嬉しかったです。 大将はウナギが乱獲されている日本の現状をすごく憂いていて、あえて土曜の丑の日を外したり、色々なところでメッセージをされているそうです。 しっかりとした修行の系譜と哲学を持たれていて、伝統的なお品はしっかり高いレベルで作り、それでいて新しいチャレンジもされている素晴らしいお店様でした。これこそ飲食店に求めてる事だ、思い出すような感動がありました。