25回
2025/07 訪問
鮎はなくても
7月初めの訪問。
いつもながらの穏やかな雰囲気。
ジュンサイと冬瓜の冷やしとろろ汁でスタート。
博多湾 天然鰻 飯蒸しは上品な仕上がり。
夏の風物詩、ハモの落とし。
コバルトブルーの器と真っ白なハモのコントラストが綺麗。
冷たくさっぱり。自家製の梅肉出汁で。
「京味」時代からの芋茎の吉野煮。
大きな蒸し鮑は、絶品の肝ソースをたっぷりかけて。
残った肝ソースは、星野さんから供される追い鮑で、という贅沢さ。
・礼文島のバフンウニ、キジハタの出汁のジュレ
何回かいただいていますが、今回のバフンウニは特に極上。
お出汁を使ったジュレと相まって、これをいただけるなら、バフンウニ目当ての旅行はしなくてもよいほどのレベル。
からっと揚がった甘鯛の天ぷら。
追って、お弟子さんが揚げたとうもろこしの天ぷら。
・キジハタのお造り
いつもは鯛ですが、夏は旬のキジハタに。
・牡丹ハモ
ハモが牡丹のように見える、ハモとジュンサイのお椀。
お出汁が天下一品。
・愛知 篠島 スズキの塩焼き、蓼酢
昨年も7月に伺い、府屋大川の天然鮎に大衝撃を受け、楽しみにしていましたが、鮎釣りに行かれる方の車が壊れて移動困難というアクシデント。
かわりに、スズキの焼き物を蓼酢で。
これはこれでgood。
炊き物は、賀茂茄子でほっこり。
明石の蛸、胡瓜、茗荷の酢の物でさっぱり。
こういう、何気ない小品に星野さんの技が冴えて、食材たちが生き生きと。
・お食事
いつもの、松坂牛のしぐれ煮、じゃこ、香の物とともにいただく、絶品の白飯。
最後に、「塩昆布のお茶漬けが、新たに食事に追加されました!」との星野さんのお言葉に、
お腹いっぱいですが、しっかりいただきます。
わらび餅とお煎茶で〆。
ハモやキジハタなど、夏ならではの食材を星野流に極めた逸品の連続。
特にバフンウニは衝撃的。
鮎が食べられなかったのを帳消しにするラインナップで、しっかり満足。
ごちそうさまでした。
ハモの落とし
礼文島のバフンウニ、キジハタの出汁のジュレ
冷たいジュンサイと冬瓜の冷やしとろろ汁
博多湾 天然鰻の飯蒸し
キジハタのお造り
芋茎の吉野煮
蒸し鮑、肝ソース
牡丹ハモ
甘鯛の天ぷら
とうもろこしの天ぷら
愛知篠島 スズキの塩焼き、蓼酢
賀茂茄子の炊き物
明石の蛸、きゅうり、ミョウガの酢の物
お食事
塩昆布のお茶漬け
わらび餅
煎茶
2025/08/02 更新
2025/04 訪問
春の筍、不作の「裏年」でも充実
大好きなたけのこの季節となり、4月初旬に再訪。
まずは、春恒例のフキノトウの小吸い物、鰻の蒸し寿司を楽しみます。
筍は、隔年で豊作と不作を繰り返すそうで、今年は残念ながら不作の「裏年」の年。
星野さん自ら訪問して採られている静岡の筍も不作でしたが、北九州・合馬の良い筍を仕入れられたそう。
もちろん、いつもの京都・物集女産の筍も安定の美味しさ。
・焼き筍
香りが素晴らしい。
良き筍と凄腕のワザ、丹念なシゴトが重なると、極上の筍料理に昇華します。
至福の瞬間。
紀州のうすい豆は、お豆の皮がピンと張って、優しい味わい。
・ホタルイカ、車海老、ウルイ、菜の花の酢味噌和え
・芽芋の吉野煮
(天ぷら)くじ、フキノトウ、タラノメ
(お造り)明石の鯛
(お椀)アイナメとタケノコ
星野さんのお出汁は、やはり唯一無二。
(焼き物)北海道の桜マス
・筍の炊きもの
出汁との調和で、優しい美味しさ。
・グジの桜蒸し
京味で昔から伝わる桜餅に模した逸品。
昨年から復活し、今年2回目となり、完成度が高まりました。
・筍ご飯
昨年は、収穫の筍の量が少なく、筍ご飯が出ませんでしたが、今年は合間産でバッチリ。
・お食事
おかわりも筍ご飯にして、余韻を楽しみます。
・わらび餅、お煎茶
筍は、最良の旬の期間が桜のように短く、儚い。
星野さんならではの筍、1年ぶりにいただく4月のメニューの数々も堪能。
これほどひとつのメニューを積み重ね、改良しながら新しい試みもしながら探求し続けるところは他にないのでは。
その積み重ねは、何かを足していくのではなく、シンプル・純粋なものに研ぎ澄まされて。
合わせて、星野さんのお人柄も伝わる、ホッとする優しさもキープ。
脱帽です。
ごちそうさまでした。
真っ黒に焼けたタケノコ
焼きタケノコ
フキノトウの小吸い物
鰻の蒸し寿司
紀州のうすい豆は
ホタルイカ、車海老、ウルイ、菜の花の酢味噌和え
芽芋の吉野煮
くじ、フキノトウ、タラノメ
明石の鯛
アイナメとタケノコ
北海道の桜マス
ゆず酒
タケノコの炊きもの
グジの桜蒸し
タケノコご飯
松坂牛のしぐれ煮
お食事
わらび餅
煎茶
2025/05/04 更新
2024/10 訪問
秋の風情、松茸の香しさ
10月初旬に星野さん。
さて、今年の松茸の按配は・・・?
・焼き穴子の菊花椀
菊の花びらが散るお椀は、秋の風情。
今年も礼文島に行かれたそうで、お出汁にしっかり。
中には。焼きが香ばしい伝助穴子。
・このわたの飯蒸し
シンプルで上品。
・柿の白和え
秋の味覚。他の献立にも言えますが、さりげない一品も細部にまで神が宿る。
・すっぽんの山椒焼き
・毛蟹の茶碗蒸し
毛蟹がたっぷり、お出汁が素晴らしい。
・イチジク田楽
冷たい田楽でお口直し
・岩手県産松茸フライ、銀杏
ここで真打ちがフライで。
けっこう大きな松茸で、味わいもしっかり。
塩でいただき、味変でウスターソース。
(お造り)鯛と伊勢エビ
いつも明石の鯛をいただきますが、伊勢エビも抜群。
・松茸のお出汁
松茸が香りたつ一番出汁。
松茸そのものを深く味わいます。
・ハモと松茸の鍋
松茸のみ、ハモ&松茸と2段階で。
しみじみといただきます。
・真名鰹の幽庵焼き
・(炊き合わせ)小蕪、松茸の軸と伊勢海老の餡
・グジの栗蒸し
星野さんの秋ならではのお料理を堪能。
・お食事
いつもの白ご飯にちりめんじゃこ、松阪牛しぐれ煮、浅漬け
松茸ご飯でなかったのは残念。
・わらび餅
松茸は伺った翌週くらいが最盛期かもというお話でしたが、良い時期に伺えました。
お値段も高騰していますが、やはり全てが別格。
一皿、一皿、思わず、美味しい・・とつぶやいてしまう完成度の高さ。
ごちそうさまでした。
岩手産松茸
松茸の天ぷら
焼き穴子の菊花椀
このわたの飯蒸し
柿の白和え
梅酒
すっぽんの山椒焼き
毛蟹の茶碗蒸し
イチジク田楽
(お造り)鯛と伊勢エビ
松茸と銀杏
松茸のお出汁
松茸
松茸とハモの鍋
真名鰹の幽庵焼き
(炊き合わせ)小蕪、松茸の軸と伊勢海老の餡
グジの栗蒸し
お食事
わらび餅
2024/10/18 更新
2024/07 訪問
衝撃的な鮎
夏の星野さん。
まずは、冷やしとろろ汁でさっぱりと。
・博多の天然海ウナギの飯蒸し
海ウナギなので、焼き方を少し変えられたそう。
以前は、地焼きという感じでしたが、中のふんわり感が、より上品に、うなサマの良さを活かしている感。
・ハモおろし
夏と言えばハモ。
さっぱりとした自家製梅ソースとともにいただきます。
・ずいきの吉野煮
京味から引き継ぐ、伝統の逸品。
・黒アワビ、肝ソース
今回は常磐のアワビだそう。
大きくカットされ、肝ソースがたっぷり。
弾力のあるアワビに舌鼓。
肝ソースが残ってしまってもったいない~と思っていると、「こちらにつけてください」と出てきたのがアワビ。
贅沢な”追いアワビ”!
・礼文島のバフンウニ
キジハタの出汁をジュレ状にして合わせます。
希少なバフンウニをいただけて幸せ。
・キスの天ぷら
ほっこりとした仕上がり。2尾いただきました。
・とうもろこしの天ぷら
夏の大好物!
こちらは昨年同様、お弟子さんから。
・キジハタのお造り
今が旬の高級魚。
夏らしいコバルトブルーの器で。
・鮎(府屋大川)の塩焼き
夏なので、鮎の塩焼きをもちろん期待していましたが、その期待をはるかに上回る鮎が登場。
現地で雨が多く、今回は、新潟でも山形に近い府屋大川から。
すごい清流のようで、近くに行ってみたくなりました。
7月1日に解禁。
天然遡上の鮎とのことですが、お顔がそれほど険しくなく、綺麗なお姿。
味わいも、包容力があるような柔らかさで、今までの鮎で一番。
・ハモ鍋
土鍋で、今度は熱々の状態で。
ネギやお餅もよくマッチして。
・加茂茄子
炊き物は、大きな茄子でほっこり。
・ハモ、胡瓜、ミョウガの酢の物
お口直しにさっぱりと。
・お食事
白ご飯、松坂牛のしぐれ煮が秀逸。
葛切りで〆
もちろん、全て素晴らしいラインナップ&出来栄えでしたが、鮎は衝撃的。
前回、楽しみにしていた筍が、訪問時期が早くて食べられなかったのも、すべて帳消しに(笑)
ごちそうさまでした。
博多の天然海ウナギの飯蒸し
新潟県 府屋大川の鮎
ハモおろし、自家製梅ソース
ずいきの吉野煮
冷やしとろろ汁
黒アワビ、肝ソース
追いアワビ
礼文島のバフンウニ、キジハタ出汁のジュレ
キスの天ぷら
キスの天ぷら その2
トウモロコシの天ぷら
キジハタのお造り
ハモ鍋
加茂茄子
お食事
葛切り
2024/07/09 更新
2024/04 訪問
上質
春の星野さんといえば、例年、筍がお目当て。
毎年、天候などでイイ時期が変わり
いまひとつ、いつが最善の時期か見極めるのが難しい。
今年は4月初めの予約ができましたが、どうかな?
星野さんによると、静岡での筍堀りには、行ってきたばかり。
この日は間に合わず翌週くらいからの提供になりそうとのこと。
あ~、1週間早かったのね~。(心の中の叫び)
・フキノトウの小吸物
・鰻の飯蒸し
・根芋の吉野煮
・トラフグの焼き物
この時期、星野さんでトラフグ焼きは初めてかも。
・紀州産うすい豆
相変わらず、しわひとつなく、ピンとはったお豆。
美しくて美味しい。
シンプルながら技術を要す芸術的な炊きもの。
・蛍烏賊、車海老、ウルイ、菜の花の酢味噌和え
・グジとタラの芽の天ぷら
(お造り)明石の鯛
(お椀)アイナメ、筍、こごみ
筍がちょっと入っていてホッ。
お出汁は天下一品。
・サクラマスの漬焼き
北海道の「桜寿」というブランド魚にて。
・京都塚原産筍の炊きもの
「京都のは入っていますよ。」と厚切りで炊いた筍。
素材の上質さに丁寧な仕事が加わり、絶妙な味わい。
・グジの桜蒸し
薄ピンク色が綺麗。
見ためは全く道明寺の桜餅。
中にはグジがしっとりと。
昨年、初めてで驚きましたが、今年は一層美味しくなって。
春だけでなく、いつでも食べたいくらい(笑)
・お食事
ということで、筍ご飯ではなく
定番の白ご飯に松坂牛の時雨煮、じゃこ、香の物にて。
もちろん、こちらも美味しいです。
・わらび餅、煎茶
年に1度の楽しみの焼き筍と筍ご飯を食べられなかったのは残念でしたが
他のお料理は、皆、相変わらずシンプルながらしみじみと味わえる上質な超一級品。
ごちそうさまでした。
桜餅のようなグジの桜蒸し
紀州産うすい豆
フキノトウの小吸物
鰻の飯蒸し
根芋の吉野煮
梅酒
豊後水道産 天然トラフグ焼き
蛍烏賊、車海老、ウルイ、菜の花の酢味噌和え
グジとタラの芽の天ぷら
(お造り)明石の鯛
(お椀)アイナメ、筍、こごみ
サクラマスの漬焼き
京都塚原産筍の炊きもの
お食事
わらび餅
煎茶
外観
2024/04/04 更新
2023/12 訪問
日本料理の真骨頂
12月の星野さんは久しぶり。
居心地の良い7席のカウンター席は、時間通りに皆さんお揃いでスタート。
・胡麻豆腐
温かい白みそ仕立てでほっこり。
・コノワタの飯蒸し
・クワイチップス、バチコ、カラスミ
少しずついただいて、おつまみがわりに。
・鱈の焼白子
冬の始まりを感じます。
・根芋の吉野煮
伝統を引き継いで。
シンプルな一品なのに、毎回、しみじみ感がアップしていくのはさすが。
・津居山の香箱蟹
大きくて立派な香箱蟹の登場。
短い提供時期にいただけて幸運。
殻のなかには内子、外子がたっぷりと。
・津居山の松葉蟹
今度は王様の松葉蟹。
「津居山港 吉野丸」のタグも一緒に。
つるっと身をとっていただきます。
2月の蟹より、旨味があるようで、美味しい限り。
・松葉蟹、蟹味噌がけ
今度は蟹味噌をかけて。
超上質な蟹尽くし。
・富田林の海老芋唐揚げ
久しぶりの海老芋。
ほんのりとした甘みとしみじみとした味わいは傑作。
・(お造り)明石の鯛
変わらぬクオリティ。
・(お椀)白甘鯛
利尻の昆布もさらに冴えて、抜群。
・新潟産 真鴨のロース、葱
星野さんでお肉は珍しいですが、この鴨は絶品。
・京菊菜のお浸し
お肉のあとの箸休めに、さっぱりと。
・蛤の蕪蒸し、銀杏、百合根
中には大きな蛤。
・お食事
白ご飯と合わせる松坂牛のしぐれ煮は変わらずの鉄板。
・ぜんざい
今秋からの新作。優しい甘味で〆。
一品ごとに、思わず「美味しい」と声が出るようなしみじみとした美味しさ。
いまや、うんちくはいらず、説明する言葉も不要かも。
日本料理の真骨頂であり最高峰。
繊細な味わい、たゆまぬ切磋琢磨による伺うごとの変化を、今後も受け止めていきたい。
ごちそうさまでした。
津居山の香箱蟹
富田林の海老芋唐揚げ
クワイチップス、バチコ、カラスミ
胡麻豆腐の白みそ仕立て
コノワタの飯蒸し
鱈の焼白子
根芋の吉野煮
津居山の松葉蟹
身がたっぷり
蟹味噌をのせて
松葉蟹のタグ
(お造り)明石の鯛
(お椀)白甘鯛
新潟産 真鴨のロース、葱
京菊菜のお浸し
蛤の蕪蒸し、銀杏、百合根
お食事
ぜんざい
2023/12/16 更新
2023/10 訪問
至極の松茸料理
秋の星野さん。
9月に、しのはらさんで松茸が全然取れないという状況をお聞きしており、
10月中ば過ぎでは、普通ならもう終わっている時期ですが、異常気象もあり、さて?
お店に入ると、星野さんが
「岡山から良い松茸が入りましたよ。」とにっこり。
立派な松茸を見せていただきました。
・焼き穴子の菊花椀
菊の花びらが美しい。
夏に利尻島に行かれて、お出汁をとるのに新たに地元で仕入れた利尻昆布を使われているそう。
今も日々研鑽を積まれています。
いつもと少し違う感はありますが、思わず「美味しい」と声が出る、しみじみ感は変わらず。
・このわたの飯蒸し
・柿の白和え
・焼きスッポン
浜名湖の服部中村養鼈場さんのすっぽんを使用。
タレが上品な味わい。
・毛蟹の茶碗蒸し
自分はカニの中では、毛蟹が一番好き。
もちろん、お出汁が絶妙。
・イチジクの田楽
冷たいイチジクで、ちょっと箸休め
・松茸のフライと揚げ銀杏
ここで真打ち登場。
松茸がフライで美味しいのは、星野さんで学びました。
塩、追ってソースで楽しみます。
(お造り)鯛と伊勢海老
贅沢な取り合わせに思わずニコニコしちゃいます。
・松茸のお出汁
澄み渡るお出汁でいただくのは初めて。
背筋を伸ばしていただきます。
・鱧と松茸のお鍋
これは何度もいただいていますが、松茸の香りが香しく
体が温まります。
・マナガツオの幽庵焼き
(炊き合わせ)小蕪、松茸の軸と伊勢海老の餡
餡がめちゃめちゃ美味しい。
・グジの栗蒸し
栗とのハーモニーでとろりと。
・松茸ご飯
松茸のフィナーレは、松茸ご飯で。
おかわりもいただきました。
・お味噌汁、松坂牛時雨煮、じゃこ、白菜の漬物
いつものお食事のラインアップ。
・ぜんざい
甘味では星野さんで初めてのぜんざい。
寒くなってくると良い感じですね。
松茸料理は、松茸そのものの質によるところが多いと思います。
もちろん、それに星野さんの腕が加わり、シンプルながら至極の味わい。
予約できたタイミングに、ばっちり最高の状態の松茸が入るかどうかは、ほぼ運のようなもの。
そう思うと、今後、今回ほどの松茸料理に出会えない気もして、
しっかり覚えておかなくては・・・。
ごちそうさまでした。
岡山からの松茸
焼き穴子の菊花椀
このわたの飯蒸し
柿の白和え
焼きスッポン
梅酒
毛蟹の茶碗蒸し
イチジクの田楽
松茸のフライと揚げ銀杏
松茸の形がくっきり
(お造り)鯛と伊勢海老
松茸のお出汁
鱧と松茸のお鍋
マナガツオの幽庵焼き
(炊き合わせ)小蕪、松茸の軸と伊勢海老の餡
グジの栗蒸し
松茸ご飯
お味噌汁
松坂牛時雨煮、じゃこ、白菜の漬物
ぜんざい
2023/11/06 更新
2023/07 訪問
真夏に涼風
暑い夏に星野さんへ。
6席のこじんまりとしたカウンター席で落ち着きます。
・冷やしとろろ汁
丹波篠山の山芋を使い、冷たくつるっと。
ジュンサイと冬瓜がアクセント。
滋味深く、食欲が湧いてきます。
・博多湾 海うなぎの飯蒸し
海からやってきたうなサマは、炭火での地焼きで。
これが鰻屋さんも真っ青なくらい、最高に美味しい。
星野さんは、「少ししか焼かないので、なんとかなりますけどね。
鰻屋さんのように、たくさんは焼けないですよ。」
と謙遜なさりますが、やはりこれもワザ。
・淡路島のハモ
夏といえばハモ。
美しくカットされたハモを自家製の梅肉でいただきます。
・芋茎の吉野煮
京味の伝統が、ここに凝縮。
・唐津 蒸し黒鮑
大きくスライスされた柔らかい黒鮑。もちろん肝ソースで。
・利尻 バフンウニ あこうの煮凝り出汁ジュレがけ
先日の積丹で食べられなかったバフンウニを、
星野さんらしい夏ならではの組み合わせでいただけて、満足。
・キスとトウモロコシの天ぷら
天ぷらも軽く薄付きで好み。
トウモロコシの天ぷらは、お弟子さんの石橋さん作で自ら提供。
これは星野さんでは初めて。
お弟子さんの育成ですね。
・あこうのお造り
いつもの淡路の鯛からこの季節ならではの素材にて。
器がコバルトブルーであこうの白さに映えて綺麗。
・甘鯛と九条ねぎの南蛮鍋
小鍋にぐつぐつ煮えるアマダイと九条ねぎ。
自家製のお餅が入ったのは初めてかも。(写真撮り忘れ)
・岐阜 馬瀬川の鮎
やっと今年初の立派な鮎の塩焼き。
夏のメインイベント。
骨の抜き方を星野さんが教えてくれ、自分でさくっと抜けて大喜び。
身が上品で美味しい。、
・賀茂茄子の炊き物
・タコ、胡瓜、ミョウガの酢の物
こういうシンプルな一品がしみじみ美味しい。
・お食事
いつもの松坂牛の時雨煮が、ご飯と相まって絶品。
・出来立ての葛切り 黒蜜
器も京味譲りで涼し気。
「夏の和食はいいですよね。今日は夏ならではの素材のオンパレードでした。
夏の和食、好きなんです。」と楽し気な星野さん。
へえ、そうだったのですね。確かに!
しみじみとしたなかにも、夏らしい爽やさもあり、
真夏に一幅の涼風を感じたようで、今宵の和食も素敵でした。
ごちそうさまでした。
博多湾 海うなぎの飯蒸し
淡路島のハモ
唐津 蒸し黒鮑、肝ソース
冷やしとろろ汁
あこうのお造り
芋茎の吉野煮
利尻 バフンウニ あこうの煮凝り出汁ジュレがけ
キスの天ぷら
トウモロコシの天ぷら
・岐阜 馬瀬川の鮎
賀茂茄子の炊き物
タコ、胡瓜、ミョウガの酢の物
お食事
出来立ての葛切り 黒蜜
2023/07/25 更新
2023/04 訪問
唯一無二の筍
毎年、楽しみにしている星野さんの筍。
今年は4月終盤の訪問。
店内に入ると、星野さんが申し訳なさそうに
「今年の筍は早く、静岡のほうは終わってしまいました。」
ということで、食べ比べは叶わず、京都 物集女の筍にて。
真っ赤な小さなお椀に、ふきのとうが浮かぶ小吸いものでスタート。
次いで、錦糸卵に覆われた鰻の蒸し寿司。
・物集女の焼き筍
星野さんが、黒々と焼かれた大きな筍を見せてくれます。
2時間半かけて、太い一本を丸ごと焼かれたそう。
目の前でカットされていき、たちのぼる筍の香りが素晴らしい。
器に出された筍は、他では味わえない筍生粋の味わい。
・紀州のうすい豆
ぴんと張ったエメラルドグリーンのお豆は上品。
・蛍烏賊、車海老、ウルイ、菜の花、
酢味噌和えでお口直し的なさっぱり感。
・芽芋の吉野煮
「京味」さん伝統の一品。
ますます研ぎ澄まされて。
(お造り)明石の鯛
いつものハイクオリティ。
(お椀)筍、アイナメ、こごみ
しみじみ味わう、最高峰のお出汁
(焼き物)サクラマスの付け焼き
北海道の「桜寿」というブランド魚。
もちろん、抜群の火入れ。
・筍の炊き物
炊くと柔らかみが出て、また違う趣きで、またまた絶品。
・ぐじの桜蒸し
これは初めて。見た目は桜もち。
「京味」のご主人のお父さんが、よく作られていたもので
最近、京味の女将さんからリクエストがあったそう。
春らしく綺麗で、しみじみとした味わいで、
これも春に定番にしても良さそう。
本当の伝統というのは、こういう風にさりげなく、自然につながっていくのだなあ。
・筍ご飯
おかわりは筍ご飯、白飯選べて、迷わず筍ご飯で。
2膳めには、定番の松坂牛の時雨煮、じゃこ、香の物、味噌汁がつきます。
・わらび餅
時季の終わりごろだったので、昨年のほうがより美味しかった感がありますが、
ただいた筍たちは、世の筍に比べると大いに秀でており、
今年のメーンイベントだったことには間違いなく。
また来年、とびきりの筍さんたちに会えることを楽しみに。
ごちそうさまでした。
(小吸いもの)ふきのとう
錦糸卵、鰻の蒸し寿司
2時間半かけて焼いた京都 物集女の筍
焼き筍
紀州のうすい豆
蛍烏賊、車海老、ウルイ、菜の花
芽芋の吉野煮
(お造り)明石の鯛
(お椀)筍、アイナメ、こごみ
(焼き物)サクラマスの付け焼き
筍の炊き物
ぐじの桜蒸し
筍ご飯
わらび餅
2023/05/08 更新
2022/10 訪問
極みに向かって
秋の星野さん。
相変わらずの柔和な笑顔に迎えていただき、
カウンター席に陣取ります。
・菊花椀
秋は鮮やかな黄色の花びらが印象的なお椀から。
中にはハモ。
深く染み入るお出汁の美味しさをしみじみと。
・ミニ八寸(ムカゴ、カマス塩焼き、柿なます、クワイチップ、ばちこ)
・このわたの飯蒸し
秋の5点盛りとこのわた。
お酒が進む組み合わせ。
・すっぽんのつけ焼き
星野さんのすっぽんは、たれの仕上げが上品。
・毛蟹の茶碗蒸し
やっぱり出汁がしみじみと。
・無花果の田楽
これは初めていただきます。
・松茸のフライ
昨年は10月末で、松茸は終わっていましたが
今回は新しいルートもできたそうで
久しぶりにいただけました。
大きな松茸をフライで。
何年ぶりかな?
星野さんならではの軽やかさな揚げで、松茸の旨みを封じ込めて旨し。
もう、次はいつ食べられるかわからないので、じっくりいただきます。
(お造り)伊勢海老と鯛
伊勢海老は珍しい。
・鱧と松茸の小鍋
ぐつぐつの小さいお鍋に鱧と松茸
・まながつおの幽庵焼き
・小蕪の吹きき寄せ、松茸の軸
こういう小品に星野さんの技術が光ります。
・ぐしの栗蒸し
秋ならでは!
(お食事)
・松茸ご飯
松茸がたくさん!その香りも素晴らしい。
・新米、松坂牛の時雨煮など、いつものご飯セット。
・わらび餅
星野さんでは、何年も継続して出されているお料理がありましたが
年を追うごとに一層の完熟度が増していくのがすごい。
極めていく、そしてそれに終わりはない、ということなのかもしれません。
それが妙な悲壮感もなく、楽しげに自然体でお料理と向き合っているのがまた良い。
ごちそうさまでした。
菊花椀
松茸のフライ、銀杏
ミニ八寸(ムカゴ、カマス塩焼き、柿なます、クワイチップ、ばちこ)
このわたの飯蒸し
すっぽんのつけ焼き
毛蟹の茶碗蒸し
無花果の田楽
お造り)伊勢海老と鯛
鱧と松茸の小鍋
まながつおの幽庵焼き
小蕪の吹きき寄せ、松茸の軸
ぐしの栗蒸し
松茸ご飯
新米の土鍋ご飯
松坂牛の時雨煮
わらび餅
2022/10/17 更新
2022/06 訪問
夏の素材を先駆けて~別格の日本料理
6月の星野さん。
この日も、星野さんとお弟子さんの笑顔で出迎えられて。
今ほど酷暑ではなかった時分に訪問。
といっても、けっこう蒸し暑く。
涼し気な三田のじゅんさいからスタート。
星野さんで出るじゅんさいは、先端までピンと張って
ほんとに上質。
鮑ともろきゅうとともに。
「冷たいものでほっとしていただいた後はこちらで。」
と出てきたのは、博多湾の海うなぎの飯蒸し。
私の好きな地焼きで。
それも上品な仕上がり。
・ほうれん草の軸と岩茸の胡麻和え
シンプルながら、しみじみの極致。
・芋茎の吉野煮
伝統の逸品。
冷たいバージョンもできるそうですが
「この頃合いになると、冷たいものより温かいものが
ぴったりくると思いますよ。」
まさにその通りですね。
・唐津の鮑、肝ソース
鮑もかなり値上げしているそう。
それにしても、大きくて立派、かつ柔らかくなめらか。
添えられた肝ソースが絶品!
・羅臼のバフン雲丹、キジハタのお出汁のジュレ
夏の大好きな一品。
ガラスの器のなかで、オレンジ色のバフン雲丹が、ジュレのなかでキラキラ。
滋味深いゼリーとバフン雲丹のハーモニー。
・オコゼの唐揚げ、万願寺唐辛子
パリッと良い按配に揚がっています。
・赤穂産キジハタのお造り
今の時期ならではの上品なキジハタ。
・(お椀)牡丹鱧とじゅんさい
初夏のお椀。お出汁はしみじみと。
・岐阜、郡上の鮎 炭火焼き
ハツモノです。
6月にしては、ちゃんとした大きさですが
星野さんは「アタマからがぶっといけますよ。」
隣のかたが、ちょっと躊躇されていたら
星野さんが「予備があるので、試してみますね」と
一尾の鮎で実食!
「あっ・・、やっぱり大丈夫です!」
名店といわれるようになっても、
こんな飾らない星野さん。
みな、笑顔になります。
・(炊き合わせ)久世茄子と小芋
・ハモきゅう
焼きたての温かいハモと冷たい胡瓜のコントラストが楽しい。
・お食事
絶品の白飯にじゃこ、お気に入りの松坂牛のしぐれ煮、
・わらび餅
「今日の素材は、夏の素材を先駆けて、オールスターズで用意してみました。」
先取りっていいですね。
季節の旬のものを提供するのは、日本料理ではもはやあたりまえで
そこでいかに突き抜けたものを出せるか。
星野さんはそこのところでも、別格のクオリティ。
この日も、居心地良く堪能。
ごちそうさまでした。
三田のじゅんさい、鮑、もろきゅう
博多湾の海うなぎの飯蒸し
ほうれん草の軸と岩茸の胡麻和え
芋茎の吉野煮
唐津の鮑、肝ソース
羅臼のバフン雲丹、キジハタのお出汁のジュレ
オコゼの唐揚げ、万願寺唐辛子
赤穂 キジハタのお造り
お椀)牡丹鱧とじゅんさい
岐阜、郡上の鮎 炭火焼き
(炊き合わせ)久世茄子と小芋
ハモきゅう
ご飯の御供の松坂牛のしぐれ煮
わらび餅
2022/06/30 更新
2022/04 訪問
春は筍
4月中旬に再訪。
1年で最も好きな星野さんの筍をお目当てに。
この日は7席が満席。
温和な星野さんのにこにこ笑顔に迎えられて。
まずは
・小吸い物~蕗のとう
真っ赤な小さな椀に蕗のとうが、ゆらゆらと。
追ってのお椀とまた違うナイーブな味わい。
・鰻の蒸し寿司
綺麗な錦糸卵の下に、炭火で焼いたウナさま。
星野さんはウナさまの扱いも上手で美味しい。
・焼き筍
ここで、真っ黒な筍を見セていただきます。
お~、筍の芳しい香り!
かつては、京都などの筍の食べ比べを行っていましたが
最近は、静岡の藤枝へご自身で筍掘りに行かれています。
2時間もかけて焼かれているそう。
そこから星野さんがカットされ
木ノ芽が添えられて、シンプルなお姿で登場。
炊いた筍は、春にはよくいただきますが
じっくり焼いたものにはなかなかお目にかからず。
筍のワイルドな美味しさがたまりません。
いつまでも、食べ続けていたい・・・(笑)
・うすい豆
紀州産。以前から、お豆の色が変わらず、そしてお豆に皺がよらない、
というのが難しいと聞いていますが
いつも全てのお豆が皺ひとつなく、優しい甘味に癒されます。
・大間の紫ウニ
鯛の中骨を出汁にした冷たいジュレのなかに紫ウニ。
素材を活かして上品。
・根芋の吉野煮
欠かせない伝統を受け継ぐ一品。
シンプルながら複雑。
・ぐじとタラの芽の天麩羅
星野さんのてんぷらも超一流。
薄い衣でぐじはかりっと、タラの芽のほんのりとした苦味に春を感じます。
・(お造り)明石の鯛
こちらも定番で間違いなし。
背中とお腹側の2種で、肉厚の食感を楽しみます。。
・(お椀)アイナメと筍
しみじみとしたお出汁の滋味深さは、星野さんの真骨頂。
アイナメの扱いもさすがですが、今回は筍も入ったのが嬉しい。
・サクラマスの漬け焼き
北海道の「桜寿」(おうじゅ)というブランドだそう。
これは初めて。
焼き物も、春らしい逸品。
・(炊き合わせ)筍、鯛の子、蕗
筍が、今度は炊かれて登場。
先ほどの焼きのワイルドな精悍さから、柔和な表情へガラリと変わって。
鯛の子、蕗が優しく寄り添います。
・ホタルイカ、車海老、菜の花、うるい
酢味噌がけでさっぱりと。
・筍ご飯
たくさんの筍に言う事ありません。
お食事:白飯、松坂牛のつくだ煮、ちりめん山椒、赤出汁、香の物
今回は、花山椒も添えられて。
松坂牛のつくだ煮とご飯にのせていただくと、旨し。
・わらび餅、きな粉
春の星野さんを堪能。
以前にいただき、美味さに唸ったものでも
必ずグレードアップいているのには驚かされます。
もともとのセンス、培った技術、ニコニコされている陰でのたゆまぬ研鑽・・・。
今年も、星野さんの筍が食べられて良かったです。
ごちそうさまでした。
(小吸い物)蕗の薹
真っ黒に焼いた筍が登場
焼き筍
鰻の蒸し寿司
大間の紫ウニ、鯛の中骨を出汁にした冷たいジュレ
根芋の吉野煮
ぐじとタラの芽の天麩羅
(お造り)明石の鯛
(お椀)アイナメと筍
サクラマスの漬け焼き
(炊き合わせ)筍、鯛の子、蕗
ホタルイカ、車海老、菜の花、うるい
筍ご飯
松坂牛のつくだ煮、ちりめん山椒、香の物
白飯
花山椒
松坂牛のつくだ煮と花山椒を白飯にかけて
わらび餅、きな粉
2022/04/29 更新
2022/02 訪問
しみじみと滋味深く
2月の星野さん。
温かい粕汁からスタートして、まずほっこり。
次は、おつまみ3点セットとして
からすみ餅、ふきのとう、ナマコ
虎河豚の白子焼き。
虎河豚はシンプルなこの感じが一番好み。
次は、綺麗なオレンジ色が印象的な松葉蟹の足。
前回の10月末は、解禁の直前で食べられませんでしたが、挽回できました(笑)
続いて、蟹身と味噌。
今年は、蟹の価格は高騰しているとTVで見たような・・・。
しっかり味わっていただきます。
定番の芽芋の吉野煮をしみじみと。
お刺身は、メジ鮪を山葵で。
焼き物はぐじ。
大好きなお椀には、シラウオと菜の花で春を先取り。
虎河豚のてっさ、そして唐揚げ
絶品です。
聖護院蕪蒸し
こういう何気ない一品に、技とセンスが光ります。
お食事
松坂牛のつくだ煮とご飯が、やはり美味しい。
わらび餅で〆
冬のお料理は、シンプルながら
一層、しみじみと滋味深く。
穏やかで笑顔の絶えない星野さんとの会話も楽しく。
ごちそうさまでした。
お椀:シラウオと菜の花
松葉蟹
虎河豚の白子焼き
粕汁
からすみ餅、ふきのとう、ナマコ
蟹身と味噌
芽芋
ぐじ
メジ鮪、山葵
虎河豚のてっさ
虎河豚の唐揚げ
聖護院蕪蒸し
お食事
松坂牛のつくだ煮
わらび餅
2022/02/23 更新
2021/10 訪問
昇華
10月終わりに、晩秋の星野さんへ。
入口外で、お弟子さんがお出迎え。
店内に入ると「今年は、松茸おわっちゃんですよ。」と
肩をすぼめる星野さん。
予約ができたタイミングによるので
こればっかりは。
何を食べても星野さんのお料理は美味しいので
気にしません〜。
清々しいL字型のカウンター席に、今宵は6名でスタート。
(お椀)塩焼きのキス、菊の花
菊の花びらがぱっと散らして。
美しくて、秋らしい。
他の追随を許さない、星野さんならではの澄みわたるお出汁。
今回は、それにキスがお出汁を引立てます。
・ミニ八寸、このわたの飯蒸し
秋に、時々のこの組み合わせにて提供。
かます、柿なます、むかご、ばちこ、枝豆。
星野さんでは珍しい、一皿に5品は、ミニ八寸のよう。
大きなばちこが旨し。
・焼きスッポン
焼きがほどよく、タレの仕上げが上品。
・毛蟹の茶碗蒸し
蟹からとった出汁が最高。
生姜の香り。
蟹さんの身もしっかり入っているのが嬉しい。。
・コハダの鬼おろし
良質なコハダと大根おろしの辛みがマッチした清涼感のある一品。
(お造り)明石の鯛
お造りでは星野さんの代名詞となった明石の鯛。
背中とお腹の身で食感の違いを楽しみます。
ぶるっとした味わいはこちらならでは。
・鱧と九条葱のしゃぶしゃぶ
松茸のかわりに、たっぷりの九条葱。
小さなお鍋で目の前でグツグツと。
身の厚い鱧と葱も相性が良く、またまたお出汁も美味しく。
かなり気に入りました。
・富田林の海老芋
京味の伝統。
いつもより大きい良品が入ったそうで、確かに大きい。
大きいのに、味わいは繊細で、このふわっと感は星野さんでないと難しい。
(揚げ物)ぐじと銀杏
揚げ物でも、しみじみとした味わいに、思わず美味しい、と言葉が。
(焼き物)さわらの幽庵焼き
この日は三重とろさわらで良いものが入ったそう。
しっとりとした食感。
・ぐじの栗蒸し
ぐじになめらかな利平栗。
・お食事
いつもながら、合鴨農法のお米を土鍋で炊いたご飯と松坂牛の時雨煮が最高。
他に、ちりめん山椒、漬物、味噌汁
・わらび餅で〆
松茸がなくても堪能しました。
毎日、素材やお料理の仕方に対して真摯に取り組まれておられることが
全てがシンプルながら、雑味が一切なく透明感のある最高の逸品に昇華している気がします。
移転前の予約困難になる前から通い続けていますが
今も毎年、進歩しているのには、頭が下がります。
(お値段も上がっていますが・・・笑)
ごちそうさまでした。
(お椀)塩焼きのキス、菊の花
ミニ八寸
このわたの飯蒸し
焼きスッポン
毛蟹の茶碗蒸し
コハダの鬼おろし
富田林の海老芋
ぐじと銀杏
明石の鯛
鱧と九条葱のしゃぶしゃぶ
さわらの幽庵焼き
ぐじの栗蒸し
お食事
松坂牛の時雨煮
卵かけご版で
わらび餅
鳥獣戯画の絵が楽しく
2021/11/11 更新
2021/06 訪問
別格の日本料理
6月の星野さん。
いつもにこやかな星野さんの笑顔に迎えられ
居心地のよいカウンター席で。
最初は6月が最盛期のジュンサイ。
先っぽが綺麗な形に揃っているのが素敵。
つるっとした食感が初夏らしく。
続いてウナギ。
上品にふっくらと焼き上がり。
ほうれん草と岩茸(イワタケ)の和え物
こういう何気ない一品が、すこぶる美味しい。
鮑は、大きめにカットして。
肝ソースが絶品。
定番となった芋茎は、奥深い味わい。
噴火湾のバフンウニは、アコウ(キジハタ)の出汁でとった冷製ジュレとともに。
旨みのある冷たいジュレが上質なバフンウニを引立てます。
出始めのハモはさくっと火を入れて。
お刺身は、アコウ(キジハタ)。
鯛とは、また違う趣きでこれも良し。
星野さんの真骨頂、お椀は、ハモとジュンサイ。
お出汁がしみじみと。
鮎は、島根の高津川と山梨の桂川の食べ比べ。
大きさやお顔つきもちょっと違う
この位の大きさが、フレッシュな感じで好き。
大きな賀茂茄子は、少し焼いてからじっくり炊いて。
これもお出汁が秀逸。
お食事の前は、ハモとキュウリ。
最後に、いつものご飯セット。
松坂牛のしぐれ煮と絶品白御飯が最強のタッグ。
オコゲが最高の〆に。
デザートはわらび餅。
素材もピンですが、それに星野さんの手が加わると
別格の日本料理に昇華。
いただくたびに、自然に笑顔になる優しくしみじみとした美味しさには感服します。
ごちそうさまでした。
ハモとジュンサイのお椀
鮎は、島根の高津川と山梨の桂川の食べ比べ
ジュンサイ
うなぎ
ほうれん草とイワタケ
鮑と肝ソース
芋茎
噴火湾のバフンウニ、アコウの出汁でとった冷製ジュレ
ハモ
アコウ
賀茂茄子
ハモキュウ
お食事
オコゲ
わらび餅
外観
2021/06/20 更新
2021/04 訪問
春に触れる筍の神髄
星野さんのたけのこ~。
予約困難なため、なかなかぴったり筍のシーズンに再訪するのは至難のわざ。
今年は、丁度良い頃合いの訪問とあいなりました。
予約の18時に伺うと、いつも入口で出迎えてくれるお兄さんがいない。
星野さんがすぐ、4月1日付で人形町でオープンできました、とのこと。
思わず「何年いらっしゃいましたっけ?」「8年です。」
そんなに経ったのですね〜
礒田さんがいらっしゃる前、ご家族がお手伝いされていた時から通っている身としては感慨深い。
心からおめでとうございます。
後輩の若いお弟子さんたちも、かなりお料理を覚えてきているそう。
・ふきのとうの小吸物
鮮やかな朱色の器に温かなお出汁。
ふきのとうの香りがふわっと。
星野さんならではの滋味深さが最初から。
・黒メバル、鯛の桜寿司、空豆
3品で登場。
まんなかの桜の葉を開くと、なかには鯛。
桜葉の移り香が、鯛を春色に染めて。
・焼き筍
真っ黒に焼かれた大きな京都塚原産の筍を拝見。
星野さんが格闘後、追っていただく筍さま。
あんなに真っ黒になった皮のなかに、
こんなに瑞々しい味わいが出るとは。
初めてこれを食べた人はすごすぎるなあ・・。
いや、星野さんの筍が美味しすぎる。
いつも筍は京都塚原産のものが多いですが、
今回は初めて静岡にご自身で掘りにも行かれたそう。
これはあとから登場。
・うすい豆
この薄緑のお豆、綺麗な色で、しわが寄らず、綺麗に仕上げるのが匠の技。
・ムラサキウニ、出汁ジュレがけ
透明な器に、クオリティの高いムラサキウニ。
爽やかなジュレとともに。
・芋茎
これは、毎月出されることにしたそう。
京味さんへのオマージュのような・・。
毎月作っていると、見えてくるものがあるそうです。
なるほど、さらに高みの境地に行かれるのですね。
以前より生姜が効いている感。
・ぐじの松笠焼き、タラの芽の揚げ物
松笠焼きで、外はカリッと。
春の揚げ物もサクッと。
・明石の鯛
お造りはいつものねっとりとした鯛で。
・半生のバチコ
こんな大きなバチコは初めて見ました。
しょっぱすぎず、上品な味わい。贅沢。
・アイナメと静岡産筍のお椀
心のなかでひれ伏すほど滋味深い、最高のお出汁。
それに優しい筍が加わり、言葉が出ません。
・山形の桜鱒
うっすら桜色。
程よい火入れ加減の焼き物。
・静岡の筍、鯛の子、蕗の炊き合わせ
鯛の子の薄い甘み、蕗のほのかな苦味が筍を引立てます。
・ホタルイカ、うるい、車海老
春の素材をぬたで仕立てて、箸休め。
・筍ご飯
ストレートに味わう筍、そのお出汁が浸みたご飯。
たまりません。
・お食事
いつもの松坂牛の時雨煮、ちりめんじゃこ、白菜のお新香、赤出汁。
星野さんの土鍋白御飯も絶品なので、お替わりでいただきます。
さらにオコゲも!
・わらび餅
筍好きにとっては、ここまで筍の神髄を味わうことができ
至高のひととき。
筍はこんなに奥が深いのです。
ごちそうさまでした。
ふきのとうの小吸物
瑞々しい焼き筍
こんなに真っ黒
黒メバル、鯛の桜寿司、空豆
色が綺麗でしわ一つないうすい豆
ムラサキウニ、出汁ジュレがけ
芋茎
ぐじの松笠焼き、タラの芽の揚げ物
明石の鯛
半生のバチコ
アイナメと静岡産筍のお椀
山形の桜鱒
静岡の筍、鯛の子、蕗の炊き合わせ
ホタルイカ、うるい、車海老
筍ご飯
松阪牛の時雨煮、ちりめんじゃこ、白菜のお新香、赤出汁
土鍋で炊く白御飯
おこげ
わらび餅
2021/04/19 更新
2021/02 訪問
このお料理のような人格になりたい
冬の再訪。
今は一回転のみの営業です。
相変わらず、清々しいカウンター席の向こうに、温和な笑顔の星野さん。
星野さんみずから手渡しでいただく、この距離感が好き。
席間もゆったりとしていて、寛げます。
・白味噌のお雑煮
2月の初旬ということで、お雑煮でスタート。
雑味が全くなく、温かくてほっこり。
・春子、自家製からすみ、バチコ、菜の花のお浸し
自家製からすみが抜群に美味しい.
・トラフグ白子の炭火焼き
ぷっくりとした大好きな白子。
熱々をフーフー言いながらいただきます。
・浜坂産松葉ガニ
はい。この季節はタグ付きの松葉ガニサマの登場です。
タグには獲った漁船名も。
シンプルに足をいただいたあと、身をくずして味噌をのせた一品をマゼマゼして。
・芋茎の吉野葛仕立て
京味、伝統のお味。
素朴ながら最上の味わいに。
・宍道湖の白魚のフリット
細い一匹ずつがふっくらとしながらサクサクの食感。
絶妙の揚げ加減。
・明石の鯛
星野さんのお造りというと、明石の鯛。
・車海老の薄氷椀
星野さんの真骨頂はお椀。
うっすらと見える車海老が美しく。
お出汁は相変わらず完成度MAX。
しみじみと滋味深く、これぞ口福。
・白甘鯛の鱗焼き
身は厚く、外はカリッと、中はジューシー。
・京都 丸大根の炊き合わせ
究極にシンプルな一品。
大根のみですよ〜。
お出汁が美味しく、しみじみ・・・。
・百合根で包んだ鴨饅頭
百合根がすこぶる美味しい。
・お食事
合鴨を使って作ったお米を土鍋で炊いた白ご飯、松坂牛の自家製佃煮。
白いご飯だけでも美味ですが、上質な牛の佃煮との相性が抜群。
希望される方には、おかわりで卵かけごはんも。
ザンネンながらお腹いっぱいで入らず。
・わらび餅
最初から最後まで、それぞれの一品ずつに思わず笑顔になる美味しさ。
皆、華美さはなく、シンプルでありながら、
突き抜けるような透明感は、他では味わえない境地。
奥ゆかしいのに、圧倒的な存在感。
あ〜、人も、星野さんのお料理のような人格が理想なのだろうなあ。
ごちそうさまでした。
車海老の薄氷椀
トラフグ白子の炭火焼き
白味噌のお雑煮
春子、自家製からすみ、バチコ、菜の花のお浸し
浜坂産松葉ガニ
蟹を獲った漁船の名前入りタグ
蟹味噌をのせて
宍道湖の白魚のフリット
明石の鯛
白甘鯛の鱗焼き
京都 丸大根の炊き合わせ
百合根で包んだ鴨饅頭
お食事
自家製 松坂牛の佃煮
合鴨を使って作ったお米の土鍋ご飯
わらび餅
店内
2021/02/11 更新
2020/09 訪問
しみじみと、滋味深く
5月初旬予約分がコロナ禍での自粛休業と重なってしまい、7か月ぶりの再訪。
相変わらず、星野さんが柔和な笑顔で。
マスク姿は初めてですね。
今回は、京味さんで使われていた器も増えました。
・ワタリガニ、マコモダケの冷ゼリー寄せ、ミニオクラ
9月初めといってもまだ残暑が厳しく。
さっぱりとした冷たいゼリー寄せでスタート。
ゼリーは鯛のお出汁からとったもの。
シンプルな一皿も、雑味が一切なく透明感のある美味しさ。
・天然鰻の飯蒸し
この日は岡山の青ウナさまが入ったとのことで。
香りも良く、香ばしく。
・菊の花びらと鱧のお椀
9月9日が重陽の節句(菊の節句)ということで。
黄色い菊の花びらが朱赤のお椀に映えて美しい。
しみじみと深みのある味わい。
・茄子の田楽、赤ウニ
京味で出されていた逸品。
ひと口でいただきます。
・芋茎の吉野煮
こちらはしみじみする定番。
・気仙沼の鰹
タタキでいただきます。
鰹の瑞々しさが閉じ込められて。
・白甘鯛の松笠揚げ
大好きな白甘鯛は八幡浜から。
表面はカラッと、なかは優しくジューシーに。
大きさもきちんとあります。
・お造り:明石の鯛
星野さんのお造りといえば、こちら。
・すっぽん鍋
ぐつぐつ煮えたぎるすっぽん鍋。
昨年までお椀で出していたのを鍋に変えたら一層良くなりました。と星野さん。
すっぽんは身がたくさん、お出汁が抜群に美味しい。
・鱧の南蛮焼き、九条ネギ
こちらも京味さんからの一品。
星野さんでは珍しく、しっかりめの味付け。
・ひろうす、湯葉の炊き合わせ
ちょっと濃いめの後に、優しい炊き合わせで。
・小肌、辛味大根
すっぽりとかけられた大根おろしは、辛味だからこそコハダに合うそう。
お食事:松阪牛の時雨煮、ちりめんじゃこ、香の物、ご飯
相変わらず、松阪牛の時雨煮が美味。
土鍋で炊いた白飯といただくと抜群。
今回は、鰯のお茶漬けもおかわりで。
(卵かけご飯の用意もありましたが、お腹いっぱいで残念ながらパス)
・葛切り
まだ暑い時季がら、つるっと爽やかに。
季節の変わり目で、なかなか難しい時季とおっしゃっていましたが
しみじみ美味しい星野さんのお料理を堪能。
新しいお弟子さんも増えて、帰りは皆さんでお見送り。
今回は、ちゃんと来れて良かった。
ごちそうさまでした。
ワタリガニ、マコモダケの冷ゼリー寄せ
岡山・青鰻の飯蒸し
芋茎の吉野煮
梅酒
気仙沼・鰹のタタキ
白甘鯛の松笠揚げ
明石の鯛
すっぽん鍋
鱧の南蛮焼き、九条ねぎ
ひろうす、湯葉の炊き合わせ
小肌、辛味大根
松阪牛の時雨煮、ちりめんじゃこ、香の物
ご飯が美味しい
鰯のお茶漬け
葛切り
2020/09/06 更新
2020/02 訪問
しみじみと滋味深く
4か月振りの再訪。
この日は、スタートからカウンター7席が満席。
星野さんの前の席に案内いただきました。
相変わらず、愛おしそうに、嬉しそうにお料理される星野さん。
気さくな雰囲気は、開店当初とあまり変わっていなく。
2月は温かな粕汁からスタート。
・ふきのとう、なまこのこのわた
見た目は地味ですが、ふきのとうの苦さが春の近づきを感じます。
:ふぐの白子焼き
待ってました(笑)
なかはあつあつトロトロ。
星野さんの手にかかると、白子も上品に。
・芽芋 吉野煮
京味の系譜、しみじみ系の一皿。
・ふぐ、かわはぎの肝
ふぐの皮と身に加え、かわはぎの肝を和えます。
こちらは昨年の2月にもいただいて感動した逸品。
ガラスの器は京味さんのもの。
・揚げ物:伊勢海老、菜の花
赤い伊勢海老が華やか。サクッと揚がり、これまた上品な仕上がり。
・お造り:明石の鯛
器が真っ白で造形が今までにない形。
冬なので、雪の白、形は雪の結晶をイメージしたものだそう。
鯛はいつもより小さいサイズながら旨みは極上。
・お椀:宍道湖の白魚 菜の花
星野さんのお椀は滋味深く、一番好きです。
今回は、白魚の塩味がけっこう強く、アクセントになっています。
・焼き物:ぐじの松笠焼き
表面はパリパリ、身はしっとりと。
・聖護院大根
究極にシンプルながら、しみじみ美味しい。
・焚き合わせ:めぬけの蕪蒸し
これも、しみじみ系で癒されます。
◎お食事
星野さんの松阪牛しぐれ煮は絶品。加えてじゃこと香の物が並び
合鴨農法で作られたお米は土鍋にて炊かれ、
星野さんみずから、よそってくださいます。
この日はオコゲも!
いつものわらびもちで〆。
見ためは、シンプルな和食に見えますが
いただくと、しみじみ優しく繊細な味わい。
思わず笑顔になる美味しさ。
感動できるお料理に巡り合うことはなかなか難しい。
お値段は移転してから高くなってしまっていますが
後輩のお店もそこそこのお値段なので
同じというわけにもいかないのかも・・・。
またしみじみしに伺います。
ごちそうさまでした。
お椀:宍道湖の白魚 菜の花
ふぐの白子焼き
粕汁
ふきのとう、なまこのこのわた
芽芋 吉野煮
梅酒
ふぐの皮と身、かわはぎの肝
揚げ物:伊勢海老
お造り:明石の鯛
焼き物:ぐじの松笠焼き
聖護院大根
焚き合わせ:めぬけの蕪蒸し
お食事
絶品の松坂牛のしぐれ煮
合鴨農法で作られたお米のご飯
お焦げを所望
わらび餅
外観
帰路にはピンクの東京タワー
2020/02/28 更新
10月初めに、秋の味覚を楽しみに再訪。
今年の松茸は遅れ気味とニュースで知り、さて松茸の按配は?
・焼き茄子の白味噌仕立て
急に秋らしくなったので、温かな白味噌仕立てでしみじみと。
・天草産天然うなぎの飯蒸し
うなサマが上品な仕上げで。
・柿の白和え
さりげない秋ならではの一品で、さっぱりと。
・すっぽんの山椒焼き
山椒の香りが、濃厚なすっぽんの旨みを引き立てて。
・毛蟹の茶碗蒸し
澄み渡るお出汁と毛蟹のハーモニー。
・冷たいイチジク田楽
イチジクの素材の良さを究極まで引き出した傑作。
・信州産松茸フライ、銀杏
ここで、最初の大きな信州産の松茸がフライで登場。
かぐわしさも素晴らしい。
量がたっぷりで、ありがたや~。
揚げの按配もちょうど良く。
まず塩とスダチ、追ってソースで味変を楽しみます。
(お造り)明石の鯛、伊勢海老
いつもの上質な鯛に伊勢海老が加わって華やかに。
・松茸とハモのお鍋
今度の松茸は岩手県産。
小さなお鍋で熱々で提供。
最初に松茸、追ってハモで楽しみます。
・マナガツオの幽庵焼き
ふっくら焼き上がり、脂のりが抜群。
・ひりょうず、きぬさや
素朴なお料理が、滋味深く。
・グジの栗蒸し
秋ならでは。グジに、栗のほどよい甘味と出汁の香り。
・お食事
白ご飯、ちりめんじゃこ、松阪牛しぐれ煮、浅漬け
この時期、まだ松茸ご飯でなかったのは残念でしたが、松茸料理2品の量がたっぷりだったので良しとしましょう。
・わらび餅で〆。
秋は、星野さんならではの滋味深いラインナップ。
毎年、同じメニューもありますが、常に真摯に向き合われていて、微妙に少し変わっている小さな発見も。
ごちそうさまでした。