この口コミは、味覚 文士(あじかく ぶんし)さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数:4.5
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¥4,000~¥4,999 / 1人
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料理・味 4.5
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.0
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク 4.0
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[ 料理・味4.5
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| サービス4.5
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肉とチーズの祝祭日:ブッチャー・リパブリックで乾杯を
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2025/11/25 更新
ごきげんよう、諸君。
先日、我が愚息(とはいえ胃袋だけは一人前)を連れ、誕生日の祝宴を催した場所こそ——
「ブッチャー・リパブリック 横浜赤レンガ シカゴピザ&ビア」。
あの赤レンガ倉庫、港風がさざ波のように吹き抜けるその一角で、肉とチーズと笑顔が渦巻く異国の宴が繰り広げられていたのだ。
予約したのは、乾杯ドリンク付きのお肉とチーズの満腹フルコース(5,100円)。
ワンドリンクでは足りぬ我が喉を宥めつつ、まず登場したのは——
◆黒豆マスカルポーネのディップ 胡桃とレーズンのパン
なるほど、和と伊が恋に落ちた瞬間だ。黒豆のほっくり感とマスカルポーネのまろやかさが、パンの甘みに溶け合い、これは…「デザート手前の前菜」という新しい地平。
◆水餃子ジェノベーゼソース
「お前、どこの国の料理だ?」と問いかけたくなる見た目。和中伊の三重奏。ぷるりとした餃子にジェノベーゼの香りがまとわりつき、これは舌で踊る外交問題。海老が潜んでいたら、それはもう贅沢な密入国者だ。
◆旬野菜のチョップドサラダ
ここで野菜の清流が登場し、口中を一旦リセット。まるで味覚の禊(みそぎ)である。ドレッシングの酸味が軽快なジャズのように、次の料理への期待を煽るのだ。
◆フォンタナ芋のベルジャンフリッツと2種のディップ
「芋よ、お前は本当にサイドメニューで満足か?」と問いかけたい。
クリスピーかつ中はホクホク、ディップの誘惑に勝てず、息子も私も無言でムシャムシャ。気づけば2人、語らずとも通じ合う、フリッツ黙食の境地に。
◆そして主役——シカゴピザ(チーズリパブリック)!
諸君、これはもはや”ピザ”ではない。チーズ火山である。
ナイフを入れた瞬間、溢れ出すチーズの溶岩。あれはまさに“ピザのポンペイ”。
「チーズとは、心を包み込む毛布である」——そう語りたくなる温もりと重厚感。
息子が「うわぁ、これ一生食べたい」と目を輝かせた瞬間、父は涙をこらえた。ピザに人生を誓う少年、よいではないか。
◆アメリカ産アンガス牛チャックアイステーキ
最後の切り札、肉の王。
火入れも絶妙で、表面はカリッと、内側は肉汁のバラード。
ひと口食べて、無言で親子ハイタッチ。たしかにこの肉には、「会話不要」の旨みがあった。
店内は、赤レンガの温もりとアメリカンな賑わいが心地よく交差する。
ジャズが流れ、スタッフの笑顔もナチュラルで、まるでニューヨークの片隅に紛れ込んだような錯覚すら覚える。
ちなみに息子が「僕もこの店で働きたい」とつぶやいたのを、店員さんがニコッと「じゃ、20年後に待ってますね!」と返してくれたのには、親として泣き笑い。
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「美食とは、心と胃袋の共同作業。」
料理の力で思い出が生まれる瞬間に、私は筆を置かずにはいられない。
諸君、肉を愛し、チーズに溺れ、赤レンガの余韻に浸りたい夜があれば、
この「ブッチャー・リパブリック」こそ、君の舌のための劇場である。
わが書斎で共に美食の物語を紡ごうではないか?