28回
2025/07 訪問
酷暑の中じゅんさいで一服の涼をいただく
春の筍ご飯に続いて初夏のじゅんさいを當店でいただくのが毎年の慣わし。特に今年は空梅雨と言
うこともあって(昨夜から状況が一変しましたが 笑)いきなりの酷暑。そんな中で一服の涼を求め
てうかがう。
当日は団体さんのキャンセルがあったそうで貸し切りと言う大変贅沢な時間を過ごさせていただい
た。まずは暑い中琥珀エビスの生が大変美味しい。
本日の先付けはトウモロコシの葛豆腐。上にウニとアオサが乗っている。ウニはまだ爽やかなタイ
プでアオサの磯の香りとトウモロコシの甘みがマッチして大変美味しい。
続いて事前にリクエストしたジュンサイを蒸アワビと合わせて。涼しげで実際食べると体温が少し
下がるような爽やかな一品。蒸したアワビの甘さがひときわでじゅんさいと固めのオクラとの相性
も申し分ない。すごく贅沢な一品でした。
本日のお椀は枝豆のしんじょ。夏なのであっさり目のお出汁でいただく。お出汁には糸モズクがカ
スミのようにあしらわれていて目でも愉しめる。しんじょの上にはミョウガで自家製の柚子味噌が。
これも酸味があって美味しい。いつもながら見事なお椀でした。
お造りはこれも夏らしく鱧の梅肉と太刀魚の炙りにアイナメ。鱧の梅肉はちゃんとしたお店で食べ
ると本当に美味しい。脂の乗った太刀魚も最高でした。
凌ぎを挟んでかぼちゃの揚げ饅頭。地味なルックスなんだけど味は抜群。特にとろみをつけたお出
汁と上げ饅頭の食感が最高です。これは大分気に入りました。
そして八寸。今日は他にお客さんがいないせいもあってかすごく繊細なお料理が盛り合されている。
鱧の白子の塩辛はお酒が進む一品。木耳のおからや茄子のごまだれ、稚鮎のから揚げなど、どれも
味わい深い。
最後の焼き物はマナガツオ。私はお魚の中でもマナガツオは大好きだがなかなか手に入らないよう
でお目にかかることは少ない。ふっくらとした脂の乗った厚い身は本当に美味しい。
今日は生ビールに続いて夏酒を2種。龍勢と萩の鶴。萩の鶴は猫のラベルが定番だけどコシャルの
ようで微笑ましい。最後に花垣を。
お食事はこれも夏の定番のモロヘイヤ丼。スタミナが付きそうです。
デザートは珍しいパプリカのアイスクリーム。ほんのりとパプリカの香りがして美味しい。
今日はキャンセルもあって大変贅沢な時間を過ごさせていただきました。次は秋の松茸ですね。
蒸アワビとじゅんさい
八寸(右手前はハモの白子の塩辛)
先付け(トウモロコシ葛豆腐のウニ乗せ)
焼き物(マナガツオ)
かぼちゃの上げ饅頭
しのぎ
パプリカのアイスクリーム
モロヘイヤご飯
お造り(鱧の梅肉、太刀魚の炙り、アイナメ)
お椀は枝豆のしんじょ
コシャルみたいな絵柄の萩の鶴
花垣
龍勢
お店
2025/07/11 更新
2025/04 訪問
桜が散っても夏日になっても當店の筍ご飯を食べないと我が家の春は完結しない
テレビで今年は筍が裏作で値段が高いと4月の頭頃に言っていたが関東地方は裏作も関係ないよう
で大量に出回って来た。あのアキダイの社長が筍が出回るのは毎年どんどん早まって今年はあと10
日くらいと4月の中旬にテレビで言っていたので慌てて予約をして訪問。ちょっと前は連休明けく
らいだったのに。
週中なのでお客さんは3組とちょうどいい感じ。いつものように生ビールを飲みながらお料理を待つ。
先付けは鯛の白子豆腐。上に乗せた山菜ともみじおろしが味を引き立てる。ほのかに白子の風味が
香る豆腐も絶品。
続いてお椀。今日は細切りの筍と木の芽。お出汁はすっきりとしながら一本筋が通った感じで當店
のお椀は間違いなく絶品。
お造りは今宵は初ガツオ、平貝、スズキのキンメダイ。各種お醤油をとっかえひっかえしながら食
べる。この辺りで日本酒を。まずは三井の寿のクワドリフォリオ。四つ葉のクローバーのフランス
語?甘さが優しいお酒でした。
凌ぎは小品ながらいつもきらりと光る。今日はもち麦の麺にトマトソースとサザエとアオサ海苔。
うまいんだなぁこれが。
続いて牡蠣の蒸し物。牡蠣はそろそろ食べ収め。大根と筍も入っていて餡がかかっている。これは
お出汁も餡ももちろん牡蠣も大変美味しかった。
お酒は三井の寿に続いて篠峯。これも春バージョンで甘さが表に出る優しいお酒ながら三井の寿よ
りもしっかりと腰があるいいお酒でした。
八寸はホタルイカ、真鱈子、ツブ貝など。先日Taeでしっかりしたお酒とお味噌が合うことを発見
したので日本酒はひこ孫(写真撮り忘れ)を。冷酒でいただくも少し常温にしながら飲むとホタル
イカにかかったお味噌とすごく合って美味しかった。
焼き物はサクラマス。米粉をつけて揚げてある。食感がいい。添えてある筍の素揚げもいい。
そして待ちに待った筍ご飯。當店の筍ご飯は筍の食感を生かすように焼いてから炊きあがったご飯
に入れる。そして木の芽と花山椒。もう堪えられません。2杯食べて余った分はお持ち帰りで。我
が家の春は當店で筍ご飯を食べないと完結しません。
最後にイチゴのアイスクリームで〆。
今宵も大満足でした。次は初夏のジュンサイですね。楽しみにしています。
筍ご飯(鉄鍋)
筍ご飯(盛り付け)
八寸
焼き物(サクラマス)
お造り:カツオ、平貝、スズキ、キンメダイ
お椀(筍・木の芽)
凌ぎ(サザエとアオサ海苔のトマトソース麺)
牡蠣と大根・筍の蒸し物
デザート:イチゴのアイスクリーム
タイの白子豆腐
赤だし(セリともずく)
篠峯
三井の寿クワドリフォリオ
ぐい飲み
お造りのお醤油
お見せ外観
2025/04/25 更新
2025/02 訪問
今宵は貝の魅力に酔わされました、美味しかった!
1月の体調不良による外食の停滞を挽回すべく2月は怒涛の外食ラッシュ(笑)実は個人的な話だけ
ど私は高貴な方と誕生日が同じなので前々夜祭のような位置づけ。と言ってもお祝いをされるのが
苦手な性格なのでお店は一切告げずにうかがうんだけど。
怒涛の外食ラッシュというからには当然外に出かけるのだが嵐を呼ぶ男の本領発揮か最長寒波を呼
び込み本当に寒い中で出かける。顔が痛いくらいの寒さの中でお店に辿り着き生ビールを飲みなが
らお料理を待つ。
今宵の先付けはクルミ豆腐。そこに贅沢にウニが乗っている。痛風に悪そうだが美味しいものは痛
風を呼び込むようになっている。そして当然ながら美味しい。
続いて前半のハイライトのお椀。今日はレンコンのしんじょうだが薄い大根と菜花を添えた設えが
春を表現していて大変にきれいだ。そしてお出汁はちょっと濃厚な冬のお出汁とおっさりめの夏の
お出汁の中間で得も言われぬ美味しさ。身体が温まる。
お造りは白身メイン。鯛、石鯛、太刀魚の3種。特に石鯛が脂が乗って口の中でとろりとして美味
しかった。
そしてアワビの煮物椀。すごく贅沢な一品。アワビの食感をとお出汁を十分に堪能できた。本日の
白眉だった。お出汁はアワビから出るお出汁を邪魔しないようにあっさり目に仕上げている。もう
何も言うことは無い。
凌ぎはもち麦を使ったうどん。珍しビーツのソースがいい感じでした。
八寸は菜の花の天ぷらが春らしくまだ寒い中春の到来を待ちきれない気分にさせられてお酒も進む。
焼き物は鰆。付け合わせの山菜のソースの苦みが美味しい。
お食事は今宵の白眉の2品目。ハマグリの茶漬け。地元では知られた鵠沼の大ハマグリを使ってい
てお出汁の風味が堪えられない。あー美味しかった。
お酒は生ビールから始まって早瀬浦、花垣、扶桑鶴。花垣は割と古風な作りの酒蔵で正直あまりこ
れと思う銘柄には出会ってこなかったんだけどこの大吟醸は美味しかった。扶桑鶴もまさに栃木屋
さんの得意とする古風な酒蔵でそのクラシックな味わいは八寸のからすみや焼き物の山菜の苦みに
ぴったり。
ごちそうさまでした。ちょっと遅いけど今年もよろしくお願いします。
お椀:レンコンしんじょう
アワビの煮物椀
八寸
先付け:クルミ豆腐・ウニ乗せ
お造り:鯛、石鯛、太刀魚
焼き物:鰆
お食事:ハマグリ茶漬け
凌ぎ:もち麦うどんのビーツソース掛け
八寸(上から)
デザート:アイスクリーム
早瀬浦
花垣
扶桑鶴
2025/02/25 更新
2024/12 訪問
季節の風物詩カニの甲羅盛 あぁカニを食べるの何年ぶりだろう
今年はローテーション店を断捨離したので残ったお店の訪店頻度は上がっている。當店はこれから
もずっと行きたいお店なので10月以来の訪問。12月に入ると混むだろうから早めにと思っていたが
実際混雑が始まっていてこの週は火曜日のみ空きがあるとのことで。当日は我々夫婦と親戚の集ま
りの感じの一組の計二組。割と余裕があるペースでお食事をいただいた。
今宵の先付けは銀杏豆腐。當店のこういうお料理はまず間違いない。銀杏の風味が絶妙でした。
続いて前半のハイライトのお椀。今日は白きくらげを入れたしんじょう。當店は出汁の引き方が絶
妙。季節に合わせて濃淡をつけてくれる。寒くなってくると割としっかり目のお出汁が効いていて
大変美味しかった。
つづいてお造り。今日のメインは最近大漁が伝えられる寒ブリ。脂の乗りがバランスよく堪能しま
した。
そしてサプライズの香箱がにの甲羅盛。今宵はどんな季節感のある食材が出るだろうかと期待して
いたのだがまさかのズワイガニ。すごく丁寧な仕事が施されている。見た目も味も申し分ない。あ
ぁカニを食べるのは何年ぶりだろうか。しみじみと美味しかったです。
そのあと凌ぎが入って煮椀は牡蠣。むかごも入って秋の風情。これもまた身体が温まる美味しさで
した。
八寸の後はブリの焼き物。どちらも文句ない味わい。
今宵いただいたお酒は琥珀エビスの後早瀬浦、杜のうぐいす、そしていずみ橋。この季節は食材も
お酒も美味しくなる。もちろんお料理の技術が高いからだけど。
お食事は菊仕立ての雑炊。デザートに柚子風味のアイスクリーム。
今宵も大満足でした。ごちそうさまでした。またうかがいます。
香箱がに甲羅盛
お椀:白きくらげのしんじょう
お造り
煮椀:牡蠣
八寸
突き出し:銀杏豆腐
焼き物:ぶり
いずみ橋の雪だるま
凌ぎ(玉ねぎソースの麺)
デザート:柚子のアイスクリーム
お食事:雑炊(菊仕立て)
庭のウグイス
早瀬浦
お椀:白きくらげのしんじょう
2024/12/06 更新
2024/10 訪問
この季節のお愉しみ松茸をいただく
ずっとずっと暑さが続いて今年の秋はどうなるんだろうと心配になってきたけれどようやくお店で
アレが売っているのを目にするようになってうかがう。當店は駅から少し離れているので暑いとき
は歩くのがつらい。と言って私は汗をだらだらかきながらウォーキングをしているだけど。ただそ
の際は汗をかいてもいい服装で家に帰ればシャワーを浴びる。外出の際はそうもいかないのだ。
当日は最初我々を入れて2組だったけど少し遅れてあと2組が。平日でもちゃんとお客さんが入っ
ている。
いつものように琥珀エビスの生を飲みながらお料理を待つ。
先付けはシャインマスカットとずいき、ホタテの黄身酢合え。これは文句なく美味しい。黄身酢と
シャインマスカットの相性が良くて多分何らかの仕事が施されているのだろう。
そして今夜のハイライトであるアレのお椀が。先客さんは我々よりも15分ほど早く到着されていた
ようでお椀が来た時に歓声を上げていたが私も同じく歓声を上げたくなる一品。しんじょうは今宵
は季節の栗のしんじょう。それに信州産の大ぶりの松茸が。お椀の蓋を開けた時の香りがたまらな
い。お出汁も秋らしくしっかり目でえも言われぬ美味しさ。多分今シーズン最初で最後の松茸です。
お造りはブリ、真鯛、鱧、そして蛸。當店はマグロに頼らないところが嬉しい。
しのぎの米粉の麺を挟んで煮物は変わり種のクジラの味噌仕立て。クジラは赤身の部分とベーコン
に使うすえひろの部分を味噌仕立てで煮込んで揚げたお餅も入っている。熱々だけど上顎を火傷し
ても頬張りたい美味しさでした。
八寸はいつものラインナップに湯葉や白魚が。お酒が進みます。
焼き物は鰆(だったかな?)のみそ焼き。秋らしい設えで目でも味わえる一皿。
食事は鱧の天茶で、デザートはリンゴのソルベのブリュレ仕立て。すっかり満喫しました
ようやく涼しくなってきて季節の味わいを堪能しました。またうかがいます。
先付け:黄身酢合え
お椀:松茸の栗のしんじょう
お造り:ブリ、真鯛、鱧、蛸
煮物:クジラの鍋
八寸
焼き物
お食事:鱧の天茶
デザート:リンゴのソルベのブリュレ
しのぎ:米粉の麺のしめじソース
石鎚
早瀬浦
いずみ橋
2024/10/18 更新
2024/07 訪問
梅雨の鬱陶しい時期に一服の涼を求めて
毎年この時期はじゅんさいを求めて當店にうかがう。異常気象で季節感が消えかかったり時期がず
れたりしがちだがやはり和食と言えば季節感。そして私にとっては當店になる。
予約時にじゅんさいを希望してうかがう。今宵もほぼ満席でほぼ接待関係の席。女性客は私だけと
奥さんは笑っていた。大船はあんまり接待用のお店が無いからどうしても藤沢に流れるのだろう。
いつものように美味しい琥珀エビスの生を飲みながらお料理を待つ。そういえば痛風の時期は琥珀
エビスなんて絶対無理だった。いつまでこの状態が続くのやら(笑)
今宵の先付は焼きナスと太刀魚の煮凝り。そして周りにはじゅんさいが。嬉しいなぁ。じゅんさい
は秋田の白神から。美味しくない訳がない。しっかり堪能しました。
お椀は最近界隈で多いとうもろこしを使ったもの。新鮮なトウモロコシはひげも美味しいのでおつ
ゆに入っている。トウモロコシは甘味が強いので出汁はしっかり目に引いてある。文句のつけよう
がないほど美味しい。
お造りは旬の鱧にかつお、金目、そして地だこ。いつものようにお醤油は3種。湯引きの鱧の上に
乗っている梅肉はスーパーの鱧の湯引きの上に乗っている赤いものとは全然違う(当たり前か笑)
鱧は旬なので脂が乗って美味しい。そして今宵のお造りの組み合わせはお酒を進ませるものばか
り。あっという間に1合半が空いてしまう。お酒は最初は早瀬浦を。これがまたお造りにぴったり。
凌ぎを挟んで冷鉢。冷鉢は穴子に夏野菜。これがまた見事に美味しい。お酒は三井の寿の変わり種
のチカーラを。これもまたいいお酒でした。
続いて八寸。季節物の稚鮎の素揚げに酢で〆た鯵、いくらにカニ味噌を乗せた毛ガニ。プリン体が
高いものばかりだけどつまり美味しいものばかりと言うことだ。尿酸値上昇に目をつぶって全部美
味しくいただく。お酒は播磨灘を。
今夜の焼き物は太刀魚。これも脂が乗って美味しい。
今夜のお食事は梅で漬けたラッキョウの茶漬け。梅と海苔をあしらって涼を取る。和食の良さを感
じさせる一品でした。
最後にデザートでアイスクリームを。カボチャのアイスクリームで上にキャラメリゼが施してある。
それをあんこと共に。こういうのは大好きです。
今宵はいつにもまして満喫しました。美味しかったなぁ。鬱陶しい天気が続く中一服の涼をいただ
きました。またうかがいます。
八寸:稚鮎、鯵の酢〆、いくら、毛ガニ
お椀:とうもろこししんじょ
冷鉢:穴子
お造り:かつお、鱧、金目鯛、地だこ
突き出し:焼きナスと太刀魚の煮こごりにじゅんさい
凌ぎ:すだち蕎麦
お食事:梅ラッキョウの茶漬け
焼き物:太刀魚
デザート
お醤油各種
早瀬浦と今宵の酒器
奥播磨
三井の寿チカーラ
2024/07/12 更新
2024/05 訪問
滑り込みで筍ご飯をいただく
毎年季節の到来が早まりすぐに終わってしまう。筍もちょっと前まではGW明け位に満喫していた
ように思うが去年くらいからGW前に旬が来るようになった。そしてすぐに終わってしまう。日本
は四季から二季に変わろうとしているけど季節物を味わうのが苦労するようになって来た。
個人的には春の到来は當店の筍ご飯が無いと始まらない。去年同様今年もGW前に予約を入れてい
たものの体調を崩してキャンセル。GW明けにいただくことになった。筍のシーズンがどんどん早
くなる&短くなるとTV番組でも報道しているので結構焦った。
当日はGW明けと言うこともあって2組のみ。いつものように琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。
筍をお願いしていたので先付から筍をすりおろした豆腐仕立て。そこに若竹煮も添えられている。
濃い目のお出汁で味わう。美味しくない訳がない。
お椀はカニのシンジョウに山菜。いつもながらデリケートなお出汁の引き具合を堪能する。
続いてお造り。今日はいつもより高めの予算を伝えていたので大きなブドウエビが。そして殻を焼
いたものの別添で。こういうのは嬉しいです。
煮物はミヤジ豚の角煮。お出汁は意識的にあっさり目に仕上げてあるのですべて飲み干せる。豚好
きの私はすごくうれしい。豚嫌いの奥さんも何故か角煮は許容範囲。
凌ぎを挟んで八寸。ホタルイカとハマグリがハイライト。堪えられません。
焼き物はサクラマス。最近いろいろなところで提供されるサクラマスだけど今日は米粉で揚げ焼き
してあって香ばしくて美味しい。
今宵はお酒は2種類でストップ。初見のあずまみね。岩手の酒だそうだがこれが大変美味しかった。
あまり見ないけれど覚えておこうと思います。そしてもう一つは萩の鶴。猫のラベルが有名だけど
これは極上とあって一段上の味わいでした。
そして最後のハイライトの筍ご飯。待ってましたと声をかけてくなるような見事なものでした。山
椒は葉だけでなく実も使われていてこれが実にいい仕事をしています。一生涯毎年食べ続けたいと
思わせるよう見事さ。そろそろ旬が終わりそうで焦ったけれどギリギリで間に合いました。
筍ご飯(お櫃)
筍ご飯と赤だし
お造り
椀物:カニのシンジョウと山菜
先付:筍豆腐
桜マスの米粉焼き
八寸
ミヤジ豚の角煮
萩の鶴
筍ご飯(よそったところ)
デザートのオレンジ風味のアイスクリーム
あずまみね
口直し
お造りのブドウエビの頭
2024/05/15 更新
2024/01 訪問
冬のご馳走を目当てにうかがう
日本料理は季節の食材やお料理を味わうことができる。お気に入りのこちらに冬のごちそうを目当
てにうかがう。以前正月明けにうかがっておせち料理アレンジのコースをいただいたので今回は1
月下旬に。冬らしい少し濃い目に引いた出汁の味わいを堪能させていただきました。
突き出しは白子豆腐。白子の風味がほんのりと香り下に敷いてあるお出汁が堪らなく美味しい。
続いてお椀。蓋を取る時がハイライトだ。濃い目のお出汁が香る。うかがってよかったなと思う瞬
間だ。今宵の真薯はゆり根をベースにしたもの。冬らしくてうれしい。上に載せた薄切りのれんこ
んの食感と柚子の皮とお出汁の香りのハーモニーが至福の時間を与えてくれる。無限に味わいたい
ような貴重な時間だ。
お造りは寒ブリがメイン。辛子味噌でいただく。こちらのお造りはコースの値段が安いこともある
んだけどまぐろに頼らないところが嬉しい。タコがいい味を出していました。
煮物はこれも季節の牡蠣。素材の上に柚子味噌を乗せて蒸した感じで提供される。牡蠣の旨味とお
出汁が何とも言えない。
口直しはひもかわうどん。幅の広いうどんで埼玉出身の奥さんは嬉しがっていた。合わせる玉ねぎ
のソースの黒コショウがいい仕事をしていました。
八寸は割と定番のラインナップ。中でもむかごと青菜の辛し和えが美味しかった。お酒が進みます。
今宵いただいたのは福井の早瀬浦のひやしさけ、三重の酒屋八兵衛、そして兵庫の奥播磨。特に奥
播磨は八寸にぴったりの組み合わせで堪能しました。
焼き物はブリ。いつものように洋風仕立てで美味しくいただきました。
お食事はお茶漬け。自家製の柴漬けとトッピングの山芋がいい感じでした。
今宵も充分堪能させていただきました。これで6,500円(コース料金)は大変お得です。季節が変
わる頃またうかがいます。
お椀:ゆり根の真薯(お椀の蓋の表側)
煮物:牡蠣と柚子味噌
焼き物:ぶり
八寸
お造り:寒ブリ、タコ、太刀魚、鯛と醤油2種
突き出し:白子豆腐
お椀:ゆり根の真薯(お椀の蓋の裏側)
お食事:茶漬け
口直し:ひもかわうどん(玉ねぎのソース)
デザート
奥播磨
酒屋八兵衛
早瀬浦ひやしさけ
2024/01/31 更新
2023/10 訪問
今宵のお椀は松茸、うかがった甲斐がある絶品でした
今年は酷暑の影響で気候的にも秋の到来が遅れているがそれは産品にも影響しているようだ。少し
前に今年は松茸が全然獲れないという番組ばかりやっていた。最近になってようやくちょっと獲れ
だしたというニュースを見て満を持して訪問。
秋だから松茸は食べたい。出来れば美味しく食べたい。そうなると私の知っているお店では當店に
なる。昨年も同じ動機で訪問し満喫した。そして私にとってはシーズンの最初で最後の松茸になる。
このところいつ行っても満席の當店。今宵はたまたまだけど3組だけのお客さんだった。グループ
客もいないのでのんびりとお料理を味わうことができた。
琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。エビスビールはビールの中でもプリン体の含有量がトップ
だがたまにはいいだろうと勝手に判断する。久し振りの琥珀エビスは飛び切りだった。
先付はハモと煮凝り。ハモは夏に出されることが多いけど秋のハモは脂が乗って美味しい。そして
煮凝りが絶品だった。
続いてお椀。恐る恐る蓋を取ると念願の松茸。これを待っていたんだ。このために當店に来たんだ。
結構大振りの松茸が4分割で入っている。スダチと相まってその香りは堪えられない。秋になった
から出汁は割としっかり目に引いている。シンジョウは栗だったか。松茸の美味しさに何のシンジ
ョウだか覚えていない。本当に美味しい。當店にうかがった甲斐があるというものだ。
続いてお造り。今日は真鯛、太刀魚、ブリ。ブリは北海道の寒ブリとのこと。北海道でブリが大漁
に水揚げされているニュースはよく耳にするがあまり脂が乗っていないとも聞いていた。ただこち
らのブリは脂が乗って美味しい。
その後口直しで米粉うどん。このお汁が生姜が利いていてすごく美味しい。
そして八寸。むかごがあしらわれていた。
焼き物はサワラ。サワラは魚偏に春と書くけど実は旬は秋。きちんと脂が乗ったサワラは文句なく
美味しい。付け合わせの野菜とクルミの味噌も絶品でした。
予定よりちょっと遅れたらしい別の客さんの関係で蒸し物が最後になる。カボチャの蒸し物だがあ
んこも入っていてちょっと驚いたけどこれが素晴らしく美味しかった。アイデアの勝利か。
食事は雑炊。いくらが乗っていたが一応ケアして奥さんに8割くらい差し上げる。今年もそろそろ
大詰め。ここで痛風になるわけにはいかない(笑)美味しいものを貪欲に食べたい。
いつものように季節の食材を絶妙な調理技術で仕上げていただく絶品料理の数々でした。それにし
て松茸のお椀は美味しかった。
お椀(松茸)
お造り(真鯛、太刀魚、ブリ)
龍勢(ひやおろし)
焼き物(鰆)
蒸し物(カボチャシンジョウ)
八寸
先付(はもと煮凝り)
口直し(米粉うどん)
デザート
お食事(増水)
いずみ橋(恵)
綾花
2023/11/01 更新
2023/06 訪問
毎年この時期はじゅんさいが愉しみ
毎年6月にある健康診断も無事終了。いつもは直前に悪あがき的なダイエットをするのだが今年は3
月に罹った流行病の後に落ちた食欲をそのまま維持し、更にその後痛風による食事制限もあったた
めに体重は希望の通りになった。このまま食事を増やさなければ健康を維持できるのだろうが果た
してどうなるか(笑)
昨年も確か健康診断後にお邪魔している。折角我慢したので美味しいものが食べたいのだ。そして
この時期は大好物のじゅんさいの季節。こちらでいただくじゅんさいは格別だ。一応リクエストし
て訪問。
コロナが収まりつつあるころからこちらは平日でもほぼ満席。この日も例外ではなく盛況だった。
割烹だから接待系も多いけれど、お客さんは美味しいものを食べたいのだろう。
いつものように琥珀エビスというわけにもいかず、ノンアルコールビールでお料理を待つ。ノンア
ルコールビールは一口目はいいけれど後味がどうもなのだが、あまり贅沢も言っていられない。
じゅんさいは最初の突き出しに。季節のとうもろこし豆腐と上にウニと生海苔が載っている。ウニ
は痛風の天敵ではあるが別に100gも食べるわけではないのでいただいてしまう。罪悪感が伴うと大
変美味しい。最近トウモロコシが凄く甘くなってきているが今宵のとうもろこし豆腐も絶品。
続いてお椀。夏らしくきりっとした仕上がりのお出汁。椀種は黒豆の枝豆を使ったしんじょう。黒
豆の青臭さと若干の苦みがきりっとしたお出汁と絶妙に合う。上に載せた生のきくらげの食感も大
変いい。
そしてお造り。季節の鱧と石鯛、蛸の組み合わせ。お野菜も豊富で美味しい。
煮物は藤沢のヤマユリ豚を使った角煮と車麩、白ズッキーニ。白ズッキーニは一度軽く素揚げした
後に更に煮て味を浸透させる。こちらの夏らしく甘さを抑えた煮汁が絶妙だ。季節を感じられる一
品に。
口直しは摺りモロヘイヤをかけた米粉の麺。摺りモロヘイヤはこちらの18番でもあるが大変美味し
い。口直しではなく食事でいただきたいくらい。
八寸はとこぶし、稚鮎、甘エビ、鯵と豪華な皿に、ナスの山椒ソースとキュウリの鶏そぼろ掛け。
どれも美味しいんだけどナスにかかっている山椒ソースが美味しかった。まだ若い山椒だが風味が
大変いい。
焼き物はいつものように洋風仕立て。ますのすけ(多分キングサーモン)だそうで、ビーツの赤い
ソースがかかっている。
お食事は鯛のほぐし身が乗った茶漬け。上に乗った摺り生姜が香って何とも言えず美味しい。
デザートは藤沢さんメロンのソルベチョコレートソース掛け。
ビールは控えたのでお酒はちゃんと(笑)いただく。今宵は日置桜(山滴る)、早瀬浦、いずみ
橋。いずみ橋は神奈川県を代表する名酒だけど、身近にありすぎて意外と飲まない。黒蜻蛉はボデ
ィもしっかりした美味しいお酒でした。
ごちそうさま。また季節が変わった頃にうかがいます。
つきだし:とうもろこし豆腐
お椀:黒豆の枝豆のしんじょう
おつくり:鱧、石鯛、タコ
八寸:とこぶし、稚鮎、甘エビ、鯵・茄子の山椒ソース・キュウリの鶏そぼろ味噌
焼き物:ますのすけ
口直し:米粉の蕎麦とモロヘイヤ
煮物:角煮、車麩、白ズッキーニ
お食事:鯛のほぐし身茶漬け
おつくり(別角度)
いずみ橋:黒蜻蛉
早瀬浦
デザート:藤沢さんメロンのソルベチョコレートソース
日置桜:山滴る
2023/07/03 更新
2023/04 訪問
美味しいお料理の〆は竹の子ご飯、これが食べたかったんだと心の中で叫ぶ
異常気象が当たり前になってしまったこの頃。特に今年は桜始めすべてが前倒しになっている。旬
の食材もその傾向だそうで有名なスーパーアキダイの社長が今年は竹の子の旬が早まりGWに入る
頃には入荷が終わりそうだと言っていたので慌ててこちらを予約する。予約時に一応竹の子が間に
合うかどうかを確認する。
先日こころやさんで竹の子を食べた時にこちらの竹の子ご飯を思い出した。こころやさんの竹の子
ご飯も美味しいんだけど、コロナの緊急事態宣言中お店が開けられない時にテイクアウトでいただ
いたこちらの竹の子ご飯は絶品だった。竹の子の食感と若芽の山椒の香りが何とも言えなかった。
今宵も琥珀エビスの生から始まって早瀬浦、庭のウグイス、酒屋八兵衛と日本酒を飲みながら季節
のお料理を愉しむ。少し前から平日でもほぼ満席が続くこちらは今宵も盛況。コロナによる人気店
の試練と言うかお客さんが戻って来てもスタッフが十分でなく今宵も事前に仕込んで準備をしてい
る蒸し物・煮物が多く供されるが、それはそれで大変美味しくて十分に堪能できる。
今宵もレベルの上昇が止まらないお料理の数々に満足したが印象に残ったのはお椀は元より、突き
出しの竹の子豆腐とホタルイカと飯蒸し。季節の食材の生かし方とお出汁の引き方は文句のつけよ
うがない。
お料理が進みいよいよ最後のお食事に。一応竹の子が手に入るかどうかは確認したんだけど竹の子
ご飯は特にリクエストをしたわけではない。我々は最後に来店したので来店順からお食事が出され
る。今日は桜エビの天茶。ちょっとがっかりする。ほぼ満員のお客さんなのにお料理をするのはご
主人一人、致し方あるまい。
っと、最後から二番目の常連さんらしいお隣のテーブルにお櫃が届く。その前から厨房では硬いも
のを切り落としている音が響いていた。そう竹の子ご飯だ。そしてそのお櫃は我々のテーブルにも。
當店の絶品竹の子ご飯だ。
山椒はちょっと大振りの若い部分を使っているので香りが穏やかだがそれが竹の子ご飯の美味しさ
に大貢献している。そしてこちらは最初から竹の子を入れて炊き上げるのではなく食感を生かすため
に焼いた竹の子を最後に載せて蒸らすのだ。
お櫃を開けて香りを堪能した後はご主人の奥様がご飯をよそってくれる。それを感激しながら食す
る。美味い!これこれ、これが食べたかったんだと心の中で叫ぶ。このところ食欲は十分回復して
いないんだけどお替りも貰ってしまう。あまりの美味しさに食べ始めたら止まらないのだ。ウチの
奥さんも珍しくお代わりを貰っている。
二人でお代わりしてもまだ余るくらいの量なのもうれしい。テイクアウトしてもらって次の日も家
で楽しみました。
食事をして感激したのは久しぶり。ごちそうさまでした。またうかがいます。
絶品竹の子ご飯
竹の子ご飯(盛り付け)とお吸い物
椀物
突き出し:竹の子を使ったお豆腐とホタルイカ・蕨
お造り
焼き物:サクラマス
八寸:いいだこ、焼き麩、ばい貝、小鯛
飯蒸し:蕗、蟹、いくらのあんかけ
煮物:穴子、お麩
デザート
早瀬浦
酒屋八兵衛
庭のウグイス
2023/05/10 更新
2023/02 訪問
今宵はいつにも増して美味しいお料理に酔いしれました
秋にうかがって以来の訪店。ちょっと手の込んだ美味しい和食となると私のレパートリーだと當店
しかない。美味しいものが食べたくなると定期的にうかがうことになる。
平日の晩、空いているかと思ったら今宵も満席。前回もそうだったけどコロナ禍が収まって来ると
こちらは繁盛する。こちらのご主人は幸庵出身だけど、幸庵だとちょっととなるとこのエリアでは
選択肢はこちらくらいしか無くなるのだろう。週末は予約が取れない状態と思われる。
いつものように琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。
先付は山芋豆腐。ウニとワサビ、生海苔がかけられている。山芋の味が何とも言えずにいい感じで
それが付け合わせやお出汁と見事に調和する。
続いてお椀。こちらのお椀はお出汁は文句のつけようがないしいつも彩に唸らされる。今夜の椀だ
ねは湯葉に包んだむかごの真薯。上にあしらった柚子の香りと色合いがいい。
お造りはこちらにして珍しく本マグロと水だこと鯛(~鯛なのですが忘れました)。マグロは漬け
にしてある。いつも凝っているお醤油はたまり醤油、味噌醤油に変わり種のオリーブ醤油。オリー
ブ醤油は水だこ用。マグロの漬けが大変美味しかったし、オリーブ醤油で食べる水だこも面白かっ
た。
続いて飯蒸し。多分強肴?白魚がメインだが生姜が利いたとろみのついたお出汁が印象的。私はこ
ちらの飯蒸しが大好きだけどこれは格別だった。生姜がすごくいい仕事をしている。
更に蒸し物で本日は牡蠣と季節の野菜。白味噌が乗せてある。牡蠣は蒸しても大ぶりな味が強いも
のでそれらが季節の野菜と調和して美味しい。上にかかっている味噌も絶妙だ。
お客さんが増えても厨房の人数はそう簡単には増やせない。以前は助手の女性が居たのだがコロナ
の期間に辞めてもらわざるを得なかったのだろう。お客さんが多い時は一遍に調理できる蒸し物が
多くなるのは仕方ない。
続いて八寸。これもいつもよりも品数が少ないけれど内容の充実度は素晴らしい。リンゴの擦りお
ろしで軽く煮たヤリイカ、焼いた生麩が2種に白子のみぞれ煮。どれも美味しかったけれどヤギの
チーズを挟んだ焼いた生麩が絶品でした。
焼のものは鰆。フキノトウと季節の野菜をあしらっている。この季節はフキノトウだ。フキノトウ
の苦みが脂の乗った鰆とマッチする。
ご飯は焼き湯葉ご飯。これも上に載せた生姜がいい感じだ。
お酒は琥珀エビスの後は、九州の杜の蔵、続いて酒屋八兵衛。それぞれ1.5合。これらは季節の日
本酒だ。最後に久しぶりに奥播磨。超辛が有名だけど私は芳醇くらいで十分。
最後にイチゴアイスの最中をいただいて〆る。
何をいただいても美味しいこちらのお店ながら今宵はいつにも増して一皿一皿が美味しかったです。
お造りと3種のお醤油、左からたまり醤油、味噌醤油、オリーブ醤油
八寸:上から時計回りに ヤリイカリンゴのすりおろし煮、生麩2種、白子のみぞれ和え
蒸し物:牡蠣と季節の野菜
白魚の飯蒸し
お椀:むかご真薯の湯葉包み
焼き物:鰆のフキノトウ添え
焼き湯葉ご飯
デザート(イチゴアイス最中)
奥播磨
先付:山芋豆腐雲丹乗せ
酒屋八兵衛
季節の日本酒
お造りの器のだるまさん
杜の蔵(一の矢)
お椀の漆器
厨房とご主人
2023/02/13 更新
2022/10 訪問
清風さんで秋の食材の滋味深さを改めて認識する
秋が深まって来たけれどあんまり秋らしくない。最近気候的に春と秋がどんどん短くなっているよ
うな気がする。そのうち日本の四季は夏と冬に間に梅雨と台風が挟まるだけになっちゃうんじゃな
かろうか?
ということでせめて季節の食材で秋を感じようと當店にうかがう。
週中の平日の晩だったのでコロナ禍の頃によくあったお客さんが我々だけだと悪いなと思いつつう
かがうと15人くらいの宴席始めお客さんはほぼ満席で賑わっていた。私の勤めている会社でも夜の
飲み会の制限が無くなったけど世の中的にはコロナ前と同じようになって来たようだ。
今宵のお料理は、つきだしの落花生豆腐に始まり、お椀の松茸と銀杏、飯蒸しの平茸とむかご、薯
蕷蒸し、トロさわらなど季節の食材がふんだんで大変に満足。
前回は暑い季節にうかがったのであっさりした食材を生かした味付けが、秋は食材の滋味深さと味
わいを生かしたお出汁を利かせた味付け。ご主人の季節ごとに食材を生かす技量の見事さに感じ入
った。そしてそれらは昔からの造りの日本酒と相性がとてもいい。
今宵いただいた日本酒は1.5合ずつで竹泉から始まり、いずみ橋、奥播磨、最後に独楽蔵といつも
より杯が進んだ。食材の味わい深さとそれを引き出すお料理に触発されたかのように。
いつもながら美味しいお料理の数々の中で、今宵最も印象に残ったのは飯蒸し。平茸の香りが蒸し
た飯に染み込んで、大きめのむかごとイクラとのコンビネーションが絶妙。日本人でよかったなぁ
と思う一品でした。
お料理はその後薯蕷蒸しと蒸し物が続いたのだが、今宵は大人数の宴席が入りながらも厨房の人数
は増やせないことから、準備がしやすいお料理となったのだろう。とはいえ薯蕷蒸しは海苔の香り
が際立ち、蒸し物が続くことに全く違和感を感じなかった。
お食事は今夜は松茸をあしらった茶漬け。松茸の量もちょっとおまけしていただいたようでありが
とうございました。お椀の松茸と切る方向が違って食感の違いを堪能する。多分今シーズン最初で
最後の松茸だろうな。
ごちそうさまでした。またうかがいます。
飯蒸し
八寸(亀の手他)
お椀(松茸と銀杏しんじょう)
焼き物(トロさわらとリンゴ)
お食事(松茸茶漬け)
つきだし(落花生豆腐)
薯蕷蒸し
お造り(鯛とブリ)
独楽蔵
デザート(カボチャの茶巾)
デザート(断面)
奥播磨
いずみ橋(秋とんぼ)
竹泉(飲食店限定)
2022/10/27 更新
2022/06 訪問
酷暑に吹く涼やかな風のようなお料理の数々
健康診断が終わって美味しいものをいただきに。酷暑の中ちょっと歩くだけでも汗が落ちてくるよ
うな夕方、初夏らしい涼やかなお料理の数々を堪能する。
コロナが落ち着きを見せているせいか平日ながらもお客さんは割と入っている。最近ちょっと感染
者が増加気味だけど何とか乗り切れるといいんだけど。
いつものように琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。月末のせいもあって季節の日本酒が切れて
いるそうなのでレギュラーメニューから戦略を練る。コロナ感染が落ち着きを見せているとはいえ
お酒の需要予測は難しいのだろう。
今宵はじゅんさいをリクエストしてある。先付はジュンサイを使った夏野菜の酢の物。涼しげな一
品だ。酢の物のベースは完熟のトマトを煮込んだ煮汁も使われているのであっさりの中にコクが感
じられる。底にはビーツのゼリーが。ちょっと濃厚で味を〆ている。そうそう私はこういうお料理
が食べたかったのだ。
つづいてお椀。今日は雲丹のしんじょう。上に赤大根の薄切りと岡ひじきが載っていて目にも鮮や
か。こちらの18番のお出汁は文句のつけようがない。暑い気候を考えてかあっさりと仕上げてある
が滋味深い。
お造りは〇鯛(忘れました)水だこにカツオ。設えが涼しげで何とも言えない。
蒸し物は藤沢のヤマユリポークをメインにして、お麩とナスを添えてある。おつゆは一見濃そうだ
があっさりと仕上げていて全部飲み干せる。美味しい。
口直しは今夜はスープではなく鱧の梅肉和えをアレンジしてある。涼しげで美味しい。
八寸は夏野菜が中心で、稚鮎の唐揚げも。個人的にはきたあかりのバジル和えと焼き麩のレバーペ
ーストが良かった。私は全然気づかないんだけど、お皿に霧吹きで水滴をつけている。涼しさを演
出しているのだそうだ。こういうのはうちの奥さんは敏感だ。
焼き物はぎんぽという細長い魚。相模湾で獲れることは知っているけどあんまり食べたことはない。
脂が多くて口に入れるとすぐ溶けてしまうような食感。
最後のお食事は夏野菜丼。何度かいただいたことがある。ご飯にモロヘイヤのすりおろしを載せて
上に炙ったトウモロコシと茹でた花咲ガニ。贅沢な〆でした。
デザートは白きくらげをつかったあんみつ。ユウガオのゼリーも入っている。こちらはいつ来ても
デザートが凝っている。
日本酒はいづみ橋⇒日置桜で最後に竹泉。最後の2つは冷でいただいた方が美味しい昔風の日本酒。
今夜もすっかり堪能しました。
寒い時期は味付けがしっかりしたお料理が多いが、こういう猛暑だと素材を生かしたあっさり目の
味付けがうれしい。酷暑の中の涼やかな風のようなお料理を楽しみました。またうかがいます。
先付(夏野菜の酢の物)
お椀(雲丹のしんじょう)
八寸
お造り
お食事(夏野菜丼)
蒸し物(ヤマユリ豚、焼き麩、ナス)
口直し(鱧)
焼き物(ぎんぽ)
デザート(白きくらげとユウガオ?)
竹泉
日置桜
日本酒メニュー
お造りのお醤油
いづみ橋とおちょこ
お椀(食べ終わると燕が)
琥珀エビス
2022/07/01 更新
2022/01 訪問
新年のご挨拶を兼ねて美味しものをいただきに
ついにまん延防止策の適応が決定してしまった。酒類提供自粛は求めないという話もあるがどうな
るか気になる。ウチの外食は飲みが基本なので酒類が提供されないと外食自体が成り立たなくなる。
一応予想はしていたので前週にこちらにうかがった。外食ができなくなることを想定してその前に
美味しいものをいただいてゆっくりと飲みたいと考えたからだ。
当日うかがうとお客さんは我々のみ。数組あった予約がオミクロン株の感染拡大でキャンセルにな
ったと店主さんが教えてくれた。こちらのお客さんは医療関係者と昨今何かとお騒がせのM菱電機
(大船界隈に大きな事業所が2つある)の人が多いから、感染拡大だと影響が出る。その後当日の
電話で一組来店されたが、のんびりとさせていただいた。
いつものように琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。先付はサバの飯寿司。蕪に巻いてちぢみほ
うれん草と生数の子の醤油漬けが添えてある。少量置かれた干し柿がすごくいい仕事をしている一
品。美味しくいただきました。
続いて前半のハイライトのお椀。今日は季節のズワイのしんじょう。ズワイがたっぷりでほろほろ
のしんじょうと、いつもながら見事なお出汁の相性が秀逸。
お造りはクエが手に入ったということでそれをメインに。塩とすだちでいただく、厚く切った身が
噛めば噛むほど味わい深く、さすがクエという味わい。
続いて炊き合わせ。今日は炙ったサワラに正月らしく蕪、ニンジン、ゴボウ、緑豆が添えてある。
香ばしい鰆は脂が乗ってみそ仕立てのお出汁とよくマッチする。個人的にこのお皿が今宵の白眉。
口直しを挟んで八寸。今日はお節料理のような感じで二人分を盛り込んで提供される。黒豆あり
仙台麩あり、シラウオの溜まり醤油、ナマコ、などなどお酒が進む。器も正月らしくおめでたい風
の設え。
お酒はいつものように1.5合 x 3。最初にレギュラーメニューの萩の鶴をいただき、その後は季節
のお酒2種。篠峯と竹雀。美味しくいただき心地よく酔いました。
お食事は焼きおにぎり茶漬け、上には自家製の柴漬けととろろが。デザートはやはりお正月らしく
おぜんざい。お餅は敢えて揚げてあり、イチゴの煮たものが添えてある。ちょっとジャムのように
アレンジしているとのこと。こちらのお料理はひとひねりある。
今宵もたっぷりと満喫させていただきました。ごちそうさま。
おわんのお椀
炊き合わせ(炙り鰆の味噌仕立て)
八寸(お正月バージョン)
先付(サバの飯寿司)
おつくり(くえ、水だこ、ぶり)
口直し(バターナッツカボチャのポタージュ)
焼物のぶり(ネギと春菊のソース)
お食事は焼きおにぎり茶漬け
デザートのイチゴのぜんざい
竹雀
篠峯
炊き合わせの器
萩の鶴と酒器
お椀(ずわいのしんじょう)
酒器
先付の器
先付(サバの飯寿司)別角度
2022/01/18 更新
2021/10 訪問
緊急事態宣言が明けて美味しいものをいただきに
緊急事態宣言が明けてお馴染みのお店を巡っているが、こちらはもちろん欠かすことができない。
秋も深まって美味しい食材が増えてくると訪れるのが楽しみになる。週末は混んでいそうなので木
曜日に訪問。常連さんはみんな同じようなことを考えるようで、平日だけどほぼ満席でした。
琥珀エビスをいただきながらお料理を待つ。先付は牡蠣と柿の白和え。こちらはそういうネーミン
グにすこしシャレを利かせる。牡蠣の味付けと処理、柿の食感、白和えの味付け、全く申し分ない
最高のお料理でスタート。
続いて最初のハイライトの椀物。今日は銀杏のしんじょう。お椀はワサビ柄というちょっとユニー
クなものながらいい感じのもの。こちらは何回も通っているけど今まで一度として同じ柄のお椀が
出てきたことが無い。配慮もすごいがコレクションもすごい。
今宵は割としっかり目、甘目に出しが引いてある。こちらでは始めていただく味だ。銀杏がちょっ
と苦味があるのでそれに合わせてだろう。いつもながら見事なお椀でした。
お造りはいつもの3種の付け汁?で。普通のお醤油、梅酢、玉ねぎ醤油だ。今日は鯨もあって玉ね
ぎ醤油でいただくといい感じだった。
焼物は鰆。こちらの焼物は洋風な設えで供される。ソースのニンニク醤油がアクセントでした。
口直しのもずくを挟んで八寸。凝った料理はお酒が進む。野菜の下に敷いてある酢味噌が大変美味
しくてお代わりしたいくらい。
そして蕪蒸し。中身はちょっと早いけど落ち鱧。風味豊かで大変美味しくいただきました。
お酒は季節の日本酒を順番に。最初に竹泉の飲食店専用で卸しているGet overという銘柄を。やや
酸味が効いた上品なお酒でスターターとしては最高。続いて杜の蔵、最後に奥播磨を。奥播磨はい
かにも日本酒と言う後味で期待を裏切らない出来栄え。お酒は270mlでいただくが奥播磨は1合弱
しか残っていなかったので、ひこ孫を1合。奥播磨のあとではこれくらいでないと。
ご飯ものはうな茶。いつもは半分くらいのサイズでいただくんだけど今日はフルで。上に載せた山
芋のみじん切りがいいアクセントでした。
デザートは栗のアイスクリーム。こちらはデザートも凝るんだけど今日の栗のアイスクリームは絶
品。栗の風味は十分残しながら、シャーベット状に少しシャリシャリする食感で仕上げている。
今宵も堪能させていただきました。緊急事態宣言が明けてお客さんが戻ってくれるか心配したそう
だけど連日の混雑で嬉しい悲鳴だそうです。逆にスタッフがまだ戻ってなくて、来週くらいから人
数を増やして対応していきたいと。年末年始もこんな風に過ごせたらいいですね。
八寸
椀物(銀杏しんじょう)
うなぎ茶漬け
竹泉(Get 0ver)
奥播磨
牡蠣と柿の白和え
香の物(葉トウガラシが最高でした)
ひこ孫
お造り(左端は鯨)
蕪蒸し
杜の蔵
焼物(鰆)
口直し(もずく)
栗のアイスクリーム(絶品)
季節の日本酒メニュー
おちょこ
ワサビのお椀
琥珀エビス
2021/10/25 更新
2021/07 訪問
初夏の涼を求めて
予感が当たって今の時点では明日から酒類提供自粛だが、神奈川県も酒類提供自粛になりそうなの
で早めにこちらに伺う。初夏の涼を求めて。先週こころやさんに伺った時にジュンサイをいただき、
それならばこちらで更にジュンサイをと思い予約時にお願いした。私はジュンサイが大好きなのだ。
八寸にてんこ盛りで入れていただきました。
いつもながら唸らされる季節を取り入れた見事なお料理の数々。目でも口でも堪能しました。
ため息が出る様なお椀のお出汁の風味、香ばしい鱧の焼き魚、好物のジュンサイがてんこ盛りの八
寸。何度かいただいている意外に美味しいモロヘイヤ丼・すっかり満足しました。
今回は心置きなく飲むつもりで金曜日に訪問。こちらの日本酒は1.5合なのでたっぷりいただる。
早瀬浦から始まって、竹雀(写真が無い)⇒萩の月⇒いずみ橋と6合いただきすっかり堪能。特に
なかなか飲めない早瀬浦、久し振りに飲んで満足しました。
次は秋ですね。季節の料理を楽しみに伺います。
お造り:カツオ、コショウダイ、シャコ、つぶ貝
早瀬浦
八寸:ジュンサイと雲丹の擦り流し、稚鮎の天ぷら、焼きナスのジェノベーゼソース、バイ貝
萩の鶴
焼物:鱧
甘味
食事:モロヘイヤ丼
いずみ橋
口直し
煮椀:太刀魚の卵とじ
お醤油3種
椀:海苔の真薯
つき出し:トウモロコシのお豆腐
2021/07/21 更新
2021/05 訪問
5月最後の外飲みに伺いました
GW前に神奈川県もまん延防止等重点措置適用エリアとなり鎌倉が酒類提供自粛となった。藤沢は
適用外となったので高をくくっていたら、GW中の江の島の大混雑を受けてか12日から藤沢も酒類
提供自粛となってしまった。ヤレヤレ。
まぁウチはほとんどが家飲みなのでそれほど実害はないんだけど、最後にどこか行きたい所を奥さ
んに問うとこちらを指定された。
夕方6時に伺うと先客が一組。結局今宵は我々と2組のみ。元々お客さんに医療関係者が多かった印
象だから、コロナ禍だとこういうお店は大変だと思う。
いつもながら美味しい琥珀エビスを飲みながらお料理を待つ。
先付は筍豆腐。筍のお豆腐は初めてながらねっとりした食感は予想外の美味しさ。こちらのこうい
うお料理は間違いがない。
つづいてお楽しみの椀。目にも鮮やかなな緑を使ったビジュアル。そしてほれぼれするお出汁。い
つもながら幸福感を味わいました。
お造りはアオリイカ、カンパチ、~タイ(すいません忘れました)~タイには赤かぶの酢漬けが挟
んである。それを醪を含む3種のお醤油でいただく。いつもながら趣向を凝らしてある。
今日の煮椀は変わり種の和風タンシチュー。新じゃがとトマトがアクセントでシチューとは言え和
風の仕立てで大変美味しくいただきました。
口直しは生姜をベースにした摺り流し。新生姜の香りが見事に爽やか。
八寸は鯛の子、枝豆、シラウオ、穴子の天ぷら、小松菜のお浸し。お酒が進む品の数々。
ちょっと変則的なコース設定で、最後に焼物。今日はサクラマス。身がほっこりしていて春菊のソ
ースと相まっていい感じのハーモニーでした。
食事は白エビの天茶。お腹が一杯なので少な目で。
お酒は大治郎から始まって、早瀬浦、篠峯、最後に竹泉。偶然ですが関西方面のラインナップ。5
月最後の外飲みを堪能しました。夏くらいにまた伺います。
2021/05/18 更新
2020/12 訪問
今宵は清風さんをたっぷりと堪能させていただきました
年末が近くなると新規開拓は休止して、通っているお店をおさらいするのがならい。今宵はこちら
に伺う。今年はコロナで外出自粛の際はテイクアウトでもお世話になった。こちらはお店自体も厳
しい中で、食材業者さんや生産者さんの窮状を少しでも救うため、高級食材をテイクアウトでリー
ズナブルに提供されていた。頭が下がる思いだ。
平日の7時に伺うと今日は貸し切り状態。翌日が混んでいたので木曜日にしたのだが。ちょっと申
し訳ない感じ。前日もかなりお客さんが入っていたそうな。飲食業の需要予測は難しい。
お料理は
突き出し:ホタテのコンフィ、マイタケ・イクラ添え、キウイ酢和え
椀物:ずわいがにのしんじょ
お造り:マグロ(大間)、真鯛、シマアジ、ミル貝
焼物:ぶり、白子と春菊のソース
口直し:キャベツの裏ごし・ネギ油
八寸:白子、牡蠣、その他もろもろ
蒸し物:レンコン饅頭
お食事:小エビの炊き込みご飯
甘味:生姜のアイスクリーム
いつもながらベースの確かな技術とちょっと斬新なアイデアが生きたコース仕立てでした。印象に
残ったのは、突き出しのキウイ酢、お造りの辛子醤油とドライトマトのポン酢、焼物のソースのコ
ンビネーションと自家製カラスミのアクセント、レンコン饅頭と生姜のコンビネーション などな
ど上げるときりがない。今宵は清風さんをたっぷりと堪能させていただきました。
お酒は、大治郎、酒屋八兵衛、早瀬浦とこちらの定番を1合半ずつ。偶然にもお料理のタイミング
とお酒がすごくマッチして、至福の時を過ごせました。
まだまだつらい時期が続くと思いますが、来年もお邪魔させていただきます。
突き出し:ホタテのコンフィ、マイタケとイクラをキウイ酢で
椀物:ズワイガニのしんじょ
お造り:上から時計回りに、大間のマグロ(赤身)、真鯛、シマアジ、ミル貝
焼物:ぶり白子と春菊のソース
口直し(キャベツの裏ごし、ネギ油)
八寸:左上から白子、牡蠣、ほうれん草のお浸し、生ハム、レバーペースト、ピーマンの酢漬け
蒸し物:レンコン饅頭
食事:小エビの炊き込みご飯
食事(アップ)
甘味:生姜のアイスクリーム
大治郎
酒屋八兵衛
早瀬浦
左からお造りのお醤油、辛子醤油、ドライトマトのポン酢
和らぎ水(奥さんがお気に入りのグラス)
2020/12/07 更新
今年は酷暑で松茸の生育が遅れていると言うか不作だと言うニュースを耳にしていた。我が家は松
茸と言うと當店でいただくのが常。タイミングを見計らって10月中旬に訪問した。実はこの週は別
のお店を予約していたもののご主人の体調不良でお店が休業となり急遽行くことに。当初は11月に
入ってからと思っていた。ということで昨夜はカヴァタッピで生ポルチーニ、今宵は當店で松茸と
贅沢三昧となった。
今週はかなり混んでいることは事前にうかがっていたが今宵も会社関係のグループが2組。大船藤
沢は大きな会社の事業所が多いが話の内容からどこの会社の席か何となく分かるのが可笑しい。何
はともあれお店が繁盛するのはいいことだ。
いつものように生ビール(當店は琥珀エビス)を飲みながらお料理が出て来るのを待つ。突き出し
は銀杏豆腐。銀杏の香りと濃い目のお出汁のコンビネーションが大変いい。
続いてお椀は今宵は白味噌仕立て。當店には何度も通っているが白味噌は初めて。やや甘めの後味
ながら當店の切れの良いお出汁が香る秀逸な一品でした。椀だねはむらさきいものしんじょう。
その後凌ぎが出てお造り。テキパキと進んでいく。今宵は企業の席なので予め準備万端なのだろう。
オジサンはせっかちだから待てない人が多いから(笑)お造りは戻りガツオ、水だこ、真鯛。お醤
油は2種。
その後海老芋のあんかけ。私はこういうお料理が大好きなのでうれしい。お出汁と生姜が効いたあ
んかけのあんは絶品だ。
そして八寸。お酒が進みそうな内容。
ちなみに今宵の日本酒は広島の龍勢に奈良の篠峯、最後に竹雀。ちょっと古風でしっかり目のライ
ンナップ。
焼き物はブリ。自家製のお店が添えてあってこれが味を引き立てている。
待望の松茸は最後の雑炊に。鱧と松茸の雑炊。気を遣っていただいて大き目の松茸をいただいて模
様。松茸の食感と香りを堪能しました。鱧もいい感じでした。
最後のデザートはアイスクリーム。かぼっちゃだったようなそうじゃないような。
あまり食通じゃない我が家はいつも通り當店が最初で最後の松茸になる。美味しかったです。