y.kiwiさんが投稿した瓢亭 本店(京都/蹴上)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

メッセージを送る

この口コミは、y.kiwiさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

瓢亭 本店蹴上、東山/日本料理

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥50,000~¥59,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP -
      • |酒・ドリンク 4.3
1回目

2022/03 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

草庵の精粋

お彼岸で先祖の眠るお寺に朝から伺い、その足で瓢亭さんへお昼を頂きに伺いました。

今回は瓢亭創業時(450年前)より今に残る茶室「くずや」で頂きました。

くずやとは草葺き屋根のことだそうです。屋根は切妻造りで、茶室の作りには簡素な材を用いて侘びの境地を感じ入り、室内天井などは和蝋燭の煤からか長い歳月を経て至るところが黒光りしていて寂びの境地も感じ入ります。

茶室は四畳半と二畳台目次の間があって、帰りに気づきましたが入口に水屋もありました。
また、この庭は2022/2/12初回放映の『美の壺』の
庭園スペシャルで『守り受け継ぐ庭』としても放映されたそうです。

この日は3時間の茶室滞在中に、到着早々は日が差し、そこから雲天、雨天へ、そして雨が止みまた明るさが戻るという空模様。
その中で庭を愛でて料理を頂くと言う貴重な体験をさせて頂きました。

合わせて利久箸で頂く懐石で、先祖を偲びながらの良い食事となりました。

ご馳走さまでした。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ー 以下は備忘録です ー

◎ 先付
生このこ(海鼠の卵巣です、一般的にはくちこやばちことも)2月、3月のこの時期だけの僅かな期間に採れるなまこの卵巣だけを集めて塩漬けしたものだが、瓢亭さんのオリジナルな味付けか。合わせて赤貝とトリガイと車海老のぬた和え。

◎ 向付
定番の明石鯛のへぎ造り(尾の身に向かって包丁を斜めに寝かせて引いていく事で歯応え出す捌き方)を土佐醤油、トマト醤油に柚オイルを入れたもので頂く。あしらいは鶯菜につくしの穂先と新海苔。
鯛はしっとりとしていて、アミノ酸の旨味を感じて美味しい。十五代目が考案したトマト醤油もよく合う。つくしの穂先が春の芽吹きのアクセントになっている。

◎ 汁物(白味噌椀)
菜の花と焼いた草餅にからしが溶かれていて混ぜながら頂く…※鮪節をベースに野菜の出汁でコクを出していて何ともいい。お椀はひな椀で白味噌は清水五条の山利商店のもの。
※ 先代の髙橋英一氏が鰹節を鮪節に変えたのは有名な話

◎ 八寸 
瓢亭煮抜き玉子…十五代目が選ぶ卵は土佐ジローで花洛名勝図会(江戸時代のガイドブック)にも登場する一子相伝瓢亭の名物に、白魚餅粉揚げ(宍道湖)、蕗の薹、一寸豆、煮鮑、あん肝は奈良漬けを挟んである。
この煮抜き玉子は白身と黄身のバランスや大きさ、茹で加減、優しい味付けなど料理としては至って素朴ながら、やはりとても上質で印象的。
一寸豆も甘い味付けでこれもオリジナリティを感じる味わい。

◎ 土佐の赤牛のローストビーフにあしらいはホワイトアスパラ、金柑の水煮。
ここで牛肉とは少し驚いたが、これも15代目のスタイルかといい感じである。濃厚なだし汁の特製醤油タレか。土佐の赤牛の年間出荷量は約470頭ほどで希少。どこか上質なすき焼きを思わせる。しっとりとても柔らかく、且つ旨味が乗っていていくらでも頂ける感じ。

◎ 強肴(炊き合わせ碗)
穴子の尾州巻と筍に蕨
尾州巻き…穴子を桂むきにした大根で巻いたもので、出汁がよく効いた濃いめの味付け。お碗のつくしと蕨の絵付けがいい感じ。

◎ 焼き物
本もろこ(琵琶湖在来種ですが最近は希少)を木の芽酢で頂く、あしらいはタラの芽の胡麻和。

◎ ご飯
錦糸卵で彩られた穴子の蒸し寿司、
◎煮物椀
松葉柚に蛤の真薯にウルイ、筍、わかめを添えて。 香の物はすぐき

◎水菓子

◎お薄
◎ 和菓子
瓢亭御用達の菓子匠の嘯月さんのきんとん「梅だより」。

^^ ̄ ̄ ̄^^
滞在時間3時間強(12:00-15:00すぎ)
◎ おまかせ特別懐石 46,805 × 2
◉ 招徳京乃辛口(特別純米)(240ml) 2,530×2
◉ 松屋久兵衛(240ml)5,060 キンシ正宗の創業者の名前だそうです。
◉ 富士ミネラル(750ml)759
◉ 月の桂(熱燗180ml)1,898


✔︎ 本店は4棟「くずや」「探泉亭」「新席」「広間」

^^ ̄ ̄ ̄^^
✽ 瓢亭さんは今から約400年〜450年前に、南禅寺境内にあって、参拝をする人々の腰掛茶屋として暖簾を掲げたことが始まり。当時から煮抜き玉子を提供。
瓢亭本店としては天保八年(1837年)に開店。
現在は、十四代目の高橋英一氏から十五代目の義弘氏が歴史と味を継承。

✽ 追伸(余談)
瓢亭さんは中村吉右衛門さんも贔屓であったようですが、私はこの南禅寺の三門にゆかりのある『楼門五三桐』の吉右衛門さんの石川五右衛門が好きです。あちらの世界も『絶景かな、絶景か〜な』


   ー 以上 ー


  • ✽ 大女将曰く『くずや』でこれだけ開け放して快適に料理を頂ける期間はそう多くはないとの事。陰影が素晴らしい。竹の濡れ縁も景色の構成に一役かっている。

  • ✽ 昼でも実際はこのぐらいの仄暗さ。昔は和蝋燭でしたが、現代の照明でも趣きがある造りに仕上げられています。戸の隙間から覗く明かり(緑)も、また風情です。盃の銅銭柄は庭の加藤清正が所持していた石碑から…

  • ✽ 徳利には『一帯青松路不迷』とあります。頼山陽の名歌の一節で、人に遇うて南禅寺を問うことをやめよ…に続いて…一帯青松路迷わず→南禅寺参道の松林の一本道を行けば(南禅寺への)路に迷うことがない。

  • ✽ 日本座敷を墨絵に喩えるなら…障子は最も淡い部分で床の間は最も濃い部分…引き入れられた光線が…此処彼処へ朦朧たる隈を生む 『陰翳礼讃』谷崎潤一郎より

  • ✽ この日のお料理です。

  • ✽ 四畳半の間からの庭の眺め この日は滞在の3時間…最初は日が差し、曇りはじめて雨となって、そして止んでまた明るさが戻ると言う中で庭を愛でるという貴重な体験をさせて頂いた。

  • ✽ 台目側からの眺め…手前の銅銭を模した石碑は加藤清正が所持していたもの。東隣は瓢亭と並んで『花洛名勝図会』に記載のある丹後屋の跡地で現在の無鄰庵(元は山縣有朋の別荘)そこから琵琶湖の疎水が流れ込む。

  • ✽ 四畳半の間から北東の眺めです。

  • ✽ 四畳半の間 掛け込み天井と竿縁天井…簡素な造りの侘びの世界…天井の至るところが煤けて黒光りしていて450年の歴史が寂びを感じさせる。

  • ✽ 四畳半の間の掛け込み天井と竿縁天井は煤けて黒光りしています。照明にもひさごの形が見えます。

  • ✽ 四畳半の間から二畳台目の躙口をのぞむ

  • ✽ お薄の茶碗です。

  • ✽ 恥ずかしながら持ち帰りました。瓢亭御用達の菓子匠の嘯月さんのきんとん(金団)で『梅だより』です。ピンク色のそぼろは白餡、中の餡子は粒餡です

  • ✽ 上巳に合わせて内裏雛の軸でした…裏千家十四代 碩叟宗室 淡々斎(1893~1964)の筆と思われる。『長生殿裏春秋富』…祝いの句として広く浸透。花器の花は寒椿にトサミズキかな。

  • ✽ 二畳台目の軸は署名から見て司馬遼太郎のものと思われる。この仄暗さがいい。

  • ✽ くずやの隣の手水場を出たところで…、何とも風情があります。

  • ✽ 本店の入口付近です。

2022/03/24 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ