85回
2019/07 訪問
商業捕鯨の恩恵にあずかる @生田
令和元年の7月より約40年ぶりに商業捕鯨が再開された。あらゆる面で世界の国々に気を使いまくってきた我が国としては、かなり思い切った決断だっただろう。生物学者による分析や世界のパワーバランスに対する正確な見極め。そこに政治が乗っかってのことなのか。
いずれにしても、食通の方々にとってはそれこそ、味覚の世界が広がる話。礼節と節度を守った中でのオフィシャルな捕鯨は歓迎すべきものなのだろう。
そんな、広い世界の出来事の影響が目のに現れた。
◆湯あがりひめの煮浸し
◆気仙沼のミンククジラ
舌触りの柔らかさ、肉の密度、しなやかな歯応え。生の鯨の贅沢を知る。
◆新銀杏の串巻き
◆串焼き
・皮
・今日のセセリは美味い
・ モモの旨味凄い
・ハツ
◆納豆と鳥の神楽南蛮風
2019/08/05 更新
2019/07 訪問
自然の恵みを美味しく頂いてエネルギーを充電す @生田
20年来の冷夏と日照不足が野菜の生育に大きなダメージを与えているとのニュースが街のあちこちでこだまする。その希少な現象は、我々インドア派の社会人にも悪影響を与える始めているのだ。暑くはないがジメジメと薄明るい外界の様子を室内から実に繊細に拾い上げているのだ。
こういう時は食べ物からエネルギーをもらう。これは我々人間が、古代から試行錯誤の末に習得した生き残る術である。
本能的にリカバリーの必要性を感じつつ、伺った。
◆モロヘイヤと茄子の煮浸し【絶品】
エネルギッシュな緑とハッキリと見える葉脈が生命力の強さを感じさせる。天然のトロみは餡掛けのような。香ばしさの奥に深い出汁を吸った茄子も美味だ。柚子の香りを楽しみながら、その融合した自然の恵みを
味わう。お通しとは思えない充実度だ。
◆茶豆
新潟の茶豆。粒感は頼りないが茶豆らしい力強いコクが良かった。
◆鱧の炙り刺し
新鮮な肉厚の鱧。この身、なんと美しい色合いだろう。滲みの効いた水彩画のようだ。どう猛と言われる性格からは信じられないほどの繊細さに感心。
上品で深い甘味だ。正確な骨切りのおかげで小骨は細かな粒を感じさせる心地よい歯触りに。
自家製の梅干で作った梅肉をつけて、カボスを振って、多角的な楽しみを。
付け合せのキュウリとミョウガの千切りは、その細さが職人技。繊細な舌触りと爽やかな苦味が効果的な口休めに。
◆穴子塩焼き【絶品】
鱧の後の穴子。梅雨寒の憂鬱感を吹き飛ばすエネルギーが欲しい。こういう時は旬の長尺の食べ物を食らうのだ。
意外に脂の乗りが良い穴子。それを上手く制御した焼き方だ。白身は上品で、凝縮された皮めからは芳醇な脂の味と凝縮した皮の旨味が滲む。同時に入ってくるのは適度な焦げの香り。塩加減は控えめで、とにかく穴子の素材感と調理の妙を感じる一皿。
◆蓮根と枝豆と鶏の土鍋炊き込みご飯
彩り美し。
コリッ、シャキッ、ジュワッ。食感のオンパレード、楽しい。生姜と油揚げのが効果も絶妙。
自家製の梅キュウで気分転換しながらゆっくり頂いた。
◆納豆汁
まさかの納豆で完全に元気が宿る。
感謝。
2019/07/17 更新
2019/07 訪問
素人の想像力に勝る 料理人の創造力 @生田
文明の進化は創造と淘汰の弛まぬ繰り返しによるものだと言われる。
料理の世界もそうだろう。誰もが思いつかない新しいメニューを開発し、それをお客が食べる。受け入れられないものは消え、感動を呼んだものは名物メニューとしてグランドメニュー残るのだ。それに近いチャレンジを目の前で見た時の印象は鮮烈であり、その驚きを禁じ得ない。そんな貴重な経験をした当日だった。
◆茶豆
新潟の茶豆は味が濃い。コリコリの茹で加減。もう少し粒が大きくなるといいな。
◆生蛸刺
艶のある生蛸だ。吸盤のコリコリと、身の甘さが良かった。
◆ウニとアスパラのわさび醤油
爽やかそと芳醇さを兼ね備えた大きなウニは型崩れせずに口の中へ。広がる豪華な海の味に満足。アスパラはシャキシャキの食感。個人的には先端の食感よりも根元のジューシーさと甘さが好みだ。
◆丸茄子と牛スジ煮込み
丸茄子の柔らかさに幸福感を覚える。スジは煮締まったのか硬く、一つの料理としての一体感に欠けていた。
◆霧島豚の味噌漬け【絶品】
これは元気が出る料理。味噌の旨味と豚の熟成、脂のワイルドさが複雑に融合している。ついつい、もう一度ビールが飲みたくなる。
◆焼鳥
・セサリ、モモ、レバー、チーズつくね
◆納豆のお好み焼【秀逸】
今回のテーマは「カリッとした納豆料理」。この外観からは想像できなかったが、一口食べて納得。カリッとサクッとした歯応えがいきなり。それを追いかけるようにフワッとしたつなぎと納豆が深い味わいを醸し出し始める。
種明かしをしてもらった。フライパンの上に豚バラを敷き詰めてその上から山芋と納豆を混ぜた生地を乗せて焼いたのだとか。もちろんゴッツォの出汁も入っている。豚バラはフライパンで焼くと脂が落ちてパリパリになる原理を応用したようだ。つなぎは見事に納豆と一体化。出汁醤油で引き出された納豆の風味と豚脂のコクの相性良し。
即興の創作料理とは思えない完成度に、立ち会った一同が鼻息を熱くしていた。
2019/07/16 更新
2019/06 訪問
カウンター内の小劇場で観る見事なフライパン捌き @生田
◆豚肉とトマトとキュウリの胡麻和え
キュウリの超薄切りは見事。豚肉はサッパリ、上等な胡麻しゃぶの雰囲気。
◆ハモと茄子の鱧スープ仕立て
お通しが汁物出なかったのでこれを。鱧の出汁が胃に浸みる心地よさ。軽く炙られた鱧には隠し包丁に沿った焦げ目が付く。肉厚でしっかりと、上品な噛み心地だ。茄子は立派な大きさながら柔らか。青味のある夏の味に出汁がよく浸みていた。
◆ヤングコーンの丸焼き
ヒゲをしっかり残した状態で焼くのが美味いのだとか。そうだね。
◆納豆と夏野菜の和えもの【絶品】
大将の機嫌が良い時に出る絶品の納豆料理。オクラに枝豆、茄子と和えて盛り付けられたその様相はまるで宝石を散りばめたようだ。自家製の梅干しを細かく切って和えてワサビをトッピングに。
食感の変化、味の融合が止めどなく訪れる。酒を飲みながら、その美味さを長く楽しめる逸品だ。
◆太刀魚の塩焼き
若い太刀魚だが熟成感ありとても味わい深い。側面に沿って入れられた包丁のスジが鋭い刀を連想させる。カリッとした背ビレが残されていて、これがまた美味し。嬉しい仕掛け。
◆河豚のヒレの炙り【貴重・珍品】
一年以上干した立派なヒレだ。一枚はひれ酒に、もう一枚は軽く炙ってもらった。本当にカリッカリ。粉砕されたヒレの粉が下の上で旨味に変化する楽しみ。
◆納豆チャーハン【悶絶】
店内のカウンターにお客が増えてきた。彼らが構えるスマホカメラの先で大将が大きな鉄のフライパンを振る。
強火で玉子と油を馴染ませて、土鍋で炊いた白ご飯をドカッ。そこに納豆を投入だ。木のヘラで器用に返しながら、炎が高く上がるガス台でガシガシとフライパンを振るその様子に歓声が上がる。
豪快に見えつつ、フライパンの上のチャーハンは綺麗に均一に、綺麗なキツネ色に変化している。
この珠玉のチャーハンはカウンター客とスタッフに賄われた。深い旨味と芳醇さ、心地よい粒感の米とまったりした納豆の食感。そこに焼きたての香ばしさが加わり、店内に喜びの声が沸く。
◇紀伊国屋文右衛門 辛口純米(和歌山)
◇フグのひれ酒
◇越後美人 槽しぼり純米吟醸(新潟)
◇鍋島 特別純米(佐賀)
2019/06/30 更新
2019/06 訪問
こんな鰯料理は食べたことがない @生田
自らの経験に基づく固定概念を他人によって覆された時、人は様々な感じ方をするものだ。時に苛立ち、時に傷ついたり。今回はその真逆の経験が出来た。新しい美味の世界を教えてくれたお店に感謝。
◆イタリア風 煮野菜
地元の農家で採れたズッキーニとトマトに魚を加えて大きなフライパンで熱入れしたもの。魚の出汁と野菜の水分だけでで仕上げた料理は充実した味の深さ。
◆枝豆
これも地元の枝豆。いつもながら茹で具合が絶妙でビールに最適。
◆イワシ刺 黄身醤油で【超絶】
新鮮な鰯は適度に脂が乗っていた。丁寧にさばいて綺麗に盛り付けられている。繰り返されるクローム、白、ピンクの曲線は幼少期のスピロデザインを想わせる幾何学的な美しさだ。極細に切られた付け合わせのキュウリ、ニンニク、ミョウガと黄身醤油を混ぜてユッケのように食す。円やかさとコクが加わり爆発的な美味さとなった。
ユッケと言えば細かく切られた具材が用いられるが、このような手間を掛け。丁寧に盛りつけられたものを頂くのは初めての経験だ。
◆牛筋と小芋の煮込み
優しい煮込み。しっかりと灰汁抜きされた筋は心地よい歯応えと旨味を残す絶妙な煮込み具合。程よく味の浸みた小芋はホクホク感があり幸せな美味さだ。
◆アジの干物
大きなアジは頭が落とされていた。大将が自ら干したもの。甘塩で新鮮感が前面に出た印象。素材は申し分ないのだが、個人的には一晩しっかり干してやや危険な熟成感のあるものが好みだ。
2019/06/25 更新
2019/06 訪問
ワインで楽しむ和の美食 @生田
ワインと和色が融合した世界、随分と昔から流行っているけれど。◆豚肉とトマトとキュウリの胡麻和え
キュウリの超薄切りは見事。豚肉はサッパリ、上等な胡麻しゃぶの雰囲気。
◆ハモと茄子の鱧スープ仕立て
お通しが汁物出なかったのでこれを。鱧の出汁が胃に浸みる心地よさ。軽く炙られた鱧には隠し包丁に沿った焦げ目が付く。肉厚でしっかりと、上品な噛み心地だ。茄子は立派な大きさながら柔らか。青味のある夏の味に出汁がよく浸みていた。
◆ヤングコーンの丸焼き
ヒゲをしっかり残した状態で焼くのが美味いのだとか。そうだね。
◆納豆と夏野菜の和えもの【絶品】
大将の機嫌が良い時に出る絶品の納豆料理。オクラに枝豆、茄子と和えて盛り付けられたその様相はまるで宝石を散りばめたようだ。自家製の梅干しを細かく切って和えてワサビをトッピングに。
食感の変化、味の融合が止めどなく訪れる。酒を飲みながら、その美味さを長く楽しめる逸品だ。
◆太刀魚の塩焼き
若い太刀魚だが熟成感ありとても味わい深い。側面に沿って入れられた包丁のスジが鋭い刀を連想させる。カリッとした背ビレが残されていて、これがまた美味し。嬉しい仕掛け。
◆河豚のヒレの炙り【貴重・珍品】
一年以上干した立派なヒレだ。一枚はひれ酒に、もう一枚は軽く炙ってもらった。本当にカリッカリ。粉砕されたヒレの粉が下の上で旨味に変化する楽しみ。
◆納豆チャーハン【悶絶】
店内のカウンターにお客が増えてきた。彼らが構えるスマホカメラの先で大将が大きな鉄のフライパンを振る。
強火で玉子と油を馴染ませて、土鍋で炊いた白ご飯をドカッ。そこに納豆を投入だ。木のヘラで器用に返しながら、炎が高く上がるガス台でガシガシとフライパンを振るその様子に歓声が上がる。
豪快に見えつつ、フライパンの上のチャーハンは綺麗に均一に、綺麗なキツネ色に変化している。
この珠玉のチャーハンはカウンター客とスタッフに賄われた。深い旨味と芳醇さ、心地よい粒感の米とまったりした納豆の食感。そこに焼きたての香ばしさが加わり、店内に喜びの声が沸く。
◇紀伊国屋文右衛門 辛口純米(和歌山)
◇フグのひれ酒
◇越後美人 槽しぼり純米吟醸(新潟)
◇鍋島 特別純米(佐賀)
このお店は基本的に大将がセレクトした美味い日本酒を料理に合わせることを勧められるのだが、なかなかどうしてワインも良いな、という感じもするのである。
当日はヒルシュ エルフェーンホフというオーストリアの白を出してもらった。水分を含んだ素焼きのワインクーラーで冷え冷えの状態で頂く。いいね。
◆季節の煮野菜 ラタトゥイユ風
良く冷えた白ワインに合わせると最高に美味い。トマトの甘味と酸味のバランス良し。ニンニクの風味が効いて、色彩も味もまるでイタリアン。
◆枝豆
随分と大きくなってきた地元の枝豆。食べ応えあり。いつもながらコリッコリの絶妙な茹で加減。もうしばらくすると大将の田舎の新潟産が入ってくる
。待ち遠し。
◆せせりのニラ塩串焼き
ニラを加えたこの美味さの変化が嬉しい。
◆帆立の貝柱との串焼き
厚みのあるしっかりしたホタテだ。ミディアムレアな焼き加減で香ばしさと甘さ旨味を堪能す。
◆オカワカメのお浸し
光沢のある深い緑に見惚れてしまう。微かなトロみと苦味が大人。シャキッとした食感を残したんで加減で、上品に出汁が効き、それがまた、大人。
◆カマス竜田揚げ
老若男女が美味いと呟きそうな香りと味わい。
◆チーズつくねパルメジャーノかけ
すっかりお馴染みの一品。
◆ウニ【珍味】
程よく芳醇なウニが越後美人によくマッチした。
◆トウモロコシご飯
2019/06/30 更新
2019/06 訪問
嬉しい地産地消 楽しい即興料理 @生田
地元の信用出来る農家が育てた食材を用いた料理を頂くこと。そこには安心感や親近感を帯びた嬉しさがある。しかも、それが最高に美味かったら、幸せにすら感じるものだ。
◆茄子の焼き浸し
夏を感じさせる焼き茄子の風味に出汁がよく浸みていた。それがまた、自分の胃に浸みる気持ち良さ。ミョウガのさっぱり感が印象的だ。
◆高津の枝豆
地元の信用できる森さんの畑の枝豆との説明。ローカルの良さ。ゆで加減が絶妙で歯応え楽し。
◆うに
北海道内浦湾のウニは形がしっかり。みずみずしさと芳醇さを兼ね備えた美味さだ。オカワカメは独特のトロみと苦味。この深い緑とオレンジのウニの色合いがエネルギッシュで良い。
◆カマス一夜干しの塩焼き
夏だカマスだ塩焼きだ。先ほどまで厨房のフードに吊るされていた自家製の干物。
◆創作納豆料理【即興】
・納豆の鶏皮包みパルメジャーノチーズかけ
伊達鶏の胸肉の皮は広く厚く味わい深い。それを活かした創作料理。大葉とチーズで何となくイタリアン。見た目よりもボリュームあり、噛み進めるうちに鳥の旨味と納豆の芳醇感が一体化してくる。2-3つに切って食べると丁度良いかもしれない。磨きをかければ立派なグランドメニューになる逸品だ。
・同上ビスマルク風
納豆に玉子は絶好の相性。そこに鳥の旨味を合わせる。なるほどとても完成度の高い美味さ。
どこにもない、ここだけの、独創的な名料理とはこうやって生まれてくるのだろう。
◆宮前の塩トマト
これも地元、松井さんのハウストマトだとか。
それを丁寧に皮むきしていただく。自然の恵みの濃い味。
2019/06/15 更新
2019/05 訪問
好きです プロの挑戦 @生田
道を極めると、その上にあぐらをかく。これ、人間の性。このお店はそれに反し、異種文化にも触手を伸ばしながら新しい道を模索しているように見える。それは闇雲でなく、大人の選択によるもので。固定概念に囚われずに自らの世界感を広げようとし続ける、その謙虚さには頭が下がる。
◆鯵とアオリイカの刺身
とにかく、肉厚で立派なアジだ。細かな隠し包丁が入り、とても食べやすい。
アオリイカの名物両面隠し包丁は芸術的。見た目のキラキラ感だけでなく、食感のベトつきを抑える効果が絶大だ。
匠の気遣いに感謝。
◆鱧とトウモロコシのフライ【絶品】
嬉しい盛り合わせ。鱧のファイはカリッとした歯触りの後でフワッとした食感。白身の旨味が引き出されていた。
そして、このトウモロコシも絶品だ。熱々でジューシー、甘々なのだ。
◆ホワイトアスパラのビズルク風【挑戦】
最近、イタリア料理へのアプローチを試行する傾向が見られる。
雪山のようなチーズの下から遠慮がちに顔を出す玉子の黄身は意外にもエネルギッシュ。トロリとは行かないが甘みを感じるに十分かな。それを箸で小さく切りながらアスパラに乗せて食べる。
アリですね。
◇越後美人(新潟)槽しぼり 純米吟醸生酒
今年の越後美人は最高だ。
2019/06/04 更新
2019/05 訪問
当たり前に見える物が想像を絶する美味さ @生田
当日の鰹は最高に美味かった。
最低限の調理、見た目は普通に見えるそれが超絶に美味かった時、人はその料理人に感動を覚える。
◆新もずく【絶品】
青森の新もずくは綺麗な緑色。それを失わないように、お客に出す直前に酢で絡めるのだとか。そんな手間、気遣いが一流だ。
◆鰹たたき【絶品】
新鮮な脂は満遍なく身から染み出て虹色に輝く。酸味も臭みも全くなく、深い嚙み心地と滑らかな舌触りだ。
◆ふぐ白子の塩焼き
モチモチした食感楽し。火傷注意。
◆いつもの3本 皮/セセリ/ハツ
やはり、最近、皮が薄くなったような。プリプリ、ジュワッとしたあの食感と旨味懐かしい。
ハツは弾力性のある歯応えと深みのある味わい。
◆鱧と新生姜の土鍋炊き込みご飯
鱧の出汁がしっかり出ている。その旨味が揚げの香ばしさと競うように感じた。
◇鍋島(佐賀)特別純米
◇越後美人(新潟)純米吟醸
2019/06/03 更新
2019/05 訪問
山海の 夏の初めのハーモニー @生田
季節の変化を料理で感じ入ること贅沢。
山菜料理は春から夏にかけて週ごとに変化する。厳しい冬を超えて新しく成長を開始するその変化の様相には若々しさや希望に満ちている。水温の上昇に応じた魚介にも同様の変化が楽しめる。ジャパニーズビジネスマン特有の喧噪に埋もれてしまいそうな小生にとって、そんな季節の料理の機微に触れられるこのお店は、ある意味で自らの平常を守る為の心の安全地帯なのだ。
◆天然みずの沢煮
清らかな沢にしか生息しない山菜。新潟から直送されたものだとか。お店の出汁が体に浸みる。潔い歯応えとその奥にある微かなトロに厳格ながら優しい自然の恵みのありがたさを感じる。遠き新潟の山中を思う。清々しい初夏の清流の水音が聞こえるようだ。
◆はもの炙り刺し【絶品】
鱧の走りだ。湯引きをせずにで敢えて刺身で出すところに大将のこだわりと自信が見られる。小骨を感じさせない見事な包丁裁きは健在。カウンター客は立ち上がってその手業に見入っていた。ほんのり桜色の身は肉厚で、食感はフワッと、噛み心地は弾力に富んでいた。上品で美味。
◆メヒカリの一夜干し
前回は塩焼きを堪能。一夜干はそれとはまた違った美味さを体験できる。身の弾力性が増し、熟成が始まって味に深みが生まれていた。その美味の変化も楽し。
◆焼鳥
・皮 : やはり、最近薄くなったような。厚めの皮が懐かしい。
・砂肝 : 歯応え気持ち良し。後味さっぱり。
・ハツ : 贅沢な味わいと弾力性。
・セセリ : 脂、風味、歯応え、しなやかさ、安定のバランス。
2019/05/23 更新
2019/05 訪問
嫌よ嫌よも好きのうち @生田
納豆は日本を代表する発酵食品のひとつ。
健康、美容に良いだけでなく、昨今では記憶力の向上にも効果絶大とか花粉症にも効くのだとか…。テレビやネット等で拡散する情報でその信者は増加の一途をたどっている。
まあ、そこまで大袈裟に騒ぐつもりはないものの。小生にとって美味い酒を飲みながら美味い納豆料理を肴にする時は身も心も癒される至福のひと時。個人的な感覚です。
このお店でも納豆料理を提供する時が、たまにある。新鮮な素材と大将の創意工夫で納豆の新しい世界を体験することができるのだ。
ただし、料理人にとって納豆は決して扱いやすいものではないらしい。大粒の国産納豆を包丁で引き割りにして自家製のたれと混ぜて…。調理するだけで様々な道具がネバネバになるからだ。なので、リクエストをするとかなりの確率で嫌がられる。
なんと、伺った当日は大将のご機嫌がすこぶる良い状態で、一日に2品の納豆料理をまるでコース料理の如く頂くことができて大満足。
納豆好きを唸らせるこんなに美味い納豆料理を創作出来るということは、このお店の大将も潜在的な超納豆好き人間に違いない。
グランドメニューへの納豆料理導入に向けて粘り強く働きかける決意だ。
◆自家製ひじき
生ひじきをお店で炊いたもの。比較的大きな芽で舌先の充実感がありながらとても柔らかい。出汁との馴染み良く、とても上品な味わいだ。
◆カツオ納豆【絶品】
待ってました。鮮やかな赤の絨毯の如く敷き詰められたカツオの上に鎮座する納豆は丁寧に引き割りにされ、特製のタレで輝きを帯びている。辛子の黄、青菜の緑、そして、カツオの皮目の白。彩の構成も完璧だ。さて、お味の方は。舌先滑らかで臭みのないカツオの赤身と芳醇な納豆の味わいの相性は抜群だ。そこに青菜のほろ苦さと歯応えがアクセントになり、とても上質な料理となっていた。心地よい噛み心地の皮目をインターバルに食べながら、切れ味鋭い亀鈴の八九を啜る。
◆うるいの酢味噌和え
爽やかな青味。
◆メヒカリの塩焼き【絶品】
丸々と太ったメヒカリは脂が乗って美味。丁寧に下ごしらえされているので、肝の苦みは皆無だ。その脂の味わいにはノドグロのような大きな魚とはまた異った旨味あり。
◆納豆の油揚包み焼き【絶品】
アメリカやカナダでは中国料理の食後にレシート共におみくじの入ったフォーチュンクッキーが提供される事がある。退店前のユニークな風習だ。
こんがりと焼かれた油揚げを開けてみると、納豆が出てきた!幸運を約束する、ご機嫌のサプライズだった。
2019/05/22 更新
2019/04 訪問
贅沢なノドグロの一夜干しを堪能す @生田
GWに旧友達と伺った。
年に一度しか集まらないプチ同窓会なので、予め「普段食べられないものを」とお願いしておいた。今年のGWは令和改元の10連休。豊洲市場の営業が限られるので仕入れにはとても苦労しそうだと大将が嘆いていた。しかし、そこは地元感を持ち合わせたベテラン、思い出に残る最高の料理で皆を驚かせてくれた。旧友に地元を誇れるお店。
感謝。
◆イサキの昆布締め
敷きつめられた若緑の水菜の上に盛られたイサキは、艶やかで綺麗な姿。贅沢なまったり感と甘みあり。
◆時鮭のルイベ
口の中でトロリと溶けるこの感覚がたまらない。一瞬で無くなるので、後ろ髪が引かれる一品だ。
◆ノドグロの一夜干し【絶品】
川崎市中央卸売市場の北部市場で仕入れたノドグロを一晩レンジフードにぶら下げて干したとのこと。焼く前に見せてもらったが、魚体のサイズ、厚みともに立派だ。
食欲をそそる綺麗な焼き上がり。ただ、お皿は白じゃなくても良かったかも知れない。食べてみて分かる脂の上等さは他の魚と全く異なる性質のものだ。口直しに生姜の醤油漬けを摘みながらこの贅沢さを十分に楽しませてもらった。
頭は別に塩焼きに。興奮した友人が一人でペロリとやってしまった。それくらい美味かったのだと言い訳をしていた。
◆パルメジャーノチーズつくね
大人気だけあって安定の美味さ。
2019/05/19 更新
2019/04 訪問
朱に交われば美味 @生田
料理は五感で感じるもの。
特に視覚に訴えるその彩りは食べる側の印象に強く影響を与えるものだ。
青黄赤白黒(しょうおうしゃくびゃっこく)とは日本料理の盛付けにおける色合いの基本と言われる。因みに青は緑、黒は茶と意訳されることも多いらしい。
このお店を訪れた当日は、そんな料理の彩りの妙を目の当たりにしたのだった。
さてさて、
◆トマトとインゲン、ささみの胡麻和え
若々しいインゲンの緑と艶のあるスイーツトマトの赤、ささみの白がなんとなくイタリア国旗…。それぞれの味の特徴がゴマのコクで上手にまとまる。
◆金目鯛とアオリイカの刺し盛り【絶品】
銚子の金目は朱色に輝く皮目と光沢のあるピンク色をした身が美しい。脂の乗りが絶妙。〆めた後のコンディションも良く、冷んやりしなやか、な食感と甘みの深い味わいだ。
細かな包丁が入ったイカの真白との鮮やかなコントラスト、青菜や山葵との彩色が墨色の皿の上で映えていた。
◆山うどの酢味噌がけ
かすかに緑色を帯びた新鮮な山うどは水々しく、爽やかな野趣を感じさせる。
◆山菜の天ぷら たらの芽/こしあぶら/こごみ/山うど
今だから楽しめる贅沢な季節の盛り合わせ。芽が開いていないたらの芽はコリコリ感を楽しむ。
◆納豆と行者ニンニク
コリコリした食感とひきわり納豆の充実した食感、若い緑の茎の旨味と深い発酵を感じる納豆のコクで立体的な味わいを楽しむ。
◆つくねのパルメジャーノ掛け
今やほとんどのお客が注文する定番メニュー。とろけたチーズよりもすり下ろされた方が料理に馴染むしダイレクトな味覚が楽しめる。
◆焼鳥 せせり
これは自分の定番。しなやかな筋肉の食感と深い味わいが好み。安定の美味さだ。
◆空豆の塩焼き
夏の緑の美しさ。焦げ目がダイナミックな印象。大粒ではない。自分には塩味が足らなかったか。豆のコクを感じず。香ばしさを越え、焦げの味がやや気になる。
◆だし巻き卵 納豆入り【絶品】
特別な日に日にしか食べられない貴重な一品。出汁で溶かれた中身トロリの玉子は円やかな味わい。そこに引き割り納豆の深いコクと豊かな食感が加わる。大根おろしを乗せて自家製の醤油ダレをかけると、それぞれの味の要素が見事に一体化するのだ。一口食べるだけで唸ってしまうこと請け合い。小生の心の目には金色に輝く様が映る。完成度の高いこの味わいにグランドメニュー化が期待される。
◆金目鯛と豆腐煮
鮮やかな紅白の煮物。立派なお頭は見た目からは想像できないくらい、食べるところがある。しかも、それぞれの部位で食感や味わいが異なるのでとても楽しいのだ。ちなみに小生の好みは目の周りのゼラチンとその裏の筋肉だ。
◆土鍋炊き 筍ご飯
歯応え気持ち良し。
◇鍋島 特別純米 (佐賀)
◇亀鈴 ハ九 無濾過五段仕込純米 (長野)
◇竹泉 山廃純米(兵庫)
2019/05/18 更新
2019/04 訪問
ツバメとの再会嬉し @生田
お店を訪れると看板の上で一羽のツバメが「いらっしゃいませ」と出迎えてくれた。この季節の恒例だ。人の出入りの多い所に巣を作るツバメは商売繁昌の印とされる。なるほどね。フンの掃除には手間がかかるが大事にしなくては。
一説によると渡り鳥のツバメは日本で繁殖した後に台湾などの温かい地で越冬し、また同じ所に戻り同じ所に巣を作るのだとか。
因みに小生も国内の出張先からこのお店をめがけて迷わず帰って来た所だ。
「お久しぶりです」と挨拶を交わしてお店に入る。
◆ウニと花山葵
ウニはロシア産で適度なコクとトロみが特徴。自家製のタレを付けて豆腐に絡めて食べる。粋な感じだ。花山葵は白い花が見え菜花のお浸しのよう。小粋な辛味。
◆焼鳥 皮/ハツ/砂肝/せせり
パリパリの皮。このお店の皮は分厚くて皮下の旨味特徴だったが、最近はこのパリパリ感と脂の香ばしさを楽しむ風に変わってきている。個人的には以前の方が好みだ。
◆新生姜の醤油漬け
繊維を感じない若い生姜をやや厚めに切って頂く。
◆土鍋炊き新生姜ご飯
シンプルで、熱々ながら爽やかな風を感じるご飯だ。
◇亀鈴 八九 無濾過五段階仕込み〔広島〕【絶品】
磨きのかかった旨味がとても印象的。その甘みで円やかさを感じそうになる瞬間にピーンとシャープな感覚に引っ張られる。
お酒だけで完結できる美味さで、肴が無くても飲み続けられそうだ。
当日はこのお酒だけ、3~4杯頂いた。
2019/04/28 更新
2019/04 訪問
出汁の美味さが身体に浸みる感覚 @生田
日本料理は出汁が命。
なるほど、日本人なら直ぐに納得できるフレーズだろう。志の高い日本料理屋さんでは毎日欠かさず出汁を作る。その研究に研究を重ねて編み出されたレシピは秘伝とされ、その日のコンディションによって微妙に味を整えられたりもする。その出汁は店の大切な個性となり、美味しさや安心感、懐かしさのような感覚をお客に残すものだ。
当日は後述のとおり、その出汁の美味さを随所に楽しむことが出来た。
小生が初めてこのお店に伺ったのは3年半前。そして訪問回数はついに80を超えた。その度に身体の中にこの出汁が浸み続け、いつの間にかしっかり馴染んでしまっているような感覚に気付く。
食い道楽親父のお浸し の完成である。
◆沢煮
新筍の穂先の柔らかい皮の部分を綺麗に千切りに。上質な麺のようなしなやかさとシャキシャキした食感。そして名物の出汁が、浸みる。
◆あおりイカとカマスの刺身【絶品】
身の厚いあおりイカに施された隠し包丁は超一流の職人技。裏表、角度を変えて細かく平行にそして均一な深さ。ため息が出る。
軽く炙った皮目の香ばしさと脂の味に深みのあるカマスには目を細める。
◆焼鳥
・つくねパルメジャーノかけ
すっかりお馴染みのメニューとなったつくね。飽きのこない美味さだが、その儀式には少々照れる。
・皮
厚目の皮が特徴だったが、いつもより薄くなったかな。
・ハツ
ゴッツォの出汁で溶かれたタレで焼いた一本。美味。
◆タラの芽の天ぷら
まだ開いていない新芽の天ぷらはとても贅沢。コリコリとした歯応えの奥に感じる初々しい苦味ご美味。
◆蛤とのらぼう菜のシチュー【絶品】
和食屋さんのシチューはかくあるべし。ハマグリの出汁がお店の出汁に良くマッチしていた。和製のクラムチャウダーのような深みのある一品。
◆納豆汁
なぜ、メニューに載らないのか全く理解不能なくらいの美味さだ。大将の手が空いている時に、勇気を出して注文してみよう。
2019/04/25 更新
2019/03 訪問
VIVA おばんざい @生田
満席に近い店内は明るく賑やか。やっぱり活気のある人気店はイイもんだ。一方で、当然ながら注文が混むと料理がなかなか出てこない。そんな状況に苛立つお客も少なくはないだろう。そんね問題にいよいよ策が講じられようとしている。
「おばんざい」とはは京都の料理屋さんに多く見られるスタイル。カウンターの上に予め作られたお惣菜を並べ置くもので、それを頼むと直ちに小皿に盛って出してくれる。お造りや焼物を待ちながら、おばんざいを肴に酒をチビチビやるのもオツなもんだ。
当日のカウンターの上がいつもよりも彩り豊かだなと思っていたら、アイナメの南蛮漬けがおばんざいとして置かれていた。お客を思っての粋な計らいに感謝。
◆メジマグロ
銚子の天然マグロ。若々しくしなやかなピンクの身は、舌触りがとても贅沢に感じられる。
◆菜の花の納豆和え
小松菜の菜の花。花になる先端のツブツブの食感と引き割り納豆の食感がシンクロしていてとても楽しい。
◆タラの芽の天ぷら
地元、宮前平産のタラの芽。
◆アイナメの南蛮漬
銀杏と共に。ゴッツォの出汁の旨味と上品な酸味が浸みるたアイナメはプリッとした食感。丁寧な仕込み。
2019/04/07 更新
2019/03 訪問
イタメジ挑戦に照れる @生田
発想を転換するには豊かな想像力に加えてちょっとした勇気が必要なものだ。
当日は正にそんな感覚の、このお店にありそうで無かった一品に感心した。
◆パルメジャーノたっぷりのチーズつくね【絶品】
このお店の定番メニューのチーズつくねにパルメジャーノチーズをトッピング。大将がその場ですりおろすというスペシャルパフォーマンス付きだ。照れながらゴシゴシやる姿に周りからは「もっと、もっと」と声が上がる。味には影響していないが、ちょっと楽しい。
◆タレつくね
比較するために注文。これにも掛けたいという衝動に駆られるも我慢だ。これで十分に美味い。
◆そら豆の塩茹で
◆蛸の塩炙り
◆鱒のカマの西京焼き
◆伊達鳥むね串 塩にんにく焼き
◆サラミ
◆鱒の炊き込みご飯
2019/03/22 更新
本格的な日本料理が気軽に楽しめるお店
地元の野菜と豊洲の魚
丁寧な仕込みと豊かな発想から生まれる上質な料理
2019/03/14 更新