ぐん助さんが投稿した鮨 行天(福岡/薬院)の口コミ詳細

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食欲のしもべです

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掲載保留鮨 行天薬院、薬院大通、渡辺通/寿司

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  • 昼の点数:4.8

    • ¥60,000~¥79,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/02 訪問

  • 昼の点数:4.8

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

無理してでも人生で必ず行くべき名店

福岡市中央区平尾に位置する「鮨 行天」は、予約困難な名店として知られています。新規の予約は受け付けておらず、紹介制を採用しているため、一度訪れた方や既存のお客様からの紹介が必要です。そのため、訪れること自体が特別な体験となります。

今回は偶然にも友人からお誘いいただきの訪問。絶対に遅刻してはならないと思い30分前にはお店に到着。付近を散歩して時間を潰しました。

皆さん遅刻厳禁という認識の元「今から鮨を食うぞ」という気合の入りようです。

まずは15分前にウェイティングルームに通されます。私は緊張して椅子に座らずずっと立っておりました笑

店内は洗練された和の空間で、カウンター席のみとなっています。職人の技を間近で感じられる特等席で、木の温もりと落ち着いた照明が心地よい雰囲気を醸し出しています。一歩足を踏み入れると、日常の喧騒を忘れさせる静寂と上質な空間が広がり、特別な時間が始まります。

【いただいたお料理】
まず、前菜として「北海道白子と網走ホタテヒモ」が供されました。新鮮な白子の濃厚な旨味と、ホタテヒモのコリコリとした食感が絶妙に調和し、ポン酢の爽やかな酸味が全体を引き締めています。口に含むと、海の恵みが広がり、食欲をそそられる一品でした。

網走産のホタテは見たこともないほど大きく、「超一流の食材がこのお店に集まってくる、それだけの信用があるお店なんだな」と痛感。

続いて、「天然ヒラメのお刺身」。透明感のある美しい身は、見るからに新鮮で、口に入れると上品な甘さと程よい歯ごたえが感じられます。シンプルながらも素材の良さを存分に味わえる逸品で、職人の目利きと技術が光ります。

光りすぎてます笑

次に、「龍の瞳の藁で炙った鰤(羅臼)土佐醤油、馬目小丸備長炭炙り。天然のクレソン」「龍の瞳」とは、お米の品種で、その藁で炙ることで鰤の脂が程よく溶け出し、香ばしい風味が加わります。

私も「はとこ」がゆめぴりかを作っているので毎年手伝いに行くのですが、龍の瞳の藁は藁もものすごく大きいのだと初めて知ることができました。

土佐醤油の深みのある味わいと、備長炭での炙りが相まって、鰤の旨味を最大限に引き出しています。添えられた天然のクレソンが、口の中をさっぱりとリフレッシュさせ、次の料理への期待を高めてくれます。

続いて「兵庫県追山のホタルイカ、千葉の落花生、岡山の黄ニラ、秋田の根芹、宮崎のキンカンスライス」。春を告げるホタルイカは、ぷりぷりとした食感と濃厚な味わいが特徴です。それに加え、千葉県産の落花生のコク、岡山県産の黄ニラの甘み、秋田県産の根芹の香り、そして宮崎県産のキンカンスライスの爽やかな酸味が絶妙に組み合わさり、口の中で春の訪れを感じさせる華やかなハーモニーを奏でています。

贅沢すぎる時間はまだまだ序章

【握りの始まり】
ここからは握りが始まります。最初に「マグ5貫」が供されました。大トロ、中トロ、赤身漬といった部位ごとに異なる味わいと食感を楽しめる贅沢な一皿です。それぞれの握りが持つ微妙な脂の乗り具合や旨味の違いを堪能でき、まさにマグロの魅力を余すところなく味わえる構成となっています。

豊洲ではマグロがかなり不足してきているようで、今後もしかしたら行天さんでもマグロが提供されない日が来てしまうのかもしれません。というか日本人がマグロを食べられなくなる可能性も無くはないでしょう。

続いて「コハダ」。銀色に輝く美しい身は、程よく締められており、酢の加減が絶妙です。口に入れると、コハダ特有の旨味と酸味が広がり、シャリとのバランスも見事です。職人の技が光る一貫で、シンプルながらも奥深い味わいを堪能できます。

こういった「仕事」に関して、親方は「秒で味が変わる」と言ってましたが、確固たる自信から出る言葉で、まるでミュージカルを見ている気分がしていました。

「魚津の春子鯛」の握りも印象的でした。富山県魚津産の春子鯛は、淡白ながらも上品な甘さがあり、口の中でほろりとほどける食感がたまりません。新鮮な魚だからこそ味わえる繊細な風味が広がり、春の訪れを感じさせる一貫です。

そしてこの日一番衝撃的だったのは「タイ」です。そのへんで食べるタイの食感ではなく、脳天をぶち抜かれたような旨味を感じました。

「アジ」の握りは、脂が乗った身が光り輝いています。程よい歯ごたえとともに、口の中で広がる旨味が心地よく、生姜やネギの薬味がアクセントとなり、後味をさっぱりとまとめています。新鮮なアジならではの味わいを存分に楽しめる一品です。

「ふぐの白子小丼」は、クリーミーで濃厚な白子の旨味が際立ち、シャリとのバランスが抜群です。この日は春も近づいており、「だいぶちっさくなったなあー」と言われておりました。


羅臼のブドウエビは、1kg3万円という驚きの高級食材で、とろけるような甘さとねっとりとした食感が楽しめる極上の一貫でした。羅臼に何度も行きましたが現地ではまずお目にかかれない代物ですね藁

「ハマグリ(桑名)」の握りは、ふっくらとした身と豊かな旨味が魅力です。噛むごとにジュワッと溢れるエキスが口いっぱいに広がり、潮の香りを閉じ込めたような味わいです。

「穴子」の握りは、甘辛いタレが絡み、ふんわりと柔らかく仕上げられています。口の中でほろりとほどける穴子の身は、しっとりとしていながらも軽やかで、シャリとの一体感が抜群です。


親方とお弟子さんの掛け合いも面白く、お客さんも含めて全員でこの劇場を作っているような感じが何度もしました。

「アオリイカ」の握りは、モチモチとした食感が楽しめ、噛むほどに甘みが広がります。包丁で細かく入れられた隠し包丁が口当たりを滑らかにし、わさびとともに食べることでイカの甘みが一層引き立ちます。

「とろたく手巻き」は、マグロのトロとたくあんの組み合わせが絶妙。トロの濃厚な脂の甘みと、たくあんのシャキシャキとした食感が心地よいコントラストを生み出し、一口ごとに幸福感が増していきます。

最後の「卵焼き」は、カステラのようにふんわりとした食感と上品な甘みが特徴です。一口食べると、しっとりとした口当たりとともに優しい甘みが広がり、口の中で余韻を楽しめる仕上がりになっています。

【総評】
素材の選定から調理技術、提供のタイミングに至るまで、すべてが計算し尽くされた究極の鮨体験を提供してくれる名店です。新規予約不可というシステムゆえに訪れる機会は限られていますが、一度足を運べば、その価値を実感するでしょう。

福岡で本当に特別な鮨体験を求めるなら、間違いなく訪れるべき一軒です。そのためには、既存のお客様の紹介を得る必要がありますが、一度訪れれば、その価値があることを確信するでしょう。


男女2人で年間1000件ほど外食(カフェやお持ち帰り等含む)しながらレポしています。

【基準】
★5.0 コスパや味が最高ランク
★4.5 極めて感動した
★4.0 光るものがある
★3.5 価格に見合った満足、これからにも期待
★3.0 特筆すべき事がない(私達には合わない)
★3.0未満 私には合わないし、お勧めしない

味はもちろん、コスパにぶっちぎったお店なども本音でレビューしています。

来店前に知っておくと為になる情報があれば書いているので参考にどうぞ。

2025/02/17 更新

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