味覚 文士(あじかく ぶんし)さんが投稿したStanding Wine Bar Q 恵比寿店(東京/恵比寿)の口コミ詳細

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「恵比寿の食通文豪・味覚の詩人」のグルメ書斎

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味覚 文士(あじかく ぶんし) (60代前半・男性・東京都) 認証済

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Standing Wine Bar Q 恵比寿店恵比寿、代官山/立ち飲み、ワインバー

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/11 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

立ち飲みの魔法は、20年蒸されて熟成した

ごきげんよう、諸君。

今宵、私が筆を執るのは、恵比寿の片隅にして魂の立ち呑み処、「Standing Wine Bar Q 恵比寿店」にて。なんとこのバー、齢二十を迎えし老舗。人間ならば酒も恋も覚えた年頃、立ち飲みバーならば“風格”というスパイスをまとい始める年頃である。

駅前の喧騒からほんの数歩、立ち止まればそこに広がるのは、人、人、人。ワイングラス片手に笑う人、シュウマイをつまみに語らう人、生春巻きを片手に人生を見つめ直す人(たぶん失恋中)。肩がぶつかろうが、グラスが交われば皆、同志。ここはただのバーにあらず、人間交差点であり、胃袋社交場である。

さて、私がまず注文したのは、シュウマイ。中華の雄がワインバーに? と首をひねる向きもあろう。しかし、この店のシュウマイは侮れぬ。ぷっくり膨れたその姿は、まるで蒸気風呂でくつろぐ温泉宿の主のごとし。肉汁は一口目で小宇宙を形成し、まるで豚と香辛料がワルツを踊っているかのようだ。ワインとの相性? それが不思議と合うのだ。白でも赤でもいける万能型。まさに「シェフは味覚の魔術師、料理はその魔法。」とはこのことか。

続いて、生春巻き。東南アジアの涼風が、立ち飲みの熱気をすうっと抜けていくような一品。シャキシャキとした野菜、ぷりぷりのエビ、そして絶妙に効いたハーブの香りが、ひと口ごとに舌にアジアの地図を描いてくれる。そう、「スプーン一杯で世界一周の旅へ。」……と言いたいところだが、今回は巻物一本で済んだ、エコである。

店内は小ぢんまりとしていながら、心地よいざわめきと共に、20年の歴史がグラスの音に染みこんでいる。店主の笑顔は、常連にとっては安心毛布のような存在だろう。「いつものでいい?」と言われた日には、もうここに住民票を移すべきかと一瞬真剣に考えてしまう。

そう、私はこの店が大好きだ。愛していると言っても過言ではない。気取らず、でも気が利いていて、何より「立ち飲み」というフォーマットでありながら、立派に“癒し”を提供してくれるのだから。

諸君、もし恵比寿で心の渇きを潤したくなったなら、この「Standing Wine Bar Q」の暖簾をくぐるがいい。そこにはきっと、あなたの“今日”にぴったりの一杯と、ほんの少しのドラマが待っているだろう。

わが書斎で共に美食の物語を紡ごうではないか?

2025/11/25 更新

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