29回
2024/08 訪問
“新生アピシウス”。絶品デジュネを94年シャトー・ラ・ネルトで堪能させて頂きました!!
2024年、アピシウスさんがお盆休みに入る前のタイミングで、デジュネでお邪魔しました。
シェフが岩元さんから森山順一さんに替わり(四代目ご就任おめでとうございます!)、ソムリエの工藤さんも移り、それ以前には支配人の交代があった(永井さん⇒白坂さん)アピシウス。経営面でも変更(アペックスからワインバンクへ)があり、今後とも大いに期待したいです!
さて、私は最近、夜に飲んだあと東京⇒横浜の移動が億劫になったので、都内では昼飲み優先にしております。
<2024年8月のデジュネメニュー>
●アミューズ:野菜のムースにコンソメジュレ、シューの上にカラスミ、ズワイガニがトッピング
スペシャリテの「ウニとキャビア 野菜のクリームムース コンソメゼリー寄せ」を想起させる絶品アミューズでした。
●前菜:馬肉のタルタル仕立て 赤ワイン風味のヴィネグレット ひよこ豆のブリニ(パンケーキ)添え
日本産でなく、何とスペイン産の馬肉ロースのタルタル。香草のディルやケッパーも効いた、なかなかに歯応えもある一皿でした。
●お魚:ヤリイカのグリエ、本日の鮮魚のフリット イカスミのパエリアと共に 赤ピーマンのクーリー
ヤリイカと言えば、春ごろの子持ちが美味で人気ですが、いまの時季も良いですね。本日の鮮魚フリットはオナガダイ。
ヤリイカはねっとり感を消したイカスミパエリアとともに、オナガダイのフリットは赤ピーマンのクーリー(ソース)と共に。
●お肉:オックステールのブレゼ 赤ワインソース
網油でオックステールのブレゼをボール状にまとめ、絶品のソースで頂く、クラシカルな中にも、軽やかさがあるお料理で、岩元シェフのテイストとちょっと違う印象。世代交代を感じます。
●デザート
クレームブリュレ、ワゴンデザート、アイス&シャーベット
私はワゴンデザートをチーズに変更。
マンステール、ルブロション、コンテ、どれも美味です。
ワインはスタンダードの泡とローヌの赤。
◇パルメ ブリュットレゼルヴ(17600円、税込み、サービス料抜き)
by the glass(ランチ時)でも提供されているシャンパーニュ。昨年(2023年)にローズホテル横浜「グルメサミット」で阿部誠さんがナビゲーターなさったイベントでたっぷり飲ませて頂きました。アピシウスさんの保存・熟成状態は流石に素晴らしく、美味しく頂戴しました。
◇シャトーヌフ・デュ・パプ シャトー・ラ・ネルト 1994(31900円、同)
いまから30年前、1994年のヴィンテージ。蔵出しで、これが最後の1本とのこと、ラッキーでした!
30年の時を経て、実になめらか。対岸のタヴェルのロゼと同様、夏場にピッタリの赤で、馬肉のタルタル、オックステールのブレゼ、チーズとよく合いました。おまけに、実に良心的なプライシング。良年の95年ヴィンテージだともっと美味しかったでしょうか?
食後酒として、
◇ラタフィア ド シャンパーニュ アンリジロー(4400円、同)
を情野シェフソムリエに勧められ、頂戴しました。ボトルの迫力もさることながら、美しい甘さのラタフィアでした。
本日も充実した時間を過ごさせて頂き、有り難うございました。
現在、ソムリエ・ソムリエールさんが情野さん、花井さん、大宮さんのお三方になっているそうで、大変かと存じますが、皆さんのご活躍を祈っております。
ご馳走様でした!!!
オックステールのブレゼ 赤ワインソース
シャトーヌフ・デュ・パプ シャトー・ラ・ネルト 1994
ナイフを入れると(絵的には美しくなく恐縮です)
ヤリイカのグリエ、本日の鮮魚のフリット イカスミのパエリアと共に 赤ピーマンのクーリー
パルメ ブリュットレゼルヴ
馬肉のタルタル仕立て 赤ワイン風味のヴィネグレット ひよこ豆のブリニ(パンケーキ)添え
絶品アミューズ!
マンステール、ルブロション、コンテ
ラタフィア ド シャンパーニュ アンリジロー
クレームブリュレ
ミニャルディーズ
2024/08/11 更新
2024/02 訪問
絶品の牡蠣料理&“サルミの鴨”をジャン・グリヴォのワインで愉しむ雨水の夜!
久々にアピシウスさんのディナーにお邪魔しました。
昨年(2023年)からの秋冬メニューで、サルミソースで頂く鴨があるので、それをメインとすることは当初から決めていました。
前菜系を何にするかですが、生牡蠣の提供があるのを知り、そちらとお魚料理のメニューにあった牡蠣料理を前菜代わりに、ダブルで牡蠣をオーダー。
<アミューズ>
●サワラすり身のシュ―&イカスミのクスクス ホタルイカの燻製
タラのブランダードは一般的ですが、サワラもこのように調理すると美味しいですね。
またイカスミのネットリ感とトマト、それにビネガーの酸味でバランスの取れたクスクスも秀逸でした。
<冷前菜>
●唐桑半島水山水産の生牡蠣2ピース
気仙沼の牡蠣で、今回は白コショーではなく、定石通り、レモン&エシャロットビネガーで。
先日頂戴した外食チェーンの牡蠣とは、当然でしょうが、旨味が全く異なり実に美味。
<温前菜>(お魚料理から)
●真牡蠣と生ハムの温製“べベローズ”バターソース(スモールポーション)
こちらも三陸の牡蠣が3ピース入っていました。“べベローズ”とはベビーピンクでラディッシュ由来。ブールブランソースにラディッシュをすり合わせてピンクに色づいていますが、牡蠣とハモンセラーノとが絶妙なお味を演出しており、実に美味な逸品でした。下に敷かれたリーキ(セイヨウネギ)のアクセントも素晴らしい!
以上の前菜に合わせるのは、
●スタンダードシャンパーニュ「ボランジェ スペシャルキュヴェ」
ピノ比率の高い(60%)シャンパーニュが生牡蠣とも牡蠣料理にもよく合う、との情野さんのお話通りで納得です(牡蠣料理は赤ワインとも当然のごとく)。
<メイン(お肉料理)>
●シャラン産鴨胸肉のロティ サルミソース
トランペット茸のクロケット添え
鴨のガラ、赤ワイン、フォアグラ、それに豚の血で生み出されるサルミソース。真っ黒なトランペット茸のクロケットは里芋で。
これに合わせるお手頃なブルゴーニュを情野さんにお尋ねしたところ、ご解答は、
●ドメーヌ ジャン・グリヴォ「ニュイ・サン・ジョルジュ“レ・シャルモワ”2002」
流石!人気生産者のジャン・グリヴォをご推薦頂き、頂戴しました。
コート・ド・ニュイ、ニュイ・サン・ジョルジュの2002年。アピシウスさんの値付けは本当に良心的で、他のフレンチではあり得ないような、24200円!
芳醇・華麗な香りを鴨やチーズと愉しみました。
●チーズ
「ボーフォール」
「エポワス」
「モンドール」
「ロックフォール」
の四種を。ワインとの相性は当然のごとく最高でした。
なお、チーズにも食べる順序があり、阿出川さんによると上記の表記順となるそうです。私はいつも気にしていませんでしたが。
チーズの後は、アヴァンデセールでイチゴ&ジュレ、パンナコッタを頂き、グランデセールで、
●【絶品】柚子のチーズケーキ
を。最後のミニャルディーズも含め、流石、上原さん、素晴らしかったです!
なお、パンはビゴさんではなく、「ふじ森目黒本店」からの仕入れです。
永井さんに替わって、新たに支配人になられた白坂収さんのマネジャー振りも美しい。
お二人のソムリエールさんといい、ちょっとアピシウスさんの雰囲気が変わってきた印象です。
天才クドカン先生、話題のドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS)の時代設定は昭和61年(1986年)と現代ですが、アピシウスさんもその頃(1983年)開業で、伝統を守りつつ時代の変遷に合わせ進化なさっています。
ただ、アラカルトとボトルワイン、という形態は、今後も継続してもらいたいですね。
「お任せコースとお任せペアリングワインのみ」一辺倒の世の中では味気ないので。
ご馳走様でした!!!
真牡蠣と生ハムの温製“べベローズ”バターソース(スモールポーション)
シャラン産鴨胸肉のロティ サルミソース
ドメーヌ ジャン・グリヴォ「ニュイ・サン・ジョルジュ“レ・シャルモワ”2002」
左上から時計回りに「ボーフォール」 「エポワス」 「モンドール」 「ロックフォール」
ボランジェ スペシャルキュヴェ
唐桑半島水山水産の生牡蠣2ピース
定番のエシャロットビネガー
アミューズ1 イカスミのクスクス ホタルイカの燻製
アミューズ2 サワラすり身のシュ―
絶品!柚子のチーズケーキ
アヴァンデセール
ミニャルディーズ1
ミニャルディーズ2
「ふじ森目黒本店」のパン
2024/02/24 更新
2023/08 訪問
初代・高橋徳男シェフへのオマージュ--40周年を「ウェリントン」で祝す!
1980年代から現在まで、昭和・平成・令和の時代を東京フレンチの代表格として活躍してきたアピシウスさん。
40年間で初代・髙橋徳男氏から二代目・小林定氏を経て、現在、三代目は生え抜きの岩元学氏ですが、ホテルのレストランでもなく、町場のオーナーシェフの店でもなく、40年間でシェフ3人というのは、革新よりも伝統を、それだけ守りたいという意向でしょうし、それに共鳴しているお客さんが多くいることも確かで素晴らしいです。
さて、遅ればせながら40周年のお祝いに、本年(2023年)初訪店しました。
アニバーサリーメニューは頂戴したことのあるお皿も多いので、シェフお薦めの「ビーフウェリントン」をメインに。
●ビーフウェリントン
髙橋徳男シェフへのオマージュメニューということですが、残念ながら、私は頂戴した記憶がありません。メートル・ドテルの阿出川さんによると、高橋シェフの時はグランドメニューではなく、クリスマスメニューで提供されていたということで納得です。
昨年のエリザベス二世の逝去時に東京會舘・斎藤哲司総料理長が同種のメニューで思い出を語っておられましたが、やはりクラシカルですね。
このお料理は、やはりパイ生地の出来不出来で差が出ますが、これも阿出川さんによると、フィリング(具材)の水分をいかに抜いてパイのサクサク感を出すかが重要で、同店ではデュクセルと生ハムで工夫されているそうです(ご担当は林スーシェフ)。
上質の黒毛和牛のみでフォアグラなどを包んで誤魔化すことなく、実に美味!
火入れも完璧、ソースも最高で、流石の技量でした。
ワインは、当初、「シャトーガザン」の2005年と考えていたのですが、ちょうど出てしまってout of stock。ウーン、残念!
気を取り直し、同じスーパーヴィンテージ2005年
●「シャトーモンブスケ」
で合わせました。「ガザン」も「モンブスケ」も2005年でこの値付け!コスパ最高です。
ボルドーの銘酒と合わせるのは、やはりクラシカルなフレンチが、私は好きで、モダン・フュージョン系だとフレンチよりもスパニッシュのほうが美味しい、という気がしております。
「ビーフウェリントン」を頂戴する前は、当日のお薦めお魚料理をパートナーとシェア。
●本日のお魚料理シェフスタイル
オナガダイ、スズキ、マナガツオの三種をメインに、アワビ、ホタテ、オマール、マキエビ、それにハモのフリットが入った豪華版。素材の良さとソースが素晴らしい。
合わせる泡は、
●「アグラパール 7クリュ ブリット」
「Cult Wines」というワイン投資会社のレポートを読むと、「エグリウーリエ」「コロン」などとともに「アグラパール」も“グロース銘柄”とされていて、リーズナブルな割には美味しいです。
アミューズは
●ヒラメのフリット パプリカソース、枝豆スープ
デザートは、上原シェフパティシエによる、究極のアヴァンデセール
●ピーチ・メルバ 薔薇の香り
それに、
●丸次農園(神奈川三浦)サマードリームのロールケーキ
●桃のタルト(パートナー)
●トウモロコシのソルベ
実に素晴らしい!
いつもながら美味しいミニャルディーズですが、満腹でほとんど食べられませんでした。
パリ山下農園の山下朝史氏は、近著で「お任せ料理コースの終焉の始まり」と称して、パスカル・バルボの「アストランス」が広めたお任せ料理一択が、世間で受容されなくなってきたのはないかという問題提起をなさっています。その趣旨は、メニューの選択を客から奪うことで、客のレベルが低下し、それがブーメラン効果でお店のレベルも落としている、というものです。
お店のサイトに掲載されているメニューやワインリストを見て、(限られた原資のなか)何をどう合わせようかと悩むことが、レストラン訪店での愉しみですね。
そういう愉しみを40年の長きに渡って提供しているアピシウスさんの姿勢に感銘します。
当日は夏季休暇前でしたが、「チーム情野」に参加なさった工藤順平氏(前トゥールダルジャン)、大宮尚子氏(前ジョンティアッシュ)のソムリエ・ソムリエールの方々にご挨拶ができ、ラッキーでした。
ご馳走様でした!!!
ビーフウェリントン
美しいパイ生地
本日のお魚料理シェフスタイル
絶品のアヴァンデセール
丸次農園(神奈川三浦)サマードリームのロールケーキ
桃のタルト
トウモロコシのソルベ
美味なミニャルディーズの数々
アグラパール
モンブスケ
アミューズ:枝豆スープ
アミューズ:ヒラメのフリット パプリカソース
2023/08/13 更新
2022/12 訪問
壬寅の外食納めはアピシウスランチで。クエ、鹿肉、そしてデセール・・・完璧なままに迎える40周年!
アピシウスさんの仕事納めの前日、ランチでお邪魔しました。パートナーの友人と共に久しぶりの四人席で。
例によって「マルシェ」ランチなのですが、今回のメニューは実に良かったです。
パートナーの友人はほとんどアルコール類を召し上がりませんが、勝手にスタンダードのシャンパーニュ、アンリオの「ブリュット・スーヴェラン」をボトルオーダー。メインの鹿肉では、情野シェフソムリエにお伺いして、サンテミリオン「シャトー・クーテ 2012」をバイザフラスで頂戴しました。メルロー主体で、やはり美味しいです。
●アミューズ:
明石産タコのマリネ イエロートマト
前菜とメインで迷ったのですが、魚×肉で。
●前菜:
ポワローと魚介類のサラダ キャビア添え
魚介類の出汁ベースで、ポロネギ(リーキ)が魚介類の下にシート状に敷かれています。
クエはマリネと燻製、ウニ、カニ、マキエビなどとともにキャビアがトッピング。魚介類とポワロー葱の相性も抜群! さらにクエが見た目よりもたっぷりあり、大満足でした。
●メイン:
鹿肉のビトーク マデラソース ピスタチオナッツの香り
鹿肉ハンバーグですが、初代の高橋シェフからのお料理で、当時はペッパーを効かしたソースだったそうです(阿出川さんより)。現在の岩元シェフは、千葉県産のピスタチオの香りを纏ったマデラソース。
こちらもボリュームたっぷり、脂肪分の少ない肉質を補うアボカドのトッピングなど上品なお味でした。
●デセール:
まずアヴァンデセールとしてラ・フランスのコンポートとカボチャプリン。いいですね!
その後のワゴンデセールでは、
・タルトタタン(長野県小布施のリンゴ)
・モンブラン(同じく小布施の栗)
・プラムリーのタルト(同じく小布施の青リンゴ)
・イチゴのロールケーキ(栃木産とちあいか。香川県産ベルガモットのクリーム、山形県産フランボワーズのコンフィチュール)
・キャラメルプリン
・ラ・フランスのタルト(赤ワイン・スパイス・ハチミツ)
で、初めて?全部盛りの普通サイズをオーダー。ショートコースを2周したような満足感で、夕食が必要ありませんでした。
来年2023年は、アピシウスさんの40周年。お慶び申し上げます!
当日は、来年、飛躍の場に向かわれる後記ソムリエにご挨拶することができ、ラッキーでした。
ご馳走様でした!!!
ポワローと魚介類のサラダ キャビア添え
鹿肉のビトーク マデラソース ピスタチオナッツの香り
ワゴンデセール全部盛り(普通サイズ)
アヴァンデセール
この時期、タルトタタンは外せません。
アミューズ:明石産タコのマリネ イエロートマト
アンリオ「ブリュット・スーヴェラン」
サンテミリオン「シャトー・クーテ 2012」
トリュフショコラ
2022/12/30 更新
2022/09 訪問
フロマージュ・ド・テット&カモ・フォアグラのパイ包み焼きを「通好みのサン・テミリオン」で合わせる愉悦!
鳥居平レストランで開催された宴の御礼方々、晩夏・初秋の「アピランチ」に伺いました。
例によって、一番お安いマルシェコースなのですが、若干、お値段が上昇してきました。諸般の事情で、やむを得ないでしょうね。
さて、メインのパイ包み焼き(カモです)は外せません。ということで、前菜はグランメゾンでは珍しいフロマージュ・ド・テット(テート)を。ビストロぽいメニューで、ディナーではメニューに上がらないでしょうが、私は大好きです。
●アミューズ
マダイのマリネ、ラディッシュドレッシング。
●フロマージュ・ド・テット 野菜のコンディマン
豚肉のゼラチン状テリーヌ。阿出川メートル・ドテルに伺うと、初代の高橋徳男シェフの頃から出していた料理で、グランメニューにも載せていたそうです。
ラビゴットソースで頂きますが、ケッパーやタマゴなどがトッピング。付け合わせのサラダはビーツとレンズ豆、ハーブがのっています。
結構、酸味がありますが、ワインとも好相性でした。
●カモとフォアグラのパイ包み焼き ドライフルーツのソース
カモは信州産。たたいてミンチ状になったカモ肉とフォアグラのパイ包み焼きですが、赤ワインベースのドライフルーツが効いている濃厚なソースが素晴らしい! 完璧な組み合わせでした。
付け合わせもイチジクなどのドライフルーツ。見た目より、かなりボリュームがあります。
●デザート
黄桃のピーチメルバ! 初物の「佐渡県産の黒イチジク」のタルト、ナガノパープルのアイス・・・相変わらず上原シェフパティシエ、イケてます!
合わせるワインは、ボルドー右岸サン・テミリオンの「シャトー・モンブスケ」。
「カモのイチジクソースとサン・テミリオン」はデフォルトでしょうし。
浅田勝美先生(日本初のソムリエ)によると「通が好むサン・テミリオン」ということで、私は通ではありませんが、情野シェフソムリエからもOKを得て、お料理と合わせました。
ジェラール・ペレスの手によって激変したワインとのことですが、私もパートナーも好きな味です。
ヴィンテージは最優良年の2005年。2万円を切る価格でコスパも素晴らしい。
結局、1本ではやはり足りず、グラスシャンパーニュを追加して、「締めシャン!」。「パルメ・ブリュット・レゼルブ」は初めて飲みましたが、なかなか良い泡でした。
最後は久しぶりに、ハーブティーを。
当日は、ラッキーにも鳥居平でお世話になった方にお目にかかり、サーブまでしていただきました。有り難うございました!
また、お邪魔いたします。
ご馳走様でした!!!
フロマージュ・ド・テット 野菜のコンディマン
カモとフォアグラのパイ包み焼き ドライフルーツのソース
黄桃のピーチメルバ!
ナガノパープルのアイス
「佐渡県産の黒イチジク」のタルト
黄桃とブルーベリーのタルト
マダイのマリネ、ラディッシュドレッシング
最後は久しぶりにハーブティーで。
パルメ・ブリュット・レゼルブ
シャトー・モンブスケ 2005
2022/09/11 更新
2022/07 訪問
舌平目、岩牡蠣、魚介のエチュベ、それに桃! ブラン・ド・ブラン&ムルソーぺリエールで今宵も堪能させていただきました!
戻り梅雨なのか梅雨復活の大雨・長雨が続く7月中旬(2022年)、今月で終了する「シェフのお薦め」を頂戴するため伺いました。
「シェフのお薦め」は定期的に見直されますが、最近は二人用のスペシャリテが用意されており、5月に頂戴した「真鯛のパイ包み焼き」に代わって、6-7月は「ソールムニエル」。この古典的料理が大好きな当方としては、お邪魔しない訳にはいきません。この時季、プルニエ(東京會舘)さんでも提供されています。昔で言えば、かつて六本木ヒルズにあった「イル・ムリーノ ニューヨーク」のソールムニエルも大きかったですね。
さて、メインの
●ソールムニエル
の前、本日は魚介尽くし、ということで、
●岩ガキ
●魚介のシェフスタイル(エチュベ)
を頂くことに。
二品と合わせるために、泡
●アンリオのブラン・ド・ブラン
をオーダー。
夏が旬の岩ガキは、佐賀県産の3年もの。以前、カキはホワイトペッパーで食す、とメートル・ドテルの阿出川さんからレクチャーを受けましたが、今回は定番のレモンorエシャロットワインビネガーで。素晴らしく濃厚で、そのままで十分の美味しさです。
本日の豊洲市場からの魚介のエチュベは、アワビ、ホタテ、巻きエビ、マナガツオなど、いつもながら豊富で、とくにホタテとアワビは絶品です。
アピシウスさん伝統の、海苔の風味を効かせたソースは実に美味、良い塩梅で上質な魚介類を包み込んでいます。
二品とも、ブラン・ド・ブランのシャンパーニュと実に良く合いました。
メインのソールムニエルですが、以前頂戴した時に比べると若干、身が細いような気もします。
ブールノワゼットソースですが、ケッパーが効いています。さらにレモンやトマトで、さらに酸味が強いです。そしてトリュフ(オーストラリア)をたっぷりと! ちょっと意外感のあるものでした。
ソールムニエルといえばムルソーだろうと、
●ムルソー ぺリエール アルベール・グリヴォ 2015
をオーダー。ムルソーの三大プルミエクリュの「ぺリエール」。フルボトルではなくdemiで。
結論から言えば、この味付けだと、泡でも良かったかな?という印象です。
ただ、さすがに有名ドメーヌのムルソーだけに素晴らしいお味でした。
今回驚くべきは、デザートの「ピーチメルバ」!
流石、上原孝之シェフパティシエ!!
旬の桃を使った絶品スイーツでした。
さらに「ネパールペッパー」を効かせたグランデセール「チョコレート・コーヒー・スパイスのアンサンブル」も素晴らしい!!
今宵も充実の内容でした。
メインダイニングは今晩も満席、活気があり、こういった良い雰囲気は食事を愉しくしますね。
ご馳走様でした!!!
「ネパールペッパー」を効かせたグランデセール「チョコレート・コーヒー・スパイスのアンサンブル」!
絶品!ピーチメルバ
ソールムニエル(仕上がり状態)
五枚におろす前
佐賀県産岩ガキ
エシャロットビネガー
魚介のエチュベ
アワビは実に美味!
久し振りのブリーとカルバドスのポン・レベック
アミューズ:ホタテとサーモンのタルタル
アミューズ:モロヘイヤ・ビシソワーズ
アンリオのブラン・ド・ブラン
ムルソー ぺリエール アルベール・グリヴォ 2015(demi)
2022/07/17 更新
2022/05 訪問
絶品!「Daurade en croute」とムニエ100「Egly-Ouriet」の素晴らしき共演!!
観世能楽堂でGINZA SIX5周年記念「蝋燭能」(演目は「敦盛」)の幽玄な世界に浸ったのち、改めて酔い痴れようとアピシウスさんへ。先日サンス・エ・サヴールでコラボディナーを頂き、それが誘い水?となりお邪魔しました。
本日は、今年(2022年)春の岩元学シェフお薦め料理の中から、
●ホワイトアスパラガス オランデーズソース
●真鯛のパイ包み焼き キャビアを加えたベルモットソース
の二品をチョイス。
それに合わせるワインと言うことで、情野シェフソムリエにご相談。
以前から気になっていた泡、
●「エグリ・ウーリエ」のムニエ100%「レ・ヴィーニュ・ヴリニィ プルミエ・クリュ」
を頂戴しました。白とも合わせたかったのですが、ブルゴーニュ白のボトルはなかなか手が出ないので、by the glassでアンリオ傘下のドメーヌ
●「ブシャール・ペール・エ・フィス」の「ボーヌ・クロ・ サン ランドリー モノポール2016」
を頂くことに。
結論から言えば、白アスパラも鯛のパイ包み焼きも「エグリ・ウーリエ」と絶妙のマリアージュ!恐れ入りました!
単体で飲むより、お料理と合わせると実に良い味わいで、驚きました。
前菜の「アスパラ・オランデーズソース」のアスパラは北海道余市産、それまでは香川県産だったそうです。やや細身のアスパラに、以前に比べて濃厚さが弱まり、すっきりしたオランデーズソースとよく合います。
そして「Daurade en croute」!!
真鯛の切り身と、ピスタチオナッツ風味のホタテ&真鯛のムース、二層になったパイ包み焼きに、巻きエビ・ホタテにベルモットを効かせたクリームソースをかけ、さらに宮崎産キャビア(12g)を丸ごとソースに放り込み、まんべんなく全体にかけた絶品料理でした。
情野シェフソムリエから「追いキャビアという選択もありますが」とのことで、酔った勢いで「お願いします!」と言いそうなのを自制しました。申し訳ございません!
メートル・ドテルの阿出川さんによると、最後にキャビアの塩味でソースが締まってバランスが良くなるとのこと。
このお料理とムニエ100のシャンパーニュがこれほどマッチングするとは・・・感激いたしました。
その後に続く、
●アスパラのアイスクリーム、オリーブオイル
も絶妙なお味で、今宵も十分に酔わせて頂き有り難うございました。
ご馳走様でした!!!
絶品料理!「Daurade en croute」
ソースをかける前の状態です。
宮崎産キャビアを丸ごと。
うん?アピシウスブランド?
「エグリ・ウーリエ」のムニエ100%「レ・ヴィーニュ・ヴリニィ プルミエ・クリュ」
「ブシャール・ペール・エ・フィス」の「ボーヌ・クロ・ サン ランドリー モノポール2016」
北海道余市産ホワイトアスパラガス オランデーズソース
これも絶品!ホワイトアスパラのアイス。オリーブオイルが合います!
アミューズ「ホタテとヤリイカ、パプリカソース」
アミューズ「スナップエンドウ」
久し振りのバドワ
抹茶は大好きです。パイナップルも。
ミニャルディーズ
私はミニャルディーズは、焼き菓子を少し。
2022/05/11 更新
2022/01 訪問
小寒の夜、仔羊・蝦夷鹿の美味をポムロールの銘酒で愉しみました!
2022年初のアピシウスさん。当初は3月に伺おうと思っていたのですが、年明けの感染状況を見て、急遽、計画を前倒しすることに。年明け営業早々にご連絡し、1月中旬の夜を予約、幸いメンダイ(メインダイニング)を確保できました。
今晩はアラカルトで、ただし前菜は外し、メインのお肉料理二品をオーダー。一皿目のお肉は1 for 2、すなわち一皿を二人でシェアし、二皿目の肉料理をフルポーション一皿ずつという変則構成のプランでした(当初は)。
理由は、パートナーの大好きなボルドー右岸、ポムロールの「シャトー・ラ・フルール・ペトリュス(2004)」を頂くためです(ポムロールでも「ペトリュス」や「ル・パン」は財政的に無理なので)。
いつものように泡2本だと合わせるのは問題ないですが、赤ワイン1本をメインの肉料理だけで合わせると持て余してしまう、と考えたためです。
単純に、赤ワインに合う前菜を頼めばよいのですが、残念ながら、シックリきませんでした。
〇(予定)一皿目のお肉料理(フルポーションの1 for 2)
フランス産仔羊モモ肉のロティ、ロース肉のジビエ風スタイル
●二皿目のお肉料理(フルポーション)
蝦夷鹿のパイ包み焼き 芽キャベツ添え ポワヴラードソース
というのが当初の計画でしたが、少々寂しい?かと思い、気仙沼の牡蠣を4ピース(2名分)、オーダーすることに。
●追加の一品(シェフのお薦めより)
唐桑半島(宮城県)水山水産の真牡蛎
当然、それに合わせて泡が必要になり「アグラパール 7クリュ ブリュット」1本を頂戴しました。
ただし、情野シェフソムリエ&阿出川メートル・ドテルのご指摘で、エシャロットヴィネガーではなく、レモンorホワイトペッパーで。
たしかに「真牡蛎」+「ホワイトペッパー」+「シャンパーニュ」(シャルドネ90%・ピノ10%)のマリアージュは最高!!
レモンのみorホワイトペッパーのみorそのまま、という三択では、ホワイトペッパーのみがベストでした。
阿出川さんによると、これがブラックペッパーではNGだそうで、なるほどです。
水山水産の牡蛎は大振りでしっかりミネラルを感じる美味なもので、初代の高橋徳男シェフからの伝統で、東日本大震災以降、北海道厚岸に変更になっていたのが復活しています。
また、当初予定の仔羊を、ワインとの相性や1 for 2ということもあり、ランチメニューの
●一皿目のお肉料理
骨付き仔羊のポワレ ベアルネーズソース
に変更していただきました。
エストラゴン風味のベアルネーズソースが、メルロー&カベルネフランのポムロールによく合うとのこと、納得です!
二皿目の蝦夷鹿も素晴らしいマリアージュでした。
しかし、2004年ヴィンテージとはいえ、このワインが26,400円(税込・サ抜)で、しかも最高のコンディションで提供されるとは驚愕です。本当に良いのでしょうか……アピシウスさんの圧倒的な底力を、改めて感じました。
デザートの
●イチゴとトマトのガスパッチョ
●絶品!チーズケーキ
の二品とも、上原シェフパティシエの素晴らしい技量を堪能、ミニャルディーズもたっぷりと頂戴しました。
エレガントなワインと素晴らしいお肉料理、スターターの牡蠣とシャンパーニュ、そしてデザート・・・陶然のときを過ごさせて頂きました。
ご馳走様でした!!!
蝦夷鹿のパイ包み焼き 芽キャベツ添え ポワヴラードソース
骨付き仔羊のポワレ ベアルネーズソース
シャトー・ラ・フルール・ペトリュス2004
アグラパール 7クリュ ブリュット
唐桑半島(宮城県)水山水産の真牡蛎
ホワイトペッパーで頂きます。
アミューズ:栗のスープとズワイガニのブリック包み揚げ
イチゴとトマトのガスパッチョ
絶品!チーズケーキ
ミニャルディーズも久々にたっぷり頂戴しました。
2022/05/11 更新
2021/12 訪問
「ジャクソン743」&クラシカルフレンチの絶品マリアージュ。今年も「アピランチ」で締めました!
年内最終のアピシウス詣で。「太いお客様」が昼も夜も参集するなか、最終営業週になんとかお邪魔できました。緊急事態宣言明けは連日満席、電話も引っ切り無しだそうで、かなり予約困難です。
当日は、パートナーの「ヴァレンティノ」の毛皮(今季限り)がイタリアから届いたとの報せを受け、審美眼鋭いパートナーの友人にチェックしてもらうため、三人でGinzaSix店に伺う前のランチ。
昼間からシャンパーニュ二本を空けた状態でブティックへ。メゾンの皆様、失礼の段、ご寛恕ください。
ところでヴァレンティノなどSDGs意識の高い有名ブランドは、いまや毛皮を製造しなくなっており、食の世界でも代替肉が盛んになっています。野菜・ハーブ&発酵主体の「ノーマ」(デンマーク)のように進化するのでしょうか、興味深いです。10-20年のスパンで進むとすると、まだ生きていれば、行く末を見届けたいものです。
さて、今回も一番安いコースの「マルシェ」。秋の彼岸過ぎに頂戴したお料理と、バリエーション的に似たメニューを外し、今回は、次の二品をチョイスしました。
●前菜
岐阜中津川産栗のスープ、キノコ、フォアグラ
●メイン
和牛ほほ肉のミジョテ アマンティリャード風味のリヨネーズソース
栗のスープは、これまでも何度も頂戴しておりますが、やはりさすがの安定感。「ビゴ」のパンで残さず頂戴しました。
メインは、ミジョテ(mijoter)=とろ火でコトコト煮焼きする、の意味なので「牛ほほ肉の●●煮込み」を連想します。赤ワインだと、どこにでもあるお料理ですが、岩元シェフお得意のクラシカルな「リヨネーズ」(玉ねぎ)とフォンドボー、それにシェリー(アマンティリャード)の絶品ソースが纏ったほほ肉は、濃厚さと軽やかさがミックスした素晴らしいお味でした。
付け合わせは、カリカリのポレンタ(トウモロコシ)と菜の花、パルミジャーノとトリュフもアクセントに。
合わせるワインは、シャンパーニュ+ブルゴーニュとも思ったのですが、予算的に厳しいので、スタンダードな泡二本に。今回久し振りにオンリストされた、大好きな「ジャクソン」。それに「ポル・ロジェ」。
「ジャクソン743」は人気の高い銘柄で、希少ですが、グラス提供ののち、ボトルをオンリストしたそうで、やはり美味しい!
ノン・ドサージュでシャルドネ50%・ピノとムニエが各25%。
メインの煮込みに合わせました。
前菜には、「ポル・ロジェ・ブリュット・レゼルヴ」。シャルドネ・ピノ・ムニエがほぼ均等というバランス。
情野シェフソムリエによると、「ポル・ロジェ」は直線的(リニア)で、「ジャクソン」は横に広がる味わいなので、飲み比べてみては、とのお話でした。なるほどです。
デザートの抹茶、栗、プリンも最高です!
唐突ですが、今年3月、実に半世紀ぶりに改訂翻訳として復刊した『フランス料理総覧』(辻静雄料理教育研究所監修)。
冒頭に「料理はこの上なくフランス的な芸術である。四百年の昔から、わが同胞が全くライヴァルを持たなかった唯一の芸術」とあります。
北欧やスペインなどに押されて、フランスがやや精彩を欠いている、という方もいますが、どうなのでしょう。
私は、アピシウスさんの長年の伝統に基づく王道フレンチ、やっぱり素晴らしいと思います。ブレずに頑張っていただきたいです。
当日は永井支配人ほか、フルメンバーで、皆さんお元気そうだったので、ホッと致しました。
また来年2022年、お邪魔します。
御馳走さまでした!!!
和牛ほほ肉のミジョテ アマンティリャード風味のリヨネーズソース
ジャクソン743&ポル・ロジェ
左がジャクソン743です。
栗のスープは流石の安定感です。
前菜・カキとトコブシ
ビゴのパン三点盛り
栗と抹茶は最高です!
久々の個室
【番外編】Valentinoのショッパー紙袋は美しい。
2021/12/31 更新
2021/10 訪問
2021年秋の彼岸過ぎ、絶品のハモ&イトヨリを「泡」で愉しむ!!
第四次緊急事態宣言が明けた二度目の週末、久々に「アピランチ」にお邪魔しました。リバウンド防止措置期間中ですが、ワインを頂戴できるのは本当に嬉しい!
それにしても、彼岸過ぎなのに暑い日が続き、まさに「泡日和」です。ただ今年もまたラニーニャ現象が猛威を振るい、寒い冬になるのかが気になります。
アピシウスさんに前回お邪魔したのは、第三次緊急事態宣言の直前、4月24日でした(第三次:4/25~6/20、まん延防止措置6/21~7/11)。その後、第四次(7/12~9/30)へと続いた約5カ月。
アルコール提供自粛期間中、ランチ後に新幹線で飲むために、プレステージュ・シャンパーニュをテイクアウトなさる方もいらっしゃったそうで、さすがの客層です。
政府・東京都の要請に対し厳格に対応なさっていたのはグランメゾンの矜持であり、素晴らしいコンプライアンスですが、「アルコール解禁」を待ちわびたファンも多かったでしょう。
さて、当日のランチ、いつも通り?一番お安い「マルシェ」をオーダー。一番お安いのですが、実は抜群のコスパです。
HPに表示されるランチメニューは二週間ぐらいのスパンで変更されるようですが、アピシウスさんもフードロスを避けるため、食材ケアに気を付けていらっしゃるようです。
泡を二本にするか、泡一本でグラスを追加するか、悩みましたが、結局、泡二本で。
メインにプレステージの「コントド」(ブラン・ド・ブラン)を、前菜にスタンダードの「ポルロジェ」「ペリエジュエ」「アグラパール」のいずれかを、ということで情野シェフソムリエにご相談し、ペリエジュエで。
アピシウスさんのワインプライシングは、本当に良心的です。しかも最高のコンディション!
●2021年10月上旬の「マルシェ」ランチ
<前菜>(二択)
・ハモと甲殻類のフラン ピスタチオナッツ風味のマデラソース
・岐阜県中津川産栗のスープ キノコ、フォアグラとともに
<メイン>(二択)
イトヨリダイのパイ包み焼き パロワーズ風ソース
北海道産焼尻島仔羊モモ肉のロティと仔羊フィレ肉のフュメ
この四品、どれも素晴らしいメニューで、どのお皿も泡に合いそうです。さて、どう組み合わせるか--。
栗のスープは、この季節の定番で、上品な甘さが素晴らしく、何度か頂きましたが、本日はハモのフランで。
メインの焼尻島仔羊も大好きなのですが、今回はイトヨリダイで。
アミューズは、「サーモン&ホタテのテリーヌ、黄色いトマトのソース」
これも定番化した気がしますし、カマボコ的で泡に合うのですが、もう少し変化球であってもいいのでは、という気がします。
続く、前菜のハモのフラン、絶品でした!
名残りハモ、でしょうか、ハモのフリットと巻きエビがトッピングされ、ハモのムースにマデラソース、そしてピスタチオオイルの香り。付け合わせは、ナスのベニエに白イカ&ウニ……これはペリエジュエでなく、コントドのほうが合いました。
といいますか、コントドは全てに合いますね。本当に美味しいシャンパーニュです。
メインのイトヨリダイ、もともと関西料理で多く使われるお魚ですが、旬は秋から冬、いいですね。
アピシウスさんお得意のパイ包み焼きなので、期待大でしたが、想定以上に美味しかった。特にソースが!
パイにかかるソースパロワーズ(paloise)はオランデーズソース(レモン)やベアルネーズソース(エストラゴン)の変形、フランスの「ポー」風ということでしょうか?、ベアルネーズがセルフィーユ(チャービル)の香り、パロワーズはミントの香りです。
このミントの香りが舌を追いかけ、泡と絶妙なマリアージュでした。
デザートは、マロン、イチジク、青りんご、アンズなどからのチョイスですが、ロールケーキ(ブドウ)と絶品プリン、そしてマロンにタルトタタン。またナガノパープルのソルベは欠かせません。
実に充実したメニューに、泡のマリアージュ、最高のランチでした。
また、本日ご推薦の「キノコ」を頂戴しに、伺います。
御馳走さまでした!!!
【絶品】ハモと甲殻類のフラン ピスタチオナッツ風味のマデラソース
イトヨリダイのパイ包み焼き パロワーズ風ソース
コントド2006とペリエジュエ グランブリュット
最初から飲み比べ
ミントの香り爽やかなパロワーズソース
ナガノパープルのソルベには隠し味が?
いつものニュージーランドのミネラルウォーター、ノンガス
アミューズ:サーモン&ホタテのテリーヌ、黄色いトマトのソース
次回はご推薦のキノコを頂戴します。
2021/10/17 更新
2021/04 訪問
第三次緊急事態宣言前夜、心地良い春宵を「泡」と「小鯛」で愉しみました!
麻布十番の「レジュイール」でパートナーのドレスをクリーニングに出したのち、浪花屋さんの「たい焼き」はあきらめ、六本木での所用もドタキャンし、急遽、アピシウスさんのディナーを予約。最後の一席を確保できました。
私と同じように、酒類提供自粛前(現時点ではあくまで「要請」で「命令」ではないですが)の駆け込み需要が多かったようで、ラッキーでした。
当日は前々から気になっていた、最も安いディナーコース「CLASSIQUE」から、前菜をフォアグラのポワレ、メインを小鯛のパイ包み焼きを--なかなか良い組み合わせでした。
お料理に合わせ、泡を2本、情野シェフソムリエにチョイスしていただきました。
フォアグラには「ドゥラモット ブラン・ド・ブラン2007」、小鯛のパイ包み焼きには「ドラピエ グランサンレ2005」。さすがです!
最近オススメのニュージーランド「アンティポディーズ」のガス入りミネラルウォーターも、たっぷり頂戴しましたが、素晴らしいです。
◉アミューズ:「ブロッコリーのポタージュとホタテのムース、桜エビのトッピングに黄色いトマトのソース」
ホタテを使ったアミューズは定番ですが、スターターから泡とベストマッチです。
◉前菜:「鴨フォアグラのポワレ イチゴとソラマメ添え」
春のイチゴとソラマメがアクセントに。クルミのリキュール(トスキ ノチェロ?)を使ったソースも美味です。
◉スープ;「小エビのカプチーノ風スープ ベルモットの香り」
絶品です! 大好きなアメリケーヌの中には、フリットのシラウオ!やタピオカ状にくりぬかれた野菜などが。生クリームではなく、エビの風味を出すためにミルクを使っているとのこと。ブイヤベースなど岩元シェフお得意の魚介系スープは外せません。
◉メイン:「小鯛のパイ包み焼き 貝類のジュとオリーブオイルのオランデーズ風ソース」
こちらが本日の目玉、頂戴したかった逸品です。「オランデーズ風」というのがポイントで、澄ましバターではなくオリーブオイルで延ばしたソースが実に美味。アピシウスさんのパイ包み焼きは、常に高レベルですが、とくに魚介系が良いです。
「小鯛」はキダイ(黄鯛)で関西でいうレンコダイ。フレンチではあまり使われない食材かもしれません。折詰用の姿焼きによく使われますね。真鯛より味が劣る、と言われますが、岩元シェフの技量によるお味は素晴らしかったです。付け合わせのハマグリも美味!
アピシウスさんといえば、王道のクラシックですが、今回の小鯛のパイ包み焼きのように、オリーブオイルで仕上げるような軽やかさも追求なさっているようで、時代の変化に柔軟に対応しています。
デセールはパイナップルのロールケーキ(美味しい!)やガトーショコラ、美味なプリンに、季節が終わるタルトタタンなどを頂戴しましたが、当然、ドラピエとも好相性でした。
かつて辻静雄先生が、「フランス料理の凄さは、バラエティ豊かなお酒を料理に使い、素晴らしい味を引き出していること」といった趣旨のことをお書きになっていました。作るのも、食べるのも、フランス料理とお酒は、当たり前ですが、切り離せないので、今回は悲劇です。
最近はノンアルコールペアアリングなども一般的になり、ノンアルカクテルなども流行りですね。
ただ、アピシウスさんは、ペアリングという名で、お店側→お客様というワインサーブの今どきの流れに棹さし、お客様→お店側という「王道」を貫かれ、ボトル提供がデフォルトです。
ワインがお料理に寄り添う、すなわち、お料理がワインに合わせて「調整」されるという、ボトルでの提供を貫く姿勢、素晴らしいです!!
私は、以前にもまして、今後「宅飲み・家飲み」主体となりますが、貴重なひと時を満喫させていただきました。
御馳走さまでした!!!
小鯛のパイ包み焼き 貝類のジュとオリーブオイルのオランデーズ風ソース
小エビのカプチーノ風スープ ベルモットの香り
鴨フォアグラのポワレ イチゴとソラマメ添え
ブロッコリーのポタージュとホタテのムース、桜エビのトッピングに黄色いトマトのソース
パイナップルのロールケーキ、美味でした!
久々のタルトタタン
ドゥラモット ブラン・ド・ブラン2007
ドラピエ グランサンドレ2005
ニュージーランドの「泡水」!
2021/06/18 更新
2020/12 訪問
アピシウスという愉楽の世界で、陶然の時を過ごせる奇跡。
年末最後のディナーは、またまたアピシウスさんで。今年(2020年)は12月30日までの営業とのことですが、予約で埋まっているのはさすがです。
この日はパートナーの記念日で、魚尽くし&泡2本で、と決めておりました。
シャンパーニュは、スターターとして前回飲んで美味しかったコート・デ・ブラン地区アヴィーズのRM(レコルタン・マニュプラン)、「アグラパール・エ・フィス」の「7クリュ・ブリュット」を。その後のプレスティージュは情野シェフソムリエ御推薦、「アンリオ」の「キュヴェ・エメラ」の2005年を。
アグラパールはアペリティフとして飲むシャンパーニュとして美味しく、お手頃価格でよいですね。グイグイいけるので、オリーブとアミューズだけで1本空けてしまいそうでした。なんとか前菜まで持たせ、その後はエメラで。さすがの安定感!メインとよく合いました。
お料理ですが、前菜+メインの2種。さんざん迷った末、お薦めメニューの
●本日の豊洲市場から届いたお魚料理 シェフスタイル
を前菜に、メインは
●アンコウのオッソブッコ風
をオーダー。一方、パートナーは、
●栗のヴルーテ キノコ、フォアグラ
を前菜に、メインは昔からのスペシャリテ中のスペシャリテ
●ブイヤベース アピシウス風
を選択。スープ系が被るとの指摘を当然ながら受けましたが、パートナーは栗を所望。
アミューズは、カブのスープにサーモン&ホタテ、定番ですね。
前菜にした、シェフスタイルのお魚料理、パートナーはランチといいディナーといい、よく頼んでいますが、私は久しぶりでしょうか、記憶がはっきりしません。
クロムツ、クエ、キンメ、白子、オマール、エビ、ホタテ、そして中央にアワビ・・・古い表現でいえば「・・・の宝石箱」という感じでしょうか。素晴らしいですね。泡が何杯でも行けそうです。
アンコウのオッソブッコ風も、岩元シェフ自慢の一皿で、やはりボリューム満点で、ソースをパンんでキレイにしてしまいました。
パートナーの栗のヴルーテには黒トリュフがトッピングされ一層美味しく、ブイヤベースも確かなお味です。こういうクラシカルなお料理を味わえる素晴らしさ!
本日はチーズはパスし、デザートとミニャルディーズで締めましたが、上原シェフパティシエのグラスデザート、ブラマンジェにシャンパーニュのジュレ、美味しい!!
アピシウスという愉楽の世界で、美酒美食と心地よい会話で陶然となるなか、お洒落で上品な賑わいを多くの見知らぬ方々と共有できました。
ソムリエさんやメートルの皆さまが持つ、超一流のプロとしてのサービス力が発揮された結果でしょう。
名店の閉鎖など「外食 極寒の時代」が続きますが、この貴重な時空だけは絶対に失いたくない、と改めて感じました。
来年(2021年)もまた、お邪魔致します。
ご馳走様でした!!!
エメラ(泡)とグラスデザート
アグラパールの「7クリュ・ブリュット」
アンリオの「キュヴェ・エメラ2005」
アミューズ:カブのスープ、サーモン&ホタテ
ニュージーランド北島のお水
お魚料理 シェフスタイル
栗のヴルーテ
アンコウのオッソブッコ風
ブイヤベース アピシウス風
デザート
ミニャルディーズ
2021/01/01 更新
2020/08 訪問
炎暑が続く8月末、久々の外食は「アピランチ」で・・・。
COVID-19の感染拡大が収まらないなか、テイクアウト主体でしのいでいたのですが、やはり外食熱はぶり返すものです。来月(9月)に楽しみにしていた某ホテルでの「フランスレストランウイーク2020 ガラディナー」も開催中止になり、寂しい限りです。
慎重なパートナーから外食許可が出たのは、対策が万全で信頼が置ける馴染みのお店--ということで、またまたアピシウスさんへ。現在、メインダイニングでは、「中央分離帯」を挟んで両側に座るようです。
当日は東京駅のワインショップで「サロン2007」をひっかけたのち、開店早々に入店。本日も?一番お安い「marché」コースをオーダー。今週のメニューはなかなか良いです。
魚+魚でいくか、魚+肉でいくか、迷いましたが、アピシウスさんではパイ包み焼きは外せないので、メインはフォアグラ&シャンピニオンで、前菜は鱧。
アミューズは、「ヒラメのフリット」。フリットはアミューズの定番ですが、オレンジとショウガの風味が効いています。
前菜の「鱧の冷製フラン 黄色トマトのクゥーリィ キャビア添え」は、鱧とホタテの上品なダシが絶妙で、鱧の骨切りも完璧でした。アピシウス風フレンチ茶碗蒸し--素晴らしいお味です。
メインの「フォアグラとシャンピニオン・デュクセルのパイ包み焼き リ・ド・ヴォーのフリカッセ」。いつもながらパイ包み焼きはワインに合います。付け合わせは島インゲン、マッシュルーム、リ・ド・ヴォーですが、これがまた美味しい!
情野シェフソムリエにご相談し、「泡」は「アグラパール・エ・フィス」(RM)で。アヴィーズ村のレコルタン・マニピュランですが、アヴィーズ村といえば「ジャック・セロス」「ド・スーザ」--うーん、どれも最高です! アグラパールは久しぶりですが、コスパも良く、お料理ともよく合いました。
いつも感心するのは、スタンダード物のシャンパーニュでも、アピシウスさんで飲むと、同一銘柄でも自宅や他店で飲むのと美味しさが異なる点です。インポーターさんから入荷し即提供、ではなく、保存環境の良いところでしっかり寝かせて落ち着かせたのちサーブされるのがポイントでしょうが、基本に忠実なのが老舗の老舗たるゆえんですね。
最後のデザートまで、本日も堪能させていただきました。そういえば、メートル・ドテルの阿出川さんに、なかなかお目にかかれないのが残念ですが、またお邪魔します。
御馳走さまでした!!!
鱧の冷製フラン 黄色トマトのクゥーリィ キャビア添え
フォアグラとシャンピニオン・デュクセルのパイ包み焼き リ・ド・ヴォーのフリカッセ
リ・ド・ヴォーも美味しい!
アミューズ:ヒラメのフリット
アグラパール・エ・フィス
2020/08/29 更新
2020/07 訪問
ニューノーマル(新常態)時代、ノーマル(王道)を貫く潔さが素晴らしいです!
今年(2020年)もはや後半戦となった7月。都内での5月25日の緊急事態宣言解除、6月19日の飲食店などへの営業自粛全面解除後、実に久しぶりのディナーでお邪魔しました。
当日は都内某ホテルで催されたフランス宝飾品メーカーさんの会に参加、その場でシャンパーニュを数杯、頂戴した後、午後7時過ぎにアピシウスさんへ電話連絡。幸いにも空席があるとのこと--さらに当日はお客様が比較的少なかったので、情野シェフソムリエとじっくりお話しできたのもラッキーでした。
いつもはHP上のメニューを「予習」してから伺うのですが、当日はぶっつけ本番、さんざん迷いましたが、コースメニューの「TRADITIONNEL」に好きなお料理が並んでいたので、そちらを選択。
ドリンクは、やはりシャンパーニュで。情野シェフソムリエお勧めのプレステージ「ポメリー キュヴェ・ルイーズ 2004」(セパージュ=シャルドネ65%:ピノ・ノワール35%)。何度も飲んでいますが、やはり美味しい! とくに前菜のジャバラ風味の海の幸&キャビアのタルタルと実によく合いました!
〇アミューズ
枝豆・イモのスープ、ヒラメのカルパッチョ
〇前菜
旬の海の幸(タイ・エビ・ホタテ・ツブガイ)のタルタル仕立て、ジャバラのヴィネグレットソース
前菜は二択で、もう一つの選択肢はガチョウのフォアグラ・テリーヌでした。
最近、和歌山の柑橘、ジャバラによく出会います。初夏には爽やかでいいですね。ブラッドオレンジも効いています。シャンパーニュとは、鉄板の相性でした。
〇お魚
ホワイトアスパラガスとラングスティーヌのポワレ、ピスタチオナッツオイルとマデールソース
この季節なので、ホワイトアスパラは北海道でしょうか。ピスタチオとマデラ酒のソースも岩元シェフお得意のものですね。素材も素晴らしいので、堪能しました。当然ですが、「ルイーズ」によく合います。
〇お肉
フランス産仔羊背肉のポワレとモモ肉のロティ、エスカルゴのシュウファルシ添え
もう一つの選択肢はシャラン鴨のロティでした。
食感の異なる背肉とモモ肉が味わえる、これも定番メニューで、大好きな仔羊を堪能しました。私は感じませんでしたが、パートナーは背肉にやや火が入りすぎていたのではないか、という感想でした。キャベツに包まれたエスカルゴのシュウも良いアクセントです。
ここで、シャンパーニュからグラスの赤ワインへスイッチ。
サンテミリオンの「シャトー・ロル・ヴァランタン 2005」。アピシウスさんはグラスでもケチな注ぎ方はなさらないので、満足感が高いです。おまけに安い!
さすがに情野シェフソムリエがグラスワインに選んだだけあって、お料理とのマリアージュは完璧でした。
ウオッシュ系チーズと、季節のフルーツ(サクランボ・アンズ・スモモ・イチゴ)のデザート、それにミニャルディーズと、一気通貫で食べまくってしまいました。翌日は夕方まで、お腹が空かない状態に・・・。
各方面でニューノーマル(新常態)が説かれていますが、王道を歩む姿はやはり美しい。人との接触によるサービス提供の「Face to Face産業」だけに、これからの数年間、厳しい環境でしょうが、アピシウスさんのさらなる発展に期待したいですね。
ご馳走様でした!!!
旬の海の幸(タイ・エビ・ホタテ・ツブガイ)のタルタル仕立て、ジャバラのヴィネグレットソース
ホワイトアスパラガスとラングスティーヌのポワレ、ピスタチオナッツオイルとマデールソース
ポメリー キュヴェ・ルイーズ 2004
フランス産仔羊背肉のポワレとモモ肉のロティ、エスカルゴのシュウファルシ添え
シャトー・ロル・ヴァランタン 2005
アミューズ:枝豆・イモのスープ、ヒラメのカルパッチョ
サクランボ・アンズ・スモモ・イチゴ
2020/07/13 更新
2020/03 訪問
令和2年初の「アピランチ」。ハードな状況でも、さすがの安定感、安心感でした!
立春過ぎにもかかわらず、春暑しのような陽気のなか、久々に「アピランチ」に伺いました。昨年(2019年)末、ディナーでお邪魔してから、およそ3カ月ぶりです。
12月から3月にかけて、プライベートなライフイベントが続くのですが、予定していたディナーが「10人以上の集会」に当たり、3月中の自粛要請に引っかかったので延期。それならばと、有楽町のアピシウスさんへ。「COVID-19」の影響は、さすがの同店でも平日のキャンセルに現れているようですが、当方がお邪魔した日は満席でした。
さて、当日は最も安い「マルシェ」コースをオーダー。メニュー内容がなかなか良いです。
前菜は、
1.「魚介のタルタル ジャバラのヴィネグレットソース」
2.「鴨胸肉のフュメと野菜のベニエ」
メインは、
3.「アンコウのオッソブッコとイカのフリット」
4.「コンフィにした和牛タンのパヴェ」
です。どれも美味しそうです!
という訳で、パートナーと被らないように四品をオーダーしました(魚+魚、肉+肉)。
食前酒は通常、頼まないのですが、暑い日だったので、ビールを。パートナーは、情野シェフソムリエにカクテルをお願いし、「ベリーニ」を。日本では見られない赤い桃で、ブドウ畑で栽培されているものだそうですが、一口味わい、なかなか飲んだ記憶のない美味でした。
その後は、ミレジメのシャンパーニュ、ドゥラモットの「ブラン・ド・ブラン 2007」をいただきましたが、コスパの良い一本です。
アミューズは、「サゴチのフリット、ハーブソース」。サワラの若魚ですが、春らしいですね。
前菜1.の魚介は、マダイやホタテなどですが、キャビアがトッピングされ、それが柑橘系「ジャバラ」のヴィネグレットソースによく合います。
ジャバラといえば、かつて焼き鳥屋さんで「じゃばら酒」とのペアリングが素晴らしかったので、有楽町の交通会館にある「わかやま紀州館」で購入し、愉しんだ記憶があります。
うーん、また飲みたくなりました!
前菜2.は、燻製鴨肉と春野菜のベニエ(天ぷら)ですが、当然に鴨肉も上質、ポートワイン風味のソースも良いです。さらに、フキノトウや菜花、グリーンアスパラなど春野菜も美味です(とくにフキノトウ)。
メイン3.アンコウのオッソブッコですが、なかなかのボリュームに驚きました。オッソブッコといっても骨の中にある脊髄を食べるわけではないのですが、ソースが絶品でした。骨があると言われた割には、骨が小さかったですね。
メイン4.和牛タンのパヴェ。パヴェとは固まり(ブロック)を指しているようですが、こちらもボリューム満点。ブイヨンに浮かせたタンのブロックを、岩元シェフお手製の三種のペッパーが調合されたソースで頂くと、また一層、お味が引き立ちました。
デザートは、モンブラン、パリ・ブレストやイチゴのケーキ、HPで紹介されている「ハッサクのロールケーキ」。このロールケーキ、パティシエさんの自信作であるのが分かりました!
さらに濃厚なカシスシャーベットも。
どのお皿も、お味と言い、ボリュームと言い、これが6,000円のコースとは思えない充実ぶり、お陰で自宅に帰ってから、夕食はほとんど食べられませんでした。
そうそう、パンが変わりました。すべてビゴさんのパンだそうです。
こういう困難な時期だからこそ、老舗の底力が発揮されるのでしょうね。
また、お邪魔致します!
ご馳走様でした!!!
コンフィにした和牛タンのパヴェ
このペッパー三種ソースで絶妙な変化が。
鴨胸肉のフュメと野菜のベニエ
アンコウのオッソブッコとイカのフリット
魚介のタルタル ジャバラのヴィネグレットソース
アミューズ:サゴチのフリット、ハーブソース
ビゴのパンです。
ベリーニ グラスが大きい!
ドゥラモット「ブラン・ド・ブラン 2007」
ハーブティーも
カシスのシャーベット
ブラッドオレンジのシャーベット
タルトタタン
イチゴのタルト、パリ・ブレスト、モンブラン、ハッサクのロールケーキ(左から逆時計回り)
2020/03/22 更新
2019/12 訪問
歴史と伝統を重んじる「グランメゾン」の証。
TVドラマのおかげですっかり有名になった「グランメゾン」という言葉。ホテルのフレンチが主流だったかつての日本で、街場のフレンチにグランメゾンという表現がされ始めたのはいつごろなのでしょうか。メートル・ドテルさんにドラマの話を振ると「『どういう影響がありましたか?』とよく聞かれます」と苦笑されました。うーん、我ながら陳腐な質問でした!
お料理、ワイン、客席という舞台にゲスト、そしてシェフ、ソムリエ、メートルの方々--すべてが高いレベルで一体となった「総合芸術」がグランメゾンの醍醐味でしょうから、その名にふさわしいお店には、やはり「歴史と伝統」が要求されますね。初代シェフ、高橋徳男氏の命日にスタッフの方々が墓参するという話を聞き、熟成された時間を共有するアピシウスさんの底力を感じました。
さて、本日は記念日を祝うために、久しぶりにお邪魔しました。「TRADITIONNEL」コースの内容が良かったので、こちらをオーダー。私はメインを「シストロン産仔羊」を、パートナーは「狩猟マガモ」を。季節のマガモは通常、茨城産ですが、今回は新潟産でした。今年猛威を振るった台風の影響のようです。
・アミューズ:「イトヨリのフリット・ハーブソース、イエロートマトとパプリカのスープ」
アピシウスさん定番のアミューズ・パターンです。フリットとスープの組み合わせが食欲を刺激し、次のお皿へと誘います。
・前菜:「クエの薄切り燻製とアマダイ、クレープ添え・シトラス風味」
メートル・ドテルさんに伺うと、フレンチでクエを初めて使ったのは、初代の高橋シェフではないかとのこと。なるほど、新たな食材への好奇心が旺盛だったことが分かります。もともと関西ではよく食べられていましたが、東京で有名になったのは、80年代に始まった某グルメマンガの影響でしょうか。最初のころにクエの話があったような・・・。
それはともかく、ジャバラの柑橘味にハーブやワインを効かせた、なかなかのお味でした。
・お魚:「オマール・カニ・ドライフルーツのモザイク仕立て」
オマールやカニを、ホタテやエビのすり身と組み合わせ(モザイク)、はんぺん状にした料理で、岩元シェフお得意のお料理です。おそらく好みが若干、分かれる一皿かと思います。ただワインと合わせると、絶妙に変化します。といいますか、アピシウスさんのお料理はすべて、ワインと合わせる前提なので、当然かもしれません。マカダミアナッツのソースも面白いです。
・お肉:「シストロン産仔羊 モモ肉のロティとクレピネット(網脂)の包み焼き」
これもなかなかクラシカルなお料理で、当方の好みです。網脂で包まれていたのはロースのようでした。
パートナーは、「狩猟マガモのロティ サルミ風ソース」。豚の血を仕入れていたそうですが使えなくなり、赤ワインがメインで、軽やかに変化していました。
コースなので、チーズもデザートもたっぷり頂戴しました。さすがに、私はミニャルディーズはパスしましたが・・・。
ワインは、情野シェフソムリエにお願いし、メニューに合わせ、スターターとしてブラン・ド・ブランのスタンダードもの、メインにブルゴーニュ/ニュイ・サン・ジョルジュのアンリ・ジャイエ所縁のドメーヌ「メオ・カミュゼ」を頂きました。お陰でリーズナブルに仕上がりました。
当日のお客様は、当方も含め年配の方が多く、もう少しワインを頂きたいとき、ハーフボトルが多数用意されているのはさすがです。この点は「ワールド・ベスト・ワインリスト・アワード」でも評価されていたポイントだった気がします。お客様の期待に副う「グランメゾン」ならではでしょうか。
また来年にお邪魔いたします。
ご馳走様でした!!!
【番外編】チャリティカレー「チキンカレー」
ついでといっては大変申し訳ないのですが、2019年11月17日開催の 「第18回 東京グランメゾン チャリティーカレー」で振舞われたチキンカレーにも触れておきます。被災地熊本と岩手の鶏ムースのカツ(ガランディーヌ風)にクミンの風味が効いた、美味なカレーでした。いつもながら、皆様のご努力に頭が下がります。
ご馳走になりました。
シストロン産仔羊 モモ肉のロティとクレピネット(網脂)の包み焼き
狩猟マガモのロティ サルミ風ソース
オマール・カニ・ドライフルーツのモザイク仕立て
クエの薄切り燻製とアマダイ、クレープ添え・シトラス風味
イトヨリのフリット・ハーブソース、イエロートマトとパプリカのスープ
横浜君嶋屋さんのモンキュイ
2004 Nuits Saint-Georges Aux Murgers Meo Camuzet
2019/12/29 更新
2019/05 訪問
令和元年初日、「08」ヴィンテージ・シャンパーニュで乾杯!【番外編】ますます進化するカレー。今回も脱帽の美味しさでした!
令和元年5月1日「即位の日」、皇居と指呼の間にあるアピシウスさんでランチを頂戴しました。令和に入って最初の外食は「アピランチ」と決めておりました。
やはり予想通り?昨日(退位の日)も盛り上がったようで、本日もランチ・ディナーとも満席とのこと。当方は、最も安いランチ「marché」をオーダーしました。今年4月から価格改定されたようですが、コスパはやはり良好です。
本日は「れいわ」にちなんで?「08」年ヴィンテージのアンリオで祝杯。1808年創業のアンリオにとって、200周年の2008ヴィンテージは出色(情野シェフソムリエ)とのことで愉しめました。
アミューズは、「ホタテとサクラマスのテリーヌ、赤ピーマンのソース」。ホタテはすり身で、サクラマスは切り身で入っています。
前菜は、「冷製フォアグラのフラン アマレットクリームソース」。アーモンドリキュールのアマレットは好きなお酒ですが、なるほど、アマレットのクリームソースはフォアグラとよく合います。フランの上にフォアグラのテリーヌ、ドライアプリコット、コーヒー!がトッピングされています。うーん、実にシャンパーニュと合います。
メインは、「和牛心臓肉のポワレ マサラスパイスソース」。岩元シェフ、お得意のスパイシーなお料理は令和でも楽しめそうです。牛の心臓、ハツは、くせが少なくコリコリしているのが特徴ですが、ソースで味わうお料理でしょうか。マサラソースは、いわばカレーソースで、実に私好みのお味でした。
最後のデザートは通常、頂戴しないのですが、今回は「全部盛り」にチャレンジ。ただ、やはり私には全制覇は無理でした(失礼いたしました!)。
令和の時代も、アピシウスさんには昭和・平成に続き、さらに煌めいて頂きたいと願っています。
ご馳走様でした!!!!
【追記】2019年5月26日(日)に「第17回 東京グランメゾン チャリティカレー」が開催されます!
⇒【参加しました】
17回目を迎えた「東京グランメゾンチャリティカレー」。当然ですが、令和初です。回数を重ねるごとに、カレーのクオリティが高まってきます。本日の「短角牛ハンバーグカレー」も味といい、量といい、完璧で申し分のない欧風カレーでした。
ハンバーグは短角牛100%ではなく豚との合い挽き(牛6:豚4)で、タマネギ、レンコン、豚足が入り旨味が十分です。ハンバーグの上には牛スジの赤ワインソースがかかり、卵のトッピング、それにミニトマトとピクルスの付け合わせ--被災地の食材を巧みに使っています。
しかし何と言っても、「スパイスオイル」が絶品です。この魔法のソースをかけるだけで、数段、味が引き締まり、深みを増します。さすが、岩元シェフ!スパイス使いは絶妙です!
ご馳走様でした!!!
冷製フォアグラのフラン アマレットクリームソース
和牛心臓肉のポワレ マサラスパイスソース
アンリオ ミレジメ2008
真鯛のヴァプール ポルト酒ソース フレッシュモリーユ茸
ホタテとサクラマスのテリーヌ、赤ピーマンのソース
短角牛のハンバーグカレー
2019/05/26 更新
2019/03 訪問
三大料理×ジャック・セロス、そしてシガー&ラム酒の愉楽。
3月の記念日(当方の)でお邪魔しました。今年(2019年)の初訪店です。
年末から年初にかけ、アピシウスさんの35周年を祝うかのように、平成最後のタイミングで、お目出たいニュースが相次ぎました。それも情野博之シェフソムリエの功績大ですね。ワインのネット販売(楽天)も手掛けられて、当方もコスパの良いワインを頂戴しました。
さて、今回は記念日ですので、前菜・お魚・お肉で、一番好きなメニューを選びました。
〇前菜
「ブルターニュ産オマール海老のショウフロウ オニオンムスリーヌとキャビア添えコライユソース」
〇お魚
「国産アワビのステーキ ロッシーニ風」
〇お肉
「国産黒毛和牛フィレ肉のポワレ 白ワインのボルドレーズソース」
どれも素晴らしいお皿で、かってに「三大料理」と名付けさせていただきました。
当然?すべてフルポーションで。食べすぎかな・・・。
大好きな白アスパラなど、季節の食材も、と思ったのですが、ここはやはり特別感で。
合わせるワインは、すべて泡でお願いしました。それも大好きなジャック・セロスのブラン・ド・ブランとブラン・ド・ノワールの二本で。
アミューズは、カブのスープとサワラのフリット。リンゴのピューレもしくは桜塩でいただきます。
前菜のオマールは、アピシウスさんの人気メニューですね。オマール一尾をたっぷりいただけます。冷製は難しいと思いますが、さすがのお味です。センターには玉ねぎのテリーヌにキャビアとウニが。通常はウニの代わりにオマールのみそのようですが、いずれにせよ素晴らしいです。酸味が効いた玉ねぎのテリーヌとウニを合わせることで辛口のシャンパーニュと見事なマリアージュです。
続いて、アワビのステーキ。自分自身では20代に(もう40年近く前ですが)、高橋忠之シェフが現役だった「志摩観光ホテル」で食べたアワビのステーキの衝撃が忘れがたく、それ以降、他のレストランで意図してオーダーしたことはあまりありません。しかしこのアワビは絶品でした。貝柱もキモも実に美味! ビネガーを効かせたアーティチョークのピューレが実に良いアクセントです。フォアグラと濃厚なソースも最高で、ジャック・セロスともよく合います。付け合わせのアーティチョークのフリットにポテトも良いです。こちらもアピシウスさんの定番でしょうが、メートル・ドテルさんによると、高橋シェフのころより今の方が美味しいとのこと。
最後のメインはフィレ肉のポワレ。パートナーはビトークを。私はフレンチでは羊肉が一番好きなのですが、本日はあえて牛肉で。オマールとアワビの幸福感を倍加させます。
本日はバーコーナーで、シガーと食後酒を愉しみました。アピシウスさんの醍醐味は、この食後酒にある、と言われていますが、初めてシガーとともに味わせていただきました。この場所だと、ソムリエの方々といろいろと会話でき、有意義ですね。勉強になります。それにしてもラム酒が美味しかった!
これだけのお料理が、スピーディーに供されるのは、底力を感じます。これからも日本を代表するフレンチとして、末永く繁栄してもらいたいものです。4年後の40周年(2023年)、そして2033年の50周年記念イベントにも参加できればと願っております。十数年など一瞬ですから。
本当に、ご馳走様でした!!!!!
ブルターニュ産オマール海老のショウフロウ オニオンムスリーヌとキャビア添えコライユソース
国産アワビのステーキ ロッシーニ風
国産黒毛和牛フィレ肉のポワレ 白ワインのボルドレーズソース
ビトーク
ジャック・セロス!
アミューズ
牛とヤギのチーズ
2019/03/25 更新
「コートドール」閉店のニュースで驚き、グランメゾン存続の大変さを改めて実感、映画「グランメゾン」は絶好調でも、現場はやはり厳しい。斎須政雄氏が「コートドール」のシェフに就任なさった1986年から40年近くが経ちましたが、「フレンチの老舗」が、また一軒、姿を消しました。
同世代のアピシウスさんはシリアルアントレプレナー(連続起業家)中野邦人氏の「WineBank」による経営体制に移行しましたが、これから、どのように変容なさるのでしょうか。
食後に支配人の白坂収さんから新シェフ、森山順一さんのお料理が前任の岩元学さんと比べてどうか、との質問を受けました。
いまの流れで、全般的に塩味を抑え、「軽め」になったのは確かでしょう。岩元さんのようにスパイスを多用なさるかどうかなど、正直、まだよくわからないので、次回訪問時に感じてみたいです。
さて、朝から春の雪に見舞われるなか、久しぶりにディナーでお邪魔しました。今宵は一番お安いコース「Traditionnel」(27,060円、税込みサービス料除く)をオーダー。前菜もメインも好きなお皿でラッキーでした。
ワインは、久々にセロスを飲みたかったので、
●ジャック・セロス エクスキューズ(78,100円、税込みサ別)
芳醇かつ上品な「甘み」。唯一無比でしょう。フォアグラと素晴らしいマリアージュでした。
赤ワインは、ボルドー/サンテミリオンのコスパ良好の銘酒
●シャトー・トロロン・モンド1995(39,600円、同)
を頂戴しました。セパージュはメルロー100%でないと思いますが、30年の時を経て、実にスムーズに流れます。
それにしても、流石!アピシウスさん!!
ワインのプライシングが、信じられないような価格帯です。
創業以来のポリシーでしょうが、ワイン価格が高騰するいま、その継続性に期待します。
精野さんを筆頭に、ソムリエ・ソムリエール6人体制というのも驚きです。
●アミューズ
ホタルイカのベニエ、海苔の香り グリーンピースとハムのスープ
春らしくグリーンピースが嬉しいお味でした。
●前菜(2択)
アピシウス伝統のフォアグラのテリーヌ 紅茶のジュレとシフォンケーキ添え メープルシロップの香り
(もう一つの選択肢は、旬の魚介のマリネ 貝とトマトのエマルジョンソース リース仕立て)
フォアグラのテリーヌにはブリオッシュに合わせるのが定番ですが、今回はシフォンケーキ。
シフォンケーキの上に「フォアグラ+紅茶+メープルシロップ」をのせて食べると最高のお味でした。
前述したように、セロスのエクスキューズと実によく合う!
●お魚
クエ(五島列島)のポッシェ ペルノー香るブイヤベース仕立て
先代のシェフ、岩元学氏へのオマージュとされる一皿。岩元シェフはブイヤベースをお得意となさっていました。
初代シェフの高橋徳男氏のスペシャリテ「ウニとキャビア 野菜のクリームソース コンソメゼリー寄せ」も同氏へのオマージュとして、いまもメニューに掲載されています。
「後世に残るレシピを作ることが最も重要である」というフランス料理の常識がメニューに明示されているのは素晴らしい!
クエの出し汁をベースにウイキョウとオレンジの香りを纏った素晴らしいソース。そこにクエが浮かぶブイヤベース風。
森山シェフのアレンジが冴えていました。ゆり根やブロッコリーが添えられています。
●お肉(2択)
カモのエギュイエット サルミソース サツマイモ(栗)と根セロリのピューレ添え
シストロン産仔羊コートフィレ肉のポワレ ココナッツミルクとカレー風味
パートナーは大好きなサルミソースを頂くためにカモを選択。私は仔羊で。
フィレ肉を脂身で包み、ほんのりエスニックな香りを漂わせるお皿。
サンテミリオンとの相性を心配したのですが、精野ソムリエのアドバイス通り、良いマリアージュでした。
●チーズ
青カビ系を攻めました。
●アヴァンデセール
フルーツ系で咥内がスッキリします。
●デセール
絶品のプリンは外せません。それに栗のタルトなど。
●ミニャルディーズ
程々にしておきました。
アピシウスさんはパティシエ4人体制なので、ミニャルディーズを含め、実に多種多様です。
当日は満席で活気がありましたが、阿出川さんによると連日、満員御礼だそうで、何よりです。
「ロオジェ」から「復帰」なさった武田さんにもご挨拶でき、またドジャースのミゲル・ロハス選手のような風貌で、男気を感じさせるシェフパティシエ、上原孝之さんともお会いでき、嬉しかったです。
ご馳走様でした!!!