67回
2021/02 訪問
お一人様にも全力投球してくれるありがたさ @生田
コロナ禍における自粛営業が続く。
平日の夜にゆっくりとワインを嗜みながら美味を楽しむには厳しい世の中となった。ディナータイムの不調や経営の効率を理由に、休業したり営業日を限定するお店も増えてきた。時短営業による協力金でなんとか生き延びなければならない状況なのだ。
そんな中、このお店は時短を守りながらもお店を開けていてくれる。例え一人でも温かく迎えて全力でもてなしてくれる。ありがたし。
真に地元に根付いたお店。
こんな時にこそ確認できるお客とお店の深い信頼関係が、その根を更に太く深いものにするのかも知れない。
◆前菜盛り合わせ
素晴らしく見事な盛り合わせ。登場した瞬間に、思わずオーっと歓声を上げてしまう。
・牛蒡のポタージュ
牛蒡特有の大地の香りとバターのコクがバランスした温製濃厚ポタージュ。
・生ハム
・ローストビーフ【絶品】
噛み締めるごとに広がる和牛の旨味は絶品の味。クミンの効いた紫キャベツがアクセントか。
パルメジャーノ
・サーモンのマリネとキャロットラペ
オレンジon オレンジの装い。進化したキャロットラペが美味。
・ちりめんキャベツのキッシュ
・タリアータ
・リエット
・鶏ハムのサラダ【定番・美味】
しっとりとした安定感のある鶏ハムは奥深い。安定感のある前菜の定番メニューだ。コリコリとしたクルミの食感が楽しい。?
◆リゾットを包んだウズラのグリル【超絶】
まるで武士の兜のような威風堂々とした出立ち。
パールを散りばめた黒い丸皿にその輪郭が綺麗に浮いていた。
フランス産のウズラを丸ごと。皮を傷つけないように丁寧に骨を抜いてたウズラの腹にチーズの風味が効いたリゾットを詰めてグリル。
厚みのある胸肉が最高に美味だ。これがフランス産の特徴で、香りのある独特の旨味なのか。リゾットにもそれが沁みていて、味の複雑さと深みを増しているようだった。小さなモモ肉や手羽も凝縮した立派な旨味。
彩り豊かなラディーチェ畑の野菜のグリルも甘みが強く、しっかりとその素材の味を引き出されていた。
希少な素材故に入荷した時にしか味わえないメニュー。運を感じさせる至福の体験だった。
2021/02/22 更新
2020/12 訪問
予想以上 が連続するクリスマスのお楽しみ @生田
もう5年連続かな。クリスマスは家族でお世話になっている。
シェフの独特な発想が光る特別なコースメニューに毎年驚かされ、その美味さを噛み締めるのだ。
予想をしても絶対に当たることのないそのアイデアが楽しみ。
今年はコースメニューの構成事態にも趣向が凝らされ、小席を含む毎年来店のお客達を驚かせた。
いつもと違うのは店内の様子。
新型コロナの対策として透明な厚手のビニールカーテンが席の間に下ろされている。これは安心。閉鎖感もなくそこにゆらゆらと反射する蝋燭の灯りがクリスマスの雰囲気を醸し出していた。
さてさて、
[前菜]
・鯛と野菜のコンソメ【絶品】
琥珀色が実に美しい。深い味わい、そしてこの澄みきった具合からすると相当な時間と手間をかけて煮込んだものだと想像出来る。
小生は某和製ホテルのフレンチで出されるコンソメが一番と感じていたが。その認識を改める上質さに思えた。
・甘鯛のうろこ焼き
息を飲む。こらは昨年のメインディッシュだ。それを前菜に登場させるとは。その驚きがこれからの展開の期待を膨らませてくれる。
ハーブソルトで頂く。パリパリのウロコは香ばしく、白身は上品な旨味だ。
[魚料理]
・サルティンボッカ じゃがいもとトリュフのソース
目を見張る艶やかさ。色彩の美をテーマにしたような。緑の皿に純白のソース、中央にはエレルギッシュなオレンジのサルティンボッカが配されている。その周囲には紫や白、濃い緑の副菜が。
鱈に生ハムを巻いてソテーしたサルティンボッカはとてもユニーク。プリッとした食感と淡白な味わいの鱈と旨味の深い生ハムの合体はとても美味。薄いハムに透けて見えるのは香草だろうか。白トリュフとジャガイモのソースは滑らかでとてもクリーミーで、サルティンボッカの美味に濃厚さと広がりを与えていた。付け合わせの紫キャベツにはクミンが効かせてあり、気分転換に。
[パスタ]
・イカ墨を練り込んだタリオリーニ 墨イカと九条ネギ、ウニを乗せて
イカのゲソはコリコリ、ぷりぷりの食感で新鮮な甘みを残している。なんとなんと、このソールの味付けはアサリの出汁と塩だけだとか。それに九条ネギの甘味がよく馴染む。パスタのイカ墨にはコクを感じ。ウニを合わせ食べる味の変化が楽しい。
大胆に見え、繊細に味覚を刺激する一品だ。
[パスタ]
・ポルチーニと大山鶏のラグーソース カバテッリ
ポルティーニと大山鶏を鶏のブイヨンで煮込んだソースは力強い香りと旨味。それが細い貝殻のような形のカバテッリに良く絡む。
[肉料理]
・シャラン鴨のロースト 黒にんにくソース【超絶】
小生の求める鴨料理の最高級品が、出た。フランス産のとても大きなシャラン鴨。大きなサイズで焼いて肉汁と旨味を閉じ込めてから切り分けるのだとか。なるほど大胆な。更に、よく見ると皮目に細かな隠し包丁が縦横に入っている。焼いたときに形を整えるためだろうか、脂の量を調整するものだろうか。そんな繊細な秘技が施されていた。噛み心地は充実感を保ちながらも柔らかな印象。臭みは全くなく脂と身の味が一緒に溶け伝わってくるリッチな感じだ。青森県産の熟成黒にんにくはペースト状になっていて、プルーンのような深い甘さだ。これを肉に乗せて食すと赤ワインがものすごく美味くなる。いいね。
つけあわせの野菜はたっぷり。葉野菜の新鮮な口当たりに素揚げごぼうのサクサク感が気持ちよし。蕪の素直な甘さが記憶に残る。
[ドルチェ]
・はとらず林檎と胡桃を入れたチーズケーキ ベリーソース
葉を取らずに成熟させた林檎で普通の林檎よりも甘味が増しているとのこと。
コクのあるボトムの生地にシロップ漬けの林檎と桃のペースト、そしてチーズケーキ。この三層構成は平行を保った綺麗な断面だ。
周囲には深い赤色のベリーと緑色が鮮やかなミントの葉が散り、シュガーパウダーが振られる。なんともクリスマスな配色。更にはスライスした林檎を焼いたものがランダムに刺さっている。それがトナカイの角を連想させる楽しい造形だ。
2021/01/08 更新
2020/10 訪問
季節限定の新メニュー @生田
朝晩の澄んだ空気とその冷え込みを感じつつ、秋の終わりの近さを知る。そんな、そこはかとないもの寂しさは不思議な食欲を生み出すものだ。しみじみと料理の美を楽しみ、ひたすらと食べ続ける。
◆前菜盛り合わせ
・バターかぼちゃのポタージュ
サラリとした口当たりから広がりのある旨味、追いかける上品な甘味が大人の感覚か。
・サーモンマリネととキャロットラペ
・自家製リエットをのせたバゲット
・ローストビーフ
・鳥ハムのサラダ
噛み締める度に旨味が染み出す鳥ハムは定番の美味さ。
・キッシュ
・柿と自家製のクリームチーズ
甘くトロリとした柿に爽やかな酸味のチーズ。
◆豚ほほ肉と栗のラグーソース【絶品】
この秋の新メニュー。
赤ワインで煮込まれだ頬肉は繊維を感じさせない滑らかな舌触りでしっかりと肉の旨味を残している。恐らくこの芳醇で深い味わいのソースとは別に煮込まれたものだろう。しかし、それらは見事な一体感を表していた。
この力強いソースに合わせたタリアテッレが絶妙にマッチしている。
食べ進むうちに身体の芯から温まるようなそんなエネルギーさえ感じたり。
嬉しい驚きはこの栗のコリコリとした歯応えだ。ホクホクでもモコモコでもないこの感覚がこの料理の全体印象に締まりを与えていた。
「栗の季節も終わりですね」マダムのコメントで哀愁に浸りつつ、美味さの余韻を楽しむ。
◆大山鶏のロースト【定番】
皮がパリパリ、肉はジューシー。油を使わずにゆっくりと丁寧にローストしたもの。安定美味のグランドメニューだ。
2020/11/18 更新
2020/10 訪問
鮮度の落ちない定番料理たち @生田
定番とは流行に左右されない基本的なもの。誰もが知る代表的なもの。
料理に例えるならば、いつ見ても魅力的で、いつ食べても自分が納得する味のもの。
今回の訪問で感じたのはその定番の底力。
発想、研究、試行、実践、フィードバック、継続、アレンジ。様々な職種にも当てはまるプロセスたが、ここには普通じゃない更に上等な常套がある。
◆前菜盛り合わせ
・獄きみトウモロコシのポタージュ
甘~い。
・鶏ハムとサラダ【名物】
低温調理された鶏ハムはしっとり。そして味わい深いのだ。クルミが絶妙なアクセントに。
・獄きみのキッシュ
季節によって具材が変化。旨味が染みた自家製のパイ生地はサクッと。
・キノコのマリネと生ハム
ワインビネガーでマリネしたキノコは軽快な酸味と甘味。
・椎茸とサルシッチャ
・ローストビーフ
黒毛和牛を用いたローストビーフ。
・リエット
臭みは全くない。鳥肉や豚肉のコクと旨味が凝縮。それがバゲットで広がる感覚。
◆帆立とズッキーニのジェノベーゼ【絶品】
まず、バジルのソースの美味さが嬉しい。帆立に合う出汁でフレッシュなバジルを丁寧に延ばしたのだろう。
帆立は絶妙な塩加減で旨みがしっかり引き出されていた。自家菜園のズッキーニはコリッとした歯応えと爽やかな果肉。そして手打ちのタリアテッレ。
帆立をソースに絡めて食べたり、ズッキーニを合わせて食感の変化を楽しんだり、もっちりパスタの充実感を味わったり。
一皿を食べ進むプロセスに物語を思う。
◆甘鯛のうろこ焼き蕪のソース【名品】
売り切れになる事が多い人気メニューだ。
サクサクした繊細なうろこの食感に唸る。白身はフワプリで甘鯛の旨みが引き出される。大人らしく品のある蕪のソースがそれに広がりと奥行きを加える効果があるようだ。
グランドメニューの名品。
2020/10/17 更新
2020/09 訪問
待ってましたの新作に感動 @生田
この日は法事の後の会食で、大人10名でコース仕立てでお願いした。ストーリー性のある展開と料理の美味しさに一同大喜び。ご機嫌な中で話も弾み、久しぶり顔を合わすの親族の宴は大成功。こういう時にしっかりと応えてくれる、心強いお店。
このお店のシェフは美味い料理を作るために一切の妥協は許さない。吟味した最良質の材料を仕入れ、何度も試作を繰り返して納得のいった物をメニューに出している。
そんな高高度に安定したメニューを楽しませてもらって4年半。伺った回数も40回を越えたかな。
そして、たまに訪れる至福の新作との出会い。
◆前菜盛り合わせ
・アンデスレッドの冷製ポタージュ
サラサラとした舌触り。コクと爽やかさが同居した印象。塩味はやや強めだ。
・原木椎茸とサルシッチャ
特定の農家さんから取り寄せている椎茸は肉厚。そのジュースはサルシッチャの肉汁と合わさり深みを増していた。
・サーモンマリネとキャロットラペ
夏みかんの果肉が加わり爽やかさを増したキャロットラペは名物。
・ゴルゴンゾーラのムース
クルミの軽快な歯応えとクリーミーな食感、鼻の奥から柔らかく立ち上る芳醇さ。
・サラダ
トマトが生き生き。
・トウモロコシのキッシュ
季節の具材が入った定番のキッシュ。この季節は青森の 嶽きみ という名のフルーツコーンだ。それがたっぷり。コーンの甘味とバターが効いた生地の香ばしさ。
◆青海苔とアオリイカの冷製パスタ【絶品】
驚きの絶品新作。
青海苔のペーストの上に透明感のあるアオリイカとオクラが乗る。清涼感のあるとても綺麗な外観だ。
これらを絡めて食べる。冷え冷えのタリアテッレの下にはスープのジュレか。想像を超えた仕掛けに感動す。
青海苔の上品な磯感はスープと一体となって細いパスタに均等に絡み、広がりのある美味さを楽しめた。舌先にパスタの角を心地良く感じる茹で加減も最高。冷製ならではの食感と味わいだ。
◆原木椎茸とラグーソース【季節の絶品】
秋を感じる深い褐色をした皿に盛られた野趣のあるこの料理を目にした瞬間に先程のパスタとの対比の妙を感じる。
鳥のブイヨンに原木椎茸を加えて3日間もかけて煮込んだラグーソースは絶品。微かなとろみがリッチなこの椎茸はその食感と味の深みから和製ポルチーニ茸とも言われる。ベーコンの燻感と舌触りの変化も加わり力強くて味わい深い絶品ソースだ。
平打ちのタリアテッレはこのソースを絡みとりながら、しっかりとパスタの主張を貫く。
◆ムール貝の白ワイン蒸し【絶品】
鉄鍋でドーン登場。シェフが蓋を開ける度に歓声が湧く。
大ぶりのムール貝がギッシリ。美味そうな香りを伴った湯気が湧く。トングで豪快に取り分けて素手で貝殻をかき分けて頂く。その身はとても大ぶりで水々しく、味も濃い。底にはたっぷりとスープが溜まっている。なるほど玉ねぎを一緒に蒸したんだな。このスープは後ほど持ち帰ってカレーにして楽しむ。
三陸のムール貝の素晴らしさを知る。
◆白王豚のグリル
ハオウと呼ばれる最高級のSPF豚を低温で5時間かけた調理されたもの。鮮やかなピンク色がとても美しい。
豚の旨味として脂を楽しむことが多いが、この料理は肉自体の旨味を堪能。しなやかな食感がたまらない。
◆シャインマスカットと紅茶のパンナコッタ
ブーケのような綺麗な盛り付け。
爽やかな酸味と濃厚で深い甘みの深いシャインマスカットは冷え冷え。それがクリーミーなパンナコッタとよく合う。
2020/10/04 更新
2020/08 訪問
今や安全は美味さの要 @生田
生活や仕事のスタイルはコロナを超えても元には戻らないと言われている。アフターコロナおける美食の探究とは如何に。
キーワードは「安全・安心に裏づけされた美味」だろう。いくら味が良くても、感染に対する恐怖が漂えば美味さを感じ取りにくくなる。この半年の間に本能に植え付けられたこと。
このお店では数分に一度、入口の扉を開放して網戸をし、客席エリアの空気を厨房のフードから強力に排気し、新鮮な空気を入口から取り入れているようだ。マダムがこっそりとタイマーを見ながら入口の扉を開けたり閉めたりを繰り返している。真夏のランチタイムに蒸し暑い外気でお客が不快に感じないように。
そんなお店の心遣いがあってこそ、思う存分、美味い料理を美味しく味わえるのだ。
当日も自家菜園で採れた新鮮で安全な野菜を用いた料理を堪能。
◆アンデスレッドの冷静ポタージュ
サラサラととてもキメの細かいポタージュ。暑い日だからかな。やや塩はきつめに調整されていた。
◆鶏ハムの野菜サラダ 特製のシーザードレッシング
低温調理された鶏ハムは上品な舌触りと芳醇さ。
クルミの入ったドレッシングは香ばしく食感も豊か。
◆とうもろこしのキッシュ
バターのコクとベーコンの香りがマッチ。獄きみトウモロコシのリッチな甘み。
最後に耳を食べる。これが楽しい。
◆富山湾産白海老と九条葱のタリオリー【絶品】
なんと食べても美味さに新鮮味がある。白海老は全てが細かなヒゲまで綺麗な姿を残す。そして一匹一匹に食感があり旨味がある。九条葱は柔らかでオイルによく馴染んでいた。
2020/09/12 更新
2020/08 訪問
不動の美味と感度 @生田
何事が起こっても動じぬ安定感。それは人に対して高い信頼感を抱かせる大事なファクターだ。いつ行って、何を食べても素直に美味しさの感動を与えてくれる。変化はあれど奇を衒うことなく。
自らの感性に満足を得るために地元の人達が長く通い続けるのはそんな魅力を本能的に求めているからではないか。
当日の店内は夫婦客3組。余裕の距離感を保つ。通常営業のようなコース料理は無いが、前菜を盛り合わせてもらい、パスタ、メイン、ドルチェを頼めば同じような構成に。組み合わせの選択肢が増えるので、これはこれで楽しい。
パスタとメインを2人でシェアしながら食べたいと伝えると、その組み合わせをアドバイスしてくれる。それは後で食べてみて納得するプロのアイデア。ありがたし。
さて、今日も猛暑日だ。
まずはキンキンに冷えたシャンパンから。
◆ アンデスレッドの冷製ポタージュ【絶品】
赤い皮のじゃがいも。中はクリーム色。特筆すべきはこの木目の細かさだろう。ジャガイモ特有の細かな粒つぶ感は全くなく、限りなくクリーミーだ。
◆前菜盛り合わせ
カットガラスの大きな丸皿に7種の前菜が彩りよく盛り付けられる。これよこれこれ。充実した前菜の盛り合わせはこのお店のアイデンティティだ。
・紫キャベツの酢漬け
・リエットとバゲット
・ラディーチェ野菜たっぷりサラダ
・茶豆のキッシュ
・サーモンマリネ
◆大山鶏のロースト【絶品】
皮の軽快なパリパリ感と肉のジューシーさのコントラストがとても贅沢。いつもならの最上質の美味さだ。
付け合わせの夏野菜は生き生きと甘み深し。アンデスレッドの赤さに驚く。
◆万願寺唐辛子のしらすのオレキエッテ
直菜園の新鮮な万願寺とうがらしは特製のオイルソースと良く合う。艶やかでプリプリしたオレキエッテとのユニークな絡まり。この季節の代表的な料理だ。
◆帆立とインゲンのジェノベーゼソース 手打ちリングィーネ
香り高いジェノベーゼソースに魚介の出汁、旨味が残る貝柱。和洋が完璧に一体となる。日本人が愛して止まない美味さがここに。リングィーネの歯応えは手打ちならではのシコシコ感あり。これらバランス感覚は秀逸だ。
2020/08/24 更新
2020/07 訪問
いよいよディナー再開 @生田
ニュースを聞いてさっそく参上。
コースではなくアラカルトの注文だが、人数が多かったので前菜は盛り合わせて頂いた。それでもなんか、懐かしい。
ちょうど良いタイミングで、完璧のコンディションで料理が出てくるサービスは健在。
予約しておいたナパバレーの赤ワイン、プリズナーも堪能。
おかげさまで、楽しく美味しく充実した宴となりました。
◆前菜7種の盛り合わせ
・キャロットラペ、豚のリエット、新玉ねぎのポタージュ、カポナータ、生ハム、とうもろこしのキッシュ、サーモンマリネのサラダ
◆大人のカルボナーラ【絶品】
◆鴨のロースト赤ワインのソース
◆白桃とアイスクリーム
2020/08/01 更新
2020/05 訪問
テイクアウトからイートインへの嬉しい進展 @生田
テイクアウトの限界を感じつつランチタイムに伺った。前回はテラスで日光と風を感じながら楽しく過ごさせて頂いたか、今回は1卓限定の貴重な室内で。
テイクアウト出来るものをイートインするのが基本だが、やはり作り立てを綺麗に盛り付けてもらったものをいただく感覚は格別だ。さらに食べ進み具合に合わせて料理をや飲み物を出してもらえるそのサービスのありがたさを再認。イートインの場合は生パスタが味わえるのも魅力だ。
◆鶏肉を入れたラディーチェ畑のたっぷりサラダ
旨味広がるシーザードレッシングでパリパリシャキシャキの新鮮野菜を。自家菜園の無農薬野菜は元気で味が濃い。
◆生ハムとヤーコンのサラダ
風味高いフワッとした生ハム。シャキシャキ歯応えの細切りヤーコンに夏みかんの果肉がとても爽やか。
◆リエット
自家製のパテは臭みなく旨味が深い。とても繊細な舌触りバゲットとよくマッチ。
◆夏みかんを入れたキャロットラペ
この人参の美しい発色と水々しさには思わず見惚れる。この酸味の具合は絶妙。
◆アメーラと自家製リコッタチーズのカプレーゼ
綺麗だな。今日はやけに料理の見栄えに感動する。アメーラトマトの味の濃さはその濃色さを裏切らない。
◆白海老とかき菜のタリオリーニ【絶品】
白海老は繊細な甲羅の舌触りと香ばしさ、身の美味さが最高のコンディション。それらがオイルに乗って全体に広がっていた。自家菜園で採れたかき菜は茎がしっかり。その歯応えとジューシーさを感じつつ、しなやかで心地よい反発力を持つパスタを楽しむ。シンプルに見えて、様々な技が凝らされた料理。
◆チキンとポークのグリル
これよこれこれ。
ハーブ薫るチキンはパリッとした皮目の歯応えと充実感のある噛み心地、そこから繋がる肉の旨味。
ピンクのポークは脂身の美味さとプルンとした肉の食感。網の焼き目が美しい。
翼のようにピンと広がるトッピングは黒キャベツの素揚げだ。
◇ソルギン
食後に出して頂いた珍しいフランスのお酒。
ワイン用のブドウ、ソービニオンブランで作られた2種の蒸留酒をブレンドしたものだとか。
ハードなアルコールを感じつつ、後味にキレがある。これでイチコロになりました。
2020/05/10 更新
2020/04 訪問
お日様を浴びながら元気を頂く @生田
テイクアウト主体の営業ながら室内とテラスと2卓だけイートイン出来るところがありがたい。
日差しが気持ち良いお昼過ぎに伺って、時節による引き篭りからの開放感を楽しみたいなと。
狙いはもちろん日当たりの良いテラスだ。お惣菜やスープに続いて自家製の生パスタを頂いた。
太陽の光、自然の風。そして自家菜園の安全な野菜を用いた美味しい料理に心身ともに癒される。
皿の上にタンポポの綿毛がフワリ。気づかないうちに春が深まっていたんだな。見上げると、イタリアの畑が誇らしくはためいていた。
◆えんどう豆のポタージュ
冷製で頂いた。品のある綺麗なパステルグリーンがイイ。豆のコクとサラリとした舌触り、後に残る味の残響が素朴な贅沢感。
◆紫キャベツのマリネ
鮮やかな彩りと心地よい歯応え。さっぱりとした酸味の後にクミンの刺激。いける。
◆スナップえんどうバーニャカウダソース
島か菜園でその朝に収穫したスナップえんどうはパリッと軽快な食感。そして程よくジューシーだ。
コクと広がりのあるバーニャカウダソースで。
◆ホタルイカとかき菜のタリオリーニ【絶品】
小さいながらプックリしたホタルイカの旨みが極まっていた。そのミソの深い旨味はただものではない。心地よい歯応えを残したかき菜との相性が抜群。懐かしい旨味の出たオイル。それをタリオリーニに絡めて。繊細で元気さを感じさせる舌触りが楽しい。
2020/05/01 更新
2020/04 訪問
懐かしき味に活力をもらう @生田
「エール飯」という単語が飛び交う。
総して意味するのはお店を応援しよう。エールを送る意味で注文して売り上げに貢献しよう。とか、そんな風な意だろう。
小生の捉え方は少々違っている。食べる側の我々もストレスが溜まり弱っているのだ。本当に信頼出来るお店、頼れるお店に食で癒してもらいたい、活力をもらいたい。そんな思いで注文する。言ってみれば、エールをもらう、逆エール飯的な感覚だ。
今回は6年くらい前からお世話になっているこの店がテイクアウトを始めたと聞き、予約をさせて頂いた。
特筆すべきはパスタのソースや煮込み料理を真空パックにして冷凍しているところだ。(作り方については説明書付)自宅で湯煎して熱々を頂くのだが、食感や香り、味わいがリッチでかなり本格的だ。冷めたソースをレンジで温めるのとも違い、もちろん既製の冷凍パスタとも雲底の差だった。
日持ちもするしハイクオリティだし。これはありがたい。
◆ラディーチェ畑の野菜のサラダ
◆特製ピクルス
控えめな酸味にパリッとした食感。
◆夏みかん入りのキャロットラペ
こんな爽やかやキャロットラペはなかなか食べれない。赤ワインやオレンジジュースなどの下味の存在はかなり控えめで、ニンジンの甘味を美味しく食べられる。
◆スティックセニョールを入れたキッシュ【絶品】
ホールで注文。直径22cmのこの形でテーブルに置くとメイン料理さながらの堂々とした存在感。
記事はサクッとサクッとしたクッキーのような食感でバターの香りが食欲をそそる。
中身はチーズのコクを感じさせるクリーミーな玉子。柔らかな食感と小粒なスティックセニョールの舌触り楽しい。
お店では前菜盛り合わせの中の一品として小さなピースを食していたが、こうやって頂くと丁寧に作り上げられたその手技や上品な旨さに気付く。
◆ゴルゴンゾーラチーズ スパゲティ
普段、お店ではオレキエッテで食べていたもので、赤ワインととてもよく合う一品。懐かしのゴルゴンのソースの旨味だが、ロングパスタではやや絡み過ぎな感じ。ペンネでも良かったかな。
◆プッタネスカ スパゲティ
湯煎後もオリーブとケッパーの香りがしっかりと再現されていた。
◆牛ホホ肉の赤ワイン煮【絶品】
我慢強く湯煎すること30分。ホロホロのホホ肉が完成。しっかりした筋の舌触りはお店で食べるのと同じコンディションだが、ソースがたっぷりなところが嬉しい。上質なシチューのように楽しんだ。
◆ラディーチェ畑のかき菜
直菜園の無農薬野菜。春の元気を感じさせる。
シェフからはお浸しか炒めて。と教わり、オリーブオイルで炒めることに。軽く塩をして最低限の味付けで、若々しい食感と爽やかな苦味を楽しむ。
身体が浄化する感じ。
2020/04/20 更新
2020/02 訪問
豪快さと繊細さを併せ持つここだけでしか味わえないカッチュッコ @生田
季節限定のカッチュッコの日。
2日のみの企画だ。当日は家族で伺ったのだが店内は既に満席。早めに予約しておいてホントに良かった。
◆前菜盛合せ
・青海苔のツェッポリーニ
モチモチ感のある生地にほんのり磯の香り。
・生ハムのサラダ
ピンクの生ハムと艶やかな麦と白インゲン豆の取り合わせかフレッシュな印象。芳醇な香りと水々しさのマッチ。
・さやインゲンとクリームチーズのブルスケッタ
緑がとても鮮やかだ。サクッとしたバゲットにソースとクリームチーズがよく絡んでいた。
◆カッチュッコ【絶品】
・鱈、ヤリイカ、海老
・ムール貝、マテ貝、アサリ、ホタテ
・蕪、ジャガイモ、トマト、芽キャベツ
2人に一つの鉄鍋がドーン。蓋を開けると立ち昇る湯気と香りの奥にギッシリと詰まった魚介か出現する。これよこれこれ。この豪快さを期待してたんだ。今年はヤリイカとホタテの存在感が際立つ。ユニークな形をしたマテ貝も新入りだ。
海老は事前に焼いてある様子でその香ばしさと共にミソの部分まで楽しめる。大きめにカットされた鱈はプリッとした食感で美味い出汁を吸っている。大きめのヤリイカはパリッとした歯応えが楽しい。そして、ホタテは立派なサイズ。貝柱の舌触りの良さと深い甘みは絶品だ。
4種の野菜もそれぞれの個性を残しながら魚介の味を纏っている。特に半透明になった大きな蕪は煮込み具合が絶妙。
数えただけで12種の素材。特筆すべきはそれら全てがそれぞれが旨味を出す丁度良い状態に煮込まれていること。そして驚かされるの、かこんなに豪快な盛り付けにも関わらず崩れた身やカスなような物がスープに一切入っていないことだ。
ベースになるスープは食べる魚介と違うものや血合いを完全に取り除いた魚の骨も加えて何時間もかけてとり、具材毎にそのスープで煮込むらしい。最後に全ての具材を鍋に入れて前述のベーススープを入れて仕上げの煮込みを行い味を総合するとのこと。その手間のかけ方が半端でない。
食べている間にスープをスプーンですくってみた。去年よりもやや淡い褐色をしている。純で上質はコンソメのような本当に綺麗なスープだ。
飽きることなく食べ進め具材は空に。ホカッチャを一口大にちぎって皿に入れたスープに入れてみる。しっかり浸されたところを食べてみる。口の中いっぱいにスープの旨みが広がるような感覚。口内のより広い面積でその味を感じることが出来る。発見だ。
食べきれなかったスープは丈夫なビニールに入れて持ち帰る。翌日、リゾットにして美味しく頂いた。
◆夏みかんのグラニテ
爽やかな酸味と繊細な舌触りが豪快な料理の後の口直しに。
◆パスタ
スティックセニョールはブロッコリーを細長く品種改良したもので、その茎が美味。滲みいったカッチュッコのスープの旨味に青味と甘みと相まって美味。
パスタは好きなものをリクエストできる。昨年の経験を基に平打ちのタリアテッレをお願いした。大成功だ。しっかりとしたスープに負けないパスタの歯応えと旨味がベストバランス。スティックセニョールの茎とパスタの腰の歯応えの違いが楽しめるのも良かった。
2020/03/22 更新
2020/01 訪問
野菜がたっぷり食べられる美味美食のディナー @生田
今年で創業7年を迎える小さなイタリアン。
ここを訪れる度に感じるのはお店を営なむご夫婦の絶え間なく注ぐ料理への愛情だ。当日たまたま頂いた懐かしいショップカード。そうそう、Radiceはイタリア語で「根」を意味するんだっけな。この小さなお店はいつしか地域の人々に受け入れられ、周囲のライバル店がその姿勢を学ぶ程の存在になっている。そういう意味を含めて少しずつ伸ばしてきた根が今や立派な根となりお店の存在を証明しているように思えた。
◆前菜盛り合せ
久々に目の当たりにするこの前菜の盛り付けにはため息が出る。大きなガラスの丸い皿に広がる造形と色彩の美しさの表現は地域の他店に明らかに影響している。それを再認識。
・蕪の冷製ポタージュ
サラリとしているが、クリーミーでコクの深いポタージュだ。全体に蕪の若々しい味わいに包まれながら、玉ねぎの甘さが効いているように感じた。
・メバルのカルパッチョ
肉厚で歯応えのあるメバルは皮目が炙られている。透明感のある断面のピンク色とその焦げ目のコントラストが美。
パリッと弾けるレッドペッパーと焦がし胡椒が色と味のアクセントに。
・パネッレ
ひよこ豆をきんとんのようにこねて焼いたものだとか。豆の旨みを引き出す塩加減が絶妙で。油と塩で言えば前菜全体の味の引き締め役を果たしているようにも感じた。
・空豆のカプレーゼ
空豆が市場に出てきたので作ってみましたと。白いサワークリームに黄緑の空豆がとても鮮やか。立体的な盛り付けが造形的にも美しい。上品な酸味と軽快な歯応えの取り合わせが楽しい。
・椎茸とサルシッチャ
しっかりと合体して見た目も味も見事な一体感を醸し出している。サルシッチャの熟成感のある肉の旨味とジューシーな椎茸の汁のコンビネーションは日本人に嬉しい美味さ。
・里芋のオムレツ
冷製で頂く。サイコロ状に切られた里芋が断面に綺麗に浮き出ており、素直な玉子のコクの中に現れる滑らかな里芋の舌触りが味にユニークさを与えている。
・ラディーチェ農園のサラダ
色とりどりの野菜がとてもカラフル。ワクワク元気にコースがスタートするような印象。
◆蛸のラグーソスのタリアテッレ
細かく刻まれた蛸などを煮込んだラガーソースにはほうれん草や里芋がミックスされている。そのトロっとした食感とコリコリした吸盤の歯応え、そして海を感じさせる味わいの深さは一級だ。このしっかりとしたソースをプリッとしたタリアテッレでしっかり絡めて食す。パスタの麦の旨味の存在感とソースのパワーがとても上手くバランスしているように思えた。
◆SPF豚のグリル
上昇感のある黒キャベツの盛り付けが特徴。天を意識したこのような盛り付けに贅沢な気分になる。SPF豚はきめが細かく柔らかな歯応えで癖のない旨味。それをコクのあるソースで頂く。この季節にも関わらずこの山椒のソースの香りはしっかりと立っている。付け合わせの温野菜と一緒に肉を食すとその味に広がりが出る感じだ。ちなみに、前述の黒キャベツの素揚げは目をつぶって食べるとポテチの海苔塩のような味わいと軽快な歯応え。
◆りんごのセミフレッタ 金柑とキウィのスフレ
2020/02/03 更新
2019/12 訪問
手技と手業と知恵を尽くしたクリスマスメニュー @生田
クリスマスディナーで伺った。
とても久しぶりだ。何せ人気店。予約をするも満席で入れなかったりすること数回。やっと入れたという感じ。
店内は変わらず明るく、そこに温かく迎えいれてくれる。そして、料理を一つ口にしただけで感じる不思議な懐かしさと安堵感。
Facebookで海老のコンソメを作る風景がアップされていた。とても丁寧に、根気のいる作業だ。そんな下ごしらえをした材料を用いながら粋で繊細な盛り付けを披露する。そして、その造形は美しく時にダイナミックだ。皿の形や色彩、ソースの鮮やかなレイアウトと併せた演出も。
京料理やフレンチの精神が宿るイタリアンと言うとこの雰囲気が伝わるかもしれない。
さてさて、
◆海老と彩野菜のスープ仕立て
色彩豊かなブーケのような仕立てに感激。白色の冷製ポタージュの上に海老コンソメのジュレ。トッピングに低温調理の海老と鮮やかな色とりどりの小さな野菜が綺麗に並ぶ。カットされた赤とオレンジのトマトが風車の羽のよう。
ポタージュはクリーミーで上品な広がり。そこに海老コンソメのジュレが加わると味に深みと重みが。絶妙な加減に茹でられた野菜はコリコリと心地良い歯触り。
惜しみなく手間をかけて繊細かつ大胆なセンスで飾る。スタートからアクセル全開。後が楽しみ。そして、老婆心ながら息切れしないだろうかと心配になる。
・白いサイコロパンとカレーパウダー
そこに、スッと添えられた小さな白い皿と白いキューブ。パンは軽くトーストされた感じ。これを器の底まで入れてスープを最後まで楽しむという仕掛け。カレーパウダーで味の変化を楽しんだ。
◆鹿児島の甘鯛のウロコ焼き
光沢のある大皿に天井の白が映る。薄いクリーム色の蕪のソースに白いウロコ焼き。艶のある薄緑のオリーブオイルがさり気なくアクセントに弧を描いていた。「静」を想わせる、この柔らかで上品な色調のバランスが知性的だ。
ナイフを入れる潰れずにサクサクと切れる。そして嬉しいくらいに熱々だ。身は肉厚でその旨味を引き出す絶妙な下味が施されている。お約束のウロコはパリパリでとても香り高い。蕪のソースは柔らかでクリーミーで、その奥底に上質な出汁を感じ取れた。
◆蟹とポワローのタリオリーニ
若草色の器にパステルカラーの具材が馴染み健康的な印象を与える盛り付け。
本ズワイガニの身が贅沢に入る。出汁がオイルに出て西洋ネギに染みている。深いコクがありながら驚くほど円やかなソース。
パスタはエッジの舌触り楽しく、ソースや具を上手く絡める。腰を感じる歯応えに元気と活きの良さを感じる。
◆4種のチーズを包んだラビオリ
高さのある2つのラビオリの上に焼きカマンベールチーズのブリッジが乗っている。シンガポールの名所、マリーナホテルサンズの様な立体感と浮遊感のある外観だ。
黄色いラビオリの中には4種ものチーズがミックスされているのだとか。それぞれの特徴がジャガイモを介して一体となったような、とてもバランスの取れた味の主張をしている。
原木椎茸のソースはグアニル酸の旨味がしっかり出ている。流石の存在感。これがチーズの酸味と物凄く良く合っていた。
◆和牛ランプ肉のグリル
黒キャベツ
鳥のブイヨンで炊いた大根の上に鮮やかなランプが乗り、その上に素揚げされた黒キャベツが浮遊する。「動」を感じるそのグラマラスで自由な造形に岡本太郎の芸術世界を想起する。
ランプ肉はレアで、そのトロみのある食感が贅沢。やはり牛の脂は熱を通し過ぎないほうが美味と思う。
大根には縦横に細かな隠し包丁が入り、ブイヨンをよく吸っていた。
3種のソースは、ゴボウ、ビーツ、山椒。味と色の変化が楽しい。乾燥オリーブがアクセントに。
炊いたもの、焼いたもの、揚げたもの。全てが最高のコンディションで合体していた。
◆金柑と紅茶のジュレのパンナコッタ
出てきた瞬間にアッと思う。最初のブーケのような前菜の外観を見事にドルチェで再現しているのだ。去年もそのトリックに驚かされたが、またまた、凝っている。
前菜の2種のトマトは金柑とみかんに代わり、コンソメのジュレは紅茶のジュレに。
単なる遊びではなく、これがしっかり美味い。様々な小さなフルーツをジュレとパンナコッタと一緒に楽しんだ。
・落花生のシューアイス
前菜と同じ白い小さな皿に小さなシュー。香ばしいピーナツを楽しみつつ。さっきは白いキューブだったが流石にそこまで再現する事は諦めたのかな。
実はこれ、去年のドルチェの終わりと同じにして韻を踏んだものだとか。後で聞いた話。
気付けなかったなー。
◇ 赤ワイン
ドメーヌモンローズ サラマンドル 2015(コートドゥトング/フランス)
2019/12/27 更新
2019/03 訪問
繊細かつ大胆なカッチュッコを楽しむ年に一度のお祭り @生田
料理店にはそのお店のコンセプトを表す名物メニューと言われる料理があるものだ。しかし、1年に1度、たった2日しか提供されない名物料理を出すお店はそう多くないはずだ。このお店のカッチュッコはまさにその名物料理。家族や仲間が集まって鍋を囲んで熱々の魚介を楽しむ。丁寧に調理された上質さと豪快さを併せ持っているところがこのお店のカッチュッコの特徴だ。それを知る人達にとっては年に一度の大切なお祭りのようなもの。冬になるとfacebookにアップされるので速攻で予約する。
さてさて、急ぎ足で入店しよう。店内は賑やか。既に我々以外の席は満席だ。
◆前菜盛り合わせ
・アスパラの冷製スープ
シックなパステルグリーンのスープはきめが細かく舌ざわりまろやか。鉛筆みたいにピンとしたアスパラは丁寧に繊維の処理がなされ上品な歯応えだ。色合いの良いベーコンで巻いてある。
・青魚のマリネ
塩加減とマリネが上品であるが故に魚の青味の方が強く出た感じだ。
・ひよこ豆のクラッカー
とても可愛らしく健康的な彩。
◆カッチュッコ【名物・絶品】
2人に一つずつ深い鋳鉄鍋が運ばれる。シェフが自ら蓋を開ける。あちこちで歓声が上がる。
湯気の下には11種の具材がズッシリ。素朴で力強い魚介の香りが立ち昇り、まるで活気のあるトスカーナの漁師街にいるような雰囲気だ。(行ったことないけれど)各自トングで取り分ける。
どの具材も絶妙な煮込み加減で、深みのあるスープの味を吸いつつも素材の旨味をしっかりと残している。柔らかいが煮崩れしないギリギリの状態を保っていた。驚いたのはスープの綺麗さだ。多くの素材を長い時間かけて煮込んだはずだが素材の細かいカスや濁りが無い。まるで濃色のコンソメのようだった。恐らくスープをとるための具材と食べるための具材を分けている。とても手の込んだ贅沢な料理なのだ。印象に強く残った具材は大きく分厚い鱈の切り身と旨味のあるジャガイモか。
気づいた具材は以下の通り。
・魚介 : 牡蠣/白貝/アサリ/ムール貝/鱈/ヤリイカ/車海老
・野菜 : 大正メークイン/蕪/トマト/春キャベツ
◆ソルベ
柑橘系のソルベを頂いてリセット。
◆パスタ
カッチュッコのスープを用いたロングパスタ。
魚介の旨味がとても濃厚。その塩味が食後に口の中の乾きに変化する。太めのパスタをお願いすれば良かったな。
2019/05/05 更新
2019/02 訪問
グランドメニューに隠れた新メニューに宿る挑戦魂 見逃すなかれ @生田
今年は花粉が穏やかで助かるな。料理の美味さは鼻がつまったら感じられないからと。2月の冷たい空気を切り早足でお店に向かう。
通い慣れたお店、温かく迎えてもらえて居心地が良い。初めて伺ったのは3年くらい前。毎回、料理自体の上質さに感動しつつ、それを創り出すご夫婦のの姿勢に胸を打たれたものだ。
自家菜園で採れた野菜と自家製の生パスタをベースに様々なメニューを展開し、前菜・パスタ・メインのそれぞれがどんどん修練され、グランドメニューが構築されたように見える。
ここ最近はメニューボードに連なる完成度の高いグランドメニューの間に新メニューを探すのが楽しい。シェフの挑戦魂がこもった料理を堪能した時の感覚は今でも忘れ得ないからだ。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・ワラサの炙りマリネ
・フリッタータ
・牡蠣を乗せた焼きリゾット
・サルシッチャを詰めたヤリイカ
・アミーラトマトとクリームチーズ
・小さなシューにエンドウ豆のソースと生ハム
・サラダ
◆蝦夷鹿とカーボロネロのタリアテッレ【絶品】
油で揚げ炒めてパリパリにしたたカーボロネロ(黒キャベツ)に覆われた謎めいたパスタ。ソースは鹿肉のボロネーゼのよう。微かにフルーティな香りあり、とても深い味わいだ。黒キャベツを崩して混ぜ合わせるとそれがとても香り高いスパイスに。そんな仕掛けに唸る。自家製の生パスタ、タリアテッレはソースをよく絡めていた。そして、残ったソースをホカッチャに乗せて食べるのがまた美味い。
因みにこのカーボロネロはシェフが農園でもらってきた種を自家菜園で育てたものらしい。
◆仔羊のグリル(2本)
臭みは無いがラムの味わいがしっかり。艶のある舌触りと柔らかくしなやかなな噛み心地。相変わらず完成度が高いグランドメニューだ。鮮やかな山椒のソースで気分転換しながら2本で200gはペロリと食べられる。副菜の野菜達は綺麗な網の焼き目が付いている。歯応えに新鮮さを残した焼き具合にセンスを感じる。
◆大人のドルチェ
まだまだワインが飲みたい人にはドルチェの代わりにチーズを出してくれる。
薄くスライスしたパンは香りのある油で焼かれ、ゴルゴンゾーラと合わせて美味。
2019/02/22 更新
2019/01 訪問
爽快感のある年始のディナー
正月に伺うのは初めて。店内は満卓だが、地元の夫婦客や家族連れで温かく落ち着いた賑やかムードが漂っている。かしこまらず、そして、ガヤガヤしない雰囲気がこのお店の嬉しいところ。
年末から和食ばかり食べていた自分にとって、当日の料理はとても爽やかな気分になれる見た目と味わいだった。お正月のイタリアンで晴れやかな気分に。
今年はイタリアの伝統料理とシェフの独創性をテーマにしたディナーイベントを沢山企画しているとのこと。楽しみだ。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・蕪のポタージュ冷製
明るくてパステルな色合いが爽やか。サラリとした感じのポタージュに濃厚な魚介ジュレというコントラスト。
・さらわのカルパッチョ
鮮度のある歯応え。
・里芋とほうれん草のキッシュ【要注目】
毎度、さり気なくこの大皿に配される一品だが、相当念入りに手間を掛けた調理が施され、季節によって具材が変化する。当日の里芋は上品な旨味で炊かれたもの。口の中でトゥルンと滑る食感が面白い。
・蕪と柿の生ハム乗せ
・ゴルゴンゾーラチーズの蒸し鶏巻き
ゴルゴンゾーラにクルミと甘く煮た金柑がトッピングされ、それをスライスした蒸し鶏で巻いてある。
どうしてもゴルゴンゾーラが強く、合わせて一体としての味が理解できず。
・ラディーチェサラダ
◆パスタ 万願寺唐辛子とシラスのカッペリーニ【絶品】
あっさりとした見た目だが、味にとても深みがある。香味オイルに秘密があるのか?
周囲に振られたパン粉のようなものが食感に変化を与え、それに浸みたソースの味を口の中で広げたり長持ちさせたりさせているように感じる。
大ぶりで上等なシラスだ。不思議と目が合う。
◆メイン 舞台バラ肉の白ワイン煮
柔らかな角煮のようだが、脂っこくない。むしろ、脂が美味いと感じる調理だ。ワインの風味がとても上品に全体に染み渡っていた。
付け合せの野菜をソースに絡めて食べると、野菜自体の食感や微かな苦味と相まって楽しい。
◆ドルチェ
グラッパに変更してもらいました。
2019/01/06 更新
引き寄せという現象は本当にあるんだな。
昼時に近くを運転中にふと閃いてハンドルを切って駐車場へ。
一人でランチを楽しもうと思ったら昔仲良くしていただいていた知人が二人入って来た。それぞれ示し合わせた訳でもなく。
昔話や近況話に花を咲かせて楽しい時間を過ごすことが出来た。
不思議だね、不思議だね、と言いながらとびきりの料理を堪能す。
◆クラムチャウダー
来た。今日はこれ狙いだったのだ。
白色のクリームに、細かくカットされた色とりどりの野菜が宝石のように散りばめられる。
その鮮やかさに思わず手が止まってしまう。
ひと口啜ると印象は変化する。充実した美味が味覚の中枢神経をドンと刺激する。多様な素材の旨味の広がりとコクの深さが立体感のある味わい。
ワインを飲みたいところだが、今日は車で来てたんだな。
◆牛蒡のパスタ
立体的な造形美を放つ佇まいはどこか凛とした雰囲気。神社の屋根飾りに似てるかな。
平打ちのパスタに牛蒡のクリームソースがマッチ。
牛蒡の土感が大地の力強さを感じさせる。そんな特徴を活かしたパスタだった。