ウィーンの森の物語さんが投稿した徳山鮓(滋賀/余呉)の口コミ詳細

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美食考察記:科学的見地・文化的見地、双方による美食の考察

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ウィーンの森の物語 (男性・東京都) 認証済

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徳山鮓余呉/郷土料理、オーベルジュ

2

  • 夜の点数:5.0

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:5.0

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 4.2
      • |酒・ドリンク -
2回目

2014/09 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.6
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

今や人気は全国区で、なかなか再訪叶わず。(^-^;

訪問すること数十回。
今は予約困難店となり、すっかり足が遠のいてしまった。(^-^;

日本全国には、地産地消、ジビエ料理では、
まだ知られていない名店が多々あれど、
地産地消と発酵を独自のスタイルを融合させ、高めた料理は唯一無二。
どの時期に行っても、それぞれの良さがあるけど、
個人的に好きなのは、1月~2月前半、4月後半から5月半ば、9月後半~10月半ばの時期かな。

発酵というと、酸味や独特の発酵臭等を想像してしまいがちだけど、
こちらのは、とても臭みも口当たりもマイルドで食べ易い。
熊鍋は、蜂蜜を入れないので、素材本来の甘みや旨味がよくわかり美味い。
あと、他店とは一味も二味も違う鴨料理もお勧め。

食材は自然の恵みであるが故、
正直、日により料理自体の満足度のバラツキは結構ある。
ただ、いつ行っても感心させられるのは、
繁盛店となった今でも、料理(食材や調理法)に対する希求を怠らないことと、
お客様を大切にする御主人の姿勢と人柄かな。

滋賀や岐阜、長野や地方の山間部って、
都会では味わえない物凄い食材や独自の料理を出す店が、まだまだ眠っています。
日本は狭いようで、広く、そして驚くほど深いのです。

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年3月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年4月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2011年8月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2012年3月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年1月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2014年9月

  • 2015年お節

  • 2015年お節

  • 2015年お節

  • 2015年お節

2017/10/16 更新

1回目

2010/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人
  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

かの比良山荘にも比肩する、滋賀が全国に誇る名店の一つ。

東京農大名誉教授の小泉武夫氏直伝の発酵食品類だけでなく、
余呉湖を中心とした北近江の山湖の幸をも堪能出来る名店である。
昨年は、「自然の恵みを口にする喜び」という食を語る上で最も本質的な原点に立ち返り、
「食材の旬」や「地産地消」をテーマに掲げ、食べ歩きを行って来たが、
こちらの徳山鮓は、その中でも、最も印象に残る店の一軒だったように思う。

私が訪れたのは、まさにクリスマスの時期であり、料理は10,500円のコースを戴いた。

最初に運ばれて来たのは、鯖の熟れ鮓と吉田牧場のチーズ。
のっけからインパクト大の一品である。
これぞまさに、旨味の掛け算。心地良い発酵臭と熟成感のある旨味。
一見、異なるもの同士が驚くべきマリアージュを魅せている。

鹿の刺身は癖もなく、ねっとりとした舌触りで上質な馬肉を思わせる味。
鹿は淡泊過ぎて物足りないと思うことが多々あるが、
こちらで供されたものに関しては、繊細かつ濃厚な旨味が感じられた。
調味料の醤油も塩角が立っておらず、調理人の細やかな配慮が感じられる。

鹿の刺身に続いて、熊の刺身が供された。
画像を御覧になればおわかりの通り、殆どが脂で、これは良質な熊である証拠。
冬眠に備えて、たっぷりと体内に脂を蓄えた、この時期の熊がやはり一番旨い。
牛であればこれだけの脂は、とても口に出来るものではないが、
熊は脂の融点が低いので、すっと舌の上で溶けて行き、その旨味だけが口に残る。
脂と一口に言っても、牛、豚、鶏、羊、馬、熊、猪、鹿・・・は、それぞれ全く味質が異なるから面白い。
そういえば、先日、訪問した山梨のまたぎ料理の店の御主人が、
「熊は県によって、捕獲、駆除出来る頭数が年間で制限されている上に、
人里に出て来て捕獲された熊も一頭に数えられてしまうので、なかなか良いのが入ってこないし、
例え入って来たとしても、左程旨くないことが多い」と力説されていたことを思い出す。
やはり、美味なる、間違いのない熊を希求するなら、滋賀や岐阜の評判店まで足を運ぶのが一番ということだろうか。

余呉湖で獲れたという、ワカサギの天婦羅はたっぷり供されたが、
油の状態が良く、揚げ方も軽いので何の抵抗もなくいくらでも腹に収まる。
苦味は殆ど感じられず、サクサクッとした心地良い食感と、繊細かつ上品なる旨味に思わず瞼を綴じる。
基本的に、「揚げる」と言う調理法においては、
(私は)フライよりも天婦羅の方が素材の味がダイレクトに伝わるので好んで戴く。
ただし、天婦羅の方が、素材に誤魔化しがきかず、職人の技量の差がハッキリと出るので、
店によっては、フライヤーを用いてフライにしてもらった方が、好ましい場合は多々ある。(笑
また上記に関連した話題で言えば、(大雑把に言えば、)
①醤油や汁等に合わせる場合は天婦羅、ソースに合わせる場合はフライ
②脂分が少ない食材は天婦羅、逆に多い食材はフライ・・・が向いているように感じる。

猪のソテーは、熊とは、また異なる脂の旨さ。
イベリコや白金豚は有り難がって、天然の猪には見向きもしない方が意外と多いのが不思議でならない。
魚介類とは異なり、畜肉類の場合は、人の手によって飼育されたものも、またそれはそれとして美味であるが、
野生のものは、一定の環境が保証されていない分、逆に妙味を感じる。

参考までに、猪の味を左右する(と思われる)項目を以下に明記しておく。

①餌:雑食であるが、土の中のミミズを食べて育った猪より、竹の子の新芽や良質な木の実等を食べて育った猪の方が旨い。
その違いは、脂の味に顕著に表れる。言うまでもなく針葉樹林より広葉樹林に生息する猪の方が旨い。
②性別:雄よりも雌の方が脂の付き方が良く、身も旨い
③寒暖の差が激しい土地で育った猪や寒暖の激しい年の猪の方が脂付きがよく、身も締まっている。
一説によると当たり年は4年に一回とも言われている。
④捕獲法と解体処理:銃より罠で捕獲した猪の方が断然旨い。
銃で捕獲した猪は出血部位が大きく、食用には不向きであり、罠も括り罠より捕獲檻の方が望ましい。
また、捕獲した猪は興奮状態にあるので、あちこちに身体をぶつけて出血部位を広げないよう、
捕獲後すぐに水で洗い流し解体処理を始める。この処理は遅くとも一時間以内に行う。
解体した後、すぐに冷水で洗い流すと臭みが消え、味が締まる。
⑤天然猪の方が猪豚よりも旨味が濃い。
⑥サイズ:30kg〜50kg前後のものが肉の硬さや味質のバランスが良い。
⑦時期:繁殖期前の12月のものが脂のノリが最も良い。
⑧熟成:個体差や処理状態によって熟成日数は異なるが、一週間から10日前後と言われる。
↑は全て、私が聞いたり、実際口にして感じたことなので、間違いも多いと思うので念の為。

続いて、北近江の名物の一つである鮒鮓が運ばれて来た。
鮒鮓は腹子を持った雌のにごろ鮒を使用。
鮒鮓も評判の店を何軒か回ったが、蔵に住みついた菌や使用する鮒の種類、大きさ、
そして、発酵させる期間によって味わいが大きく異なることを知った。
こちらの鮒鮓は、私がこれまで口にしたものの中では、塩気や酸味が抑え目で、
クリィーミィかつ程良いコクがあり、(苦手な人は全く駄目であろうが)比較的万人受けする味のように感じる。

メインは予め要望しておいた熊鍋。具材は脂をたっぷりと纏った12月の熊と天然のなめこと葱と実にシンプル。
比良山荘のそれとは異なり、蜂蜜などは加えておらず、さっぱりとした出汁の味。
熊肉を投入するに従い、熊の脂が出汁に溶け出し、甘みと旨味がどんどん増して行くのに驚かされる。
天然なめこも歯応え、風味共に素晴らしく、ただ、ただ、旨いとしか言いようがない、実に美味なる熊鍋。

食事は、鰻の甘露煮茶漬け。さっぱりとした味わいで、スルスルと胃の中へ。
旬の時期に、改めて余呉湖の天然鰻を!って強く思いました。
〆は、鮒鮓の飯を使ったアイス。レアチーズを思わせる味わいで、まさにこちらの料理の〆には相応しいデザート。

料理を一通り戴いた感想としては大満足!
やはり、食材はその土地の空気に触れてこそ、その味わいが昇華すると改めて感じた次第。
ノルウェー産の鯖寿司、ニュージーランド産のイカ飯、
アメリカ産の牛たん定食、ボストンやスペイン産の鮪丼・・・
世の中は、国外の食材で溢れかえっているので、このような地の食材を扱う上質な料理を味わうと本当にホッとする。
また一方で、森林伐採、CO2排出量の増加による地球温暖化、
環境汚染や乱獲によって進む、食物連鎖の悪循環を危惧する。

野生の動植物や魚介類は自然環境の要因の影響を直接的に受ける為、
生息地は勿論、その種自体の味質も、年々微妙に変化していると聞く。
信州では山野草の数はめっきり減り、また、日本海では透き通った蟹が全く獲れなくなった・・・等と、
各方面からそのような類の話を耳にする度に、今当たり前に口にしている食材、そして、その味、
果たして、将来同じものを口に出来るのかと色々考えさせられる。

話代わって、地方には、例え良質な食材が手に入る環境にあっても、その食材の特性を理解し、
客に食べさせる術を知る料理人は驚くほど少ないと感じることが多い。
例えば、先日、信州で有名なジビエの専門店まで足を運んだが、
やはり(フレンチで)ジビエなら、大都市、更に言えば東京だな!と改めて思った。
東京には、素材の特性を熟知しており、なおかつ調理技術や料理の魅せ方に長けた料理人がゴマンといる為、
そのイメージで地方の評判店に足を運ぶと、ガッカリさせられるケースが多々ある。
ただ、こちらの店に関しては、その点を心配する必要はない。

御主人の料理の腕は確かであるし、何より素材に関する知識が卓越していると感ずる。
また、素材に対するコダワリも半端ではなく、店で使うジビエ等は、
実際に狩猟の現場まで見に行き、どのように処理されているかを、自分の目で必ず確認すると言う。
店で供される料理は、最小限の調味料と調理法しか施されていなかった。
通常、日本料理は、鰹と昆布の出汁や火入れによって素材の味を昇華させている部分が大きいが、
こちらの料理は、熟成という、最も極自然と思われる手法によって、
素材本来の旨味を最大限引き出している点に妙味を感じる。

東京や関西の一流店で旬を反映させた料理の数々を味わうのも、それはそれで良いと思うが、
食を通じて自然の恵みを心底味わいたい方には、こちらの店を強くお勧めする。
私は、とても気に入ったので、今後、ちょくちょく足を運ぶことになりそうです。^^;

  • 鯖の熟れ鮓と吉田牧場のチーズ

  • 鯖の熟れ鮓と吉田牧場のチーズアップ

  • 鹿刺し

  • からすみ

  • 熊刺し

  • 焼きモロコ?

  • ワカサギの天婦羅

  • 猪のソテー

  • 鮒鮓

  • 鮒鮓アップ

  • 熊鍋用の熊肉

  • 熊鍋用の天然のなめこと葱

  • 熊鍋の出汁

  • 熊鍋

  • 鰻の甘露煮茶漬け

  • 鰻の甘露煮茶漬け

  • 鮒鮓の飯を使ったアイス

  • 余呉湖(店内から)

  • 店の前の道(当日は酷い雪でした)

2012/03/03 更新

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