味覚 文士(あじかく ぶんし)さんが投稿した焼鳥なかむら(東京/虎ノ門)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

「恵比寿の食通文豪・味覚の詩人」のグルメ書斎

メッセージを送る

味覚 文士(あじかく ぶんし) (60代前半・男性・東京都) 認証済

この口コミは、味覚 文士(あじかく ぶんし)さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

焼鳥なかむら虎ノ門ヒルズ、虎ノ門、内幸町/焼き鳥

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/02 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

虎ノ門の隠れ家で味わう、焼鳥という名の芸術

ごきげんよう、諸君。

今宵、私が訪れたのは虎ノ門の路地裏にひっそりと佇む焼鳥の名店、「焼鳥なかむら」。黒を基調にしたシックな空間ながら、決して気取らず、肩の力を抜いて楽しめる温もりがある。なるほど、これは店主・中村大将の人柄が生む魔法のようなものだろう。

さて、供されたのは焼鳥の極致とも言うべきコース料理。銘柄鶏の厳選部位を巧みに焼き分けた串、そして品格ある一品料理が織りなす見事な構成だ。

【串】

黒薩摩地鶏のももは、肉の繊維がほどよくほぐれ、噛むたびにじゅわりと旨味が広がる。赤鶏薩摩のハラミは肉汁をたたえながらも、赤身のコクがしっかりと主張し、なんとも艶やか。比内地鶏の膝上・膝下、それぞれの弾力の違いが楽しい。

そして「きんちゃく」。これは尻のほうのホルモンらしいが、歯を入れた瞬間に脂の甘みが舌に溶け、まるで儚い恋のように消え去る。手羽先は皮目パリリ、中ふっくら。れんこんのシャキシャキ感が、鶏の濃厚な脂に心地よいアクセントを加えてくる。

【一品料理】

串の合間に供される料理がまた素晴らしい。胡麻豆腐の揚げ出しは、香ばしい衣の中からとろりと現れる胡麻の風味が豊かで、思わず目を閉じて味わう。ごぼうの白和えは滋味深く、しみじみと胃袋に染みる。

【締め】

このコースの圧巻は、なんと言っても最後に登場する「ごぼうを炊いた出汁と鶏スープのそうめん」だ。ごぼうの力強い香りを纏いながらも、泥臭さは一切なく、鶏スープの深い旨味が見事に調和する。細いそうめんがその味わいをまとう様は、まるで詩人が言葉を紡ぐ筆先のようだ。一口すすれば、もうこの場を離れたくなくなる。

料理はシンプルでありながら、そこには研ぎ澄まされた技と哲学が宿る。焼鳥とは、単なる串焼きにあらず。火と肉と塩の絶妙な駆け引きによって、鶏という食材の魅力が最大限に引き出される芸術なのだ。

諸君、焼鳥を「ただの居酒屋メニュー」と侮るなかれ。ここ「焼鳥なかむら」で味わう一本一本は、まさに職人の魂が宿る珠玉の作品だ。次なる美食の旅へ、わが書斎で共に物語を紡ごうではないか?

2025/02/27 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ