2回
2025/10 訪問
千葉の静かな田園地帯に佇む「ウシマル」。
まさに千葉の片隅に輝く一粒の真珠のような存在だ。
店内は静かで落ち着いた雰囲気。
四方からふんわりと漂う薪火の香りが、どこか懐かしくも上質な空気を作り出している。
そしてその香りがしっかりと料理に溶け込み、素材に新しい生命を吹き込んでいるように感じた。
ハムの盛り合わせは特に印象的。
様々な食材を用いて仕立てられたハムは、香り・食感ともに豊かで、
スパイスと千葉特産の落花生の香ばしさが重なり、土地の個性と職人技が共存する一皿となっていた。
全体を通して、イタリア料理と日本の食材の融合が見事。
素材の扱い方、味のまとめ方、香りの立たせ方、どれもが繊細で、
“高級さ”ではなく“誠実さ”で勝負している印象だ。
そして何より、価格が非常に良心的。
このクオリティを東京で求めようとしたら、三〜四万円は覚悟しなければならないが、
その値段を取る店ほど、内容が伴っていないことも多い。
ウシマルは、まさに「本物の料理とは何か」を改めて教えてくれる一軒だった。
2025/10/07 更新
今月二度目の訪問。
やっぱり思うけど——ウシマルは愛人と行くのに最高の店だと思う。
まず、場所がとにかく人里離れている。
車で行くしかなく、周囲は一面の田園風景。
この立地、プライバシー性は完璧で、奥さんに偶然出くわすなんてことも絶対にない(笑)。
店に入ると、外ののどかな景色とは対照的に、
モダンで洗練された内装。
田んぼを抜けた先に突然現れるスタイリッシュなイタリアンというギャップに、
思わず「おお…」と声が出る。まさに柳暗花明また一村。
そして何より、料理の完成度が高い。
イタリアの伝統的な技法に、九十九里の新鮮な食材を組み合わせた一皿一皿は、
どれも香り・味・温度のバランスが見事。
食材の良さを最大限に引き出しており、わざわざ訪れる価値がある。
価格も非常に良心的で、コースは一人あたり約2万円。
仮にデート代ギャラ込みでも、1回の出費は5万円以内で収まる。
このクオリティでこの金額は、もはや破格と言っていい。
さらに重要なのは——周りにブランドショップが一軒もないという点。
銀座で食事をすれば「この後シャネル寄っていい?」と言われる可能性があるが、
ここではそんな心配は皆無。
食べ終わったら田んぼと星空しかない。
まさに経済的にも心理的にもやさしいデートレストラン。