131回
2022/10 訪問
もずく酢
最近は、ブランニューをアップしているので、昨年10月以降年末までのレビューを暫くの間アップさせて頂きます。
ありがたいことに10月2回目です。
妻のメモです。
つまみ。
鯛
イクラ
鯖
茶碗蒸し
赤むつ
あん肝
焼き穴子
鰹
蛸の柔らか煮
サヨリの黄身和え
もずく酢
握り。
イカ
キス
鯵
赤むつ
鮪中トロ?
煮蛤
鮪中トロ?
鮪赤身
鰆
雲丹
赤だし
帆立
帆立軍艦
玉子
鮪巻物
日本酒は
くどき上手
東北いずみ
爾今
十四代
などだったようです。
以前、鯵の仕事に一番時間をかけているという話を書かせて頂いたと思います。
江戸前の寿司は鮪や雲丹や穴子に焦点が当たりやすいですが、私の場合はどの寿司屋に行ってもそれ以外のネタにもかなり注目して食べています。
お任せのコースで、基本的に私が不満になるのは、数合わせで出しているものがあるなと感じる時です。
高級店では、これはお客に対する侮辱行為です。
食べたくないようなものを出すというのは論外。
それを美味しいと思って出しているとしたらそれはそれで論外。
どちらにしても論外です。
私はもずく酢が嫌いです。
舌が麻痺するほどの酸味と食感だけで食べさせるもずく酢が大嫌いなのです。
何の意味がある食べ物なのでしょうか?
しかし、城助のもずく酢だけは大好きです。
絶妙なバランスで酸味と旨みが複雑に絡み合ってとても美味しいです。
このもずく酢に城助の志の高さを感じます。
妻はガリが大好きでいつも大量に食べます。
大盛で出して貰っています。
一事が万事。
勿論、良い意味の方です。
2023/03/11 更新
2022/10 訪問
お誕生日おめでとうございます!
1回転目です。
城助の誕生日。
妹と1日違いです。
この日食べさせて貰えたのは偶然なのでしょうか?
妻のメモです。
つまみ。
鯛
すじこ
茶碗蒸し
明石の鯖
赤むつ
鰹
あん肝
穴子
タコの柔らか煮
サヨリの黄身和え
もずく酢
握り。
イカ
キス
アジ
煮蛤
赤むつ
鮪
白海老
赤身
鱒
鰆
赤だし
帆立
鮪トロ
帆立
焼き穴子
玉子
この日は特に鯛と明石の鯖が素晴らしかったです。
妻はめちゃくちゃ美味しいと言っていました。
あん肝は毎回かなり味が違うので、必ず妻は今日はどうとか何とか言います。
まあ、食材の問題ですが、それほど繊細な食べ物なのです。
こちらのお店は、日曜日、祝日も休まない時があるので、月に2回営業の休みがあるかどうかのようです。
しかし、仕込みがあるので、結局仕事を休めるのは、1年で元旦と1月2日だけのようです。
もう、40歳を超えているので、しんどいでしょうね。
弟子がおられないので、現状を維持するにはこのような生活を続けるしかありません。
とにかく、もう少し無理をしない状況にしてもらって、1日でも長くお店を続けて頂きたいです。
本当にご自愛下さい。
2023/01/28 更新
2022/09 訪問
お任せ
今日はバイトの方の選択なのかいきなり爾今でした。
田酒
十四代のおりがらみ
荷札酒
飛露喜
とプレミア級の日本酒が続きました。
飛露喜は久しぶりに飲みましたが、以前と味が変わったような気がします。
悪い意味で。
いつもの妻のメモです。
つまみ。
イクラ
サバ
茶碗蒸し
赤ムツ?
タコの柔らか煮
鰹
鰆のカラスミ
あん肝
鯛
サヨリの黄身和え
もずく
握り。
イカ
キス
鯵
鱒
白海老
煮蛤
帆立の軍艦
鮪
金目鯛?
雲丹
赤だし
帆立
穴子
イクラ
玉子
鮪の巻き物
城助の料理は完全お任せです。
時間とタネに余裕が有れば追加はできますが、それまではお任せです。
お任せというのは日本特有の食文化でしょう。
海外の方からすれば信じられない世界です。
お任せというのは志ある料理人の場合は、店側客側双方にとって最高の利益をもたらせます。
料理人に志がなくプロフェッショナルではないとお客は一方的に不利益を被ります。
理由は簡単で、志ある料理人の場合は、その日のベストが極めてリーズナブルに食べられるのでお客は得するわけです。
志がなければ、適当な料理を高い価格で最後まで食べなければならないという悲劇が待っています。
また、バールチッチャで書かせて頂いたと記憶していますが、お任せはお任せなのでお任せです。
よって、城助の場合は、お客、お客によって微妙に内容が変わります。
どのような内容で、いくらの料金設定にするかは、基準があるのでしょうが、個々に違うはずです。
お任せが嫌いな方には向かないお店だと私は思っています。
2023/01/20 更新
2022/09 訪問
仕上げの限界値
物凄い。
この時点では今年一番です。
恐らく年末も含めてここまで仕上げられた回があるかどうかというほどの凄さです。
ただ、このレビューは一度下書きの途中で間違ってアップしてしまった後の再アップなので多くの方々に読んで頂けないレビューとなるでしょう。
残念です。
新着表示されないのでちょっとだけよのレビューと同時にアップさせて頂きます。
妻がいない回なので私のメモ。
最後の方の正確さは自信がないのでご勘弁を。
つまみ。
鯛
筋子
茶碗蒸し
戸塚あじ
赤むつ
蛸
カツオ
穴子
あん肝
さより
握り。
いか
キス
あじ
きんめ
さわら
青柳
帆立軍艦
煮蛤
鮪
鮪
鮪
雲丹
穴子
玉子
赤だし
物凄い。
同じ言葉を繰り返すしかありません。
9月に入ったとはいえ、まだまだ魚介類が難しい時期です。
この日に焦点を当てて仕上げてくれたことがよく分かります。
接客は皿に表れる。
です。
逆に業界の教科書通り、修行先の仕事の通りで、日々食材と会話をしていない料理は一口食べたら分かります。
コースであればその後の料理のクオリティは明確に分かりますし、良い意味でそれが裏切られたことはただの一度もありません。
コースの危険なところです。
アラカルトであれば、最初に頼んだもの食べたら速やかに退散します。
お金も時間も無駄だからです。
この日は城助水準でも仕上げの限界値まで達していました。
抜群というタイトルのレビューが今年最高だと思っていましたが、この日はそれを超えて今年最高を更新しました。
一緒に伺った方も感動されていました。
感謝しかありません。
2023/01/14 更新
2022/08 訪問
月3回はかなり久しぶり
少しイレギュラーな時間に伺ったので、つまみは少なめです。
いつものように妻のメモです。
つまみ。
穴子
鰹
あん肝
サヨリの黄身和え
煮蛸
もずく
握り。
いか
キス
金目鯛
蛤
蛇腹
鰆
鮪の中トロ
青柳小柱大星
雲丹
かれい
いくら
鮪の脳天
鮪の赤身
穴子塩タレ
帆立
玉子
いくら
このレビューは年末アップしましたが、まだ8月の時の内容です。
中々、ブランニューに追いつきません。
毎日同じお店を連続投稿するのも気が引けますしねえ。
月3回は久しぶりです。
本当にありがたいことです!
8月末ということで城助標準としては食材の凸凹はありますが、ベストを尽くしてくれていることがヒシヒシと伝わってくるので、それもまた楽しいです。
鮪は蛇腹や脳天を出してくれました。
嬉しいですね。
時期的にアレなので部位でのもてなしはいつものことですが、感謝しかありません。
接客は皿に表れる。
このレビューをアップしている今宵は、年に一度の朝まで生城助の日です。
大晦日はやはり城助です。
0時過ぎから始まる最高の宴。
夜の仕事がほぼ終わったので、下書きにしておいたレビューを今アップさせて頂きます。
今週はとても忙しくて疲れました。
今年はこれで仕事納めです。
新年は2日から仕事です。
4日からは昼の仕事も始まりめちゃくちゃ忙しくなります。
仕事の残りを終えて、家に帰ってひと休みしてから出掛けます。
城助で美味しいものばかりを頂けば、今年の疲れも全て吹っ飛ぶでしょう。
皆んなワインが好きなので、今回も握りにブルゴーニュのピノ・ノワールを合わせます。
楽しい仲間と最高の握り。
贅沢な空間と時間と天才芸術家の演出による味覚嗅覚の饗宴が日付が変わると始まり、朝まで楽しませて頂けます。
2022/12/30 更新
2022/08 訪問
遂に!遂に禁断の世界に入ってしまいました
お盆直後です。
つまみ。
カレイ
筋子
鯖
蛸
茶碗蒸し
赤むつ昆布〆
カツオ
あん肝
焼き穴子
サヨリの黄身和え
もずく
握り。
イカ
キス
金目鯛
煮はまぐり
鯵
季節外れの大間のマグロ
さわら
由良の赤雲丹
青柳
鮪赤身
白海老
カレイ
鮪中トロ
穴子
赤だし
帆立
玉子
数年ぶりに美味しい由良の赤ウニを頂きました。
妻とある方と3人だったのですが、ご一緒させて頂いたKさんという方が、ワインがお好きで、握りに合わせてみたいと呟かれました。
以前、握りに合わせるワインはと言う話題があったそうで、ずっと試してみたかったとのことです。
白や泡は合わないけれども、ブルゴーニュのピノ・ノワールの中でもごく一部、このシャリに合うものがあるという話になり、私と妻もご相伴にあずかりました。
遂に禁断の世界に入りました。
3人とも同意見。
かなり合います。
シャリに合うので、シャリに合わせて仕事をしているネタにも合います。
一体感のある城助の握りと城助に置いてあるブルゴーニュのピノ・ノワールは合います。
抜栓してすぐでしたが、シャリの赤酢の酸味とブルゴーニュのピノ・ノワールの酸味との相性が良いです。
どうしても抜栓してすぐは酸味が勝つピノ・ノワールですが、このシャリだと酸味のバランスが良くなり、ピノ・ノワール独特の繊細な旨味とタンニンがバランス良く融和され、暫くすると心地良くなり、シャリと一体感のある握りとも響き合い、更なる一体感が生まれます。
赤ワインは生の魚に合わないと訳のわからないいい加減な情報に振り回させていたら本当の美味しい体験は出来ません。
赤は肉、魚は白とかステレオタイプの話ではありません。
個々のワインが何に合うか合わないか?
なんでも合うのか?
ボルドーのカベルネ ソーヴィニオンに合った料理がブルゴーニュのピノ・ノワールのジュヴレ シャンベルタンにも合うのか?
同じカベルネ ソーヴィニオンでもボルドーに合った料理がナパ ヴァレーにも合うのか?
違う畑、違う土壌、違う気候なので個々のワインの味や香りや熟成感は全く異なります。
繊細な魚介類の旨みをこのシャリで最大限に引き出しているのですから、このシャリは実はブルゴーニュのピノ・ノアールの繊細な旨味も引き出すのです。
細い細い一本道をミスなく渡り切る危険でもあるペアリングです。
どちらかのバランスが少しでも崩れたら、握りもワインも実力を発揮できずに終わります。
まさに真剣勝負。
究極を更に上げて、究極という言葉を陳腐にしてしまう世界。
ここまでくると勝負ではなく良い意味で遊びと言った方が正確な表現なのかも知れません。
ただ、雲丹だけは合わないだろうと想像した私は雲丹の時は日本酒を飲みました。
めちゃくちゃレアな十四代です。
本来、超高級店の超お金持ちしか飲むことが許されない十四代。
とても美味しかったです。
その話はともかくとして、妻とKさんはこのピノ・ノワールは雲丹の握りにも合っていたとのことでした。
今宵の赤ワインはモレ・サンドニ・レシュノー。
この日、城助の握りとピノ・ノワールのペアリングに目覚めて、その後も握りにピノ・ノワールを合わせることがバリーエーションの一つとなりました。
違う日には、ブルゴーニュのピノ・ノアールですが、違うワインも合わせてもらっています。
日本酒は米で出来ていますから、シャリに合うのは当然ですが、アルコールと糖分に分解されているので、飲んだ瞬間から糖分を感じます。
ピノ・ノワールの場合は最初に酸味を感じてからタンニンの苦味や葡萄の旨味を感じます。
城助のシャリにはどちらの方がより合うのでしょうかという話です。
知ってはいけない世界。
ブルゴーニュのピノ・ノワールと城助の握りなどと馬鹿馬鹿しいほどの異次元の世界です。
知ってしまった以上もう少しだけ馬鹿馬鹿しいほどの遊びの世界で昼寝をしたいです。
寝覚めたら恐ろしい世界が広がっています。
足を滑らしたら真っ逆様に落ちるだけの細い細い道です。
藤井聡太竜王の将棋のような世界。
食べロガーの城助常連の方々にはまさにこの究極の地雷だらけの道の世界を体験して頂いて、感想を聞かせて頂くことにより、色々とご教授頂きたいです。
この世界をどう感じて、どう表現されるのかを拝見させて頂きたいです。
ピノ・ノワールですからデキャンタージュしてませんが、どこでどう開いて城助の握りとマリアージュできるのか?
或いはできていないのか?
そもそも生の魚がのっている江戸時代の文化の握りにはフランスのブルゴーニュのピノ・ノワールが合うはずがないのか?
いや、日本酒よりもむしろブルゴーニュのピノ・ノワールの方が合うのか?
何故、ピノ・ノワールであってもジュヴレ シャンベルタンだと合わないのか?
アロマなのか?
奥深い熟成感なのか?
ミネラル?
タンニン?
村名レベルでも良いものは飲んだ後に舌の上で上品に開く感じがダメなのか?
良いのか?
何が合わないのか?
ピノ・ノワールはグラスによっても温度によっても抜栓後の時間によってもかなり味も香りも変わりますから、その辺のところを教えて頂きたいです。
そもそもブルゴーニュのピノ・ノワールは値段とは関係なくちゃんとしているものは、リーデルのCEOが勧めている内側にひだのあるピノ・ノワール専門のグラスで飲むと劇的に香りも味も変わりますからね。
ちなみに家のリーデルのワイングラスは葡萄の品種によって変えています。
デイリーで飲むようなピノ・ノワールもシャルドネも泡もグラスで恐ろしいほど香りと味が変わります。
それほど繊細なワインを江戸前の握りと合わせるとは?
奥の細道。
どなたかご教授ください。
知りたい!
2022/12/25 更新
2022/08 訪問
進化
いつものように妻のメモです。
つまみ。
カレイ
トツカアジ
茶碗蒸し
生のすじこ
赤むつの昆布締め
赤むつの肝
カツオ
焼き穴子
あん肝
蛸の柔らか煮
サヨリの黄身和え
もずく
握り。
イカ
キス
鯵
鮪
煮蛤
白海老
鰆
鮪
鮪トロ
赤だし
白海老
焼き穴子
玉子たまご
カレイ
美味しかったです。
トツカアジ
かなり美味しかったです。
脂が綺麗で旨味が強いです。
赤むつ昆布〆
かなり良いです。
赤むつの肝
最高です!
十四代折がらみ
かなりの希少酒。
とても美味しかったです。
進化することは大変な努力が必要となります。
私は藤井聡太竜王が棋士になってから将棋を観るようになりました。
プロの将棋の世界は6年ほど前から本格的にAIと人間の脳のシンクロが生じてきていて、過去において50年かかったことが1年もかからずに進化しています。
今だと新しい手が出てきても半年で古くなります。
このレビューをアップしている現在は、居飛車の角換わりで8一飛車6ニ金腰掛け銀の先後同型が最新型ですが、居飛車は相掛かりも含めて、60手、70手くらいまでは定跡があるのでトップ棋士の対局になると開始1時間くらいでそこまで進むことが多いです。
今の将棋はAIの暗記だと言う方がいますが、そこまでの幾つもある複雑な定跡を知っていることを前提として、その後の研究を外れた終盤が勝負となります。
そこからは暗記ではなく膨大な時間をかけたAIによる研究によってシンクロされた人間の脳のその場の読みによって勝ち負けが決まります。
プロフェッショナルにとっては暗記など最低限のことなのです。
問題はその先です。
城助という天才を見ているとそのような過酷な将棋の世界でトップオブトップとして君臨する藤井聡太竜王を連想させられます。
今も進化のための努力を惜しみません。
これほど予約困難なお店になっても、今も東京の超有名店のハシゴをやられています。
独善的にならず、更に進化するためには常に他の優秀な握りを食べて研究するしかないのです。
業界の教科書や修行した店でのレシピをそのまま使う料理を出してくる高級飲食店の仕事はプロフェッショナルではありません。
自然の急激な変化で食材は日々変わっていて、調味料も変わっています。
値段だけでなく、中身もちゃんと高級なお店は日々その変化を感じ取って進化をしているのです。
どのような仕事もいかに進化を続けるかが課題です。
天才ですら努力して進化する。
少数の志ある料理人のおかげで、日本の食文化はまだなんとか守られています。
2022/12/16 更新
2022/07 訪問
ちょっとだけよ
仕上げの限界値というレビューを一度間違ってアップしてしまい、思い入れの強いレビューにも関わらず、新着としてアップされないので、こちらのレビューと同時にアップさせて頂きます。
あちらのレビューの日は物凄かったので、多くの方々に読んで頂けないことが残念です。
たまたまほんの2回転目の最後の方でちょっとだけ伺うことができました。
時間の関係で早く帰られたお客がおられて、そのタイミングで私が連絡したので今まで一度も無いラッキーでした。
鮪と穴子メインに数貫。
贅沢な時間です。
神戸の飲食店業界は狭い世界なので色々な話が耳に入ってきます。
私はどなたとも連んでいないので影響はありませんが、まあ人間関係の複雑さはどの世界も同じです。
私は色々な仕事をしているので、今年もまだ半年ちょっとですが、色々なことがありました。
私は仕事自体が好きでは体質なので(無駄な時間を過ごすことが大好きです。)、仕事のことを考えずに最高の握りを頂くことが人生の究極の楽しみです。
自由な身になって、お金がたんまりあれば、大学院で憲法の研究をして論文(自由主義の本質とツールとしての民主主義)を書きたいのですが、夢は夢で終わるでしょう。
本当に美味いものを頂けるだけでも幸せな人生です。
2023/01/14 更新
2022/06 訪問
初夏の城助
1回転目です。
妻のメモです。
つまみ。
アマガレイ
タコの柔らか煮
茶碗蒸し
鯵
赤むつの昆布締め
赤むつの肝
鰹
あん肝
焼き穴子
ナスのカラシ漬け
サヨリの黄身和え
もずく
握り。
イカ
キス
カレイ
鯵
鮪
金目鯛
鮪
煮蛤
鰆
鮪
白海老
雲丹
赤出汁
穴子
鮪
玉子
初夏なので、鮪は赤身ではない部位を出してくれました。
鮪の弱い時期にいかにベストを尽くして握りを出すかということを毎日考えておられるのです。
毎日です。
2日連続で頂くと凄くよく分かりますが、今年もそんなチャンスがあったので後日レビューをアップさせて頂きます。
接客は皿に表れる、です。
つまみも握りも毎回全ての味が異なります。
そして、いつも思うことはつまみも握りも出す順番が変わります。
いつも申し上げている通り、食材との会話の結果、その日のベストを探ります。
ベストを尽くした上で、どのような順番で出すかも熟慮された上でその日の構成を決定しておられるのがよく分かります。
そのような努力や配慮や熟慮の結果が、接客は皿に表れるということになるのです。
日々、このようなハイレベルな接客を受けているといい加減に作っていい加減に出されたものを食べさせられるとはらわたが煮えくりかえるわけです。
勿論、その場では顔に出しませんが、、、。
ただ、ほとんどありませんが、お味はどうですかと訊かれると、この点が美味しくないとハッキリ申し上げます。
例えそれが超高級フレンチのアピシウスであっても、銀座の老舗の超高級寿司屋青木であっても。
料金設定に相応しいものを出さないのだから。
2022/12/03 更新
2022/05 訪問
抗えない自然の変化
1回転目です。
妻のメモです。
つまみ。
アマガレイ
初ガツオ
赤むつ昆布しめ炙り
サバ
金目鯛のカラスミ
アナゴ
ナスのカラシ風味
茶碗蒸し
タコの柔らか煮
あん肝
もずく酢
握り。
イカ
キス
鯵
アマガレイ
金目鯛
蛤、
白海老
鰆
鮪
雲丹
鮪
鮪
赤出汁
帆立
鳥貝
穴子
玉子
珍しく鳥貝が出てきて驚きました。
美味しかったです。
妻が今日は雲丹が、、、と言いました。
致し方ありません。
昨年あたりから感じていましたが、今年はだんだん確信に変わってきました。
城助云々ではなく、トップオブトップクラスの鮪と雲丹のクオリティが下がっています。
天然ものなので、数年前のレベルのものが採れないのです。
雲丹は私自身も仕入れるのでより実感しています。
高い値段がついたものでもイマイチのクオリティのものが少なくなくなっています。
雲丹という食材はクオリティが高ければあーだのこーだのいじることが出来ないので、一番下駄をはかすことが難しいのです。
城助も以前はやらなかった雲丹二種盛りをする様になったので、とても苦労されてるなあと思いながら大変ありがたく頂いています。
鮪は雲丹よりは漬けの加減を変えるなどまだやれることはありますが雲丹はどうしようもありません。
豊洲で競りにかけられる鮪と雲丹は価格が絶対評価ではなく、相対評価になります。
競りだから当然です。
前日の5番手が出てきても、それが今日のピンであれば一番高い値段がつけられます。
逆も然り。
美味しいから高い値段がつくのではないのです。
神戸や大阪や京都の寿司屋で使われているようなミョウバンバンバンの雲丹よりもマシであれば、その時の状況によって5倍10倍の値がつくことがあるのです。
鮪と雲丹のクオリティにこれほどまでに拘る城助でちょっとと思う鮪や雲丹が出てきたら、同じ日に神戸や大阪や京都では凄いと思えような鮪や雲丹を提供している寿司屋や日本料理屋はないだろうなと私は思います。
鮪や雲丹は、徹底したヒエラルキーがあるので、トップクラスのものを仕入れられるお店は極めて限定されています。
超有名な仲買と取引していても、優先順位が明確なので良いものを仕入れることは不可能と言えます。
全ての魚介類はそうなのです。
天然ものの魚介類は、自然には抗えません。
天才芸術家中山城助にもできることとできないことがあるのです。
2022/11/26 更新
2022/05 訪問
日本の食文化
4月は久しぶりに3回伺えました。
この日は5月の1回目です。
いつものように妻のメモのコピペです。
つまみ。
マコガレイ
タコの柔らか煮
茶碗蒸し
鯖
赤むつ昆布締め
初カツオ
焼き穴子
あん肝
赤むつの肝
サヨリの黄身和え
もずく酢
握り。
イカ
金目鯛
キス
煮蛤
白海老
鮪
鯵
鰆
鮪
帆立
鳥貝
赤出汁
雲丹
黒雲丹
雲丹2種盛り
穴子
トロ
明石のアマガレイ
トロ
赤貝
玉子
以前にもどこかで書かせて頂いていますが、私が食べログでレビューを書かせて頂いている理由の一番は備忘録です。
二番目は雑誌の提灯記事やテレビの飲食店ヨイショに腹が立つからです。
味、香り、風味を好みという嫌な言葉で逃げ口上として、本当のことを伝えないからです。
このような第四の権力であるマスメディアの恥部を白日の元に晒したいという思いです。
三番目は不遜ながら日本の食文化が衰退していくのを強く感じて、自己満足で良いので何か行動したいという激しい衝動が湧き上がってしまったということです。
最近、夜中にまた銀河英雄伝説を見ていますが、漫画やアニメなどの日本のサブカルは異常なほどレベルが高いです。
妻と今見ているのはSPY×FAMILYとチェンソーンマンですが、プロットが卓越しています。
チェンソーンマンは、呪術廻戦に似ているようで似ていないそうですし、今後が楽しみです。
サブカルは衰退の予感が今のところしませんが、日本の食文化は悲しい歩みを始めていると思います。
天候の変化によって、日本近海でクオリティの高い魚介類が漁れにくくなっています。
食材の問題に加えて、日本を食文化を壊していくような金儲けオンリー主義の経営者が増えていき、コロナ禍によってまともに経営をされておられる方々が店じまいをされておられます。
今年の年末に店を閉める方々が物凄い数になるでしょう。
城助のような芸術の世界が残って欲しいと思うことは勿論ですが、廉価な立ち飲みであってもずっと続けて欲しいと思うお店があります。
私が日本の食文化を壊すと思っている店は、高い値段設定であるにも関わらず、レベルの低い食材を使ってプロフェッショナルとはとても呼べないような仕事をしているところです。
そして、最悪なのは嘘をつく店です。
ネットなのでハッキリ書けませんが、まあ酷いところが少なくありません。
私はこの上なく食を愛し、プロフェッショナルな料理人を芸術家として尊敬しているので、そのようなことが罷り通ることが我慢ならないのです。
そのようなやり方が経営として成功して、そのせいで本物が駆逐されるという事実を容認できないのです。
歴史に残る芸術家で死後評価される方は少なくありません。
本物の料理人であってもお店を閉めたら料理人としては終わります。
あまりにも悲し過ぎます。
経営と芸術を両立できる中山城助のような存在は極めて稀です。
多少才能があり少し成功すると調子に乗ってめちゃくちゃなことをする料理人は少なくありません。
私の知る限り、城助以外で経営と芸術を両立されておられるのはチッチャの青木さんくらいです。
更に経営的に難しい他店舗経営を成功させながら芸術レベルを更に向上させておられます。
妻は今日のマコガレイは前回よりも弱いなあとつぶやいていました。
トップレベルの食材の宿命なので、毎日毎日食材のクオリティはジグザグします。
ある日、その食材の年間を通してのトップオブトップを食べてしまえば、他の日は全てそれよりは弱くなります。
そのことを前提として、今日の食材と会話をして、今日のベストをどう極めていくか、これが食の芸術性です。
需要と供給のラインを超えてしまっている日本の食文化の形骸化。
悲しむばかりです。
2022/11/24 更新
2022/04 訪問
キス抒情
2回転目です。
妻のメモです。
つまみ。
アイナメ
煮タコ
茶碗蒸し
鯖サバ
赤むつ
サワラのたまご
鰻
あん肝
サヨリの黄身和え
もずく
初ガツオ
握り。
イカ
キス
小鯵
金目鯛
白エビ
鮪
煮はまぐり
鮪
鰆
雲丹
九日間寝かせたアイナメ
鮪
赤貝
赤出汁
縁側
玉子
言うまでも無く、アイナメは最高でした。
城助の握りは、鮪も白身も同じシャリで美味しいことが凄いのですが、1年でもほんの短い期間しか出てこないアイナメは本当に最高です。
白身なのに脂が多いのですが、それが上品で軽いので常連が絶賛される通りかなり美味しいです。
この日は鰆の脂がいつもに増して上質でとても美味しかったです。
鮪も時期が時期ですが、赤身ではない旨味を感じやすい部位を出してくれたので十分楽しめました。
珍しく鰻が出てきて驚きました。
滅多に出てこない小鯵はかなり美味しかったです。
鯵もトップクラスは驚くほど美味しいです。
城助と言えどもトップクラスの食材ばかり扱っていると昨日と今日ではクオリティがジグザグします。
よつてその日の食材と毎日会話をしなければならないので、常に味が変わります。
その中で一番味が変わらないのがキスだと思います。
ある程度変わりますが、変わる度合いが鮪や雲丹に比べると少ないです。
それは仕事の比重が他のネタよりも大きいからでしょう。
鮪や雲丹や白身のように原価が高いものではありませんが、城助ご自身が仰っているように最も仕込みに時間がかかり、神経も使うネタです。
城助の握りの技術の高さが証明されている典型的な握りだと思います。
日本酒は、いつものように爾今や十四代を頂きました。
2022/11/12 更新
2022/04 訪問
久しぶりに1週間に2度
古い下書きがかなり溜まっているので順次公開させて頂きます。
妻のメモのコピペです。
頂いたもの。
つまみ。
アイナメ
煮蛸
蛸の卵
茶碗蒸し
鰹
赤むつ昆布締め
鯖の胡麻和え
穴子
あん肝
サヨリ黄身丼
もずく
ここから握り。
イカ
キス
鯵
金目鯛
キングサーモン
白海老
さわら
鮪中トロ
赤貝
穴子
玉子
巻物
寿志 城助。
寿を志す。
寿を志していないにも関わらず「寿志」としておられる寿司屋が他にもありますが、志を貫いて貰いたいものです。
志があれば、先ずは仕入れ。
フレンチのシェフには腐ったものでも美味しくするのが料理だ、食材に拘ってどうするんだと説教をする方もおられますが、昭和の価値観です。
どんな食材でもグリグリの業界教科書通りのソースを作れば全て同じ味だと言うことですが、そのような戯言を平成やなんと令和になっても仰る偉大な料理人がおられるので、驚き過ぎて椅子から転げ落ちそうになり、首と腰の椎間板ヘルニアが大丈夫だろうかと不安になります。
安価な居酒屋定食屋であれば、仕入れ価格が極めて限定されるのですから、当然の話です。
しかし、料理だけで1万円だの2万円だのはまだしも、3万円5万円などと仰って食材は二の次とは摩訶不思議。
料理は調味料を食べるものではありません。
鮪なら鮪を食べ、雲丹なら雲丹を食べ、牛肉なら牛肉を食べるのです。
食べるのは食材、仕入れの予算が極めて限定されているのであれば味付けでなんとかするしかありませんが、それなりの高級店であれば、余裕のある仕入れ予算の中でいかに素晴らしい食材を仕入れて、いかにその素晴らしい食材の良さを最大限まで引き出すことができるかに真剣に取り組まなければ、本当の意味での高級とは言えないでしょう。
であれば、毎日、毎日、仕入れた食材と会話をしなければなりません。
昨日と今日、同じ日に仕入れた食材であっても、肉も魚も良いものは1日で味が変わるので、その日その日の会話があるはずです。
そのことを前提にして、さて今日はこの食材をどうするかという話にならなければおかしいのです。
そこそこのものを仕入れて、毎日変わることのない業界レシピで作る料理はプロフェッショナルの料理ではなく、そもそも外食で高いお金を払って食べる価値のものではありません。
よって、本当に美味いものは、日々全て味が変わります。
ハイクオリティの食材は日々同じ味ではないので、素材を活かせば料理の味は必ず変わります。
勿論、私の価値観、私の独断と偏見ですが、個人的には食材との会話のない料理など、馬鹿馬鹿しいことこの上ないと思います。
仕事が大嫌いな私が苦行のような思いをして得たお金は私の人生において意味のあることだけに使いたいです。
城助では払ったお金よりも何十倍の喜びが得られます。
※とんしの「本当に美味いもの」ブログ
再開しましたのでよろしければご覧下さい。
2025/03/16 更新
2022/04 訪問
城助にあらずんば握りにあらず
ご本人が仰ったら不遜の極めとなるのでしょうが、私が勝手に呟くのは良いでしょう。
いつものように妻のメモです。
つまみ。
あん肝
赤貝ヒモ肝
天然しまあじ、胡麻風味
穴子塩
サヨリ黄身丼
もずく
握り。
いか
キス
アジ
アイナメ
白海老
帆立
鮪
鮪
鮪
穴子
巻物
アイナメの季節です。
関西ではアブラメ。
私の友人、知り合いの常連の方々の多くがこの季節を本当に楽しみにされておられます。
城助で提供される期間は短く、常連の間では風物詩となっています。
城助の握りは特別です。
握りとはかくいうものだと教えてくれます。
これほど他とは違うのに、城助に仕事のやり方を教えたとか赤酢のシャリを教えたのは俺だとか、有名になると色々なことを仰る料理人が出てくるので笑ってしまいます。
これほど唯一無二の握りだと断言できる握りは他にありません。
そのような方々は城助の握りを召し上がったことが無いのか、召し上がってもわからないのでしょうか。
城助の握りの凄さはいくらでも食べられるという点にも表れています。
思っ切り夕食を食べた後に、握りを目一杯頂いたこともありますし、フルコースを頂いてもまだ足りないと思います。
胃が活性化されるのでしょうか?
1回転目の予約で入り、同じ日の2回転目でドタキャンが出たので、そのまま残って食べ続けたという友人がいますが、不思議なことではありません。
しかし、、、話は戻りますが、シャリを教えたとか厚顔無恥も甚だしいですね。
その店の握りは全然美味しくありませんでした。
食材のレベルも低かったですが、好みとか好みじゃないとかの問題ではないほどの極めてクオリティが低い握りでした。
シャリを教えた、、、。
教えたならば、その握りは城助を凌駕していなければなりません。
高級店の値段にも関わらず、志しが全く感じられない料理人が出す料理は、いつもこの厚顔無恥シリーズが始まるから大嫌いなのです。
握りのレベルが極めて低い神戸だから通用しているということに気がつかないのでしょう。
知性や教養は天から降ってきません。
私の友人の永遠の名言。
接客は皿に表れる。
それ以外ありません。
2022/11/06 更新
2022/03 訪問
バースデーディナーで食べたいものはひとつだけ
毎年、私と妻の誕生日や結婚記念日に近い日にはディナーで伺うことができていましたが、私の誕生日ジャストの訪問は久しぶりです。
もう誕生日だからどうこうという歳ではありませんが、その日に何が食べたいかと言えばひとつだけ。
城助の握りです。
つまみも美味しいです。
しかし、やはり握りです。
最近では比良山荘で鮎や松茸を頂いて、衝撃を受けましたがそのようなお店は人生でもほんの数軒。
たった5軒もないと思いますが、やはり城助の握りを初めて食べた時の衝撃が一番凄いですし、今もそれを超えるものはなく、今後もないでしょう。
とにかく、最初の白身の握りには驚愕しました。
妻も人生で一番衝撃を受けたのは城助の白身の握りだと言っています。
江戸前でいつもシャリと合わないと思っていた白身の握り。
思わず心の中で叫んだシャリとネタとの一体感。
言い古された言葉ですが、今もその言葉しか思いつきません。
今宵は、握りだけを本当に堪能させて頂きました。
どのネタも最高に美味しいです。
最後の晩餐も城助の握り一択です。
お酒は飲みません。
お腹がいっぱいになってはち切れる寸前まで握りを食べ続けたいです。
神戸にやって来て永住を決めた後に人生最高の握りと出会えるとは思ってもいませんでした。
握りは東京で食べるしかないと諦めていました。
私の人生は波瀾万丈で好きになれませんが、食運だけは誰よりも凄いと思います。
それだけで最高の人生でした。
我が人生、もう思い残すことは何もありません。
2022/10/14 更新
2022/03 訪問
日本酒に対する昭和の価値観
あまりにもレビューが溜まり過ぎているので、予定を変更してアップさせて頂きます。
入籍記念日の前日です。
入籍記念日当日は、夜は家で、昼はディナーの内容でバールチッチャに伺います。
つまみ。
ひらめ
かなり美味しいです。
余韻が残るほどでした。
煮蛸
いつも安定して美味しい。
茶碗蒸し
赤むつ昆布締め炙り
美味しいですね、本当に。
鰹
少し弱いので工夫がされていました。
赤貝紐と肝ぬた
本来ぬたは好きではありませんが、味付けが絶妙で美味しいです。
焼き穴子
カラスミ
半生がまだあって嬉しかったです。
あん肝
サヨリ黄身丼
もずく
握り。
いか
キス
縁側
相当凄いです。
今までで最高かも知れません。
鮪赤身
まあまあでした。
3月ですから。
中トロ?
とても美味しいですが、細かい部位はわかりません。
赤貝
赤むつ
最高です。
常に安定の美味しさ。
白海老
穴子
玉子
中トロか?大トロか?
とにかく、素晴らしい内容で感動しました。
しかも、蔵が年に数本しか出さないという十四代も飲ませて貰いました。
鍋島と共に私の大好きな十四代ですが、若干鍋島の方が好きなのは、両方とも綺麗な味で雑味がないので感覚としては甘く感じるのですが、十四代の方がその傾向が顕著なためです。
この日頂いた十四代のおりがらみは、良い意味で日本酒っぽくありませんでした。
あまり甘く感じず、飲み飽きしない感じでとても美味しかったです。
十四代の良いところだけが抜粋されたような日本酒です。
ところで日本酒に関しては、未だに昭和の価値観が残っていることを知って驚いたことがあります。
あるところで、日本酒の一升瓶を開けたばかりのものを提供されて喜んでおられる方を拝見して、結構ショックを受けました。
日本酒は、開けてすぐ美味しいものと開けてからしばらくしてから美味しくなるものがあると言われています。
個人的には開けてすぐも美味しいけれども、ある程度日にちが経ってからの方が開いて更に美味しくなるものがあると思っています。
どうしてもほかに選択肢がなくて大量生産の日本酒を飲むことがたまーにありますが、そのような日本酒は数十分では味が変わりません。
個人的な予想では、空気に触れた後、開く開かないなどということは無くて、どこかで急激に劣化するのだと思われます。
鍋島や十四代は、開けたすぐも刺すような嫌な味や風味や雑味がそもそもないので、美味しいです。
勿論、空気に触れた後もすぐに劣化せず、かなり経ってからどこかでピークを迎えます。
日本酒の強いものはちゃんと保管すれば1ヶ月はピークアウトしません。
今回、コロナ禍で開けた後の鍋島が残ったままになったので、どれくらいもつか味見をしていましたが、1ヶ月ほどは劣化しませんでした。
ただ、流石の鍋島も劣化したら、もう不味くて飲めません。
捨てるだけです。
料理酒には使えるかな!?
さて、鍋島や十四代と言ったトップオブトップはともかくとして、そこそこ美味しいと言われている日本酒は開けたてはかなり不味いです。
刺すような刺激があり、その日本酒の悪いところばかりが目立ち、良い部分は目を覚ましていません。
日本酒もワイン同様に開かないとダメなのです。
最近、普通に売っていない日本酒ばかりを置いている酒屋を見つけて、そのお店のお勧めを飲んでみました。
ANAのファーストクラスで採用されている日本酒なのですが、開けたばかりはとても飲めるものではありませんでした。
スッキリしている日本酒なので、開けたてはびっくりするほどその日本酒の欠点が出ていて、試飲用にしてもとんでもないものを買ってしまったと思いました。
引くほど不味かったですね。
そうなることはわかっていたので、酒屋のご主人に購入時にこれはどれくらいで開きますかね?と聞いたら、1週間と仰っていたので予想はしていましたが、予想を超えて不味くて驚きました。
3日後飲むと美味しい部類に入る日本酒だとわかりました。
そして、このレビューを書いている今夜、ジャスト1週間経ってどんな味になっているでしょうか?
結果。
1週間後はまあまあ開きましたが、2週間後が一番美味しかったです。
その後は暫くしてピークアウトしました。
城助の日本酒は回転がめちゃくちゃ早いので、開くのが遅い日本酒は雑味が目立つ場合があります。
十四代や爾今だけを頂く訳にはいかないので致し方ないです。
そもそも、握りを食べに伺っているので、不味くて飲めないものでなければ問題ありません。
城助での食事はお酒無しでも楽しめます。
本当はその方が最後までしっかり味覚と嗅覚が維持されるので実はそれが正解です。
実際にその方が味がわかりました。
酔っ払っていると雲丹、穴子あたりの握りは本当に味がわかっているのか怪しいと思っています。
次回は3日後のバースデーディナーです。
2022/09/25 更新
2022/01 訪問
握りとは即ちマリアージュ
2.5回転目。
握りからです。
ですが、まず半生カラスミを出してくれました。
最高です。
年末年始も家で食べましたが、普通のカラスミでも美味しいですが、半生のカラスミは更に絶妙な美味しさです。
サヨリ黄身丼
もずく
ここから握りです。
イカ
今日は特に美味しいです。
キス
美味しいです。
2回転目ですが、シャリの感じも良いです。
キス
違う部位ですが凄く美味しいです。
ヒラメ
いつもと違う部位でもの凄く美味しいです。
えんがわ
当然美味しいです。
ヒラメ
ヒラメ
全て部位が違いそれぞれ美味しいです。
白エビ
蛤
大トロ
凄い脂ですが、透明感のある軽さで異次元と言える大トロです。
抜群。
赤むつ 炙り
いつもながら最高です。
きめ細やかな赤身
初めての食感です。
鮪の美味しさはやはり赤身が一番です。
大トロと思うほどだけど中トロか?
赤身が美味しいのでどの部位も最高です。
鰆 燻
繊細なのでいつも具合が違いますが、今夜はかなり良いです。
赤貝
しっかりと旨味があります。
アジ
穴子塩タレ
玉子
特別な巻物
特別な巻物
握り中心でしたが、城助標準でも抜群でした。
握りとは温度管理されていないと意味がないという私見を以前書かせて頂きましたが、握りとはマリアージュでもあります。
シャリとネタを同時に食べた時にシャリの味もネタの味も良い意味で味が変わらなくてはなりません。
今までは一体感という言葉を使っていましたが一体感とは即ちマリアージュのことでもあります。
それぞれを単体で食べた場合と握りとして食べた場合では味が違うという意味です。
お互いの良さを引き出し合うという感覚です。
このシャリとこのネタを合わせる、それだけでは一体感もマリアージュもありません。
ネタにどのような仕事をするのか?
トップオブトップと言える食材の時にどうするのか?
いつもよりも弱い時にどうするのか?
一瞬一瞬が勝負のはずです。
それら全てにおいて、その日のベストを尽くした握りが常に出てきます。
一期一会の芸術。
それ以外、言葉が見つかりません。
2022/07/04 更新
2021/12 訪問
今年も朝まで生城助
レビューのアップがやっと昨年のラストデーまで辿り着きました。
後、どれくらいあるのだろうか?
このレビューをアップした日の前日も伺っているので数えないとわかりません。
正確には31日の0時半スタートなので、日付も31日で登録すべきですが、食べログは、朝の4時に全てが切り替わるので、30日夜の登録にしています。
もう何年続けてでしょうか?
大晦日は毎年、朝まで生城助です。
年に一度の大イベント。
たった一度だけ、この大イベントが年に2回行われたことがあります。
平成から令和に切り替わる日。
この恐ろしい大イベントを、ノリで許してくれました。
私たち夫婦にとっては大晦日は城助です。
この日は貸切ですし、もう張り詰めた雰囲気は一才ありません。
城助もずっとニコニコしています。
たまに妻に変な情報を与えるので困りますが、初めてではない参加者は全員リラックス状態。
握りもこの日に焦点を合わせてくれるので、いつもに増して、抜群のものばかり出てきます。
普段でも量が多いお店ですが、それ以上に、アホほど食べます。
ネタがあれば、食べ放題。
日本酒もガバガバ飲んでベロベロになります。
個人的な貸切なのでそうなってしまいます。
今年は、もっとしっかり味わいたいのでベロベロにならない予定です。
妻も一緒なので、できる限り正確に何を食べたかを書くつもりです。
今日はお昼は食べませんでした。
私は基本的に空腹を満たすだけのためにはランチを食べらことはありません。
妻も夜まで仕事なので、このまま食べないつもりです。
さて、城助の握りを理解して頂けない方からは、褒めすぎというお声もお聞きしますが、私は最高の料理は最高の芸術と思っているので、コロラトゥーラのようなものと考えています。
夜の女王のアリア。
特に第二幕の「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」を本当の意味で歌える方が世界で何人おられるのでしょうか?
プロなら音自体は出せますし、単に歌うことならできるのかも知れません。
しかし、声とは言えないような声を出し、音程を全く外さず、完璧に歌える方は数えるほどしかいないと言われています。
料理も芸術なので同じです。
プロのソプラノであれば、コロラトゥーラは当たり前のこと。
その程度で、世の中から持ち上げられ、有頂天になって、志のかけらもなくなる料理人が多過ぎます。
普通に手に入るような食材を使ってクリスチャンルブタンを履いて料理を提供する料理人。
それを許して5万円、10万円を払うお客。
コロラトゥーラができるだけというだけで、需要と供給のバランスが取れてしまう。
だから、飲食店の世界しか知らない井の中の蛙が、一般社会の常識を知らないまま、奇才と呼ばれていつしかお客を見下していく。
日本の食文化は素晴らしいと思いますが、今やそんな喜劇を上演する高級店ばかりになってしまいました。
日本の食文化は終わろうとしています。
天候の変化によってトップのものでもこれまでの最高のものとはかけ離れたものしか入手できなくなり、ドンドン小手先のテクニックだけの料理が増えていき、それに大金を払うお客がいる。
世界一と言われる日本の料理ですが、確かに比較評価として平均レベルではそうなのかも知れません。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
化学調味料だらけの料理が評価されて、ネットで騒がれている店もあります。
冷凍の鮪を使っているにも関わらず、タイヤの星を取り、予約困難になっている店もあります。
簡単にどこでも買えるブロイラーの鶏肉を使って超高級店と言われている焼き鳥屋もあります。
味は好みという以前の問題なのに誰も問題提起しません。
このままでは日本の食文化から芸術性は失われてしまうでしょう。
個人ブログならばともかく、ある程度公共性を持ってしまったサイトでは本当のことは一切書けません。
モーツァルトが作曲した通り、ちゃんと「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」を歌える方がほんの一握りしかいないように、本物の料理人は何人おられるのかということを外食をするたびに感じます。
ほとんどの料理は、ネットの情報とコストを気にしないで購入した高級調味料の収集とそれなりに頑張って入手した食材によって、家でもかなりクオリティが高いものが作れます。
料理に関しては、家でもかなりのものが作れますので、
素人でもコロラトゥーラは可能なのです。
だからこそ、プロフェッショナルが飲食店において、これは家では食べられないと思わせるのはかなり難しいことです。
フレンチやイタリアンであれば、素人でも業界の教科書の内容を知ることができます。
その意味がわかっておられる料理人の方はほとんどおられません。
だからアフターコロナの世界では飲食店の生き残りは極めて低い%になるのです。
途中の面倒で時間がかかる作業も優れた電化商品によって、かなりのことができます。
更に、リモートワークや自動車の自動運転化が過疎化して、都心からオフィスが消えていき、喜劇を上演する飲食店ですらドンドン消えていきます。
芸術は、本物を味わなければ意味がありません。
今年の朝まで生城助は、いつもよりかなりつまみを出してくれました。
つまみ。
ひらめ
煮タコ
カラスミ
あん肝
土佐の天然のシマアジ
サヨリの黄身和え
イマイチ味が違う、
握り。
イカ
キス
ひらめのえんがわ
金目
アジ
サワラ
煮はまぐり
白エビイマイチ
鮪蛇腹
鮪中トロ
鮪赤身
鮪大トロ
ウニ
のどぐろ
赤だし
はてな❓
玉子
鮪の巻き物
天然しまあじは久しぶりなので嬉しかったです。
当然美味しいです。
鮪も良いです。
金目、ノドグロも良かったです。
2022/05/29 更新
2021/12 訪問
人生最高の迷い鰹
城助をはじめとして、死ぬほど下書きが溜まっています。
放置すると細かい内容を忘れてしまうので早くアップしたいのですが、それほど暇でもありません。
今のペースだと来年、外食が極端に減っても、全部アップするのに数ヶ月かかるかも知れません。
このレビューのアップは2022年の5月ですが、伺ったのは2021年の12月です。
2022年は久しぶりに伺う頻度が増えているので、いつ最新版をアップできるのでしょうか?
フォロワー様限定も一般公開にするために筆を加えたいレビューも大量にあるので、いつになったらアップの作業が終わるのか想像も出来ません。
この日は、ある方が取っておられた枠に入れて貰いました。
12月下旬、1回転目の最初からです。
妻がいないので、細かく食べたものを書くことは出来ません。
しかし、つまみから握りまで抜群でした。
前回妻と伺った時は全体的に少し弱かったですが、この日はビンビン、凄まじいものが多かったです。
滅多に食べられないものは、半生のカラスミ。
今年のカラスミは抜群でここ数年では最高だと思います。
それを半生で頂くとは、最高です。
冬でもたまに弱いことがある鮪ですが、今宵は美味しかったです。
隣の知人は関西の鮪がウリのお店にも行かれたそうですが、鮪だけ比べても城助の方が美味しいと仰っていました。
まあ、そうでしょうねえ。
これだけハイクオリティの鮪を熟成させて良いところだけを選んで最高の仕事をしているのですから、これほどの鮪の握りを食べるのことができるのは、城助以外には考えられません。
トップオブトップの鮪を仕入れられる店は数軒ほどありますが、ここまでの握りの完成度はないと思います。
比べるという意味で同じ土俵にのれるのは、はしぐちくらいだと思いますが、もう何年も伺っていないので今はどうなっているのかわかりません。
はしぐちは、いつかまた伺いたいですね。
あとは、日本橋蛎殻町すぎた、鮨さかいの2軒だけは伺ってみたいなあとずっと思っていますが、何が何でもという気持ちは全くないので実現しそうにありません。
いずれにしても、どちらのお店もお弟子さんが握る可能性が高いので伺う意味はないのかも知れません。
そうなると同じ土俵にすらのりませんね。
今や地方も有名店キラ星の如くですが、札幌と金沢の寿司屋には全く興味がありません。
ゼロ宣言。
多分、あれだからです。
同じ土俵にはのらないでしょう。
移転前のさいとうも何度か伺いましたが、興味がありません。
移転前なので、当然ご本人が目の前で握ってくれましたが、私としては何故あそこまで有名になったのか理解が出来ません。
美味しい握りもありましたが、全然駄目なものもありました。
大阪の尽誠も誰かの枠に入れるなら経験として伺いたいとは思いますが、興味はありません。
私が神戸に来た時は、関西は寿司の砂漠地帯。
東京以外では握りは食べないと決めましたが、城助と出会って、真逆になりました。
東京は行く機会が少なくはありませんが、遥か先の予約など予定がわからないので取れませんし、どうしてもどこどこに行きたいという気持ちにはなれません。
そうこうするうちに、高級寿司屋は儲かるということで、大阪に江戸前の高級寿司屋が乱立しました。
そして、最近は神戸にその波がやってきました。
城助曰く、こんな寿司ブームが来るとは思わなかった。
という状況です。
最近できた、こことこことここ、行ってみて感想を聞かせて下さいと言われましたが、妻が鬼の形相になることが分かりきっているので伺うモチベーションが湧きませんでした。
一応調べたら、全て会社経営なので、全く興味が無くなりました。
大金を使って嫌な思いをして帰るだけなのがわかるからです。
さて、今宵感動したのは、鰹。
私は鰹があまり好きではありません。
城助では、しっかりと仕事がされて出てくるので、美味しく頂きますが、他の店で出てくると気持ちが落ち込みます。
あの鉄の味が苦手なのです。
初鰹はサッパリしているので、特に苦手です。
鉄を醤油やポン酢につけて食べている気分になるからです。
戻り鰹は脂が多いので、まだ食べられますが、たたきなどは、鉄をポン酢につけて食べている気分になるのでかなり苦痛になります。
更に血や水を感じるともうお手上げです。
今宵の鰹は、抜群。
城助でもここまでのものは食べたことがないと言ったら、城助が怪訝そうな顔をしたので、同じくらい凄いものを過去に頂いているようですが、とにかく驚きました。
この時期なので、日本海の荒波で育まれた迷い鰹でしょう。
下の方に白い部分があって、これは鰹の中でも超特級品です。
城助でも、なかなか食べられません。
良い意味で、鰹っぽくないのです。
私が鰹に感じる嫌な部分が全くなく、綺麗な鰹そのものの旨味となんとも言えない上品な脂の甘みがあります。
年末もこれ出てこないかなあ。
カラスミはもう半生はないでしょうから、この迷い鰹をまた食べたいなあ、と思ってしまいました。
ちなみにこの日の1回転目の終わりは21時。
特に飲みながら長居をしたのではなく、追加もしていませんのであしからず。
出てくる量が多かったのか、単に提供にそれだけ時間がかかっただけです。
会計も単に私たちが最後になっただけです。
意図的に2回転目の方々にご迷惑をかけた訳ではございません。
帰る時に待っている方の目が怖かった、、、。
2022/05/09 更新
進化し続ける天才中山城助の温度管理されネタとシャリが一体化した芸術的な握り
2023/02/20 更新