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1回
テイクアウトの点数:4.0
2025/12 訪問
テイクアウト4.0
旅情を誘う味:東北本線 郡山駅名物「海苔のり弁」
2025/12/10 更新
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新幹線での移動に欠かせない楽しみの一つ、駅弁。郡山駅構内の「福豆屋」にて、長年愛され続けている伝統の駅弁、「海苔のり弁」を買い求めました。
掛け紙を外し、蓋を開けると、目に飛び込んでくるのは、どこか懐かしくも品の良い「のり弁」の風景です。しかし、これは普通ののり弁ではありません。郡山駅を代表する名物駅弁として、深いこだわりが詰まっています。
この駅弁の最大の特徴は、文字通り「海苔」が主役であること。
上段の海苔の下には、鰹節の風味豊かな佃煮が敷き詰められています。この海苔の風味と塩気が、冷めても美味しい駅弁のご飯に引き立てるのです。
そして、食べ進めると現れる、ご飯の中からの一枚。もう一つの佃煮と海苔の層が顔を出します!まさに「海苔の二段重ね」。この二重構造こそが、最後のひとくちまで海苔の風味を絶やさない工夫であり、この駅弁の満足度を高めています。
ご飯と海苔の主役たちを支えるおかずも、地味ながら確かな実力派揃いです。
特に目を引くのは焼鮭です。口に含むと、じゅわっと広がる良質な鮭の脂と絶妙な塩加減が、淡白になりがちな海苔とご飯の風味に深みとアクセントを加えます。玉子焼きは、ほんのり甘く、ホッとする味わい。かまぼこは、噛むと魚の旨味がじんわりと広がります。さらに、野菜の煮ものなどが加わり、食感と味の変化を提供してくれます。
新幹線や在来線の車窓を流れる景色を眺めながらいただく「海苔のり弁」は格別です。派手さはありませんが、素朴で滋味深く、飾らない贅沢がここにあります。
シンプルだからこそ、素材の良さと丁寧な仕事ぶりが伝わってくる一品。東北への旅の始まり、または帰路につく際に、ぜひ味わっていただきたい、郡山が誇る味でした。