131回
2018/11 訪問
久しぶりに夫婦で
妻の膝の手術後の回復が順調で8割くらい良くなったので快気祝いで伺いました。
夜、妻と外食となるとなかなかスケジュールが合わず、申し訳ないですが、3巡目となりました。
金曜日だったこともあり、23時半からの予定で23時25分頃ル・サロンを出ましたが、結局待ち合いで待って開始は24時になりました。
12月は9日と31日以外は無休となるのでまた死にそうになるでしょうから、3巡目はまた封印します。
この日は当日の3巡目ではなく、数日前にお願いしたので、ネタもシャリもしっかり残しておいてくれました。
禁止なのでネットでは公表しませんが妻が写真を撮っているので、たまには食べた握りを全て書きましょう。
通常は、真剣に食べるので、自分では写真を撮りませんし、メモなど取ることはないので、それが出来ませんが、晩秋のネタを紹介させて頂くことも情報として重要です。
私は基本的に城助では芸術的な握りだけを頂くので以下は握りです。
平目
鯛
烏賊
鱚
鯵
鰆燻製
白海老
蛤
中とろ
違う部位の中とろ
雲丹
穴子 塩とタレ
赤貝
他に
貝ひもととろの巻物
雲丹いくら丼ミニ
玉子
3年熟成カラスミ
以上です。
なんとなくお腹がいっぱいにならないというイメージでしたが、やはり少な目でしたね。
日本酒は二人で5合くらいだったでしょうか?
妻は生ビール飲んだかな?
日本の大量生産の生ビールのうち、マスターズドリームだけは美味しいと思っていますが、こちらのお店の生ビールはマスターズドリームです。
ちなみに私の店も貸切宴会で事前にご希望があった時のみ生ビールを提供させて頂きますが、当然マスターズドリームです。
生ビールを通常提供しないのは、開封したら3日間くらいしかクオリティが保てないからです。
1日2組までなので、3日で全部無くならないので置いていません。
ここ最近、秋になったのに鮪がそれほどでもないと思っていましたが、この日は良かったです。
ただし、今のところ年に何回食べられるかというピンのものは今秋まだ頂いていません。
脂ではなく、鮪の赤身の独特の甘み、それを感じさせるものはほぼ食べることができません。
神戸界隈では城助だけです。
関西でも少ないです。
仕入れ先を知っているお店があるので、皆無ではありません。
大阪にはあることはあります。
平目も安定の美味しさです。
城助の握りの凄さは白身で顕著に出ます。
鮪だけ美味しいお店は東京に何店舗もありますが、白身の握りが美味しいお店は稀有です。
非常識なドタキャンがあるので初めての方はますます予約が取りにくくなっていると個人的には感じています。
12月上旬に聡明で美人な芦屋のお嬢様を城助にお連れしますが、その前に何回来ることができるでしょうか?
2回は来たいなあ。
素敵な嫁の監視をかいくぐるのは至難の技です。
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今この文章はロックンビリーS1のカウンターで待ちながら書いています。
お店を出たら生配信します!
2018/11/22 更新
2018/10 訪問
真夜中の贅沢
本当に食べたくて、11時半に伺いました。
この時間でも最高です。
久しぶりの三巡目です。
まあ、中山城助を殺すのはお前だと言われているので、極力特殊な三巡目は避けているので、伺う回数が減ってしまいましたが、月に数回は伺っています。
10回とか5回とかはなくなりましたが、それでも月3回位は伺っていますので書いていなくても来てないと言わないで下さい。
この日は、私のお店の常連の方で、城助にもいらっしゃったことがある方がどうしても食べたいとおっしゃるので、禁断の三巡目に伺いました。
まあ、よほどの常連ではないと三巡目は入れてくれません。
前にも書きましたが、中山城助という男はより多くの人に自分の鮨を食べて欲しいと本気で考えているので実は来るもの拒まずなのです。
ただ、握りをずっとほっておいて食べないとか、わかったようなこというお客におべっかを使わないので、好きな人と嫌いな人に分かれるだけなのです。
他のお客に迷惑をかけずに握りを真剣に食べてくれる人であれば誰でも受け入れます。
こんなことを書いていいのかわかりませんが、このような方は出禁にしたほうがという方でも純粋に鮨が好きで、他のお客に迷惑をかけなければ、受け入れています。
その意味ではへんこではないのです。
今宵も美味しい握りを真夜中にいただきました。
鮪が最近ちょっとと思いますが、それは獲っているサイドの問題だと思います。
一時期があまりにも良すぎました。
これを書いているのは11月14日ですが、まあ近いところで予約を入れているので、どうなっているのか楽しみです。
いずれにしても、鮨の楽しみは鮪だけではありません、関西の寿司屋の鮪は元々食べられるようなものではないので、総合的に楽しんで頂ければと思います。
世の中の旬ではない時期でもアジが死ぬほど美味しいこともあります。
この日は、kさんにご馳走になったので金額は書きません。
城助のあとも楽しいひと時を過ごさせて頂いてありがとうございました。
また、ご一緒できれば光栄です。
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2018/11/14 更新
2018/10 訪問
2.8巡目の奇跡
今日は後半早く帰るお客さん2名様がおられるので、3巡目水野さん一人ならいけますよ。
2巡目、水野さんの知り合いが多いから面白いですよ、とのお誘い。
鮪も大間の良いのが入りましたし、この時期に奇跡的に由良の赤雲丹も入りましたとのこと。
これは仕事の後に伺うしかありません。
妻は膝の手術で入院していますが、知り合いが多いのであれば伺うしかないでしょう。
10時45分から11時に入店が良いとのことで、2.8巡目です。
ちなみに、私は、10時から10時半過ぎの入店をを2.5巡目、10時半から11時までの入店を2.8巡目と言っています。
4日前は2.5巡目です。
城助では8時半から入れても握りだけを召し上がりたいということで、9時半から握りだけを召し上がる常連の方がおられます。
私もよくやらせて頂いていますが、こちらは握りの2巡目と言っています。
3巡目という言葉は城助の公式専門用語になりましたね。
さて、今夜は大間の鮪と由良の赤雲丹がメインです。
この時期に由良の赤雲丹が食べられること自体が確かに奇跡なので美味しかったです。
4日前頂いた蝦夷バフン雲丹とは全く異なった濃厚な旨味があります。
大間の鮪も赤身が美味しいと思ったので流石だと思いましたが、大間の鮪標準で考えたら普通ですかねえ。
抜群だと思ったのはアジの握りです。
これほど香り立つアジは頂いた記憶がないです。
独特の風味が良いですね。
旨味も十分あります。
いやー、素晴らしかったです。
鮪も雲丹も恐らくこの日これほどのクオリティのものが食べられた寿司屋さんは関西には存在しないと思います。
それでも鮪や雲丹で驚くことがなくなったのは恐ろしいことです。
人間は慣れてしまうんですよね。
高水準であっても慣れてしまうんです。
そんな状況でもアジの握りで感動するということが正に奇跡です。
全く飽きることのない城助の握り。
シャリの味も微妙に異なります。
従って、城助の握りは3日以上続けて召し上がって初めて真価が理解できるのだと思います。
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2018/10/19 更新
2018/10 訪問
キャンセル出ました
またまた、キャンセル出ましたということで伺うことにしました。
8時半の部、9席中5席キャンセルです。
今日の今日ということで色々お声がけしましたが、ほとんどダメということで、仕事の後に一人で伺おうかなと考えていたところ、ある方からOKを頂きました。
私は仕事の後なので10時くらいからしか入れませんが、8時半からつまんでいて貰えますかとメールするとOKだったのでそのようにさせて頂きました。
結果的にその方のお友だちがキャンセル出ましたということで同じ時間に城助に来られていたので、助かりました。
城助は慣れないと一人で行くのは怖いという方もおられるので。
この日は久しぶりに握りからでしたが、イカが抜群に美味しかったです。
白身も相変わらずの美味しさでしたが、他は城助標準という感じでした。
鮪は10月に入りましたが、この日は赤身が弱かったです。
他の部位は美味しかったのですが、城助云々というよりも仕入れた日には築地に抜群の鮪がなかったのかも知れません。
天候が異常気象なので安定して抜群の食材を手に入れることが年々難しくなっています。
こんなに美味しいものが食べられる幸せはあと数年で終わるかも知れません。
雲丹は蝦夷バフン雲丹に切り替わっていました。
美味しいですが、由良の赤雲丹と比べるとどうしても不満になります。
しかし、無い物は無いのでしょうがありません。
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2018/10/07 更新
2018/09 訪問
この日もご一緒
城助を紹介して欲しいと仰る方がまたおられたので、スケジュールを合わせて、また8時半から伺いました。
8時半から入れるのであればつまみからスタートも良いかなあと思う今日この頃です、
この日のシャリはいつもよりもマイルドな気がしました。
ただ、味覚というのは体調とか鎮痛剤を飲んでいるとかちょっとしたことでかなり変わるので私の言うことなど当てにならないでしょう。
しかし、本当に毎回、シャリの味が少し異なると思います。
人の味覚についてあまり書くと怒られますが、舌にある味蕾の数が異なるので感じているものというものはかなり人によって違います。
500mlの水に3グラムの砂糖を入れて甘いと感じる人をスーパーテイスターと言うそうですが、全体の25%いるそうです。
経験からすると500mlの水に1グラムの砂糖でも甘いと感じる人がいると思いますが、そこまでいくと1%未満でしょう。
いずれにして味蕾が多い人は当然ながら他の人よりも味を濃く感じます。
物理的に味蕾の数が多いので当然です。
そして、苦味と旨味を特に強く感じるそうなので、いわゆる雑味には非常に敏感です。
また、通常の人では薄いと感じる味でもそこに綺麗な自然の旨味がちゃんとあるとそれを敏感に感じるそうです。
味は好みとよく言いますが、好み以前に感じているものがそもそも根本的に異なる人がいるので、それを前提にしなければ、所謂グルメサイトはなんの役にも立たないと思っています。
飲食店経営者としては、75%の人を対象にするのか、25%の人を対象にするのか、1%未満の人を対象にするのか、まずはそれを徹底的に分析して経営戦略を考える必要があるでしょう。
また、本当のことを書くと怒られますが、日本でこれほど食品偽装が行われるのは、調味料、特に科学調味料をたっぷり使って料理すれば、ほとんどの人には分からないと考えている悪い奴がいるからです。
比内地鶏や名古屋コーチンと言ってブロイラーを出してもわからないとかね。
同じことばかり書いていますが、この時期にも常に鮪が安定しているのには驚かされます。
冷たい味のない鮪がのった甘いシャリのおにぎりはもう二度と食べられません。
苦痛になるからです。
2018/10/05 更新
2018/08 訪問
今年一番の由良の赤雲丹
キャンセルが出たということで、夜の仕事はなかったので伺いました。
また8時半からです。
つまみで水茄子が出たのには驚きました。
城助では初めて頂きました。
実はほんの短い期間とか年に数回しか食べられないものがあります。
例えば、イカのこども。
私は一回しか食べたことがありません。
他に、鮑や鰻が出ることがあるそうですが、私は一度も食べたことがありません。
この時期のものとしては、相変わらず鮪が素晴らしいです。
鮪はやめたいとご本人は仰っておられますが、常に安定してトップクラスの鮪が入ってきているのは皮肉なことです。
由良の赤雲丹。
私が食べた中では今年最高だったと思います。
旨味が凝縮されていました。
鰆や鯵の握りは常に安定しています。
穴子も安定していますね。
2018/10/05 更新
2018/08 訪問
久しぶりの8時半から
8時半からはかなり久しぶりなのかもしれません。
一緒に城助に行きたいと仰る堂源の大常連のYさんという方がおられたので、キャンセルで入れる日を聞いたら、この日が空いたということで伺いました。
たまたまこの日は城助に行ったことがないので紹介して欲しいと仰った他の方3名様もおられたので私の知り合いばかりの宴となりました。
抜群でお願いしますと言っていたからか、つまみはどれも城助レベルにおいてもかなり良い方でした。
白身はどれも抜群でしたね。
鮪はこの時期としては全国で考えてもトップクラスのものだったと思います。
赤身が抜群だったので、他の部位も全て抜群でした。
握りが美味しいのは当然ですが、つまみがどれも素晴らしかったので、つまみから食べるのもいいなぁと思いました。
紹介させて頂いた方ばかりだったので本当に良かったです。
そして、なんと、お会計をYさんが5人分して下さいました。
ご馳走様でした。
ありがとうございます。
堂源の東野さんが私もご馳走して欲しいと言ってましたよ。
2018/10/05 更新
2018/08 訪問
ちょっとだけ
大量の城助の下書きがありますが、時間がある今日、許される限りなんとかアップします。
なん天で書きましたが、この日は雲丹が良いとのことでしたが、妻と一緒だったのでそちらに伺いました。
しかし、今年は昨年ほどの凄い由良の赤雲丹を食べていなかったので、どうしても食べたくて、妻をタクシーに乗せた後、結局一人で伺いました。
シャリがもう無かったのかな?
まだまだ10貫以上食べられましたが、雲丹を含めて5貫ほど摘んで、日本酒を一合だけ頂いて帰りました。
滞在時間30分以下。
美味しい雲丹の握りが食べられて満足しました。
いつもありがとうございます。
2018/10/05 更新
2018/06 訪問
久しぶりのつまみから
2018/06 訪問
満腹
なんと、こちらも完成させずにアップですか!
流石に覚えていません。
ただ、
この時期の鮪としてはかなり良い。
とだけ書いてあるので、正にその通りだったのでしょう。
この後、春鮪というべき、時期的にはあり得ないクオリティの高い鮪について書いていますので、よろしければそちらを読んで頂ければと思います。
伺ったのが6月なので、かなり鮪が弱い時期です。
感覚的には夏鮪だったのでしょうが、夏鮪のクオリティの高いものとは異なり、この時期は非常に中途半端です。
それを考えて、この時期の鮪としてはかなり良いと覚書したのでしょう。
そして、恐らく、握りの数も多かったので、満腹なんでしょうね。
2022/02/25 更新
2018/05 訪問
2020/12/16 更新
2018/05 訪問
スーパーテイスター
2018/05 訪問
赤酢が酸っぱいは完全なる間違い
大量の下書きがありますが、一言感想が書いてあるだけで日付のみ正確なものばかり。
思い出して書く時間もないのでどんどん溜まって、どうにもならなくなっています。
最近、城助に行ってないのではという噂が立っているようですが、3巡目のショートタイムを含めれば月に3〜4回は握りを楽しんでいます。
城助とロックンビリーS1以外にどうしても書きたいお店があるのですが、できません。
本当に忙しいのです。
さて、本当のことを書くとひんしゅくをかうのでずっと控えてきましたが、いよいよ今回は本当のことを書かせて頂きます。
とんしの本当に美味いもの。
全ての原点はその文言にあります。
赤酢は酸味が強いというのは嘘です。
赤酢でも物によって酸味は異なります。
普通の酢とその点において変わりはありません。
ただ、一般論から言えば赤酢は酸味よりも旨味が強いので感覚的には酸味は感じにくくなっています。
ところが赤酢と塩だけで勝負しているシャリは酸っぱいとか塩っぱいと言われることがあります。
これは明らかな間違いです。
赤酢の酸味が強いのではなく、砂糖を大量投下していないから、酸味や塩味が緩和されていないだけなのです。
砂糖は最上級の食材の旨味を徹底的に邪魔します。
塩は旨味を引き出します。
城助の握りの一体感は酸味というよりも塩がトップクラスの食材の旨味を引き出しながら赤酢の旨味が食材の旨味と融和されて昇華するので独特の一体感が生まれるのです。
砂糖大量投入に舌が慣らされているとその一体感は感じにくいでしょう。
世の中は間違いに溢れています。
日本酒で雑味がないと甘いと言われてしまう。
日本酒は米で出来ているのですから甘いのは当たり前。
雑味がないコーヒーは味が濃いと言われてしまう。
雑味がコーヒー本来の味を邪魔していないのだからコーヒーそのものの味と風味のみ感じるのは当たり前。
科学的な明確な根拠がありますが今日は書きません。
人は好みの問題ではなく、そもそも同じものを食べても感じることはかなり異なるのです。
舌にある味蕾の数が重要なのです。
あとは、タバコと鎮痛剤ですね。
城助の握りのシャリの味は結構変わります。
まずは温度によって全く変わります。
米によっても変わりますし、赤酢と塩の塩梅によっても変わります。
当然、日々微調整しているからです。
段々と夏鮪の季節になってきましたが、鮪の安定感が凄いです。
赤身が美味しいと感じる鮪は関西の寿司屋さんにはまずありません。
増して夏鮪となると尚更です。
白身も美味しいものはありませんが、、、、。
握りの技術はクオリティの低い食材をなんとか食べさせるレヴェルまで持っていくものではなく、クオリティの高い食材を極限まで引き上げて持っていくものです。
勿論、それなりの食材を握りの技術で美味しく食べることは素晴らしいと思います。
しかし、その場合はかなり料金設定が低くなければなりません。
デパートの地下でも買えるような食材を砂糖を大量に入れた甘酸っぱいおにぎりにのせて、城助より高い寿司屋が関西には多いので私は関西では寿司を食べないのです。
2018/10/04 更新
2018/04 訪問
有名人御用達
世の中には有名人御用達と言われているお店があります。
個室があって秘密が守られるというのが原則ですが、まともな寿司屋は握りをすぐに食べないといけないはずなので、カウンターのみとなると有名人も顔を晒して食べなくてはなりません。
テレビを見る時間がない孤高の天才は、お客が有名人かどうかもわからないことが多いですし、芸術品である握りをちゃんと食べてくれるかどうかだけが問題なので有名人が来たからどうこうと言うことは全くないようです。
と言うよりも興味がないのです。
かなり前にさすがに有名人とわかった人は誰と訊いたら、日本で一番有名な俳優兼歌手の方と神戸出身の美人女優の方が一緒にいらっしゃったと言っていました。
彼にとってはどうでもいい話なので訊かないと教えてくれません。
実はそれ以外にも有名人はたまに来るようで、意味がないからか私には話したことがないのですが、他の常連にはいろいろ話すことがあるようです。
お行儀が良くて他のお客に迷惑をかけない方、逆に馬鹿騒ぎをして連れてきた方が今日は残念でしたと言われる方、いろいろなのは何も有名人ばかりではありません。
何度も書いていますが、孤高の天才のお客に対する判断は二つしかなくて、他のお客に迷惑をかけないことと、つまみも含めて出されたものはすぐに食べるということだけです。
睡眠1時間で命を削って作ったものをベストの状態で食べて欲しい、それだけです。
そうでない方には確かに冷淡です。
その空間に相応しくない方は、店側にとってもお客側にとっても不幸です。
お客の立場からすればそんな愛想もない大将の鮨屋は行きたくないとか、命を削っているのは自分の勝手だろと言う話になるのかも知れません。
お金を払う立場なのでそう考える方がおられても不思議ではありません。
だからそのような方は嫌な思いをするので城助には絶対にいらっしゃるべきではないのです。
ロックンビリーS1も同様です。
常連も真剣に出されたものと向き合っているのでそれを邪魔するお客がいたら気分を悪くするでしょう。
空間や時間や中山城助のホスピタリティを楽しんでそれに対してお金を払っているのですから当然です。
城助やロックンビリーS1に限らず、真剣に食と向き合うお客が大半を占めるお店では店主だけではなく、お金を払っている他のお客の楽しみや喜びを奪わないという不文律があるはずです。
しかしそれを守らない、或いは自分だけはこの店で特別扱いだと周りに主張したいがためにあえて他のお客を不快にさせるということは城助だけの問題ではありません。
どんな飲食店もそれぞれに方針というものがあります。
有名人のわがままや振る舞いを許す店もあります。
それで他のお客が離れても良いという方針です。
それも一つの経営。
成功すれば良し、失敗したらアホというだけの話。
こんな実話があります。
日本を代表する名優が自宅の設計を依頼した後で建築士と一度食事をしたそうです。
それが設計料。
私と食事出来たのだからそれで十分でしょというわけです。
芸能界やスポーツ界は特殊です。
きちんと教育を受けて教養や社会の常識を身につけた方は問題ないのでしょうが、一芸に秀でるためにそれらを犠牲にしてこられた方は他者に迷惑をかけるという感覚が欠けているので問題を起こすのです。
そうであればこのようなお店にはどのような人を連れて行くべきかをキチンと考える必要があるでしょう。
だから祇園は一見さんお断りなのです。
連れてきた人の責任を問い、代金の連帯保証までさせるわけです。
砂糖大量投入の寿司が好きな人以上に連れてきたらダメです。
さて本日は妻の希望でオペラ魔笛を観賞してきました。
もう二度と日本では見られないかも知れないと言うことで高いチケットを買ったようです。
いつもより早起きして店で築地からの食材を受け取り、ロックンビリーS1に伺い気絶するほど美味しい東京塩を頂き、西宮北口駅構内のタリーズでコーヒーを飲み、オペラ魔笛を観賞して、着替えのために家に帰りアンリシャルパンティエのイチゴショートケーキを食べながらバニラティーを飲み、夜店で仕事をさせて頂き、そのあと違う仕事もして、妻と2.8巡目に伺いました。
ちなみに神戸SOGOのアンリシャルパンティエで対応してくれた女の子の接客が素晴らしかったと妻が感動していました。
また、魔笛の夜の女王のアリアは噂通り凄かったです。
極めて高いソプラノの技術が必要で、世界でも数人しか歌うことができないそうです。
妻はオペラに夢中になってしまいました。
握り。
さよりの黄身和え以外は今宵も握りです。
握りでは出さない極上の魚があると刺身も出してくれる時があります。
イカ。
最近あまり頂く機会がないのですが、煮切りの味が変わったような気がします。
久しぶりだったので気のせいかも知れません。
美味しい。
アジ。
4月ですが美味しいです。
これから最高に美味しい季節です。
鰆。
燻製は本当に絶品です。
穴子。
もう美味しいものはないはずですが、城助仕事で十分美味しくしています。
これが他の関西の超有名店では出来ないのですよね。
ただ、ただ、クオリティの低いものを出してきます。
鮪。
三種類。
最後のトロともなんとも言い難い部位は美味の極め。
この鮪独特の綺麗な透明感のある旨味を知ってしまうと鮪は本当に美味いなあと思ってしまいます。
づけの醤油の味が美味しいのではありません。
脂の甘みが美味しいのではありません。
鮪の旨味は濃厚であると世間では勘違いされていますが、そのような旨味ではありません。
このクラスの透明感のある旨味を経験すると解凍の生き返り鮪が出てくると怒りは頂点に達します。
穴子も雲丹もそうですが良いものがなければ出さなければ良いのです。
雲丹。
これはある意味この日一番面白かったです。
見た目がいつもの蝦夷バフンウニとは全く違うと思い食べたら、食べたことのない雲丹でした。
何かと思い訊いたら由良の雲丹。
えっ、由良の雲丹、あの極上のものとは全く別物というほど違うねと言ったら、
あれは由良の赤雲丹。これは由良の黒雲丹。まだ赤雲丹が解禁にならないからそれまでは黒雲丹を採るっんすわ。
魚介類に関しては、知らないことが無限にあります。
由良の黒雲丹。
飲み込んだ後、独特の苦味が残ります。
赤雲丹はそのようなものは皆無でいつまでもこれまた鮪や平目や鯛とは異なる綺麗な旨味が残ります。
ハマグリとホタテ。
この2種類の握りは貝のクオリティではなくて、江戸前の仕事を更に昇華させた仕事で食べさせます。
あくまでも個人の考えで実際に訊いたことはありませんが、これらは基本的に大阪か神戸の市場の仕入れでしょう。
今宵の発見。
飲んだことのない日本酒で素晴らしいものと出会いました。
十四代とかプレミアム酒の新しいものではありません。
美味しい不味い以前に今まで経験したことのない味で魚介類と一緒に飲む日本酒としては最高だと思います。
鍋島や十四代や爾今などの名酒は口に含んだ瞬間に米の旨味甘みが感じられますが、この日本酒は口に含んだ瞬間は綺麗な水のようで、飲み込んだ後に米の旨味が口の中に広がるのです。
日本酒もまだまだ凄いものがあって私の勉強不足で知らないだけなのですね。
私が孤高の天才中山城助、不可能を可能にするスープの魔術師嶋崎順一さん、この二人の天才と共に最も舌を信頼している水野嫁にも確認したら同じ意見だったので自分の店で採用することをその場で決定しました。
よって名前は企業秘密とさせて頂きます。
とにかく凄い日本酒です。
手に入らなくなるかも知れません。
今宵も大変お世話になりました。
ご馳走様。
昼はロックンビリーS1、世界一のオペラ魔笛、夜は城助。
食も芸術も本当に凄いもの、本物と呼べるものは世の中に僅か0.01%しか存在しません。
夜の女王のアリアを歌えるのは世界で数人。
何十万分の一の確率でしょうか。
そうなると0.001%です。
握りとラーメンも然り。
それを最愛の嫁と1日で全て経験してしまいました。
なんという確率。
私は心から日本一幸せな人間だと思います。
やったーやったーヤッターマン!
思い残すことは何もありません。
おっと、一つ書き忘れました。
今宵初めて頂いた握りがありました。
かすごの上に昆布がのった握りです。
何故食べたことが無かったのだろう?
味は美味しいに決まっています。
2018/04/19 更新
2018/04 訪問
城助の握りをあと一度だけでいいので食べたかった
私の店のご予約がない日、あることがあり、この日3名で伺いたかったのですが、当然2巡目は満席。
3人のスケジュールがピタッと合うのは奇跡に近いです。
ところが突然日曜日に孤高の天才から電話が。
月曜日、後半の方3名様が前半に変えて欲しいということで前半は空きがあってそちらに移ったので後半3名いけますわ!
奇跡。
私とある方はオーケー。
もう一人は?
残念、こちらが調整できませんでした。
うーん、2巡目に入れる時にこの枠を放棄するのは余りにも勿体無いと思いました。
城助経験者の方に2件ほどかけましたが、今日の明日では予定は合いません。
他にも私の店の常連で今は城助も常連の方は二桁の数おられるので、声をかけようかなと思いましたが、ほとんどの方は既に次回の予約を城助に入れておられます。
この奇跡のプラチナシートを誰かのために最大限有効に使う方法はないか?
灰色の脳細胞を働かせました。
私の店の常連で城助にまだ行かれていない方で、恐らく城助の価値を十分わかって頂けそうな方は誰かと考え抜いてある方に絞って電話をしました。
ほぼ即答でいらっしゃるとのこと。
プラチナシートが最大限に生かされました。
シャリの合う合わないはどうしようもありませんし、独特のシャリに慣れるまでは、東京のいくつかの有名店の酸味の強い砂糖を使っていないシャリが大丈夫な方以外はリスクはありますが、どうせならば喜んで頂けそうな方にプラチナシートを使って頂きたいと強く思いました。
何兆回も書かせて頂いていますが、関西に多い、大量の砂糖投入のシャリがお好きな方は絶対に城助にいらっしゃるべきではありません。
業界のレジェンドである、すきやばし次郎や新ばししみづほど酸味が強いシャリではなく白身にも鮪にも合う旨味の方が際立っているのが城助のシャリなのですが、あの途中で食べるのが嫌になる砂糖大量投入のシャリしか召し上がっていないと城助のシャリでも必ず酸味が強いという話になります。
皆さんご存知ないと思いますが、関西のあのシャリは信じられないほどの砂糖が入っていますよ。
米には糖分がかなりあります。
うちのあさとでも知っていることです。
だから辛口の日本酒など世の中に存在しないという話は以前書かせて頂きました。
同じことなのでシャリは基本的には甘いはずです。
しかしその甘さは旨味を伴うものです。
安い砂糖の甘さとは全く別ものです。
そんな意味のない、食材の旨味を徹底的に邪魔する砂糖をシャリに入れる根拠は本来ありません。
何故入れるのか?
これも何度も書いていますが、砂糖は味をマイルドに感じさせます。
素材の味が皆無なのに安くて美味しいと言われている料理の多くは大量の砂糖が入っています。
特に醤油の角を取ったり、酢の酸味を緩和する方法としては一番安易で効果も大です。
しかし、副作用として食材の本来の味を徹底的に邪魔します。
食材の旨味を引き出すのは塩。
食材の味を分からなくするのが砂糖です。
だから、食材本来の味がしない食材に味付けするには砂糖と醤油の黄金律が最強なのです。
全く味がない魚を砂糖たっぷりのシャリにのせて、なんとそれに醤油をつけて食べるのですから、最高に美味しい訳です。
日本人にとっての黄金律。
解凍鮪も美味しい醤油を使って味付けしたら、なんとみるみる間に大間の生の鮪に大変身。
鮪本来の味を感じていないから、美味しい味付けのづけが一度冷凍されたはずなのに何故か目の前で生き返るのです。
ミシュラン星の店での生き返り鮪。
オオタニサーンを上回る奇跡。
なるほど世界一食通のフランス人が星をくれるはずです。
従って、そのような黄金律がお好きな方は絶対に城助の握りは召し上がるべきではありません。
2万円近くのお金を払って嫌な思いをすべきではないのです。
さて、初めての方なので久しぶりにつまみから20時30分のスタートです。
お連れした方はこの芸術品を気に入って下さるでしょうか。
結論。
大変気に入って頂いたようで良かったです。
一人で鮨を召し上がるのは大丈夫そうなので、城助の新しい常連となられるでしょう。
つまみで出たもので特筆すべきは、アブラメです。
一尾28000円のアブラメ。
9人分なので一人の原価は3000円強。
ある場所に限定して、そこで獲れたものしか買わないと仲買に言ってあるアブラメ。
隣に並んでいるものが4800円でも必ずこのアブラメしか買わないという逸品です。
このような食材をいつも食べていれば、調味料の味に誤魔化されなくなるはずですが、、、。
穴子も良いのはないと言っていましたが、今宵は城助標準のものがつまみでも出ました。
いつものように握りでも塩とタレで出してくれたのでたまたまちゃんとしたものが入ったようです。
つまみは白焼きにしたものをタレにつけるという技を使って味付けが濃くならないようにして素晴らしい塩梅になっています。
私は鰻も好きですが、関西ではこれまでまともな鰻は食べたことがありません。
大阪一の評価のお店は化学調味料を大量に投下していて、途中で食べるのが苦痛になりましたが、何故か世間の評価は関西一です。
何故皆さんそれほど化学調味料がお好きなのでしょうか?
家庭に腐るほど化学調味料などあるはずです。
なんでもかんでもそれを大量にかけて食べれば外食で大金を払う必要がないのに何故そのような店に行列ができるほど人が集まるのか不思議でたまりません。
いずれにしてもどうしようもない鰻本来の味がしない鰻が食べられないのであれば、私は美味しい穴子が食べられればそれで満足なので関西では決して鰻は食べないと決めました。
鰻の味がしないのですから、秘伝のタレをご飯にかけて食べても同じ味です。
握りで凄かったのは、いつもながらで申し訳ないのですが、鮪です。
赤身もトロもなんかわからない部位も抜群でした。
私的城助史上ベスト3に入ります。
ちなみに多くの方は神戸牛のような霜降りトロが美味しいトロと思っておられるようですが、そんなものはまともなトロではありません。
私は食事中写真は撮りませんし、城助は握りの写真はネットにあげるのが絶対禁止なのでお見せできませんが(妻は写真を撮ってネット掲載禁止ではないお店はインスタにあげています。城助の握りも写真はありますが当然のことながらネット上では掲載はしません。)、熟成してづけにしていることもありどす黒い色です。
赤身は、づけでも綺麗な赤色です。
世間の霜降りは食べたら気持ち悪くなる最悪の脂が神戸牛の如く見えていますがあれは本物のトロではありません。
どなたもご存知ないからか仰りませんが、超一流のトロは口の中でとろけません!
とろけるわけがない!
あの気持ち悪い霜降りは劣悪な脂だらけなのでとろけます!
話がそれましたが、特に最後に食べた部位は、鮪本来の綺麗な旨味がこれでもかと凝縮されていました。
このような逸品を経験していれば、通常は解凍した生き返り鮪のづけなど不味くて食べられないはずですが、ほとんどの方は騙されるでしょうという話です。
私にはどうしても信じられませんが、私の想像を遥かに超えて多くの方は食材の味ではなく調味料の味を楽しんでおられるようです。
だから私は批判しかしないと世間に怒られるのでしょうが、どんなに素晴らしい技術で味付けがなされていても個人的には鮪の味がしない鮪は、お金を払う対象と考えていないのでそんなものをなんたらの星がついているような城助よりも料金が高い店で出されたらはらわたが煮えくりかえります。
雲丹や穴子もそうです。
ミョウバンだらけの雲丹などはっきり申し上げて、口に入れた瞬間に気持ち悪くなります。
城助も由良の赤雲丹の時期でなければ板雲丹を使っていますから私の嫌いなミョウバンの風味は感じますが、程度の問題です。
ほとんど感じないけどわずかにというものだと、箱3万とか7万だったりします。
赤字。
由良の赤雲丹の最高のものが夏には食べられるので普段はそれで十分満足していますが、これはミョウバンの味しかしないじゃないかという安い雲丹を堂々と出してくる星店もあります。
権威を盾にしてやりたい放題です。
城助よりも高い店、星の多い店なら何をしてもお客は大喜びというわけです。
個人的には赤字ばかりになるので城助では由良の赤雲丹以外の板雲丹はリスクが高過ぎるのでやめた方が良いと思っています。
もちろん、一度やめたらトップレヴェルのものは二度と仕入れられなくなりますが。
前述した日本全国どこの高級寿司屋に行っても年に数回しか食べられないような鮪は仕入れ値も高いです。
しかし、以前に書かせて頂いた◯◯万円の鮪ほどは高くないはずです。
わざわざ値段は聞きませんでしたが、そこまではしないと思います。
産地も意味がないので聞きませんでしたが、いずれにしても下田産◯◯万円の鮪とは比べようもないほど美味しかったです。
このクラスは城助でもこれからの1年で食べられるか分かりません。
例の鮪は城助標準の真ん中より少し上のレヴェルでした。
毎日築地でセリにかけられる鮪と雲丹は極めてリスキーな食材です。
モノがなければ美味しくないものでも値段は高くなるのです。
場合によっては仲買が赤字で出さなきゃならないのです。
この日は十四代が飲みたいと言ったら本当に出てきました。
十四代独特の強い甘味がかなり抑えられた飲んだことのない不思議な十四代でした。
米が違うのか、このお酒だけ作り方を変えておられるのかわかりません。
甘味が強すぎると握りには合わないので、握りと一緒に飲むのであればこちらの方が良いと思うのですが、本当に不思議な十四代でした。
芸術的な握りと日本酒。
今宵も堪能しました。
お会計は2万2千円。
珍しく2万円を超えましたが、高い日本酒もガバガバ飲んでつまみも食べて、いつものように特別なものを追加したので、本当は最低でも3万円なのでしょうね。
プラスの二千円は今日は赤字でしたのサインでしょう。
私にはわかります。
本当に申し訳ありません。
城助の経営を苦しめている元凶の一人です。
回数を多く来たいし、妻の恐ろしい目があるので甘えてしまっています。
本当に申し訳ないです。
天然魚がなくなるという業界で言われているXデーは5年以内。
睡眠1時間の孤高の天才が突然入院してしまうと私が勝手に思い込んでいるXデーは2年以内。
卑しい私は一回でも多く、この芸術的な握りと空間と時間と孤高の天才のホスピタリティを経験して脳裏にしっかりと焼き付けておきたいのです。
そしてあの世に旅立つ時に、城助の握りをあと一度だけでいいので食べたかったと言いたいのです。
2018/04/14 更新
2018/04 訪問
二番などあり得ない
料理としてのカテゴリーが異なるならともかくとして、鮨やラーメンのように個人の嗜好性が極めて強く出るもので、料理人が何かを極めた場合には二番という概念は存在しないと思っています。
そこそこ美味しいというものをあっちが美味いけどこっちも美味いしそっちも魅力あるというのはわかります。
しかし、己を信じて突き詰めて、今もなお精進して更に上を目指そうというものは、それが一番と思えば、二番などありようがないのです。
突き詰めたその究極の1点が自分にとって最高の食べ物だと思えば、その1点を少しでもずれたらもう最高に美味しいとは言えないはずなのです。
あくまでも私個人の主観ですが、城助の握りとロックンビリーS1のラーメンは頂点を極めて、更に己を超えていこうと常に進化している料理であり、言葉としては同じ握りやラーメンであっても他のものと同じ土俵にのせて比べるものではないと思っています。
どこのミシュラン店とは具体的に書きませんが、安い解凍鮪をづけにして出されたら、美味い美味いと食べるから平気で出す。
個人の嗜好なので私には関係ありませんが、権威があると回転寿司と同じ値段の雲丹も美味いと言ってくれるので、セリにかかるようなまともなものは絶対に仕入れない。
個人的にはこれを城助よりも高い値段の超高級店で出すの!と思う穴子を使う。
そもそも城助の握りと同じ土俵に上げて比べるものだとは思えません。
勿論、二番云々などという話は論外です。
この日はアブラメや鮪をかなりの数出してくれました。
一番自信があるものだったのでしょう。
しみじみと美味いなあと思いました。
この握りと同じ土俵にのるものなどあるのだろうかと思いながら頂きました。
このタネとシャリの一体感。
完全に良さを引き出された最高レヴェルのタネ。
中山城助という孤高の天才の心遣い。
全てが超一流であり、空間も時間も全てが至高でした。
私にとってこの全てに準ずる寿司屋など存在しません。
私にとっては城助だけが鮨屋。握り。
他は私とは関係のない違うカテゴリーの飲食店であり、料理です。
褒めすぎると贔屓の引き倒しになるのかな?
自分の中の真実を書いているだけなのですが、世間からは邪推されることもあるので大変恐縮に存じます。
2018/04/14 更新
2018/03 訪問
会員制?
ある方を3巡目にお連れしたかったので、禁断の3名で11時半に伺ってしまいました。
最近はかなり世間のイメージが変わってきているようですが、今でも孤高の天才中山城助は、かなりへんこだと思われているようです。
寿司職人がニコニコするのはおかしいという考えもありますし、最初にいらしたお客さんに対してはちゃんと握りを食べてくれるか心配して様子見をしますし、ちゃんと食べないお客さんは嫌いなので無愛想になります。
それに加えてフルコースで3時間かかるので、イラチのお客さんには嫌がれます。
しかし、何度も書いていますが、ちゃんと食べてくれればどなたでもウエルカムです。
ドタキャン攻撃でいつも涙を流しているので、これだけ常連に愛されているのだから、会員制とか一見さんお断りにしたらと私が何度か言っているのですが、本人としては一人でも多くの方に城助の握りを知って欲しいのでそれはやらないと言います。
実際に初めてのお客さんも多いようです。
私は感じませんが、確かに何回も来ておられる方でもこのお店では緊張するという方は少なくありません。
常連が少ない時にはいつも以上に張りつめた空気が漂うようです。
他のお客さんに迷惑をかけず、握りを放置することなくちゃんと食べていれば、緊張する要素は全くないので、初めていらっしゃる方々にはそのことだけを知っておいて頂ければと思います。
ちゃんと食べないと確かに露骨に態度に出ますが、、、、。
この日は私だけ何も食べていなくて他のお二人はかなり召し上がった後だったので、私ばかりが握りを頂きました。
穴子は良いものが入らないと嘆いていましたが、出し方を工夫してちゃんと城助標準のものが出てきます。
雲丹もちゃんと城助標準でした。
鮪はかなりの数頂きました。
通常は2貫か多くて3貫なのですが、もっと頂いたと思います。
タネの種類が少なかったのだろうと思います。
鮪美味しかったです。
部位も一番良いところを出してくれたのでしょう。
このような鮪の握りを頂くと無くなってしまうのは寂しいですが、これまでに何十回も書かせて頂いているようにそろそろ鮪問題には決着をつけないといけないでしょう。
日付を超えて4月。
4月は何回伺えるのでしょうか。
2018/04/05 更新
2018/03 訪問
仲買が赤字で出す鮪
仲買が赤字で出した鮪。
いつもの倍。
◯◯万円ですわ。
26日、27日なら1席空いてます。
27日は、〇〇さんと〇〇さんもいらっしゃいますよ。
鮪は27日までは有ると思います。
うーん、27日がベストだけど仕事もあるし、嫁の誕生日祝いのディナーがまだだから、一人で行くのは無理だなあ。
また電話します。
妻は一応23日、24日、27日なら3巡目でもオーケーでしたが、24日は翌日早いのでベストは23日とのこと。
やっぱり二人じゃないと行けないから、まあ、27日はあれがあれだから、23日が24日で二人で入れる日はないかなあ。
うーん、遅くなりますけど土曜日ならなんとかなりますかねえ。
まあ、11時とか。
僕たちはいいけど、遅い時間に入ってもいいの?
うーん、まあ土曜日のご予約ということで。
3巡目は孤高の天才の体調の問題があるので封印していましたが、そこまで言ってくれる鮪ならば妻も食べておきたいでしょう。
しかし、鮪はやめたいと言いながら、仲買が超ド級の鮪をバンバン送ってくるのでやめられないのです。
一度断ったら、もう二度とトップクラスの鮪は仕入れることができないからです。
さて妻のバースデーディナーの始まりです。
厳密には私の誕生日祝いも一緒にはしていません。
入籍祝いは28日にします。
この日は大変珍しく鮪の握りからです。
◯◯円ではない鮪からです。
違う部位を1貫ずつ。
城助標準の味です。
ただ、赤身よりもトロの方が美味しいレヴェルです。
次は◯◯万円のの鮪。
血合い部分は捨ててしまうので、1人前1万円の原価。
諸経費や人件費を考えると赤字ですね。
味はというとねっとりとしていて美味しいですが、城助史上最高ではないです。
やや良いという感じですね。
魚がないっすわ。
もうあと5年で天然物がほとんどなくなるので、鮨屋はやれんっすわ。
今日の◯◯万円の鮪も下田のものです。
下田で◯◯万円!
下田は冷凍ものが多いよね。
聞き間違えたのか、えっ、冷凍と生の違いも分からんのですか!
いやいや、そんな高い値段がつくのが冷凍ものばっかの下田というのに驚いたということ。
あー、そうですね。
鮪も良いものが獲れなくなっていますね。
5年後には天然物がなくなるというのは本当かも知れません。
良い鮪ではありしたが、下田産のそこそこのものを大間産の倍の値段では出せないので仲買も泣いて赤字にしたのでしょう。
鮪は今後もこのようなことが続くでしょうね。
寿司屋は完全に二分化するのでしょう。
とにかく安くて何を食べているのかわからない店と全て時価で5万10万を払う店。
城助はどちらにもならないので、そうなったら辞めるっしかないですわというのは本音でしょう。
この卓越した天才の技術が継承されないのは悲しいことだけどしょうがありません。
雲丹も城助標準ですが、値段との釣り合いになるのでしょうね。
個人的には由良の赤雲丹の極上品は頂きたいですが、そうではない1箱6万も7万もする板雲丹は食べたいわけではありません。
アジとかイカとかを多めに頂いた方が嬉しいです。
城助は数年後、伝説のそして幻の鮨屋となるのかも知れません。
2018/04/14 更新
2018/03 訪問
限界までの攻め
食前酒としてバールサロンで芸術的なカクテルを2杯頂いた後に、21時20分にお店に入りました。
今回はある方にご招待頂いたのですが、その方は21時15分から30分の間にお入り下さいと言われていたようです。
席に着くと。早っすわ。絶対早いと思っていたら思った通りと言われてしまいました。
孤高の天才の段取りとしては、25分くらいを想定していたのでしょう。
ルーティンの中でイメージトレーニングをしながら握りだけのお客さんのことを組み入れているので5分の狂いは全てを微妙に狂わせます。
そこがまさに芸術家の芸術家たる所以です。
芸術を理解している人は驚きませんが、初めての方や芸術を理解されておられない方には誤解されるのでしょう。
ネットの情報ではなく、生の情報としてへんこと言われている理由はその辺に理由があるのでしょうが、そもそも私を筆頭にして城助マニアはへんこが多いと言われているようなので、似た者同士が集まったサロン、それが城助というお店なのかも知れません。
鮨ルサロン。
たまたまですが本日は私の誕生日です。
妻との都合があるので今夜は特にお祝いの宴を想定していませんでしたが、色々と良いこともあり、偶然にも誕生日を城助で祝って頂けることになりました。
最高です。
基本的に握りからですが、あん肝わ練ったものとさよりの黄身和えは出してくれます。
シャリは毎回微妙に違います。
常に試行錯誤を繰り返しているということなので、当然のことですが、食はこれで正解、終わりということはないので追求すればするほど、繊細でセンシティブになっていきます。
ご招待下さった方も仰っておられますが、ギリギリまで攻めた食べ物は諸刃の剣と言えます。
堂源の蕎麦もそうですが、出されたものをすぐに食べないと乾いてしまい、蕎麦同士がくっついて美味しくなくなります。
孤高の天才の握りも何億回書かせて頂いているように時間が勝負です。
そしてギリギリまで常に攻め続けているので、万人に支持されるというものにはなりません。
ロックンビリーS1のラーメン同様、恐らく1回食べただけではその真価はわかりません。
どちらも美味しいと思いつつもたまげたのは2回目で、日本一と思ったのは、他のそれまで一番美味しいと思っていたお店に複数回行ってみて確認をしてからです。
城助の握りは最低3回召し上がらないとわからないと申し上げているのはそうしたことを考慮しているからです。
鮪や雲丹だけでなく、鰆もイカもアジも何もかも鮨はタネのクオリティに大きく左右されます。
毎日味が違います。
変わらないとしたら4流以下の食材を使っているという証拠となります。
穴子は季節的にかなり落ちてきました。
それでも同じ時期に某タイヤ星店で食べたものとは雲泥の差です。
タネも城助クオリティを維持しながらシャリも攻めるのです。
米が変われば当然全体の味も硬さも変わりますから調整は極めて困難です。
それでも攻めているのでこれが100点とご本人が納得されているものは年に何回あるのでしょうか?
それらのことを全て極めても限界まで攻めた握りはお客さんの5%の方にも理解されないかも知れません。
凡人が天才の真価を知ることはできないのかも知れません。
凡人である私は考えます。
せめて回数を重ねるしかないのだと。
それだけでは埋めることができないと分かっていても、、、、。
2018/03/12 更新
2018/02 訪問
孤高の天才の苦悩
飲食店で日本酒を出す立場から申し上げて一番困るのは辛口のものを下さいと言われることです。
日本酒は米をこうじ菌で分解して糖にして、更に酵母によってその糖分をアルコールと酸に変えた飲み物です。
水とアルコールと酸と糖分で構成されている飲み物が日本酒です。
そこには味覚として辛いと表現すべきものは一切ありません。
その意味では世の中に辛口の日本酒などあり得ません。
しかし、世の中ではCMなどの影響もあり淡麗辛口の日本酒というような表現がされます。
そこで一般的には辛口というのは糖分が少なくて甘くない、酸によってキリッと締まっていると感じるものを辛口というようになりました。
これには戦後に普及した三倍増醸酒の影響があります。
米不足から、醸造アルコールを大量に足して糖料や酸味料、グルタミン酸ソーダを添加して作られたもので、日本酒とは呼べないものです。
ぶどう糖や水あめを添加しているので、甘ったるさが極端に残りますし、雑味が凄くなります。
雑味の塊と言っても良いかも知れません。
このような飲み物に比べたら、真面目に作られた日本酒は、酵母がしっかりと糖をアルコールと酸に変えるので、甘ったるくないという意味で甘さが控えめになります。
これが辛口です。
そしてその後真面目に作った日本酒の間でも甘口、辛口という表現が使われるようになりました。
日本酒度がプラスのものを辛口、マイナスのものを甘口と言うようになるのです。
日本酒度というのは酵母がどれだけ糖分をアルコールや酸に変えたかという基準で、変えている割合が高いほど日本酒度はプラスになります。
プラスが大きいということは、糖分が少なくなって、アルコールや酸が増えていることをいることを意味します。
それだけでは表現が難しいので酸度という概念が出てきます。
酸が強いとキリッと引き締まった味に感じるのでこれも甘口、辛口の概念として使われるようになりました。
以上のことから科学的には、日本酒度のプラスが高くて、酸が強いものが辛口の日本酒ということになります。
しかし、実際に感じる味というものは科学的な数値では決まりません。
個人が甘いと感じれば甘口、甘いと感じなければ辛口という主観で決定されるわけです。
ただ、私が個人的に感じていることは他にあります。
日本酒は糖とアルコールと酸と水で出来ています。
間違いなく甘い飲み物です。
よって孤高の天才中山城助と同じく辛口の日本酒などあるわけねえだろと言いたいのですが、違う観点も持っています。
それは大量に機械で作っている日本酒についてです。
糖分を少なくすれば甘みは無くなりますが、機械で大量に作られたものは個人的には飲み込めないほどの雑味があります。
これは日本の大量生産のビールの雑味が苦味と勘違いされているのと同じで、この雑味を辛味と勘違いしているのです。
雑味は米の綺麗な甘みを邪魔するので甘みは抑えられます。
この雑味が多くて個人的には飲むことが出来ない日本酒もどきを辛口の日本酒と仰る方が多いのです。
鍋島や爾今、十四代などは雑味が極限まで抑えられていて、綺麗な糖分をはっきりと感じます。
科学的には日本酒度や酸度で辛口と言われるものであっても、雑味がない日本酒は当然ながら糖によって甘みをしっかりと感じるのです。
広島の宝剣は辛口として有名です。
城助でも私の店でも出すことがあります。
甘みが抑えられていて酸味を感じるので日本酒マニアの間でも辛口の酒ととらえられていますが、飲めば当然のことながら糖の甘さを感じます。
雑味を辛口と勘違いされておられている方は、恐らく、宝剣も甘いと感じられるでしょう。
経験則からそのように申し上げることができます。
このように辛口の日本酒と言われるとどのような日本酒を望まれておられるのか全く分かりません。
だから困るのです。
城助でも私の店でも、上述したような辛口の日本酒は一切置いていません。
この日は何故か数日前には2巡目の席がかなり空いていました。
私の店に来て頂いている方からご一緒しませんかと誘われたので確認すると数席空いている上に、他にも複数私の店に来て頂いている方が予約されているということでした。
私の仕事もありましたが、21時には城助に入れるので握りだけなら大丈夫でした。
ところがお誘いを受けた方が行けなくなったということで、妻の許可がおりるのかわからずにいました。
すると夕方、孤高の天才からの電話です。
今日どうしますか?
たまたま近くにいた妻の顔を見ました。
普通の表情です。
今日はネタが抜群ですわ!
あーそう。
また妻の顔を見ます。
現時点で何席空いてるの?
もう1席だけっすわ。
◯◯さんはいらっしゃらなくなったよねえ。
そうですね。
まあ、9時頃には入れると思うけど、むにゃむにゃむにゃ、まあ、握りとあん肝があればいいけど、、、。
あん肝もすごいっすわ。
じゃあ、9時過ぎかな。
いらっしゃるのですか。
はい。
妻の顔は大丈夫です。
パックをした時にうちの犬が激しく吠えましたが、怒っていない時の顔は綺麗です。
じゃあ9時過ぎにお願いします。
はい!お願いします。
ということで21時過ぎに城助に着きました。
今日は昼ロックンビリーS1、夜城助の日本一の食事です。
まだ、つまみが終わっておらず、水野さん早すぎますよと言われてしまいました。
段取りがありますからね。
最初に電話で話したあん肝。
いつもの練っているものとは違います。
美味しいです。
昨年頂いたものもかなり美味しかったですが、今回のものは少し違う味付けでした。
漬けのように味が染みてる感じでした。
早過ぎたので、茶碗蒸しや穴子の白焼きやサヨリの黄身和えなどを頂きました。
握りです。
イカ。
最近あまり食べていませんでしたが、極上。
私はイカか大好きなのです。
美味しい。
他はいつもの様にいろいろ頂きましたが、同席された方が詳しく書かれておられるので割愛しますが、鮪の安定度は凄いです。
関西では群を抜いているでしょう。
大阪の有名店でも私からすれば鮪の味がしないものを出しておられるので比べるのも失礼なくらいです。
孤高の天才が僕ほどサービスしている人はいないと言うのがよく分かります。
こんなに鮪が安定して入るということは原価が物凄いと言うことを意味します。
しかし、料金は上げていません。
厳しいでしょうねえ。
この日は城助で初めて食べたものがあります。
ミョウバンが入っていない無添加の蝦夷バフン雲丹。
やはり雲丹は無添加が最高に美味しいです。
由良の赤雲丹の一番札クラスが人生最高に美味しいと思っていますが、それに次ぐ極上品でした。
甘みが凄いです。
私の店で無添加の蝦夷バフン雲丹を召し上がった方はデザートみたいに甘いと仰る方が多いですが、まさにミョウバンの風味がない雲丹は綺麗な独特な甘さだけを感じます。
雲丹が嫌いな方のほとんどはミョウバンなどの保存料が添加されているとその風味や安いものになると変な雑味があるからそれが嫌なのです。
だから、3兆回書かせて頂いていますが、1箱7万円の板雲丹でも、もう一つだなあと感じてしまうことがあるのです。
ミョウバンが入っていない無添加の蝦夷バフン雲丹は流石に城助にも初めて入ったそうです。
保存技術の進化で塩水雲丹の状態にしなくても無添加の蝦夷バフン雲丹が食べられる様になったのですね。
但し、数は極めて少ないようなので、城助でもいつ食べられるか分かりません。
6月から9月の初旬までは由良の赤雲丹は食べられます。
もちろん無添加です。
あたりの時はもう板雲丹は食べられなくなるほどの衝撃を受けます。
城助には由良の赤雲丹に関しては特殊な仕入れルートがあるので、常にその日の日本一レヴェルのものが頂けます。
雲丹が好きな方は由良の赤雲丹の時期、特に7月、8月は出来れば毎週いらっしゃれば、この世の食べ物とは思えない極上の雲丹を召し上がることが出来ます。
最低でも月に2回、計4回いらっしゃるとあたりを引く確率がかなり高くなるでしょう。
次回、あの無添加の蝦夷バフン雲丹はあるでしょうか。
でも鮪と共に雲丹も孤高の天才の経営を圧迫することになってしまいます。
やっぱり鮪は無くすべきかなあ。
ただ、一度仕入れをしなくなれば、今の優先順位トップクラスから落ちてしまうので二度と日本一クラスの鮪は手に入らなくなります。
苦しいところでしょう。
2018/03/04 更新
進化し続ける天才中山城助の温度管理されネタとシャリが一体化した芸術的な握り
2023/02/20 更新