4回
2025/03 訪問
季節の物語を料理で表現
カウンター11席にBGMはない。ますは香煎茶から。貝を使ったしつらえの先付。大阪では季節風の「貝寄風(かいよせ)」が吹くと春が来たと感じられる。聖徳太子を祀る精霊会で貝寄席で打ち寄せられた貝を使う。
・先付 貝と海老の酢の物
・蒸し寿司 あん肝 デコポンの皮 クマエビ スナップエンドウの種と餡掛け
・虎フグお造り 酢橘 白子ぽん酢
・蛤 蕗の薹入り胡麻豆腐
・桜鯛竜田揚げ
・虎フグ唐揚げ
・虎フグ白子焼き
・八寸 卵しんじょう、チーズの漬け、飯蛸、こごみ、スモークサーモンを蓮根で巻いたもの、菜の花の昆布締め、タイコ、鴨ロース、筍とイカの木の芽和え、金柑の茶巾絞り、ウスイエンドウを甘く炊いたもの
・赤貝手巻き寿司
・もなか 満寿泉追加
・お椀 飛騨牛 ホッキ貝
・ご飯 新生姜 桜鯛
・稲庭うどん
・デザート
おまかせの日本酒は長陽福娘、しのはら、而今。
季節の物語を料理で表現する篠原さん。同じ季節に訪ねても、前年とは違う趣向で飽きさせない。日本の四季をいただく和食の楽しさがここにある。
2025/04/14 更新
2022/07 訪問
日本料理には季節の物語がある
正午、エレベーターで地下一階へ。カウンター11席、BGMは当然無い。この日の料理は...
・先付 七夕にちなんで 器の上には梶の木の葉 織姫と彦星が会うために天の川を渡る船の舵に似ているから梶(カジ)の木 五色の糸は中国の伝承、陰陽五行説(木火土金水)に因む 蓋を取ると 鴨茄子の油煮 車海老 雲丹 長芋 オクラ
・冬瓜と鮑のお椀
・ノドグロに茗荷を使った鮨飯
・マグロ太巻き 赤身中トロ大トロ
・鮎の焼きもの食べ比べ まずは琵琶湖の鮎 次に郡上八幡 長良川の鮎
・スッポンの唐揚げ
・八寸その一 枝豆のずんだの餡で絡めた帆立貝と白瓜 万願寺唐辛子 イチジクに胡麻ダレ
・八寸そのニ スズキの焼き物
・八寸その三 グラスはすべて110年前のバカラ トマトとジュンサイ 青梅を甘酸っぱく炊いたもの ワカメと白玉 竹の筒には桑名の蛤と三つ葉のお浸し 皿には 胡瓜とクラゲと鰻を使った酢の物 タコと小豆を炊いた蛸の小倉煮 穴子の山椒焼き 卵を蒸しあげた卵しんじょう ホオズキの中にはどんこ椎茸と三度豆(インゲン)の胡麻白和え
・鱧カツ 山椒のソース
・平貝の磯部焼きとカラスミ 以前はフォアグラ最中が出ていた手順 これが新スタンダードになるのか?
・鱧しゃぶ
・氷の器に蕎麦
・毛蟹とコロッケ、とうもろこし、枝豆のご飯
・水羊羹
大陸では機織りが上手な織女と働き者の牽牛にあやかって、織物その他の技芸の上達を祈る「乞巧奠(きこうでん)」という行事が、七月七日に行われていた。仏教とともに伝来し、これに日本古来の棚機女(たなばたつめ)信仰や祓え(邪鬼払い)の行事と結びつき、現在の日本の七夕につながる。笹に願いごとを書いた短冊を飾る行事も元は梶の木の葉に歌を書いて星に手向ける風習だった。そんな物語を季節の日本料理にこめて供してくれる。料理の背景にはストーリーがある。しのはら劇場はいつ来ても素晴らしい。次は秋。
先付 七夕に因んで
先付 鴨茄子の油煮 車海老 雲丹 長芋 オクラ
お椀
冬瓜と鮑のお椀
ノドグロに茗荷を使った鮨飯
マグロ太巻き
鮎食べ比べ 琵琶湖
鮎食べ比べ 長良川
スッポンの唐揚げ
八寸その一
八寸そのニ スズキの焼き物
八寸その三
グラスはすべて110年前のバカラ
胡瓜とクラゲと鰻を使った酢の物 タコと小豆を炊いた蛸の小倉煮 穴子の山椒焼き 卵を蒸しあげた卵しんじょう ホオズキの中にはどんこ椎茸と三度豆(インゲン)の胡麻白和え
平貝の磯部焼きとカラスミ
鱧しゃぶ
氷の器に蕎麦
毛蟹とコロッケ、とうもろこし、枝豆のご飯
毛蟹とコロッケ、とうもろこし、枝豆のご飯
水羊羹
2022/07/08 更新
カウンター11席。おすすめの酒は神指蔵純米吟醸、来福X。いつものようにまずは香煎茶から。六月の席らしく先付は紫陽花をあしらって。
・先付 アワビ 雲丹 トマト 白ずいき 枝豆
・くま海老 パンで挟んで
・賀茂茄子鱧車海老のお椀
・手巻き うなぎ 卵じんじょう 葉山椒 ハーブ
・スッポン唐揚げ 酢橘
・焼き鮎 琵琶湖の小鮎
・鮎握り
・もなか フォアグラ マンゴー パッションフルーツ
・八寸 氷室神事に見立てて 胡瓜・大徳寺麩 琵琶湖の小鮎 蛸の小倉煮 鴨ロース・芥子菜 青梅 コハダ・長芋・スモークサーモン・オクラ 魚そうめん
・焼きスズキ
・ツキノワグマ 木の芽 じゅんさい
・ご飯 毛蟹のしんじょうのコロッケ 新生姜
・フルーツ メロン さくらんぼ ブルーベリー コアントロー
・デザート 石川能登大納言の水羊羹
・抹茶
日本の季節の移ろいを料理で表現。和食ならではの楽しみがいつ訪ねても横溢していて感動を覚える。